自由の女神島上陸は可能 政府機関閉鎖でも

 連邦政府の閉鎖により、全米の国立公園などで閉鎖が相次いでいるが、ニューヨークの自由の女神と移民記念博物館のエリス島は、ニューヨーク州政府が費用を負担する形で二つの島への上陸フェリーが現在も運行されている。

 フェリー乗船料金は25ドル50セント。普段は長蛇の列ができるチケット売り場も閑散としている。フェリーは20分毎にバッテリーパークから出発しており、最終乗船時刻は午後4時。

(写真)胴体や頭部王冠の展望台の中には入れない(3日午後3時、撮影・三浦良一)

連邦政府の閉鎖観光施設に影響

職員の3分の2が一時帰休

 連邦政府の閉鎖が続いている。全米の国立公園や観光施設で影響が広がっている。原則として公園は開園を継続するが、職員の約3分の2が一時帰休となり、ビジターセンターやトイレ清掃、入園料徴収などの業務が停止または縮小されている。安全管理や山火事監視などの最低限の機能は維持されるものの、地域によって対応が異なり、旅行者は不確実な状況に直面している。

 ワシントンDCでは、議会図書館や国立公文書館、ワシントン記念塔、国立樹木園などが閉鎖され、国会議事堂やペンタゴンの見学ツアーも中止。スミソニアン協会の博物館や国立動物園は10月11日まで開館予定だが、その後は閉鎖の可能性もある。屋外のナショナル・モールは原則として一般公開が続く。

 各地の国立公園でも対応は分かれている。アリゾナ州のグランドキャニオン国立公園は入園可能だが、建物は閉鎖され入園料も徴収されない。ユタ州の5つの国立公園(ザイオン、アーチーズなど)は開園を継続し、コロラド州は入園料収入を活用して暫定的に運営を維持している。

 カリフォルニア州では多くの公園が観光客を受け入れる一方、ジョシュアツリーやミュアウッズの一部施設は閉鎖。アルカトラズ島は一時閉鎖後に再開した。

 一方、ニューメキシコ州のカールズバッド洞窟群国立公園やホワイトサンズ国立公園は全面閉鎖。メイン州のアカディア国立公園やテネシー州のグレートスモーキーマウンテンズ国立公園は地元政府の支援で開園を続けている。

 米国立公園局も閉鎖が決定したが、同局が管理及び運営する自由の女神とエリス島は、ニューヨーク州が費用を拠出し、閉鎖期間中も引き続き開園されることになった。