伊藤沙帆 NYで朗読劇上演

ネイバーフッドプレイハウス仲間と

 ニューヨークを拠点に活動を続ける俳優・パフォーマーの伊藤沙帆が6月27日、自主公演「ギディオンズ•ノット」の朗読劇に出演した。舞台はパブリックスクール小学五年生のクラスルーム。子どもの死をきっかけに一人の母親と一人の教師が真実と向き合う心理ドラマ。教育や親子の関係、言葉の責任について深く問いかける作品だ。一人の母親、一人の教師が違う立場からそれぞれの葛藤、責任、苦しみを抱えながら会話が進む二人芝居だ。出た二人のカンファレンスのシーンだけで物語が進み、その中で二人のいろんな感情が沸き出てくる。

 伊藤は東京都出身、2023年に来米し、25年5月にネイバーフッドプレイハウスを卒業、学校ではマイズナーテクニックを中心に俳優としての基盤を学んだ。現在は、サムライパフォーマンスや、Batsu liveでパフォーマンスを行うなど活動の幅を広げている。「今回初めて自分達でプロデュースし、ネイバーフッドプレイハウス時代のクラスメイトのエリン・ジェフリーさんと当時の教師セレナ・ミラーさんに監督として協力してもらい舞台が実現した。随分前から企画を温め会場探しから自分たちでしたのでやりがいのある舞台でした」と話した。脚本はジョナ・アダムス。

米・イラン会談を支えるスイスの仲介外交

 米国トランプ大統領は、6月17日フランスで、イランのペゼシュキアン大統領との14項目の覚書に電子署名しました。21日にはスイスで、ヴァンス副大統領とイランのガリバフ国会議長が会談し、60日以内に覚書の最終合意に至る工程を決定し、作業部会を設置しました。米・イランの直接会談は4月のパキスタン以来ですが、今回もイラン側は米国との写真撮影を拒否しました。

 仲介国はパキスタンとカタールでしたが、調整と橋渡し役を務めたのがスイスでした。私はこの時期にスイスの国際ICの会議に参加中で、関係者からスイス政府の対応をうかがいました。スイスは、米国がイランとの国交を断絶した1980年以降、米国のイランにおける利益代表国(保護国)として、両国間での拘束者問題や核合意問題などの仲介を行ってきました。2015年の両国による核合意(JCPOA)もジュネーブで行っています。

 今回はジュネーブではなく、スイス中部ビュルゲンシュトック山中での開催でした。カタール資本のホテルで完全隔離でき、アクセス道路も1本でメディアも遮断。空域を閉鎖し、ドローンやヘリの接近も完全遮断。これらの予算を国会が承認して軍や警察などが対応しました。イラン側が一時退席の場面もあった中で、両国間を往復し徹夜での合意にこぎつけたとのことです。

 スイスが、こうした仲介外交の実績が豊富なのは、永世中立国で、NATOやEUといった軍事・政治ブロックに属していないことが強みです。永世中立国とは、軍事同盟に入らない、戦争に参加しない、紛争当事者に武器を供与しないことが基本です。EU加盟国でないので対ロシア制裁などの政治的立場にも拘束されません。本年もコンゴ民主共和国と武装勢力 M23との停戦合意を仲介したほか、南北朝鮮間の対話も行われていると言われます。

 今回の合意は、ホルムズ海峡閉鎖による世界経済への影響と、対イラン戦争に反対する米国議会や世論に配慮したトランプ大統領の決断であり、イラン側に有利な内容です。故にイスラエルの反発も強く、同国軍によるレバノン領内のヒズボラ攻撃も続いています。今後も米国・イランの協議はスイスで随時開催されるようですが、イスラエルともパイプを持つスイスの仲介外交に期待するものです。本来は日本もそうした貢献を果たすべき時ですが。

ふじた・ゆきひさ=オックスフォード大政治国際問題学部客員研究フェロー。慶大卒。国際ICや難民を助ける会等の民間外交活動を経て国会議員、民主党国際局長、財務副大臣等を歴任。現在、国際IC日本協会理事、岐阜女子大特別客員教授、東アジア共同体研究所特別研究員。英国在。

JPX 山道CEOを表彰 外交政策協会NY夕食会

「日本に投資するなら今」スピーチで強調

 日本取引所グループ(JPX)の山道裕己取締役兼代表執行役グループCEOは6月25日、ニューヨークのハーバードクラブで開かれた外交政策協会(Foreign Policy Association)のコーポレート夕食会で、FPAメダルを受賞した。同賞は国際理解や経済・外交分野への顕著な貢献者に贈られるもので、日本の資本市場改革を主導してきた山道氏の功績が高く評価された。

 授賞式では、損保ホールディングスのアドバイザーを務めるポール・シェアード博士が山道氏を紹介。野村證券を経てJPX入りし、大阪証券取引所、東京証券取引所のトップを歴任、2023年からグループCEOとして市場改革を牽引している歩みを紹介した。両氏は、野村證券時代の元同僚の関係にあたる。

 受賞講演では、日本のコーポレートガバナンス改革をテーマについて語った。東京証券取引所が政府と連携して進めてきたコーポレートガバナンス・コードやスチュワードシップ・コードの導入により、企業が資本効率や株主価値を重視する経営へ転換しつつあることを説明した。こうした改革を背景に、日本企業の収益力やROE(自己資本利益率)が改善し、海外投資家からの評価も着実に高まっていると述べた。

 山道氏は「この受賞は私個人だけでなく、日本そのものへの評価でもある」と謝意を表明。長年続いたデフレや「ジャパン・パッシング」の時代を経て、日本は企業統治改革や構造改革、デジタル化やAI活用を追い風に新たな成長段階へ入ったとの認識を示した。

 さらに、海外投資家の意識は「日本に投資すべきか」ではなく「いつ投資するか」へと変化していると強調。「日本に投資するなら今だ」と力を込め、今後も透明性が高く信頼される市場づくりを進め、日本市場の国際競争力向上に取り組む決意を示した。日本経済の再評価が進む中、ニューヨークの金融関係者らも山道氏の講演に大きな関心を寄せ、出席した日系企業幹部や政府高官らも受賞の喜びを分かち合った 。

沖縄の住民探して 元海兵隊員の孫

一枚の写真に写る3人

 沖縄県の離島、久米島に終戦直前の1945年に駐留した米海兵隊員の孫が、祖父から託された1枚の写真に写った3人の日本人の消息を探している。

(写真上)元海兵隊員の祖父、フランク・クロウさん(最後列右)が持っていた1945年の写真

 この男性は、アトランタに住むニコラス・フォーブスさん(37)。「沖縄戦について学ぶうちに悲惨さに衝撃を受け、言葉にできないほどの申し訳なさと悲しみを感じているとその家族に伝えたい」という。

 祖父の名前は、フランク・クロウさん。写真には、米海兵隊員14人と住民と見られる日本人3人が写っている。写真の裏には、海兵隊員全員の名前と3JAPSと記載されている。

 フォーブスさんは、2001年に祖父が亡くなる前にこの写真を託された。子供の頃から祖父とハイキングなどに出掛けて可愛がってもらったが、戦争のことは話さなかったという。

 歴史が好きで大学でも歴史を専攻したフォーブスさんは、第二次世界大戦時下の日本や沖縄のことにも興味を持って調べているうちに、沖縄では戦闘に関係のない多くの住民が巻き込まれて死亡したことを知り、この写真のことがずっと気掛かりだったという。

 祖父が所属した海兵隊は、1945年7月中旬から10月下旬にかけて久米島に駐留し、その後、中国に移動したことが、ワシントンDC郊外の国立公文書館の資料で知った。フォーブスさんは「もし、この写真に写っている人やその家族などがまだいたら知らせて」と本紙に手紙を送ってきた。心当たりの人はEメール[email protected] で連絡を。

米国ESTAで大規模障害 一度は「承認」も突如却下

渡米直前の旅行者が悲鳴

 米国への渡航に必要な電子渡航認証システム(ESTA)において、大規模なシステムエラーが発生し、世界中で大混乱が起きている。X(旧ツイッター)や海外のネット掲示板「レディット」では、夏休みの渡米や、開催中のサッカー・ワールドカップ観戦、独立記念日(7月4日)の休暇を直前に控えた旅行者から悲痛な声が相次いでいる。

 今回のトラブルは、主に6月23日(米国東部時間)に申請を行い、一度は正常に「承認(Approve)」された渡航者が対象。渡航のわずか数日前や数時間前になって、突如「不承認(Denied)」や「認証取り消し」へとステータスが変更される事態が多発している。これにより、航空機への搭乗を拒否されたケースや、旅行保険の適用を断られた例もあり、現場は緊迫している。

 実は、ビザ専門メディア「VisasNews」や英BBCなどでは、ワールドカップ開幕前の6月上旬から「一度承認されたESTAが突如無効化される怪現象」が一部で報じられており、注意喚起がなされていた。それが今回の「6月23日申請者」をターゲットに、さらに大規模なシステム障害として爆発した形だ。

 米税関・国境取締局(CBP)の電話窓口につなげた複数の被害者によると、窓口担当者は「大規模な技術的問題(システムバグ)が発生しており、数千人に影響が出ている。現在修正作業中」と回答している。一部では、再度申請し直すことで「承認」へステータスが戻ったケースや、審査保留に変わったという報告もあるが、ビザの緊急面接枠の確保は数か月先まで不可能な状況だ。

 近々渡米予定のある渡航者は、過去の承認結果を過信せず、速やかにCBP公式サイト(esta.cbp.dhs.gov)から現在のステータスを確認し、問題がある場合は直接CBPへ電話などで問い合わせるなど、自己防衛が強く求められている。


アメリカ国内からESTA(およびCBP:米国税関・国境取締局)に電話で問い合わせる場合の番号は以下の通り。

(1)ESTA・渡航者専用ライン(Traveler Communications Center)

ESTAのステータスや個別のトラブルに関する、CBP直通の番号。

電話番号+1-202-325-8000、 または202-325-5120

受付時間:月曜〜金曜 / 午前8:00 〜 午後4:00(米国東部時間・EST)

(2)CBP 総合インフォメーションセンター(CBP INFO Center)

CBP全体のカスタマーサービス窓口(アメリカ国内からの通話料無料)。

フリーダイヤル(米国内):1-877-227-5511、 (1-877-CBP-5511)

受付時間: 月曜〜金曜 / 午前8:30 〜 午後5:00(米国東部時間・EST)

(電話をかける際のアドバイス)

▷つながりにくい場合: 現在、システムエラーの影響で全米・世界中から問い合わせが殺到している可能性が高く、回線が非常に混雑していると予想される。朝の受付開始直後(東部時間の朝8時すぎ)を狙ってかけるのが比較的つながりやすい。

▷手元に用意するもの: 電話がつながったらスムーズに確認できるよう、「パスポート番号」と、もし分かればESTAの**「申請番号(Application Number)」をメモして手元に置く。もし電話がどうしてもつながらない場合は、CBPの公式サイト(help.cbp.gov)にある「Ask a Question」のWebフォームから、オンラインでテキストでの問い合わせ(インクワイアリー)を並行して送っておく。


建国記念25セント硬貨25万枚発行へ

 アメリカ建国250周年を記念し、アメリカ造幣局(U.S. Mint)は25セント硬貨を含むすべての流通硬貨のデザインを一新した記念硬貨を発行している。

 特に25セント硬貨はアメリカの歴史や自由の理念をテーマに、5種類の異なるデザインが流通する。デザインと発行月は次の通り。

1月:メイフラワー誓約 (Mayflower Compact)1620年に巡礼始祖(ピルグリム)を運んだメイフラワー号と、抱き合う男女。

3月:アメリカ独立戦争 (Revolutionary War)独立戦争時のジョージ・ワシントンと、バレーフォージを見下ろす大陸軍兵士。

5月:アメリカ独立宣言 (Declaration of Independence)トーマス・ジェファーソン(表)と、「自由の鐘(リバティ・ベル)」(裏)。

8月:アメリカ合衆国憲法 (U.S. Constitution)ジェームズ・マディソン(表)と、フィラデルフィアの独立記念館(裏)

10月:ゲティスバーグ演説 (Gettysburg Address)エイブラハム・リンカーン(表)と、固く握り合わされた2つの手(裏)

 表面のデザインも通常のワシントン大統領ではなく、各テーマに沿った歴代大統領や偉人の肖像に変わる。すべての硬貨に「1776〜2026」の記念刻印が入る。また、コレクター必見の「激レア硬貨」は5月発売の「独立宣言クォーター」で、わずか25万枚だけの限定硬貨が流通する。造幣局のウェブサイトからは購入できず、日々のお釣りなどから見つけるしか入手方法がないため、アメリカで大きな宝探し(コインハント)ブームが起きている。

(写真)Photo: United State Mint

JAPAN BEYOND the GENKAN   日米関係支える力紹介

ジョシュア・W・ウォーカー・著
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 先ごろ退任を表明したジョシュア・W・ウォーカー・前ジャパン・ソサエティー理事長が、自身最後の公式行事として6月16日、著著『Japan, Beyond the Genkan』の出版記念講演会を行った。今年早々に日本で出版した『同盟の転機』とは異なり、アメリカ人向けに英語で書かれた日本紹介の本であり、日米関係の未来を考える提言の書でもある。国際秩序が大きく揺れ、日米双方が新たな関係を模索する今、本書の刊行は極めて時宜を得ている。

 タイトルにある「玄関(Genkan)」は、日本文化を象徴する重要な比喩だ。玄関は外と内を隔てる境界であり、客人を迎え入れ、信頼関係を築く入口でもある。著者は読者を「玄関の向こう側」へと導き、日本を表面的なイメージではなく、その文化や価値観、人と人との結び付きから理解してほしいと語りかける。

 ウォーカー氏は北海道札幌市で育った「道産子アメリカ人」であり、日本文化を肌で知る一方、米国務省や国防総省、ユーラシア・グループを経てジャパン・ソサエティー理事長を務めた。本書では外交や研究者としての専門知識だけでなく、自身の人生経験を織り交ぜることで、「インサイダー」と「アウトサイダー」の両方の視点から日本を描き出している。

 本書の魅力は、文化論と地政学を無理なく結び付けている点にある。「生きがい」「カイゼン」「社会的調和」といった日本独自の価値観を、単なる文化紹介で終わらせず、日本のソフトパワーや国際社会で果たす役割へと発展させている。日本を世界有数の投資国であり、文化的影響力を持つ存在として位置付け、その強みをどう外交や国際協力に生かすべきかを問いかける。

 形而学的な学術書ではなく、個人的体験に根差したした文化人類学的アプローチのその率直さこそが本書の読みやすさにつながっており、専門書では伝わりにくい「日本という国の空気」を生き生きと伝えている。それはまるで日本の開国時に里帰りして日米文化の橋渡し役をしたジョン万次郎のアメリカ版的立ち位置にも似て新鮮だ。今後は米国商工会議所の国際担当として活躍する。「日本人のトモダチがいないと大変な部署なので頑張ります」と語る。

 同書は私たち海外で暮らす日本人にとっては「日本をどう説明するか」という問いへのヒントにもなる。日本の魅力はアニメや和食だけではない。社会の信頼、文化の厚み、人々のつながりといった見えにくい価値こそが、これからの日米関係を支える力になる——。そのことを静かにそして丁寧にアメリカ人に伝えてくれている一冊だ。 (三浦)

(写真右)出版記念講演会で花束を受ける著者

編集後記

編集後記

 みなさん、こんにちは。トランプ政権のもとで、地方警察と連邦移民・関税執行局(ICE)の連携が急速に拡大しています。今週号の1面で報じています。背景にあるのが「287(g)協定」と呼ばれる制度で、連邦政府が地方警察や保安官事務所に移民法執行権限の一部を委任する仕組みです。訓練を受けた警官は、通常の警察活動のなかで移民資格の確認やICEへの引き渡しに関与できるため、スピード違反やテールランプ切れなどの軽微な交通違反が移民摘発のきっかけになるケースが増加しています。地方警察を利用してICEの手足を全米に広げた格好です。6月16日付ニューヨークタイムズ紙が大きく報じたその紙面を、マンハッタンに向かう朝の通勤電車の中で読んだ私は、携帯画像に合法滞在証明の写真がちゃんとあるか思わず確認してしまいました。


 連邦政府は、地方機関の協力を促進するため、訓練費や人件費、残業代などを財政的に補助する制度も拡充しています。地方自治体にとっては財政支援を受けながら法執行能力を強化できるメリットがある一方、人種や民族的背景による職務質問が増えるのではないかとの懸念もあります。


 特に南部を中心に広がっており、フロリダ州、ジョージア州では多数の郡保安官事務所や警察機関が参加しています。特にテキサス州では人口10万人以上の地域の機関は今年12月1日までに協定締結を求められるなど、単なる推奨ではなく、州法で事実上の参加拡大を進めています。全米では高速道路や一般道路が移民取締りの現場となる地域が増える一方、北東部では逆に地方警察と移民当局の取締りを分ける動きが強まっています。ニューヨーク州やニュージャージー州、コネチカット州などは移民保護政策を維持しており、連邦政府のこの一連の流れを拒否しており、南部州とは対照的です。


 ニューヨーク州では、民主党が多数を占める州議会が地方警察による287(g)協定を禁止する法案を可決し、5月28日にホウクル知事が署名して成立しています。したがってニューヨーク市をはじめ同州の多くの自治体では、単に移民資格を理由として住民を拘束することは認められていませんが、一部の郡や自治体では連邦当局との協力事例があり、交通違反の取り締まりが結果的に移民摘発につながったケースが報告されています。なので、ニューヨークや、コネチカット、ニュージャージーでは、いきなり警察官に移民上の理由で職務質問されることはまずなさそうですが、他州に旅行したり、特に南部在住者は要注意でしょうか。アメリカに住んでいる日本人も合法滞在を証明できるものを常に携行していないといよいよ安全ではないそんなご時世になってきたようです。


 長年の取材経験から言えるのは、もし万が一、警察官に職務質問された時は、反抗的な態度は絶対に禁物で、丁寧に対応すること。警察官は最初は控えめに、必ず最初は優しく話しかけてくるので、その間にきちんと納得のいく説明をして、礼儀正しく対応をしてことなきを得ることが肝心のようです。日本と違い、アメリカの警察官は、相手が犯罪者と分かった時点で狼に豹変します。あくまで、自分たちを犯罪から守ってくれている「おまわりさん」と市民という立場で応対するのがいいようです。それではみなさん良い週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)


【今週の紙面の主なニュース】(2026年6月27日号)

(1)地方警察とICE連携 NY,NJ,CT州は拒否

(2)コニーアイランドで人魚パレード

(3)対スウェーデン戦応援  25日夜NY日系3団体共催で

(4)「二人の母」が切り拓く未来 クィアの美容師 細野まさみさん

(5)民舞座がアジア連携舞踊 「仮面とベールと水」テーマに

(6)日本のスタートアップ企業が米国の投資家を得る方法

(7)州議会訪問し意見交換 NY日系コミュニティの代表団

(8)夏にさっぱり美味しくいただく3品 生き生きEATS

(9)日系不動産業界の交流を促進 西田花蓮さん

(10)ジミヘン通り正式に グリニッジ・ビレッジ西8丁目

地方警察とICE連携 NY,NJ,CT州は拒否

 トランプ政権のもとで、地方警察と連邦移民・関税執行局(ICE)の連携が急速に拡大している。背景にあるのが「287(g)協定」と呼ばれる制度で、連邦政府が地方警察や保安官事務所に移民法執行権限の一部を委任する仕組みだ。訓練を受けた警官は、通常の警察活動のなかで移民資格の確認やICEへの引き渡しに関与できるため、スピード違反やテールランプ切れなどの軽微な交通違反が移民摘発のきっかけになるケースが増加しているという。地方警察を利用してICEの手足を全米に広げた格好だ。

 連邦政府は地方機関の協力を促進するため、訓練費や人件費、残業代などを補助する制度も拡充している。地方自治体にとっては財政支援を受けながら法執行能力を強化できるメリットがある一方、人種や民族的背景による職務質問が増えるのではないかとの懸念も根強い。

 「287(g)」とは移民国籍法第287条(g)項に由来するもので、不法移民の増加への懸念や麻薬密輸などの犯罪対策のため1996年に制定された。当初は参加する自治体は皆無だったが、2001年の同時多発テロが発生すると関心が高まり2011年に72の自治体が参加した。バイデン政権末期で16州で約135件だったが、第2次トランプ政権発足後に急増し、現在では31州で1200近い警察機関・保安官事務所が参加する大規模な制度となっている。特に南部を中心に広がっており、フロリダ州、ジョージア州では多数の郡保安官事務所や警察機関が参加している。特にテキサス州では人口10万人以上の地域の機関は今年12月1日までに協定締結を求められるなど、単なる推奨ではなく、州法で事実上の参加拡大を進めている。

 全米では高速道路や一般道路が移民取締りの現場となる地域が増える一方、北東部では逆に地方警察と移民当局の取締りを分ける動きが強まっている。ニューヨーク州やニュージャージー州、コネチカット州などは移民保護政策を維持しており、南部州とは対照的だ。

 ニューヨーク州では、民主党が多数を占める州議会が地方警察による287(g)協定を禁止する法案を可決、5月28日にホウクル知事が署名し成立した。ニューヨーク市をはじめ同州の多くの自治体では、単に移民資格を理由として住民を拘束することは認められていない。しかし、一部の郡や自治体では連邦当局との協力事例があり、交通違反の取り締まりが結果的に移民摘発につながったケースが報告されていた。

 ニュージャージー州も移民保護に積極的な州の一つで、州司法当局は地方警察がICEの業務を代行することに否定的な姿勢を示してきた。コネチカット州でも同様に、州レベルでは移民コミュニティーとの信頼関係を重視する方針が強く、南部州のような大規模な参加は見られない。

 移民問題をめぐる対立は地域の交通取締りや警察活動のあり方にも広がっており、各州の対応は大きく分かれているのが現状だ。

対スウェーデン戦応援 25日夜NY日系3団体共催で

 ワールドカップ、サムライブルー(日本代表)の第3戦となるスウェーデン戦を応援するイベントが、25日(木)午後7時から(開場は午後6時)前回の対オランダ戦応援と同じプレイライト・アイリッシュパブ2階にあるイベントスペース(西35丁目27番地)にて、日本クラブ、NY日本商工会議所、NY日系人会の日系3団体共催で開催される。入場料20ドル(支払いは当日会場にて。1回分の無料ドリンク券付き)。先着順。定員200人に達し次第受け付け終了。予約なしのウォークイン可。詳細はウェブサイトhttps://www.nipponclub.org/eventを参照する。