【今週の紙面の主なニュース】(2025年2月15日号)

(1)お世辞外交も努力の一環 日米首脳会談米国の論調

(2)ザ・着物美 和装堂々  NYファッション・ウイーク

(3)更年期は新しい自分との出会い 40+プラス 女の人生

(4)進化する迷路の立体アート  大樫 健さん

(5)やさしいにほんご  手紙の書き方  鬼に金棒

(6)天皇陛下誕生日祝う 穐吉敏子さんらNY総領事公邸で

(7)ボクシング吉田実代 勝利の笑顔

(8)日系画家 国吉康雄の人生 NY日本人歴史博物館

(9)DEEPなQUEENS  キュー・ガーデンズ

(10)ラベイユで日仏融合の2夜

お世辞外交も努力の一環 日米首脳会談米国の論調

ニューヨークタイムズ紙

日米同盟を確認

 日本の石破茂首相とドナルド・トランプ米大統領による初の対面による日米首脳会談が7日にホワイトハウスで行われた。

 ニューヨーク・タイムズ7日付電子版は、石破首相は「大統領に媚びへつらう最新の外国指導者」となったと報じた。共同記者会見での石破首相の「テレビで見るような有名人に会えてとても興奮しました。テレビでみると声高で、かなり個性強烈で、恐ろしい方だという印象がなかったわけではない。しかし、実際にお目にかかると、本当に誠実な、アメリカや世界に対する強い使命感を持たれた方だということをお世辞をまったく抜きに感じた」との発言を取り上げた。

 記事では、石破首相が記者団に「トランプ大統領への賛辞は「彼に媚びへつらう」ためではなく、むしろ「世界平和」と「地域の安定」を確保するための努力の一環である」と語ったことにも触れている。しかし、4日に首脳会談が行われたイスラエルのネタニヤフ首相の「(トランプ氏は)イスラエルの最高の友人」発言や米国人犯罪者を自国に収監すると提案したエルサルバドルのブケレ大統領などを例にあげ、「お世辞外交」と報じた。第1次トランプ政権時にフランスのマクロン首相やカナダのトルドー首相も「お世辞外交」を行ったが、成功はしなかったと付け加えた。記者会見では大きな失態もなく、USスチール問題も一刀両断で切り捨てるのではなく「買収ではなく投資だ」と一定の理解をトランプ大統領自らが示したのは、石破首相への最大限の気遣いと配慮を見せた場面だった。

 NYタイムズ紙は会談前の直前報道で、ゴルフを利用して親密な関係を築けた故安倍晋三首相とは違い、プラモデル作りが好きな石破首相が、どう打って出るのかお手並み拝見といったニュアンスで報じていた。当初の目的である日米同盟関係の確認はできた会談となった。

日米首脳会談 米メディアの論調

「ベストを尽くした」ワシントン・ポスト紙

 石破首相とトランプ大統領との日米首脳会談(1面に記事)で、ワシントン・ポストは7日付電子版で「日本の首脳、関税回避のためトランプ氏を喜ばせようとした」との見出しで報じた。2022年に暗殺された安倍晋三首相のようなカリスマ性もなく、ゴルフを利用して親密な関係を築くことができない石破首相を「トランプ大統領を惜しみなく賞賛、お世辞で笑いを誘うなどベストを尽くした」と評価した。会談後の記者会見でトランプ大統領は石破首脳の印象を「彼は首相として素晴らしい仕事をするだろうと思う。とても強い人だ。彼がそんなに強くなければいいのに。もう少し弱ければいいのにと思うが、それが私の得たものだ。私は常に強い人を得なければならない」と答えたことに言及している。「会談は関税の警告で終わった。日本側からの賞賛により緊張は緩和された」と報じた。

 他の米メディアは日米間の経済問題を個別に報道したものが多かった。ウォール・ストリートジャーナルは、日本製鉄によるUSスチールの買収問題について「買収ではなく投資」であるとの共同記者会見での発表を報じ、ロイターはこれに加えて米国産液化天然ガス(LNG)の輸入拡大で合意したことを、AP通信はトランプ大統領が石破首相に対日貿易赤字を削減したいと述べたことを報じた。

 CNNテレビなど大手テレビ局が会談後の共同記者会見を生中継するなどした。両首脳のやりとりは時折記者団からも笑いが出る和やかなものだったが、記者団からの質問の多くが日米関係ではなくトランプ氏の政策についてだった。

(写真)各国首脳のお世辞外交について報じる10日付NYタイムズ紙

ザ・着物美 和装堂々  NYファッション・ウイーク

新潟県の大嶋屋呉服店
和服の芸術世界にアピール


 ニューヨーク・ファッション・ウイークの8日、マンハッタンのアッパーウエストサイドの教会で、アジア系ファッションデザイナーのショーが開催された。日本からは、新潟県で江戸時代の1819年に創業した老舗呉服店、有限会社大嶋屋呉服店(新潟県五泉市)が参加した。同店の海外での披露は、マレーシア、パリに続いて今回が3回目。日本の着物そのものをNYファッションウイークのランウェイにかける試みは同イベントでも出色の異例の試み。折しもエミー賞やグラミー賞を受賞した日本の「SHOGUN」が、吹き替えなしの日本語で全編を通したように、もはやJAPANそのものがブランドとなっている。純粋な着物5着と、新品の反物からデザインしたドレスも披露(11面に関連記事)した。マネージング・ディレクターの大嶋美樹子さんは「着物の魅力を世界の人に発信できれば嬉しい」と語った。

更年期は新しい自分との出会い 40+プラス 女の人生

 先週、ニューヨークで 作家のジェーン・コステロ さんと ジャーナリストのタムセン・ファダル さんにお会いしました。彼女たちとともに、同じ志を持つ女性たちとドキュメンタリーを鑑賞し、その後のディスカッションでは、ミッドライフを迎える女性の生き方や更年期についてオープンに語り合いました。これまでタブー視されがちだったテーマが、今やニューヨークをはじめとするグローバルな都市で新たなフェーズを迎えています。

■ジェーン・コステロが描くフィクションの変化

 ジェーン・コステロさんは、最新作 『It’s Getting Hot in Here』 で、更年期を迎える女性のリアルな日常をユーモアたっぷりに描いたベストセラー作家。ニューヨークの本屋では平積みされ、会話のなかでも頻繁に話題に上るほど注目されています。フィクションの世界でも、更年期が「語られるべきストーリー」になったこと自体、時代の変化を象徴していると感じました。

■タムセン・ファダルが伝えるミッドライフの力

 一方、タムセン・ファダルさんはエミー賞受賞のジャーナリストであり、ミッドライフの女性たちの声を可視化するメディアパーソナリティ。マンハッタンを拠点に、自身の経験をオープンに語りながら、ライフスタイル、ホルモンバランス、セルフケアの新しいあり方を発信しています。彼女のポッドキャストや書籍は、NYのキャリア女性たちの間でも話題。年齢を重ねることを「恐れる」のではなく、「パワーに変える」ためのヒントが詰まっています。

■ニューヨークで加速するフェムテック革命

 ニューヨークでは、フェムテック( 「Female」と「Technology」を組み合わ造語で、テクノロジーの力で女性の健康問題を解決する)業界の進化も目覚ましい。ホルモンバランスを整えるスマートデバイスや、更年期ウェルネスに特化したスパやカウンセリングサービスが次々と誕生。もはや「更年期」というワードが隠されることはなく、それが一つのライフステージとして受け入れられ、オープンに語られる時代になっています。さらに、The M Factor のようなドキュメンタリーでは、男性を巻き込み、妊娠時と同じように周囲が女性の変化を理解し支える重要性を伝えています。

■更年期=新しい自分をクリエイトするタイミング

 「更年期=終わり」ではなく、「更年期=新しい自分をクリエイトするタイミング」。そんな視点が、今ニューヨークで生まれ、世界へと広がっています。

 このムーブメントの最前線に立ち、女性が自分の変化を前向きに受け入れ、より自由に、自分らしく生きられる未来を創ることーそれこそが、私の情熱です。

(写真)ジェーン・コステロさんと筆者

進化する迷路の立体アート 大樫 健さん

アーティスト

 昭和レトロな迷路ゲーム。慎重に揺らして小さな銀のボールを動かし、ゴールに持っていく。その立体版は、複数の迷路で組み立てられたカエルやカメレオン、サイなどのオブジェで、持ち上げると小さくカランとボールの音がする。一面をクリアしたら次の面にボールを移動し、根気よく迷路をクリアしゴールに到着。

 この「3D Maze Art」を発明したのは、イーストチェスター在住のアーティスト、Ken Augushi(大樫健)さん。小学校6年生の頃、工作の宿題のために参考にした迷路の作り方の本が「迷路の道」の始まりだった。ミドルスクールに入ると参考書は要らず、頭に浮かんだ構図を段ボールと接着剤で現象した。ビデオゲームのマリオがジャンプする姿で「重力」に気づき、それまで平面だった迷路を立体にしてみた。最初の立体作品は、6面の迷路を組み立てたリンゴ。学校で物理や数学、幾何学を学ぶにつれ、迷路はさらに進化する。友人のために作ったバレエシューズやギターなどが評判となり、フットボール好きの先生のためにはヘルメットを作った。この頃から材料をアクリル樹脂に変えた。パーソンズ美術大学に進学し、3Dソフトウェアやプリンター、レーザーカッターの使い方を学び、迷路作品はさらに発展した。

 現在、日系の照明会社に勤務しながら、自宅のPCと3Dプリンターで製作している。2023年、迷路アートがソフトウェア企業サイボウズ米国法人を立ち上げた山田理氏の目に留まり、東京での展示の提案があった。山田氏の人脈で、岐阜県在住の宗像剛毅さんと知り合う。宗像さんには失読症の障害があるが手先が器用で、職業能力開発校で木工を学んでいた。そして3Dソフトウェアとプリンターを持っていた。東京での展示に向け、2人のZoomで話し合う日々が続いた。大樫さんがアメリカで作品をデザインし、宗像さんがプリンターでパーツを作る、そして部品の組み立ては愛知県の就業移行支援施設「きずな」に依頼した。

 1月21日、東京都庭園美術館(港区白金台5ー21ー9)での展示「ランドスケープをつくる 3D Maze Art」が始まった。前日の会場準備で、大樫さんと宗像さんは初めて対面した。思いがけない人との出会いで、迷路アートの可能性はどんどん膨らんでいる。2月24日(月)まで。大樫さんの作品の詳細はhttps://3dmaze-art.ktgc.co.jp、同美術館の詳細はhttps://www.teien-art-museum.ne.jpを参照。

(浜崎都、写真も)

やさしいにほんご  手紙の書き方  鬼に金棒

 この連載は、日本語を勉強している人を読者対象としたコーナーです。日本文化やマナー、タイムリーな日本に関する話題などを簡単な日本語で毎月第3週号に掲載します。アメリカ人の友人などにご案内ください。また、漢字をまだ習っていないお子様にとっても社会を知り、漢字に接するよい機会になります。

手紙の書き方

 メールでのコミュニケーションが多くなった今でも、日本では手書きで手紙を送る文化が残っています。改まった手紙は、便箋に縦書きで書くことが多いです。

手紙の最初は「拝啓」などの頭語から始まり、季節の挨拶、主文、結びの挨拶と結語、後付けの構成になっています。頭語と終わりの結語には組み合わせがあり、よく使われるのは「拝啓」と一対になる言葉「敬具」または「かしこ」(主に差出人が女性の場合)を使います。英語のSincerely にあたる言葉です。(長久保美奈、マナー講師)

わくわくことわざ6
鬼に金棒

 もともと強い者が、何かを得てさらにパワーアップするたとえ。鬼は頭に角、口に鋭い牙をもつ想像上の怪物で、虎の皮のパンツ(昔の方角名で丑寅=北東=鬼門の方角から来るに由来)をはいています。金棒は、突起がある鉄棒武器です。鬼は何も持ってもなくても強いのに、金棒を手にすれば、無敵の存在になるということ。「あの有名マラソン選手、オフの高地トレーニングで心肺機能が倍増したそうだ。まさに鬼に金棒だね!」などと使います。(文とイラスト 平田恵子)

天皇陛下誕生日祝う 穐吉敏子さんらNY総領事公邸で

 ニューヨーク総領事館は5日と6日の2日間にわたり、森美樹夫大使公邸で、天皇陛下65歳の誕生祝賀レセプションを開催した。初日は経済界、外交関係者を中心に約130人、2日目は、文化人、教育関係者、医療関係者、報道関係者ら招待客約120人が出席した。天皇皇后両陛下の写真の前で森大使が一人ひとり出迎えた。招待客にはジャズピアニストの穐吉敏子さん、ルー・タバキンさん夫妻=写真=やロン・カーターさん夫妻ら有名音楽家らがいた。森大使は、日本のインバウンドブームの高まりを紹介し、海外からの旅行者数が2024年に米国だけで2700万人訪日している現状に触れ、ニューヨーク・タイムズ紙がこのほど富山県と大阪市が訪れるべき52都市に選ばれたことも紹介、会場には大阪・関西万博のキャラクター、ミャクミャクも誕生パーティーに駆けつけた。

ボクシング吉田実代 勝利の笑顔

 女子プロボクシングの吉田実代の復帰第1戦が2月1日ニュージャージー州ニューアーク・プルデンシャルセンターで開催され、ベータ・ドゥデック、プロ5勝(4KO)5敗、スロバキア生まれの32歳に判定勝ちした。

 昨年10月にマジソンスクエアガーデンシアターで実施されたIBF女子バンタム級タイトルマッチでメトカフにまさかの判定負けをした吉田が復帰戦に挑んだ試合。昨年のタイトルマッチでの判定に対して異議申し立てしていたことが1月9日認められ、これにより吉田はバンタム級1位に昇格。今回の試合でも「思う存分に闘うことができました」と満面の笑みを見せ、試合勝利から1週間後の6日にニューヨーク総領事公邸で行われた天皇陛下誕生日レセプションでも吉田の勝利が森美樹夫大使から会場で発表され、招待客から祝福を受けた。

日系画家 国吉康雄の人生 NY日本人歴史博物館

岡山大学の伊藤特任教授が講演

 ニューヨーク日本人歴史博物館は、10日夕、日本クラブにおいて、「国吉康雄の人生とNYでの活動:Yasuo Kuniyoshi’s Life and Work in NY」と題したイベントを開催した。 

 国吉康雄は、1889年に岡山で生まれ、1906年に渡米。混沌とした時代、国吉はアメリカを代表する画家として認知されるようになり、彼の卓越した才能は最終的に1950年ヴェネツィア・ビエンナーレのアメリカ代表にまで押し上げたが、日本では国吉についてあまり良く知られておらず、アメリカでも死後しばらくの間忘れ去られていた作家だ。

 今回は、岡山大学の伊藤駿特任教授による講演が行われた。第二次世界大戦を挟んでアメリカに生きた日系アーティスト、ニューヨークのアートスチューデント・リーグの教授として教育者としても活躍した国吉の業績など解説し、約90人の来場者が熱心に聴講した。

ラベイユで日仏融合の2夜

 長江充展シェフが率いるトライベッカのミシュランスターレストラン「ラベイユ(l’abeille)」(グリニッチストリート412番地)は18日(火)・19日(水)の2夜限定で、パリから渥美創太シェフを迎える。千葉県出身の渥美シェフは19歳でフランスに渡り、トロワグロ、ステラマリス、ジョエル・ロブションのラボなど、3つ星レストランで修行を積んだ。その後、2014年にフランスのベストビストロに選ばれたクロワンバールのオープニングシェフを務め、同店を離れた後は、ニューヨーク、ロンドン、東京、メキシコなどでポップアップコンセプトに挑戦し、19年にパリ11区の一軒家に自身のレストラン「MAISON」を開店した。

 イベントでは渥美シェフが長江シェフと協力し、日仏の料理を融合させた特別なテイスティングメニューを提供する。予約は電話212・542・3897、またはウェブサイトhttps://www.labeille.nyc/up-coming-events-2025から。

DEEPなQUEENS  キュー・ガーデンズ

No.1 ガーデン・コミュニティーの町

 キュー・ガーデンズは、イギリスの有名なキュー植物園にちなんで名付けられ、クイーンズ区内で作られた7つのガーデン・コミュニティーの一つ。住宅エリアとビジネスエリアとがあります。

 住宅街は、西に広々としたフォレスト・パーク、東に美しいメープル・グローブ墓地と緑地に隣接し、イギリス風の家々が並らび、静かでのんびりとした印象。

 2010年での人口約2万3300人の内訳は、白人49・3%、ラテン系24・3%、アジア系15・6%、アフリカ系6・5%。白人数は2000年の66・2%から16・9%減少し、ラテン系とアジア系が増加。多様化が進んでいるようです。

 また、ビジネスエリアは、NY市地下鉄Kew Gardens-Uion Turnpike駅近辺で、店舗が並び、交通量も多く賑やか。政府機関や裁判所などがあり、クイーンズ区の市民センター的エリアです。

 さらに、高速道路へのアクセスがよく、JFK空港とラガーディア空港のほぼ中間地点に位置しているので、航空会社のパイロットや客室乗務員らの滞在地となっているそうです。

 地下鉄駅に加え、ロングアイランド鉄道のキュー・ガーデンズ駅があり、この駅前で、1964年3月13日未明、28歳のキティ・ジェノベーゼが、駅近くにある自身が住むアパートのすぐそばで殺害される凄惨な事件が起こりました。犯行時、38人が目撃したり助けの叫びを聞いたそうですが、ほとんどの人が行動を起こさず。わずかながらも警察に通報しようとした人がいましたが、関係部署に繋がらなかったとの事。それがNY市の911緊急通報システム導入の一つのきっかけとなりました。また、この事件は傍観者効果と言われるジェノベーゼ症候群と呼ばれ、今でも人々の無関心さの象徴として取り上げられるそうです。

 プロフィール 兵庫県明石市出身、ウエストチェスター在住。週末、街歩きグループと共に、未知なるNY市内を元気に探索中。ブログ「見タイ知りタイ!行った気になる歴史と散策」を主宰 https://kkykm-m.com/

編集後記

編集後記


 みなさん、こんにちは。年が明けてから矢継ぎ早に日本の地方自治体のNYでの投資や観光誘致のイベントがニューヨークで続いています。4月13日に開幕する大阪・関西万博のPRにミャクミャクがNYで宣伝した先週号、同じ号では岩手県、続いて、今週は、北海道と岡山県備前市、コンベンションセンターのNY NOWの見本市には和歌山県や福島県からも商品が展示されました。岩手県盛岡市は一昨年にニューヨークタイムズ紙が出した旅行観光特集で世界で訪れるべき52都市の2番目に名前が上り、それ以来世界中から観光客が押し寄せているそうです。さらに海外からの観光客を呼び込もうと達増知事が来米してわんこそばを食べてPRしてましたね。北海道は札幌ラーメンに加えてGX投資の誘致セミナーで経済活動の拠点としての魅力もアピールしました。備前焼もアメリカ人にとっては新鮮だったようです。いずれも、会場はジャパン・ソサエティー(JS)でした。日本食の食材をレストラン関係者にPRするのとは違い、一般のアメリカ人に広く日本の魅力を伝える場所としては、アメリカ人会員が多いJSはうってつけです。なぜなら日本に関心のない人に日本の魅力を伝えようと思ってもかなり難しいからです。ジャパン・ソサエティーには日本に関心を持っている人たちが集まっているから、もっともっと日本を好きになってもらうにはかなり効果的といえます。ただ、本当に大切なことは、日本に興味のない人に関心を持ってもらうことですが、日本政府が「対日理解の増進」と分かりやすい言葉で色々いろやっている努力がそれなのかもしれませんが、ホームステイのホストファミリーとの友情など、草の根レベルでの友好増進が一番かもしれません。5月のジャパン・パレードなんかは、日本のことをあまりよく知らないアメリカ人に日本を知ってもらう、いい入り口になるかもしれませんね。それでは、みなさんよい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)