大統領令に例外規定

国益にかなうHLJ非移民ビザを緩和

 非移民ビザ(H-1B、 H-2B、J、L)による米国入国の停止・制限措置(ビザ発給制限措置)に関する6月22日付の大統領令に関し、8月12日、米国務省は同措置の例外となる「National Interest」の詳細な事例を発表した。主な内容は次の通り。大統領布令の例外となる「国益にかなう非移民の渡航」は次の通り。

■H-1Bビザ申請者

・公衆衛生や医療の専門家または研究者で、COVID-19パンデミック(含:波及的影響)の緩和あるいは医療研究を目的とした渡航(例:癌や感染症の研究)。

・重要な外交政策上の目的や条約・契約上の義務を果たす目的のため、米国政府や組織から要請を受けた渡航。

・米国内で継続中の雇用を、同じ役職、同じ雇用者、同じビザの種類で再開しようとするビザ申請者による渡航。領事担当官は、Form I-129のPart II、Question 2 を参照し、申請者が「以前承認された雇用と同じ内容の雇用を同雇用者と結んでいる」ことを判断する。

・米国の緊急的かつ継続的な経済回復に必要な技術的専門家、シニアレベルのマネージャー、または同程度の資質を持つ者による渡航。領事担当官は、H-1B申請者が以下の5つの項目のうち少なくとも2つを満たす場合、本カテゴリーに該当するとみなす。

(1)請願者たる雇用者が、米国内のH-1B非移民によるサービスまたは労働について継続的なニーズを有していること。(2)請願者たる企業における申請者の職務及び役職が、当該企業の重要インフラのニーズを満たすために多大かつユニークな貢献をすることが示されていること。重要インフラ部門には、化学、通信、ダム、防衛産業基盤、緊急サービス、エネルギー、金融サービス、食品・農業、政府施設、医療・公衆衛生、IT、原子炉、輸送、水システムを含む。重要インフラ部門における雇用だけでは本条件を満たすのに不十分であり、領事担当官は、申請者が以下に示す2つの職務のうちどちらかを満たすことを確認しなければならない。

 ・請願者たる組織におけるシニアレベルとしての配属、または、企業全体を管理し成功へ導くにあたりユニークかつ極めて重大な役割を担う職務であること。 ・請願者たる企業における申請者の職務及び専門知識が、当該企業に多大かつユニークに貢献することを示していること。(3)H-1Bビザ申請者に支払われる賃金が、賃金相場よりも少なくとも15%以上高いこと。(4)H-1Bビザ申請者の学歴、研修歴、経験が当該申請者が雇用される専門的職業における類まれな専門的技術があることを示している。例えば、博士号または専門職学位を有する者や複数年に及ぶ関連の職務経験を有している者は、本項目を満たし、当該企業にとって重要な職務を果たす可能性が高いとみなされる。(5)大統領布告10052号に従ってビザ発給を拒否することで、米国雇用者に財政的困難が生じる場合。 

H2B、J1ビザ申請者の場合

■H-2Bビザ申請者

・重要な外交政策上の目的や条約・契約上の義務を果たす目的のため、米国政府や組織から要請を受けた渡航。

・緊急的かつ継続的な米国の経済回復に不可欠な渡航(例:林業及び自然保護や家畜以外の動物の飼育に携わる者)。領事担当官は、申請者が以下に示す3つの項目のうち少なくとも2つを満たす場合、本カテゴリーに該当するとみなす。

(1)H-2Bビザ申請者が、請願者たる米国雇用者に以前も雇用され職業訓練を受けたことがあること。当該申請者は2回以上のH-2Bビザ請願のもとで請願者たる雇用者に雇用された経験がなければならない。

(2)H-2Bビザ申請者が、雇用の継続的ニーズを示すtemporary labor certification (TLC)に基づき渡航する場合。

(3)大統領布告10052号に従ってビザ発給を拒否することで、米国雇用者に財政的困難が生じる場合。

■J1ビザ申請者

・特別な補助が必要な子どもに対応する専門的技術(医療補助、特殊教育、または手話など)を有し、オペアによって、未成年の米国市民、合法的永住者、または合法的在留資格のある非移民に対しケア・サービスを提供するための渡航。

・米国市民、合法的永住者、または合法的在留資格のある非移民が、公衆衛生や医療機関その他公的機関の負担となることを防ぐための、オペアによる渡航。

・COVID-19感染者に医療を提供する親、または米国内の施設でCOVID-19に関する医療研究を行う親を持つ子どものチャイルドケア・サービスを提供するための渡航。

・米国の国益を促進することを目的に、外国政府と米国連邦・州・地方政府との間に結ばれた了解覚書(MOU)、趣旨書、その他有効な合意または協定に従って実施される交換プログラムで、同合意が本布告の発効日前に有効となっていた場合の渡航。

・米国政府機関がスポンサーとなっているプログラムにおけるインターンシップまたは訓練(Form DS-2019で「G-3」から始まるプログラム番号のもの)に参加するための渡航。米国の緊急的かつ継続的な経済回復を支援する交換訪問プログラムに参加する個人で、米国政府機関に招待される者による渡航。

・Form DS-2019上のプログラム番号が「G-5」から始まる認定教育機関の特別教師による渡航。交換訪問プログラムの参加者で、公私の認定教育機関の初等教育または中等教育にフルタイム(対面教育の代替を含む)で勤務し、米国の教育に貢献することが認められる者。特別教師は母国語レベルまたはそれに近いレベルの外国語能力を有し、同言語による担当科目の授業を行う能力があることを示す必要がある。

・重要な外交政策上の目的:本カテゴリーは、重要かつ時間的制約のある外交政策上の目的のために実施される交流訪問プログラムに参加する場合のみ該当。

L1ビザの場合の申請者に適用

■L-1Aビザ申請者

・公衆衛生や医療の専門家または研究者で、COVID-19パンデミック(含:波及的影響)の緩和あるいは医療研究を目的とした渡航。

・重要な外交政策上の目的や条約・契約上の義務を果たす目的のため、米国政府や組織から要請を受けた渡航。

・米国内で継続中の雇用を、同じ役職、同じ雇用者、同じビザの種類で再開しようとするビザ申請者による渡航。

・重要インフラのニーズを満たすために、雇用者の重要な職責を担うシニアレベルのエグゼクティブやマネージャーによる渡航。重要インフラ部門には、化学、通信、ダム、防衛産業基盤、緊急サービス、エネルギー、金融サービス、食品・農業、政府施設、医療・公衆衛生、IT、原子炉、輸送、水システムを含む。L-1Aビザ申請者は、米国に新しいオフィスを設立せず、かつ以下3つの項目のうち少なくとも2つを満たす場合、本カテゴリーに該当するとみなされる。

(1)シニアレベルのエグゼクティブかマネージャー。

(2)海外の当該企業で複数年の実績があり、雇用者に財政的負担をもたらすような相当の訓練を受けた社員でなければ代替できない当該組織内の職務を果たすための実質的な知識及び専門性を有すること。

(3)重要インフラのニーズを満たす企業の重要不可欠な業務を担当すること。

米国に新しいオフィスの設立を希望する場合は、上記3つの項目のうち2つを満たし、かつ直接・間接を問わず、5人以上の米国人労働者を雇用する必要がある。

■L-1Bビザ申請者

・公衆衛生や医療の専門家または研究者で、COVID-19パンデミック(含:波及的影響)の緩和あるいは医療研究を目的とした渡航。

・重要な外交政策上の目的や条約・契約上の義務を果たす目的のため、米国政府や組織から要請を受けた渡航。

・米国内で継続中の雇用を、同じ役職、同じ雇用者、同じビザの種類で再開しようとするビザ申請者による渡航。

・技術的専門家またはスペシャリストとして重要インフラのニーズを満たすための渡航。領事担当官は、L-1Bビザ申請者が以下の3つの項目全てを満たす場合、本カテゴリーに該当するとみなす。

(1)当該申請者の職務及び専門知識が、請願者たる企業に重要かつユニークな貢献を提供することを示すこと。

(2)当該申請者の専門知識が、重要インフラのニーズに直結すること。

(3)海外の当該企業で複数年の実績があり、雇用者に財政的負担をもたらすような相当の訓練を受けた社員でなければ代替できない当該組織内の職務を果たすための実質的な知識及び専門性を有すること。

その5:素晴らしい絵画と素晴らしい音楽

ジャズピアニスト浅井岳史の2019南仏旅日記

 今朝は、昨夜の7時間の運転のおかげで眠い朝となった。だが、それ幸いにと午前中は仕事をした。このフランスの滞在が終わるとNYには3日間帰るだけで、エジプトのツアーに出る。その3日間のうち2日は演奏が入っている。演奏家は演奏だけしているわけにはいかない。エジプトツアーのマーケティング活動を、窓を開いた心地よい風が吹き抜けるテーブルに座ってネット越しに行った。なんと言う時代だ。
 で、昼は目の前にあるスーパーにランチの素材を買いに行く。いやー、これはすごい。果物も野菜もタップリ太陽の光を浴びて育っている。さらにたくさんの瓶詰めのパテ、チーズ、見るからに美味しそうなロゼワインが並ぶ。ただし肉類はアメリカに比べて非常に高い。ハム2切れが4ユーロ、買うのに躊躇してしまう。そういえば、フランス語の教科書の例文に「ハムを3切れください」とあった。アメリカ英語の教科書ではあり得ないだろう。
 ランチの後、外出。この小さな町はもうほとんど見てしまっているが、唯一見ていないMuseeに出かけることにした。今日は太陽がすこぶる熱い。すぐに到着したがシエスタ中で、3時に再開するとのこと。先に地図で見て気になっていたLe Templeに向かった。タンプル教団の古い建物なのかと期待したが、職業安定所になっていた。で、また中世の石の街を写真を撮りながらMuseeに戻る。ここにHistoire(歴史)の展示があると書いてあるので入ってみたが何やらピカソの弟子かと思うアーティストの展示であった。それならやめようと思ったのだが入場は無料で、優しいおばさんが「アントレ」と招いてくれたので入ってみた。マリア様がお年を召されたような慈愛に溢れるその女性が、Michel Timoleonthosと言うそのアーティストについて説明してくれた。英語はほとんで出てこないので、フランス語を最大級に絞り出して話したが、どう言うわけか会話が楽しくて仕方がない。修道院で育てられたこのアーティストが最初に書いた絵が、なんとマグダラのマリア、昨日訪れたレンヌ・ル・シャトーのテーマであった。やはりマグダラのマリアは南フランスにどこでも登場する。聖(サクレ)ではマリア、俗(プロファン)では裸婦、「結局女性ばかり描いとるやん!」と突っ込んでしまう(笑)。
 そのおばさん、そして同僚のこれも優しいおじさんとたくさん話をしてすっかり楽しい気分になって、栞10枚と大きなポスターまで買ってしまった。これはNYのスタジオに貼ろうと思う。自分がジャズピアニストであると伝えるとたいそうびっくりして、ここでも夏はコンサートをやっていて最後の夜はジャズだとパンフレットを見せてくれた。こうして知らない土地の人とその土地の言語を使って交流する、これに勝る旅行の醍醐味は無い。心がほっこりとしてきた。そして、このアーティストが大好きになった。おばさんから、この人の作品が隣の教会に飾ってあると言われ、早速出かけることにした。お別れが惜しかった。
 隣の11世紀からある大聖堂は、随分とカビ臭いが、堂内は荘厳でそこには、先ほど知った画家、Michel Timoleonthosの絵が当意即妙に飾ってある。
 いきなり素敵な歌声が聞こえてきた。見上げると壇上に美しいクワイアがいる。教会では残響時間が長いために歌声に深いリバーブがかかる。さらに反対側から別のクワイアが聞こえ、さらに別のとこから、となんと素晴らしいポリフォニーの宗教曲を生でたっぷり聴かせてもらった。どうやら、ドイツから若いプロの聖歌隊が来ているようで、今夜ここでコンサートがあるようだ。そして今はそのリハのようだ。現地のスタッフとは英語で話し、楽団の中ではドイツ語、そしてスタッフ同士はフランス語の会話が聞こえる。
 以前、冬にパリのモンマルトル大聖堂に入った瞬間、聖歌隊が歌う宗教曲に戦慄が立ち、そのまま立ち尽くしてしまった。今回もそれに準ずる素晴らしさだ。フォーレとかプーランクだと思うが、わからない。現代的な洗練されたハーモニーだが、歴史をキチンと踏襲している、そのバランスが素晴らしかった。ちなみに私は自分が(偏屈)作曲家であるので、そう簡単には他人の音楽を好きにならない。有名な作曲家でも嫌いな人の方が多い。でも、この音楽は素晴らしかった。リハの大半を聴いてしまった。このタイミングの良さ、神からのギフトのように思えた。これでチケットを買って本番に行く必要が無くなった(笑)。
 感動を胸に、そぞろ歩きでアパートに戻って今夜は自炊。今日はとてもDomesticな日なのであるが、窓から入る心地よい風を受けながらのこの地元民のような生活が最高の贅沢に思える。美術館での素晴らしい絵と優しい人たち、教会での素晴らしい音楽との出会い、素晴らしいUzesの最後の日は、それにふさわしい素晴らしい1日であった。(続く)
(浅井岳史、ピアニスト&作曲家)
www.takeshiasai.com

EAST VILLAGEはJAPAN TOWNだ

日本食がいっぱい!

 イーストビレッジに日本あり。かつてマンハッタンの前衛的なアートを愛する若者の街として、また革新的な公民権運動やアナキーな自由を愛する人々の集積地として知られたエリアは今、マンハッタンの中でも、安全で、そしていろいろな日本食が楽しめる「美食の町、ジャパン・タウン」としてニューヨーカーに愛されている。経済再開が徐々に進み、屋外レストランも出揃った。社会的距離を保ちながら外食するならイーストビレッジへ行ってみよう。

案内してくれた八木代表

 案内してくれたのはイーストビレッジを中心に15店余りの日本食レストランを経営するTICグループの代表で、NY日本食レストラン協会の会長を務めるボン八木さん。今回の新型コロナウイルスの感染拡大による非常事態宣言で自分の店を全店閉めたがカムバック。市内日系レストランの再開を支援しながらイーストビレッジを「食のジャパンタウン」に再生する取り組みに挑戦している。「飛行機に乗って日本に行けない状況だけど、ここに来れば日本に行かなくてもラーメン、寿司、天ぷら、そば、和菓子まで日本食ならなんだってあることをもっと知ってもらいたい」と話す。


① 波崎(江戸前寿司)

210 E 9th St,
New York, NY 10003
(212) 473-3327 www.hasakinyc.com

1984年に開店した本格江戸前寿司店。店の前のアウトドアの他に店の中庭をこのほど改装した波崎ガーデンをオープン。滝の流れる日本庭園で食べる寿司は格別。おまかせ、チラシなど。

波崎の中庭に完成した「波崎ガーデン」

② 来々軒(ラーメン)

218 E 10th St,
New York, NY 10003
(212) 477-7030
www.rairaiken-ny.com

2000年にオープンしたニューヨークで最初のラーメン専門店のひとつ。メニューは昔ながらの東京しょうゆラーメンや塩ラーメン、餃子、チャーハン、焼きそば、鶏の唐揚げなどが人気。写真はワンタン麺。

③ 咖喱屋(カレー)

218 E 10th St,
New York, NY 10003
(212) 477-7030 https://curryya.square.site/

NYで本格的な日本のカレーを提供するカレー専門店。熱々の鉄鍋で出てくるとんかつカレーや、炒めたパプリカ、ナス、インゲン豆など旬の野菜がたっぷりのった野菜カレーなどを提供。

コロナの晩夏いま

 うだるような暑さが過ぎ、マンハッタンにも朝夕、涼しい風が吹き始めた。お盆が過ぎても残暑は続く。太陽光線のコロナが陰っても、春から猛威を奮う新型コロナウイルスは、サンベルト地帯では勢いを緩めていない。晩夏のいまも地獄を見たニューヨークは警戒を緩めない。(チェルシーの露店マーケットで太陽を仰ぐひまわり、写真・三浦良一)

ハリスの旋風吹くか

リベラル派
犯罪には厳しい

 ハリス氏は、60年代の公民権運動で知り合ったというジャマイカ出身の経済学者のドナルド・ハリス氏(スタンフォード大学名誉教授)とインド出身の内分泌学研究者シャマラ・ゴパラン・ハリス博士の間に1964年、カリフォルニア州オークランドで生まれた。7歳の時に両親が離婚し、母親のもとで育てられた。黒人コミュニティーを知る一方、母親に連れられインドを度々訪れている。また母親がカナダのマギル大学で教鞭を執っていた5年間はモントリオールに住むなど多様な文化の中で育った。

 黒人が通う名門校とされるハワード大学(ワシントンDC)に進学し、卒業するとカリフォルニア大学ヘイスティングス・ロースクールへ。弁護士資格取得後はカリフォルニア州アラミーダ郡地方検察局に入り、サンフランシスコ市検察局などを経て、2003年に第27代サンフランシスコ地方検事に当選し就任した。

 2011年にはカリフォルニア州で初の黒人で女性の司法長官(検事総長)に就任。サブプライム住宅ローン危機では、バイデン氏の長男で当時デラウェア州司法長官だったボー・バイデン氏(2015年死去)と共闘し住宅を抑えられた住民の救済に務めた。死刑制度に批判的で同性婚容認などでリベラル。刑事司法制度改革にも取り組み、特別捜査官へのボディカメラの着用義務や犯罪統計データベースの公開などが知られる。

 政界から注目され、2017年にはカリフォルニア州選出の連邦上院議員になった。 アフリカ系アメリカ人女性としては2人目、南アジア系アメリカ人としては初の連邦上院議員となる。

 上院議員としては大麻の脱法化、不法移民の市民権獲得への道、暴行武器禁止などを支持。トランプ大統領が指名したブレッド・カバーノー連邦最高裁判事候補らを司法委員会の指名公聴会で鋭く追及し全国的に知られるようになり、2019年1月に大統領選出馬を表明。当初は支持率が2位とまでなったが、出馬理由や政策目標を明示することができず、医療改革などでは主張のブレが目立ち支持は低迷、12月に撤退した。

 検事時代の比較的軽い罪でも厳刑を求めるなど容疑者に厳しい姿勢は一部のリベラルや黒人などマイノリティー層から批判されていたが、大統領選では中道や浮動票獲得で有利に働くとの見方もある。

民主党の副大統領候補

 民主党候補になるジョー・バイデン前副大統領は11日に副大統領候補として、カマラ・ハリス上院議員(55、カリフォルニア州選出)を選んだ。ハリス氏はアフリカ系とインド系のルーツをもっており、米国で初の黒人の副大統領候補となった。女性の副大統領候補としては1984年にジェラルディーン・フェラーロ氏(民主党)が、2008年にサラ・ペイリン氏(共和党)が選ばれているが、ともに本選で大統領候補が落選している。 

 昨年6月の民主党指名争いの討論会でカマラ氏はバイデン氏を「人種差別主義者」と非難するなどしており、また「野心家過ぎて信用できない」との声が一部の民主党関係者からあった。しかし今年5月、ミネアポリスで黒人男性が白人警官によって暴行死したことをきっかけに、全米を揺るがす「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大事だ」運動が巻き起こり、副大統領候補には黒人女性をとの声は強かった。黒人票や女性票を得るためにも黒人女性をバイデン氏は選ぶだろうと見られていたため驚きの声はそれほど出ていない。ニューヨーク・タイムズは12日、「民主党討論会で対立したライバル同士が力を合わせた」と好意的に報じた。一方、トランプ大統領は「討論会でのバイデン氏に対する態度は本当にひどいものだった」とツイッターで皮肉った。

トランプ対ハリスに

 ニューヨーク・ポストは11日、「こうなったら争いはトランプ大統領対ハリス氏になる」と報じた。というのも77歳のバイデン氏は、今回当選すれば二期目の再選には出馬しないと周辺に語っており、いつでも大統領職を譲れる人物にしたいと考えているとされるためだ。CNNも12日、「バイデン氏は、トランプ氏に対する国民投票となる可能性を最大化する選択をした」と評価しつつ、「バイデン氏が辞任した場合には代わりを務めることができる経歴の持ち主にした」とツイッターに投稿した。

 こうしたことからインフォウォーなど一部の保守系メディアでは、バイデン氏が当選後、ハリス氏に大統領職を譲るのではとの憶測が広がった。バイデン氏が大統領となった場合、健康上の理由などから途中で辞任しハリス氏が大統領になることは十分あり得る。またハリス氏が副大統領としての実績を積めば、2024年の大統領選に出馬し当選する可能性は高いと見込まれる。近い将来の、初の黒人で女性の大統領誕生の現実味が高まっている。11月の大統領選が「トランプ大統領かハリス氏か」の選挙と見る向きがあるのはこのためだ。

 バイデン氏を脇役にして不利にさせようとしていると見る向きもあるが、いずれにせよハリス氏の思想信条がより注目されるのは間違いない。

(写真)ハリス氏の指名を大きく1面で報じる8月12日付NYタイムズ紙

栗原美江さん死去

家具レンタルで日系社会支える

コーシン社長夫人

 ニューヨーク市クイーンズ区フォレストヒルズのレンタル家具店、コーシンの創業者の妻、栗原美江(くりはら・よしえ)さんが11日、療養先のウエストチェスターのナーシングホームで亡くなった。85歳だった。

 栗原さんは、ニューヨークでミシン部品メーカーの駐在員だった夫の正義さん(2013年に83歳で他界)と結婚し68年に一時帰国後、リチャードさん、マーキーさん、ミッキーさんの3人の子供と共に再来米した。同夫妻はフォレストヒルズで現在のビジネスの全身となるロングアイランド・ステレオを開業。70年代に入って従来のミシンのパーツ販売に加えてテレビ、家具、電気掃除機、ピアノ、エアコンなどのレンタル・販売ビジネス「コーシン」を創業、学習塾も開業するなどして70年代のニューヨーク地区に赴任した日本企業駐在員世帯の当地での生活を側面から支えた。美江さんは当時ニューヨークにまだ少なかった日本人の子供たちの世話をし、また駐在員家庭の妻たちが頼る先輩として慕われた。

 現在は、長男のリチャードさんが家業を引き継ぎ、創業の地、フォレストヒルズで今も店を守っている。遺族を代表し、社長のリチャードさんは「ここに謹んで母の死をご報告申し上げますと共に生前故人に賜りましたご厚誼に対し遺族一同心から御礼申し上げます」とニューヨークの日系社会に感謝の言葉を本紙を通じて述べている。連絡先は電話718・520・0002(コーシン)。

(写真左)ありし日の美江さん(写真・家族提供)
(右)創業当時のコーシン。右手前が夫の正義さん

お洒落でおいしい美容食

プロに聞く、生き生きEATS(イーツ)

元気と美味しいを求めて料理の達人が腕を振るう (5)

 私は美容食をブログ、インスタグラム、集英社OurAgeの連載で紹介しています。私の美容食のコンセプトは、①美肌効果が高い栄養素が入っている食材を使っていて ②美味しくて ③見た目がお洒落。多忙でも美容食生活を続けられるように、手早く簡単にできることもモットーです。コロナで自宅待機が始まってからは、オンラインでクッキングクラスも開催しています。

 美容食を始めたきっかけは、痩せるために食生活を見直そうと思った時、ただ単に体重を減らすのではなく、肌にいいものを食べながら減量したいと思ったことです。私は食いしん坊ですので、おなかいっぱい食べながら痩せるにはどうしたらいいか考え、自分で「美容食生活6か条」(ブログに掲載)をつくり実践。28ポンド減らせたので、ブログを始めました。肌は内臓の鏡といいますので、肌にいいものを食べていれば健康にいいものを食べているということになり、安心して減量できました。

 今は免疫アップも気になりますので、免疫アップに特に効果がある発酵食品の1つ、味噌を使った私の超簡単お気に入りを3品ご紹介しましょう。

 味噌は、私は八丁味噌と西京味噌を常備しています。コラーゲンの生成にはビタミンC、たんぱく質、鉄が欠かせません。味噌は鉄を多く含み、その中でも豆味噌が特に鉄を多く含んでいます。ですので、豆味噌である八丁味噌を基本的に使い、白味噌があう料理の時は西京味噌を使っています。

 モッツァレラチーズの味噌漬けと鯵のなめろうは、なるべく火を使いたくない夏にピッタリ。私は、創業100年以上のイタリアンの食材屋さん「アレヴァ」の自家製の塩入りモッツァレラチーズが大好きで、いつもそれをリトルイタリーまで買いに行きます。

 青背の魚は血液の循環がよくなるなど、効能がいっぱいのオメガ3必須脂肪酸が豊富ですので、魚はなるべく青背の魚を食べます。生で食べる魚は、ファーマーズマーケットの魚屋さんで買っています。

 担々麺風うどんは、ミルクと濃縮タイプのめんつゆを合わせるだけでそれ風の味になるのが手軽で嬉しいです。牛乳以外のミルクを使う場合、例えばオーツミルクならめんつゆをミルクの半分に調整してください。つゆは熱くても冷たくても美味しいです。肉味噌はつくりやすい分量を載せました。冷製うどんでも、肉味噌は温めてお使いください。

杉本佳子

(ファッションジャーナリスト兼美容食研究家) 1988 年よりニューヨーク在住。ファッションジャーナリストとして働きながら、日々つくる美容食をインスタグラム(https://www.instagram.com/yoshikoliciousbeauty/?hl=en)に載せている。


■モッツァレラチーズの味噌漬け

 3センチ×3センチ×4センチくらいのモッツァレラチーズに対し、八丁味噌と西京味噌それぞれ大さじ4ずつ、みりん大さじ1をジップロックに入れる。よくもんで混ざったら、モッツァレラチーズを入れて味噌がチーズを覆うようにする。1日置いたらできあがり。


■担々麺風うどん

 肉味噌をつくる。ベジタブルオイル少々で、みじん切りにした生姜1かけとスキャリオン10センチくらいを炒め、牛ひき肉半ポンド加えてさらに炒める。味噌大さじ2、醤油、酒、みりん各大さじ1、砂糖大さじ1/2を加えて、汁気がほぼなくなるまで煮詰める。牛乳と濃縮タイプのめんつゆ1対1の割合で合わせて、それを茹でたうどんと共にどんぶりに入れる。肉みそを上にのせ、スキャリオンの緑の部分少々を刻んで散らす。ラー油を適量加える。


■鯵のなめろう

 鯵は皮を手前に引っ張りながら包丁を向こうに押して皮をはぎとり、骨をとる。包丁でたたいて細かくし、八丁味噌、みじん切りにした生姜とネギを混ぜる。鯵半ポンドに対し、生姜1かけ、スキャリオン1本、味噌大さじ1・5くらいが目安。食べる時に醤油を少しかける。

鎌倉シャツ・創業者の物語

玉置 美智子・著
文藝春秋・刊

 「マジソン街に日本人がシャツ屋を出店する? 悪いことは言わない、辞めた方がいい。あんたアメリカ人が銀座のど真ん中に寿司屋を開いたら食べに行くかい? 行かないだろう。それと一緒だよ」。47丁目と48丁目の間のマジソン街の店舗を借りたいと日本から駆けつけたメーカーズシャツ鎌倉の会長、貞末良雄に、恰幅のいいビルのオーナーはにべもなく断った。返す言葉がなかった。だが自信満々のニューヨーカーにも弱点はあった。英国コンプレックスだ。日本人が米国のアイビースタイルを守ったと書いた『THE IVY LOOK』の英国人著者、グレアム・マーシュの推薦状で「そうか、イギリス人が言うのなら」とオーナーは納得し交渉は進展した。

 2012年10月30日。前日からハリケーン・サンディーがNYを直撃し、25万世帯が停電、バス、鉄道、地下鉄も全部止まったが39丁目から北側は停電しなかった。47丁目の店は無事だった。午前7時。マジソン店は予定通り開店した。

 鎌倉シャツは、その後米国最大の口コミサイトと言われる「Yelp」で5つ星の好評価を得ただけでなく、「GQ」マガジンではベストメンズストア100のスーツ・シャツ部門で世界のブランドと肩を並べるまでになった。鎌倉のコンビニの2階から夫婦2人で始めたシャツ屋は、日本の縫製工場による最高品質のメイドイン・ジャパンのシャツを徹底した中間コストの削減により、求め易い価格で販売することを可能にした。この本は、日本のアパレルメーカーが苦戦を強いられる中、25年で鎌倉シャツを世界的ブランドにした成功物語だ。

 しかし2018年8月31日、妻で社長のタミ子が朝出社した会社1階のエレベーター前で倒れた。脳出血だった。一命は取り留めたが重度の障害が残った。

 5月に2代目社長に就任した長女の奈名子と実務で支える次男の哲兵らの家族愛と、若き日に妻と働いたVANジャケットという戦後日本のメンズファッションの歴史に大きな影響を与えた会社の栄枯盛衰も描かれているビジネス小説でもある。同時に一人の人間、夫としての良雄の愛と葛藤を描いた感動のノンフィクションだ。(三浦)

(写真左)NY店開店直後、店頭に立つ貞末夫妻(2012年11月3日付週刊NY生活より)

家庭料理代行の宅配サービス人気

マイ・ハッピー・タミー・クラブ LLC ニューヨーク
オーナー、ビジネス・マネージャー

反町 真理香さん

 妊婦、産後ママ、共働きや小さな子供のいる家庭、独身・単身赴任の人、年齢と共に健康が気になる人の役に立ちたい一心で「お母さんが作ってくれたような家庭料理」の料理代行宅配サービスを始めた。できる限りオーガニックの食材を使用し、栄養バランスのとれた週替わりのメニュー(メイン3品、副菜3品、スープ1品)を作り置きのビュッフェスタイルで届けている。もちろん防腐剤など一切不使用。Lサイズなら大人2人で一日2回5日間(20食分の量)に渡って、Sサイズなら大人1人で一日2回5日間(10食分の量)に食べることができる。

 群馬県出身の反町真理香さん(38)は、法政大学建築科を卒業後、ロンドンで1年間経験を積み、東京で2級建築士の免許をもつインテリアデザイナーとして6年間勤務した。2011年にプラットインスティチュートの大学院でインテリアを学ぶために留学で来米、7年間サラリーマン生活を続け、当地で結婚、妊娠して共働きで出産後3か月で娘をデイケアに預けてクイーンズのフォレストヒルズから事務所のあるマンハッタンの30丁目まで毎日通うのが大変だった。自分のように働きながら家事、育児、仕事をしている女性のために何かできないかとこのビジネスを考えた。とにかく体に優しい和食しか受け付けなかった。料理の専門家ではなかったことが逆に、家庭の主婦目線でメニューを考えることができた。家族との時間を作るためもあり今年1月にそれまで勤務していたインテリアデザイン会社を退職して今年2月に友人の八田百合さんと一緒にこのビジネスを始めた。

 ビジネスをスタートした翌月から、新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言によって自宅待機、不要不急の外出自粛となり、在宅勤務の家庭などからも注文が殺到。4人雇って現在は6人のスタッフで240食分の料理を毎週登録60世帯からの注文を受けて2台の車でデリバリーする忙しさだ。配達地域はマンハッタン、ブルックリン、クイーンズ、ニュージャージーはエッジウォーター、フォートリーなどバーゲン郡が中心。ウエストチェスターからも配達してほしいとの要望があり、近くデリバリー網の拡充も検討している。

 「お客様からFBなどのSNSで、今日のミートボールは美味しかった、などの書き込みがあると、本当に嬉しい。ニューヨークでママさんコミュニティーを応援します」。 (三浦良一記者、写真も)

www.myhappytummyclub.com

在宅勤務は和風書斎で

 現在のリモートワークでもっとも気になるのは、以前よりも圧倒的に在宅時間が長いこと。大切にしたいのは「居心地のよさ」だ。和を感じる魅力的な日本住宅の雰囲気を障子、引き戸などで出す。

 写真の書斎は、本物の障子の和紙からもれるやさしい光で、洋風な生活スタイルをしながら、「和」が実感できる部屋に改修したものだ。

 窓とクローゼットに障子戸を使い、自然なやわらかさ、人間的な暖かな温もりを感じさせている。家具や調度品にも調和を感じさせる物を使い、落ち着いた雰囲気を強調した。柱や天井にナチュラル・ウッドを露出し、日本の家屋をイメージさせている。

 デスクに置かれた照明は、日本の竹かごをモチーフとした特製。和紙を使い、外光がたくさん入る中でも、綺麗に映え、また夜は、いにしえのやわらかさを感じる。

  破れない加工された和紙(強化和紙)で、防火加工された事により、紙に慣れてないアメリカ人ユーザーでも使用可。強化和紙は、エンピツなどでは穴があかず、汚れ、日焼け、カビに強く、耐久性が非常に高い。

 子供がいる家庭や、US防火加工なのでコンドなどでも承認され、アメリカでの使用にピッタリだ。

 すべてオーダーメイド。

障子和紙4枚分で、だいたい2000ドルくらいから。

 照明はプレシャス・ピース、家具はジョージ・ナカシマ

問い合わせは[email protected]

(写真提供・プレシャス・ピース)

75 years since the tragedy of Hiroshima and Nagasaki

United Nations General Assembly held virtually this year

Will the Peace bell ring?

75 years have passed since the nuclear bomb was dropped on Hiroshima and Nagasaki.  Now the pandemic of COVID-19 has arrived. It might not be an exaggeration to contend that It’s a war against an enemy we cannot see. During these four months, the World Health Organization has misjudged the threat of the virus as it emerged from China to the world. The United Nations, based in New York, has decided to hold the General Assembly remotely in September because of the pandemic. In 1954, two years before Japan joined the United Nations, One Japanese man whose name is Chiyoji Nakagawa donated the peace bell with faith and energy. 

   The bell is located in the Japanese garden of the UN headquarters in New York.  It has always been ringed annually in front of UN ambassadors at the first assembly of the year by the Secretary General and the chairperson at the same UN Peace day on September 21. 

   According to the Permanent Mission of Japan to the United Nations, they have not yet received any official invitations from the UN head  office  for the ceremony.  There is a possibility that the ceremony will be cancelled, but our wish  for the peace bell is to ring it  even through the online assembly. This is the time for the Permanent Mission of Japan to show what they are capable of. The summer of the 75th year anniversary of the end of the war, the bell shall ring, the bell needs to ring. The pandemic will not stop the bell from fulfilling its mission. (Ryoichi Miura/ translated by Kanta Hakamata from the article of August 15th issue/Proofread by Ashley Matarama)