GOCAギャラリー(西23丁目515番地)で10月8日から11月5日まで、野田正明(1949年広島県福山市生まれ、ニューヨーク在住)=写真=の個展「FROM FORM TO FORCE」が開催される。本展のために制作された鋳造ステンレス・スチールの彫刻と絵画の新作を中心に、70年代の版画にはじまる約半世紀の画業を通覧するもの。23年にギリシャ共和国より「名誉勲章 金十字章」を授与された作家の、NYのギャラリーにおける近年では数少ない大規模個展。
野田の出発点にあるのは、幾何学的な形態の厳密な構成作品。70年代のシルクスクリーン連作「Expression」において、野田は多色の刷りを重ね、色彩の層のなかに形態を沈め、また浮上させる技法を確立した。77年の渡米後、その形態は静止をやめ動き出す。
彫刻は、2000年代以降、鏡面のステンレス・スチールを主要な素材とし、大阪の金属加工工場との四半世紀に及ぶ協働のなかで、制作の全過程で実測を繰り返しながら、曲面が周囲の空と建築を映し込む角度を決定していく方法を築いた。
野田は「1977年の渡米を機に、私のアーティスト人生は仮想の世界から、目の前で絶えず移り変わるアートシーンの現実を前に、アーティストとしてどう生きるべきかを問いかけられてきた日々だった。版画から始まったキャリアは、2次元の絵画から3次元の彫刻へと移行したことで、平面と立体を行き来しながらメディアを超えた、無限の表現世界へと目覚めることができた。公共モニュメント彫刻は国際交流の要となり、絵画との連動によって普遍への問いかけを可能にしたと考えている。彫刻と絵画の対比から生み出される新たな息吹を感じていただければ幸い」と話している。8日にオープニングレセプション。詳細はwww.goca.gallery
(作品)左 Evolution-54, 2026. Watercolor, 22 x 18 inches (56 × 46 cm). 右 Chronos-ST, 2026. Cast stainless steel.(56 × 46 cm).

