留学生ビザなど短縮 報道関係者は240日

中国人には厳格措置

米国土安全保障省

 米国土安全保障省(DHS)は8月27日、留学生向けのFビザ、交流訪問者向けのJビザ、外国メディア関係者向けのIビザについて、「滞在期間を固定制に変更する」新たな規制案を公表した。これまで学籍・雇用期間などに応じて柔軟に滞在可能としていた「ステータス有効期間」方式を廃止し、上限付きの滞在に改める。

 具体的には、FビザおよびJビザは最長4年間、Iビザは国籍別に制限され、一般の外国人報道関係者は240日で、中国国籍者は90日までとする。延長申請は可能としているが現時点で詳細は不明だ。

 国土安全保障省は声明で、歴代政権下で外国人留学生らに「事実上無制限」に滞在を許すケースがあったと主張、ビザの有効期間を制限することで、ビザの乱用を阻止し、審査や監視の能力を向上させると説明している。導入に際して30日間のパブリックコメント(意見公募)期間を設定し、関係機関や国民からの意見を募り、導入に向けた手続きを進めるとしている。

 今回の動きはトランプ政権下における外国人への監視機能の強化を狙ったもので、6月には、F、Jビザ申請者に対してソーシャルメディアのアカウントを「公開」に設定させ、審査官がオンライン上での活動を確認できるようにする措置が導入された。このほか、過去の発言や思想傾向、例えば反米的・テロ支援と見なされかねない内容があったとしてビザを取り消すケースも複数確認されている。

 中国人留学生・研究者に対しては、ビザの審査強化がより厳格化される別の政策も進められており、今年5月、ルビオ国務長官は、中国および香港の学生に対し、特に中国共産党との関係や戦略的分野(AI、量子コンピューティングなど)で学ぶ者にはビザを「攻撃的に取り消す」用意があり、今後のビザ申請においても厳格な審査基準を適用する方針を示した。

 こうした外国人への監視機能の強化については、教育機関・報道機関・交流組織から「国際交流や学術活動の阻害になる」「言論・学問の自由への侵害だ」との懸念が出ている。

報道ビザ制限今回が2度目

前回はバイデン政権が撤回

 前回、米国政府が報道ビザを240日に制限したのは第1次トランプ政権下の2020年9月24日。今回が2回目だが、前回はバイデン政権が撤回している。当時も今回と同じ提案(プロポーザル )として発表された。今回詳しいことは分かっていないが、前回は、報道ビザは米国土安全保障省および米国務省の方針と一致する外国メディア組織を定義し、適格な審査基準を設けるとしていた。

 また今回も前回同様、30日間のパブリックコメント(一般からの意見公募)を受け付けているため、在米日本報道関係企業が前回同様に意見を集約して米国側に意見を提出する方向で動いている。

報道ビザ240日制限、日系報道機関が意見書

パブリックコメント30日以内に受け付け、5年前にも苦い経験

 前回、米国政府が報道ビザを240日に制限したのは第1次トランプ政権下の2020年9月24日。以来2度目だが、前回はバイデン政権が撤回している。今回も前回同様、30日間のパブリックコメント(一般からの意見)を受け付けているため、在米日本報道関係企業が前回同様に意見を集約して米国側に提出する方向で動いている。

 関係者の話によると、日本新聞協会や民放連が在米日系報道機関からの意見を今月20日までにまとめるという。しかし米国の移民制度、ビザ発給については治外法権で米国以外の国が口を出せる問題ではない上、日本の報道機関だけを狙い打ちした措置ではないため、在米邦人や日本の報道機関・企業だけが不利益を被ったり差別を受けていたりする時に日本政府や在外公館が邦人援護の立場から介入するようなわけには行かないのが現状。そのため、パブリックコメントは在米日系報道機関の声を集約して出されるものとみられる。関税措置で見せた朝令暮改で方針がコロコロと変わることも予想され、予断を許さないが、日系報道機関のある幹部は「今回が2度目で、前回撤回になったことを分かった上で今回また出してきているので、大統領の任期もまだ3年あるため前回のような政権交代での撤回が望めない。240日を超えて更新できるとはいえ、何回更新できるのかも分からない。実際に1年未満の滞在となれば、アパートの契約や子供の修学にも影響が出そうだ」と困惑した表情を見せていた。

 第1次トランプ政権時に日本関係で最も深刻な影響を受けたのがレストラン、特に寿司店だった。寿司職人は、日本の食文化を守り伝えるという背景を元にビザの取得が容易だったが、「寿司を握るのは日本人でなくても寿司学校で習えばできるはず」との理由でビザが取れなくなり、日本人寿司職人を看板にした老舗寿司店が閉店に追い込まれた例もあった。「その職業は日本人でなくてはならないのか、そうでないなら米国人を雇え」という論理なら、今回の報道ビザの制限は安全保障上の問題に加え米国人雇用増大の要素が上乗せされ、制限理由の下支えとなる懸念もありそうだ。

戦後日本の抽象表現者 アーモリーショー2025

 東京茅場町の画廊、コンテンポラリー・ヘイズは、5日から公開中のアーモリーショー2025に出展している。本展では、戦後日本の抽象表現に国内外から新たな光を当ててきた4人の作家、菊畑茂久馬、桑山忠明、内藤楽子、前田信明の作品を展示している。作域・活動の拠点も異なる彼らは、素材や空間との対話を通じて独自の表現世界を築いてきた。九州派やもの派、カラーフィールド・ペインティング、ミニマリズム、プロセス・アートといった国内外の動向と共鳴しながらも、しばしば見過ごされてきた豊かな芸術的系譜の一端をなしてきた。

 写真上は桑山忠明(1932〜2023年)の作品。東京藝術大学で日本画を学んだ後、1958年に来米し、以後ニューヨークを拠点に活動。61年にはグリーン・ギャラリーでデビュー、色面による制作は絵画の概念を解体するものとして、ミニマリズムの嚆矢と評価された。66年にはグッゲンハイム美術館で開催された「システミック・ペインティング」展にも招待され、高い評価を受けた。アクリル、自家製紙テープ、メタリックやスプレーペイント、アルミニウムパネル、工業用顔料などの素材と向き合い「意図された余白と空白の力」といった静謐な表現に宿る美を追求し続けた。 

(写真上)Tadaaki Kuwayama Untitled, 1968 Acrylic, 3 canvas, aluminium122 × 121 cm

60年代の日本の抽象表現いまNYで再び問う

 菊畑の作品の前に立つコンテンポラリー・ヘイズの平山氏。後方は内藤の作品

 コンテンポラリー・ヘイズ(東京都中央区日本橋)は、9月5日より一般公開となったアーモリーショー2025に戦後日本の抽象表現に国内外から新たな光を当ててきた4人の作家、菊畑茂久馬、桑山忠明、内藤楽子、前田信明の作品を展示している(1面に記事)。常に革新性を伴う実験的な探求を重ねてきた面は高い評価を得ながらも見過ごされてきた豊かな芸術的系譜の一端もなしている。

 菊畑茂久馬(1935ー2020)前衛美術集団「九州派」の創設メンバーの一人として、福岡を拠点に活動。1966年にはMoMAの「The New Japanese Painting and Sculpture」展にも出品され、国際的に注目を集めた。83年以降に発表した代表作《天動説》シリーズでは、エンコースティック(蜜蝋)技法で後進の日本の作家にも今なお大きな影響を与えた。本展では、抒情詩的な作風を色濃く反映した《天動説》《海宮》《月光》を展示している。

 桑山忠明(1932ー2023)はアクリル、自家製紙テープ、メタリックやスプレーペイント、アルミニウムパネル、工業用顔料などの素材と向き合い、「情報やジェスチャーのない純粋な色と形」や「意図された余白と空白の力」といった静謐な表現に宿る美を追求し続けた(1面)。

 内藤楽子(1935ー)は東京藝術大学で日本画を学び、58年に夫・桑山忠明とともにニューヨークへ拠点を移し活動を開始。1970〜80年代には「Flowers series」を発表する。1990年代以降は和紙や木、綿球など自然素材を用いた「ペーパー・レリーフ」シリーズを展開。 

 前田信明(1949ー)は熊本を拠点に活動。70年代には「もの派」や「ミニマリズム」といった国内外の動向に影響を受けながらも、純粋抽象絵画の可能性を追求し続け、深く複雑な色彩の層と空気感を生み出した。

 同画廊の代表取締役、平山智一さんは「今回の展示は現代美術における国際的な対話のなかで再評価されるべき重要な視座を鑑賞者へ与えます。特に菊畑は、ジャパニーズ・ジャスパージョーンズと呼んでいい影響を次世代に与えた作家。また今回ニューヨーク在住の内藤さんも元気な姿で来場され、創作活動にますます精力的に打ち込んでおられることを嬉しく思いました」と話していた。 (三浦)

第53回年次展覧会 NY日本人美術家協会

 ニューヨーク日本人美術家協会(JAANY、松田常葉会長)の第53回年次展覧会が13日(土)まで天理文化協会ギャラリー(西13丁目43A番地)で開催されている。5日オープニングレセプションが開催され、当日は200人以上の来場者で賑わった。同団体はニューヨークで設立後現存する日系美術家団体としては最古の歴史を持ち、画家の飯塚国雄氏(故人)が設立した。

 今展示の出品者は、青柳愛子、藤原未佳子、深谷成子、ヘンデル佳奈、林幸江、平之内美穂、石田純一郎、飯塚国雄、柏木文子、金美貞、キノマホ、越光桂子、鞍井綾音、松田常葉、松村ナツコ、三浦良一、小野田昌子、大槻素子、チエシマムラ、竹下宏、山本章子、山本かりん、由賀子、遊真あつこの24人。今年後の優秀作品として「マックス・ブレッチャーJR賞」が山本章子さんに、「末村敬三賞」が藤原未佳子さんに贈られた。

大江千里特別公演 直前インタビュー

バードランドで19、20日

 ジャズピアニストの大江千里が19日(金)と20日(土)の両日ともに午後7時と9時30分からの2セットで、恒例のバードランド(西44丁目315番地)でのスペシャルライブを開催する。5年目の今年はさらなる進化を遂げた演奏で魅せるという。今回の公演について意気込みを聞いた。

■今年のNY公演の最大の特徴はなんですか?

 大江千里トリオのデフォルト、メロディアスであり リリカルなSENRI JAZZを直球でたっぷり楽しんでいただきます。

 マンハッタントランスファーのツアーで世界を回るロス、ブロードウエーに新たな挑戦を始めたマット、そしてNEW YORK VOICESでの活躍だけのみならず、自身のオリジナルでも新境地を見せるローレン、そしてソロツアーでさらなる成長を遂げている大江千里がバードランドの秋の恒例のステージで火花を散らす。是非、1年ぶりのSenri Jazzをお楽しみに。

■ゲストのローレン・キンハンさんとの出会いはどんなきっかけでしたか?

 4枚目のシーラ・ジョーダンに捧げるジャズボーカルアルバム「アンサージュライ」でコラボをしたのが最初です。残念ながらシーラはこの夏に亡くなられ、彼女がジョン・ヘンドリックス作詞、大江千里作曲でこのアルバムで歌った曲を今回はローレンがリスペクトと愛を込めて歌ってくれます。

■彼女が入ることでどんなステージになりますか

 彼女の天真爛漫な明るさ、明晰なスキャットのスリル、大江千里とのプライベートでの親密さも含めて、まるで家族のような楽しさが溢れるステージになります。

■日本ツアーの様子を教えてください。反響はいかがですか

 ソロツアーで東京文化会館(2200人キャパ) など全国11か所を総立ちに沸かせて、日本全国にSenri Jazz旋風を巻き起こして帰ってきました️。各地で大きな反響を呼びました。

■今年出された、出されるアルバムなどあればご紹介ください

 今は新作へ創作活動の真っ最中です。このライブで何か新たな構想が生まれてそれが新作へ生かされるかもしれません。みなさん、ぜひその生き証人になりにお越しください。 

■週刊NY生活の読者に一言お願いします

 光陰矢の如し、1年があっという間に過ぎて、またこの秋の恒例のバードランドのライブがやってきました。みなさまに会えるのを心から楽しみにしております。ぜひお誘い合わせの上、

聞きにいらしてください!

      ◇

 入場料は35ドル46セント

(バー席)、45ドル76セント(テーブル席)。チケット・詳細はバードランドのウェブサイトhttps://www.birdlandjazz.comを参照。

政局論議の中で教育改革を忘れるな

 石破政権はあっけなく崩壊した。今後は、総裁選へ向けて政局は流動化するであろうし、その際には与野党の連携工作等も活発となるであろう。その際には、物価や通商の問題、排外イデオロギーの問題などが改めて議論の対象となるに違いない。

 けれども、本当に日本が国の衰退を食い止めたいのであれば、最優先で行うべき課題は教育改革だ。30年にわたる国力後退のトレンド、そして先進国からの転落の危機を直視するのであれば、本格的な教育改革に手を付けないと、国として全てを失う危険があるからだ。全てを失うというのは、優秀な労働力が国外流出して、荒廃した国土は日本語すら共通語にならない失敗した多民族国家になるなど、日本という国が事実上消滅する事態を指す。

 今回は、4点を指摘しておきたい。

 1点目は、二重教育を改めることだ。二重というのは、まず小中高の段階におけるエリート教育を文科省が放棄している中で、エリート教育が経産省主管の無認可・無資格の「塾産業」に丸投げされていることが指摘できる。上位の学校は、下位の学校の教育の成果を信用しないので独自の入学試験を課す。一方で、公立学校では受験教育が禁止されているので、上位の学校に合格するには塾に行かねばならない。多くの場合8歳から18歳までの10年間、子どもにはそのような二重教育が強いられ、親には経済負担がのしかかる。

 これは、国家としては知的人材の浪費であり、何よりも貴重な子ども時代の時間を浪費させることにもなる。最大の問題は、高額な塾通いに耐えられる家庭の子どもだけがエリート教育を受けられる中で、教育水準と階層の世襲化、貴族化が進むことだ。これは、不公平なだけではなく、現状維持型の保守的な人材が横行して国家も企業も判断を誤る危険につながる。

 二重教育にはもう一つある。主として文系の場合、企業が学生が大学で履修した内容を評価せず、過去の成功体験に基づく自己流の教育を施している。産業界全体が高等教育に期待せず、入試を基礎力の証明に使うだけで終わっている。多くの企業は、新入社員に対して「学生気分を忘れろ」とか「大学で学んだ座学は社会では役に立たない」などと説教しているが、これもまた、壮大なムダだ。膨大なリソースが浪費された結果、高等教育が経済成長に寄与できない結果となっている。

 2点目は、教育の内容を21世紀に適応させるということだ。前世紀の日本は、膨大な中間層を擁することで生産性で世界を圧倒していた。けれども、その中間層というのは、再現可能な作業を正確に効率的に実行する、いわば中ぐらいの付加価値を創造する人材で構成されていた。具体的には、工場労働と事務作業である。どちらも、定型作業の反復に加えて、マイルドな改善改良の行動が伴う程度の内容であり、日本式の教育はこれに適した人材を大量に社会に送り出していた。

 けれども、現在は事情が異なる。社会を先進国水準に保ち、個々人が先進国の労働者として必要な付加価値創造を行うのであれば、高度な数学と英語が駆使でき、文明観や世界観を持ち、同時に先端科学やコンピュータ、金融工学などの素養が必要である。この全ての領域で、日本の教育は全く手が届いていない。一方で工場労働は最初はアジア諸国に奪われ、今はロボットに奪われつつある。事務作業は、日本の場合、言語と制度の壁に守ってもらって人間の労働を残しているが、それが低生産性の元凶となっている。

 こんなことでは、無限の衰退を止めることはできない。21世紀型の知的産業に適応できる人材育成を中心に、全ての教科とカリキュラムを組み直すべきであり、場合によっては教育人材の総入れ替えも考えるべきだ。

 3点目は、教育環境における安全確保である。教育とは文字通り教え、育てるということだが、その際には子どもを保護し、承認するということが徹底されなくてはならない。けれども、現在の日本の教育現場では、この保護と承認が十分ではない。特に思春期教育の中には保護と承認の正反対である、暴力と統制という中世的なアプローチが残っている。子ども同士の関係にも対等な相互承認を身につけさせていない。その結果として、学校や部活といった環境が子どもを攻撃するという事態が野放しとなっている。これは一刻も早く改めなくてはならない。

 4点目は、到達度別の支援である。日教組などの保守反動勢力が、長年にわたって妨害してきた結果、小中の義務教育段階では到達度別の教育ができていない。教科書は一律で、発展型の内容は禁止され、上位校へ進学するための受験教育も禁止されている。そのために塾が跋扈しているのは前言のとおりだが、同時に学習への支援の必要な子どもを引き上げる教育も徹底ができていない。

 これも前述したように、21世紀の現代では単純な労働は機械に取って代わられているし、優秀な外国人が支えている分野も多い。そうなると、高校までの段階で十分な学習成果を得られなかった人材に、より効果的な訓練を施してレベルアップさせていく必要がある。このままでは学習困難者は可視化されない困窮者として固定化してしまう。この層への支援は彼ら自身の幸福追求だけでなく、経済効果も大きいのではと思われる。

 政局が激しく動く中であればこそ、国のインフラであり、何よりも明治150年の国家の礎(いしずえ)であった教育の改革を最重要課題に据えていただきたい。念のため申し添えるが、その際に、教育をイデオロギーの宣伝や力比べの場とすることだけは厳に謹んでいただく必要がある。

(れいぜい・あきひこ/作家・プリンストン在住)

込山洋一さん死去 「ライトハウス」誌を創刊

 ロサンゼルスの現地生活情報誌「ライトハウス」の創設者で会長の込山洋一さんが9月8日午前4時30分、入院先のトーランス・メモリアル・メディカル・センターでリンパ腫による臓器不全で亡くなった。享年59歳。親族が明らかにした。

 込山さんは、1965年生まれ。香川県出身。国立弓削商船高等専門学校 航海学科卒。86年、国交省航海訓練所の練習船(日本丸、大成丸)での1年間の航海実習で、ロサンゼルスの青空と自由闊達な風土に魅了され、卒業と同時に来米。学習塾経営を経て、89年、日本語情報誌「ライトハウス」を創刊。2016年、ビジネス・ブレークスルー大学大学院経営管理修士課程を修了。

 ライトハウス(TAKUYO CORPORATION)はカリフォルニア州トーランスに本社、サンディエゴとシアトルに支局を置き、日本語情報誌「ライトハウス」出版などの事業を展開している。海外日系新聞放送協会副会長。同社は今年6月、グローバルに人材紹介・派遣、システムエンジニアリング、M&Aなど多彩な事業を展開するレバレジーズ株式会社(本社・東京都)にM&Aの形で事業継承し、同グループの一員となったことを発表していた。妻のひろみさんは「素晴らしい仲間に恵まれ、近くにいると振動を感じるほど、思い切り走り抜けた人生でした。満足して笑っていきましたよ。本当にありがとうございました」とFBで明らかにした。

ライオンズ大学大人の教養講座シリーズ 10月4日JAAで

第10弾、老後、整理術、万葉集

 ニューヨーク日系人会(JAA)が主催する第19回秋のヘルスフェアで、NY日系ライオンズクラブが企画する「ライオンズ大学大人の教養講座シリーズ」第10弾が10月4日(土)午前10時から午後3時15分までNY日系人会館(西45丁目49番地5階)で開催される。講師はファーストブランド(本社大阪市、河本扶美子社長)が運営するマイベストプロ登録メンバーの人気講師陣で、各1時間半にわたり、在米生活に役立つセミナーをじっくりと解説する。

 第1時限(午前10時から11時30分)は、一般社団法人日本リレーションサポート協会代表理事の山口里美さんによるニューヨークで考える日本の老後・相続対策「安心の未来への第一歩」。昼食時に軽食と飲み物を挟んで、第2時限(正午から午後1時30分)は、整理収納アドバイザー・時短家事コーディネーターの井上ひろみさんによるモノと心の整理術「第二の人生を軽やかに自分らしく楽しむ」、第3時限(午後1時45分から3時15分)は、作曲家(京都市立芸術大学指揮科卒)の橋詰智博さんが、「制作者が語る万葉集の魅力と歌曲解説」と題し、会場の参加者と一緒に歌いながら「大和歌曲、万葉集」を解説する。

 参加は無料で誰でも聴講できるが、事前の申し込みが必要。当日は、各セミナー講師がテキスト、資料を配布し、書籍販売も行う。各講師による個別相談も談話室にて先着順で対応する(人数に制限あり)。申し込みは、電話212・840・6942、Eメール:[email protected]

JAA事務局まで。

(写真)左から山口里美さん、井上ひろみさん、橋詰智博さん

NYママサロンが巻物お寿司講習会

鈴木達也シェフ招き

 在ニューヨークの日本人ママたちの間で「レジェンド的な育児サロン」として知られるNYママサロン(NAOKO代表)が6日午後、和食シェフの鈴木達也氏を講師に招いた「巻物のお寿司」講習会を開催した。鈴木さんは当日の6組の参加者に、サーモン・アボカドロール、しめ鯖の棒寿司、うなぎのロールの3種類の巻きものの作り方のコツを教えた。当日はシャリの伸ばし方、包丁の入れ方などもわかりやすく解説する実演ワークショップとなった。

 シャリが表側になる裏巻きは、まずまな板の上に敷いたプラスチックラップの上に海苔、シャリを乗せて指でシャリを広げて伸ばしたあとに裏返ししてカットしたサーモンや薄切りのアボカドを乗せてラップで包むように巻く、などと指導した。

 巻物を綺麗に切る秘訣は、包丁を常に濡れたペーパータオルで拭きながらラップの上から包丁の重圧をかけずにノコギリ引きで丁寧に切っていくこと。参加者が実際にテーブルの上で切ってみて、綺麗な断面が現れると驚きにも似た喜びの声が上がった。寿司店さながらに笹の葉を敷いたお皿の上にカットした巻物を縦横にアクセントをつけて盛り付けると家庭で作った手作りとは思えない出来栄え。同サロンでは今後も育児関連だけでなく、料理教室やお食事会、趣味を活かした大人向けのイベントなども開催していくという。

  詳細はインスタグラム@nymamasalon 参照。

本格芋焼酎MORRIS JFC代理店で取り扱い急増中

 今年春の米国発売以降、本格芋焼酎MORRIS(モーリス)スピリッツのニューヨークでの取り扱い店が増えている。ファッションデザイナーはよく、次なるアイテムとして香水をプロデュースするが、CHIE IMAI リード デザイナー 今井千恵の発想は違った。2010年当時、業界ではまだ「香りと焼酎」というコンセプトが全くなかった中、香りのパイオニアとして発表したのがこの新しいスタイルの本格芋焼酎MORRIS(モーリス)スピリッツだ。

 今井千恵のふるさと鹿児島の豊かな環境が生み出した本格芋焼酎。米国ではJFCが取り扱い代理店として日系レストランやバー、食料品店の店頭に並びはじめている。ニュージャージー州のミツワ、アーズレーのサザン、マンハッタンの寿司店・叶和(TOWA)=写真=、どんぶり屋、サニーサイドの有吉、酒店のランドマークなどで取り扱い中だ。

(写真)叶和(TOWA)を訪れたCHIE IMAI の今井千晶社長

書道で絵を「書いて」世界に感動を 原愛梨さん

書道アーティスト

 書道アーティストの原愛梨さんは、書道で世界中の心を動かすための作品を「書いて」いる。福岡県出身で書道は2歳から始めた。小さい頃から書道一筋で文部科学大臣賞を最年少で受賞するなど、とにかく腕を磨いてきた。大学卒業後は一度地元の銀行に就職したが、どうしても夢を諦めきれずに退職、書道家として活動を始めた。

メッツの千賀投手を描(えが)いた書の作品

 世界ではあまり知られていない書道をもっと多くの人に知ってほしいと思い、書道と絵を融合した書道アートを始めた。「名前や四字熟語、名言、歌詞などの言葉を、人や動物などの形に合わせて書いています。たくさんの人が語り継いだ言葉、未来の希望を信じて残した言葉、世界の平和を願って書いた歌詞など、ただの記号でしかない文字に込められた想いに書道で命が吹き込まれたような作品を書いています」と話す。

 最初はスポーツ選手の作品をSNSにアップし始めたところ、選手達を含めて多くの人から反響があった。話題となり、多くのテレビでも紹介もされ、24時間テレビでの生パフォーマンスやNews Zeroで東京オリンピックのメダリストなどを書道アートで描くといった機会にも恵まれ、言葉と書道に心を動かす力がある事を実感した。そして「書道アートをもっと進化させれば、もっと世界にメッセージを届けて世界を変える力がある」と信じ、作品を書くようになったそうだ。

 日本では神田明神での個展やCASIOやNISSANなどの企業とのコラボ、日本各地でパフォーマンスを通じて少しずつ知名度が上がってきたが、日本だけでなく世界で活躍したいと思い1年前からニューヨークに住み始めた。

 「ニューヨークは世界中の人が集まり、アートに溢れ、毎日がとても刺激的で大好きな街です。ニューヨークに住み始めてメッツやイタリアのユベントスとコラボできて世界への広がりも感じていますし、原愛梨の書道アートにしかできないことがあると確信しました」と話す。

 10月にはニューヨークで個展も開催する予定だという。ニューヨーカーが驚き、楽しみ、そして感動する原愛梨の新作が待ち遠しい。書道アーティストで今一番の注目株だ。

 (三浦良一記者、写真も)

編集後記

編集後記

 みなさん、こんにちは。外務省は8月28日、令和7年度外務大臣表彰の受賞者を発表しました。今年度表彰されるのは、173個人、58団体。内訳は、国内在住受賞者18個人、7団体。海外在住受賞者155個人、51団体。ニューヨークでは、団体としてニューヨーク市立大学ハンター校日本語・日本文化科が受賞しました。功績概要は米国における日本語・日本文化教育の推進です(今週号4人面に記事掲載。

 同大学に最初の日本語クラスができたのは1996年。一昨年日本語日本文化科として語学学科が新設されました。今年1月現在初級261人、中級154人、上級25人、選択小目(食文化、語用論、講師養成)30人の計470人が登録しています。マーヤン・バルカン日本語日本文化科長のクラスは日本語を学び始めて2年と2か月、5学期目 (上級レベル1)の学生を担当し、授業では古川明代副科長と共に本紙・週刊NY生活で昨年9月から始まった企画記事「週刊やさしいにほんご生活」で授業をしたこともあります。

 内容は、日本食のマナーや敬語の使い方、「七転び八起き」という日本に古くからある「ことわざ」に関するもので、授業の中でわかりやすく解説されました。記事の文字は少し大きい活字を使い、漢字には全てふりがなをつけています。日本語を学ぶ学生が、ひらがなでGoogle翻訳に入力すると英語の意味がわかるからです。

 海外で日本語を学ぶ人たちに新聞を通してより日本文化に接してもらいたいという本紙の企画が、大学教育の現場でも使われ、今回こうして同大学が外務大臣表彰という名誉ある表彰を受けたことにも少しでもお役に立てたとしたら大変嬉しく思います。

 外務大臣表彰は、多くの人々が国際関係のさまざまな分野で活躍し、我が国と諸外国との友好親善関係の増進に多大な貢献をしている中で、特に顕著な功績のあった個人および団体について、その功績を称えるとともに、その活動に対する一層の理解と支持を国民各層にお願いすることを目的としています。同大には近く、ニューヨーク日本総領事館から外務大臣表彰の賞状が伝達されます。それでは、みなさんよい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)

【今週の紙面の主なニュース】(2025年9月6日号)

(1)大統領「戦争省復活」を検討   国防総省の名称変更 

(2)角野隼斗NY公演 カーネギーホールで11月18日

(3)浮いて光るターンテーブル Hotaru NYで披露

(4)ジャパンビレッジ夏祭り盛況  

(5)英国対日戦勝式典での友好と和解 

(6)ハンター大学に外務大臣表彰 日本語と日本文化教育

(7)落とし物を私物化 交通局の覆面捜査で明るみ

(8)ぽっちゃりな自分を愛してハッピーデー  桃果愛さん

(9)NY日本人学校開校50周年祝う

(10)ONE STORY AWARD 美と平和のイベント20日