国連職員目指す人にキャリア・ガイダンス

日本政府代表部で25日

 国際連合日本政府代表部は25日(火)午後6時から8時30分まで同代表部3階会議室(ユナイテッドネイションズ・プラザ866番地)で国連職員を目指す日本人を対象としたキャリア・ガイダンス(説明会)を開催する。
 当日は国連事務局人事部担当官と現役国連日本人職員の協力を得て、採用の仕組みや申請書の書き方の説明(英語)、面接時のプレゼンテーションのアドバイス(日本語)を行なう。
 参加するには予約が必要。先着順で、参加費は無料。詳細と申し込みは国連代表部のホームページ www.un.emb-japan.go.jp/人事センターNY支部のページを参照。
 問い合わせは、国際連合日本政府代表部国際機関人事センターNY支部
[email protected]p

名取由稀江ネイルアートで活躍

衣裳をつける前のモデルにネイルアートをほどこす (Photo: Weinstein Imai Kinue)

NYファッションウィーク

 2月4日から始まった恒例のニューヨーク・ファッションウィークに日本から来米したネイルアーティストたちが舞台裏で活躍した。東京でネイルスクール2校を経営、ニューヨークで直営サロン2店を営む名取由稀江さんが、日本人ネイルアーティスト10人を連れて技術と美を披露した。
 今回の仕事はデザイナーのティア・アデオラ(Tia Adeola)のランウェイショー=写真右=。ネイルアートの役割は「指先に表情を持たせること。服に合わせたデザインと色で塗られたつけ爪のネイルアートで手の動きやしぐさにも違いが出てくるんですよ」と名取さん。今回、30人のモデルに400個の爪を3か月かけて創作したという。
 チームメンバーのひとり、金子ゆかりさんは、「衣装のインスピレーションをデザイナーから聞いて、そのイメージでデザインした」という。付け爪の素材は「アクリル」と「ジェル」に大別されるが、名取さんのチームが使うのはウレタンアクリル樹脂などを主な成分とするジェル状素材で作ったジェル。控室で髪と化粧と爪を済ませたモデルたちは、次の控室で衣装を身に着け、ジャーナリストや業界関係者が待ち受けるランウエーに次々と出ていった。
(ワインスタイン今井絹江)

ベルリンの壁

国連アート探訪⑥
よりよい世界への「祈り」のシンボルたち

星野千華子

 国連本部の広々とした庭にはたくさんのモニュメントが見られますが、そのなかにドイツの政府と国民から贈られた「ベルリンの壁」があります。ベルリン市内のポツダム広場に立っていた現物です。もともと東ベルリン側にあり、今はイーストリバーに向いた東面には若いカップルが壁を乗り越えて身を寄せ合う姿が淡い青地の上に描かれています。画家のカニ・アラヴィの手による作品です。アラヴィの目には、壁崩壊の当日にアパートの窓から見た、たくさんの人々が怒涛のように西ベルリンに流れ込んでくる光景が焼きついているといいます。
 壁は、第2次世界大戦後の冷戦によって東西に分断されたドイツで旧東独内に離れ小島状態となった西ベルリンを155キロにわたり取り囲むものでした。初めのうちは鉄道や市電なども使って市民は東西を自由に行き来できたベルリンですが、自由とよりよい生活を求めて西側に流出する東側の市民が全人口の10%、164万人にも及ぶと見過ごせません。東独を支配するドイツ社会主義統一党の幹部で後に国家評議会議長として最高指導者になるホーネッカーの命令により、1961年8月13日、一夜にして壁が建築されたといわれています。
 突然の壁の出現で職場や家族、友人、恋人と離れ離れにされた市民たちの驚きと不安と絶望はいかばかりであったかと思います。壁を越えようとした130人を超す東独市民が国境警備隊により射殺され、また、多くが投獄されるなどの悲劇に見舞われました。ですが、その壁は1989年11月9日、一夜にして崩れ落ちることになります。
 米ソ冷戦の雪解けや東欧革命が進むなか、東ベルリンでも自由を求め、「シュタージ(秘密警察)よ去れ」とデモを繰り返し、抵抗した人々がいました。また、ハンガリーやチェコスロヴァキアに逃れ西独政府に保護を求める東独難民も数千人に膨れ上がります。この変革の波でホーネッカー自身も失脚します。
 対応に追われた東独政府はその日、記者会見で「すべての東独国民に出国を認める」と発表します。これは党のスポークスマンだったギュンター・シャボウスキーの「世界一素敵な勘違い」として知られています。つまり東独政府は旅行の自由化はベルリンの壁を除く出国を意味していましたが、事情をよく理解していなかったシャボウスキーが記者に「いつ?」と問われ「直ちに」と答えたことで、市民が壁に殺到して崩壊に繋がったのでした。
 それから30年余りが経ち、この壁のセグメントはいま世界40か国・地域以上の237か所に移設されたとのことですが(壁の行先を調査する独政府系基金の記録)、そのうちの一つが国連本部に置かれました。
 以前、神戸に暮らしていた折、お招きを受けたベルリンの壁崩壊20周年式典でカールステン独総領事が「20年かけて東西の経済格差が2倍にまで縮まった。東西の分断を乗り越え、ドイツ人として共に未来を築いていける」と感慨深そうに話しておられたことが思い出されます。
 さらに10年が経った今はどうでしょうか。政府の報告書では、東西統一を成功と感じているのはわずかに38%、自分は東独市民だと考える人たちが47%、同時に「二級市民」だと感じる人たちが57%。夢見ていた東西ドイツの再統一のはずなのに、思い描いていた未来と現実のギャップに苦しむ様子がうかがえます。そのギャップは焦りを呼び、不安を引き寄せ、絶望は怒りに変わります。
 この見えない壁は今日、世界中に広がっています。自分たちだけは安全な壁の中に引きこもって、外の世界は見て見ないふり、もそのひとつなのではないでしょうか。自らも東独出身で分断された祖国の記憶を持つメルケル首相がベルリンの壁崩壊30周年記念の式典で語った言葉をもう一度かみしめてみたいと思います。「人々を排除し自由を押さえつける壁がどれほど高くても、壊せない壁はない。わたしたちは、どんな言い訳もせず、自由と民主主義のために責任を果たさなければならない」。
(筆者は国連日本政府代表部幹部の配偶者でニューヨーク在住)

八木さんの叙勲祝う

旭日双光章を胸に感謝の言葉
大使公邸で祝賀会盛大に

 昨年秋の叙勲で旭日双光章を受章したTICアケアン代表取締役社長、八木秀次(八木秀峰ボン)さんの祝賀レセプションが7日夕、ニューヨーク総領事の山野内勘二大使の主催により大使公邸で盛大に行なわれた。八木さんは、ニューヨークにおける日本食レストラン経営の先駆者としての功績、日本食分野での社会貢献に係る功績、日系人社会及び地元コミュニティへの貢献に係る功績が認められて叙勲した。当日はスーザン大沼、ゲイリー森脇新旧日系人会会長はじめ、櫻井本篤前ジャパン・ソサエティー理事長ら招待客が大勢詰めかけ八木さんの叙勲を祝福した。
 来米した日本食レストラン海外普及推進機構(JRO)の加藤一隆アドバイザーが来賓を代表して祝辞を述べ「ニューヨークをはじめとする米国各地における日本食、日本酒ブームの発展の最大の功労者」と称えた。八木さんは、昨年12月に東京の外務省本省で叙勲伝達を受けている。 
 1976年に日本食レストランへの野菜の卸売業をスタートした後、常に時代を先取りし、それぞれがブームとなる前から寿司や日本酒、蕎麦、しゃぶしゃぶといった各種専門店の形態での日本食レストランを次々に開業(平成30年末時点で16店舗)、先駆となってNYの新たな日本食市場を牽引、その拡大に顕著に貢献した。平成29年には第11回日本食海外普及功労者表彰(農林水産大臣賞)を受賞している。
 また五絆ソサイエティの理事を、同団体の設立時から務め、日米料理界の架け橋となる諸活動を行うことにより、食文化交流を通じた日米間の理解を醸成し、ビジネスを超えて日本食・食文化の米国における普及等に顕著に貢献してきた。JRO(特定非営利活動法人日本食レストラン海外普及推進機構)NY支部の設立当初(平成20年)から同支部において牽引役となり、現在は,同支部の世話人(支部長は空席)という立場で各種事業の企画・実施等を取りまとめているほか、各日本食レストランが抱える共通の課題を解決するための日本食レストラン組合の設立に向けても中心的な役割を担っている。平成10年から毎年11月に日米ソーシャルサービス(JASSI)と協力し、同人の経営するレストランを貸切りにして「敬老しゃぶしゃぶランチ」を無料で開催し、日系社会の高齢者からも厚く感謝されている。
 さらに1990年から同社の所在するマンハッタン・イーストビレッジ地区にて日本祭りを企画・運営し、10年間継続するなど、治安が良いとは言えなかった同地区をジャパンタウンとして盛り上げ、賑わいを創出している。また、同地区警察署が主催するクリスマスチャリティーに20年以上継続して寄付を行うなど、地元住民との親交も深く、若き経営者の模範としてNYのレストラン業界では「イーストビレッジの日本食大使」とも呼ばれている。
 八木さんは「50年夢の地平に向かって歩んでこれたのもニューヨークの皆様の支えと家族の応援があったからこそ今日の私があります。本当にありがとうございました」と叙勲の喜びを語った。

人影失せたチャイナタウン

いつもは大勢の歩行者で賑わうチャイナタウンの繁華街モット通り。週末の昼時にも関わらず人影が極端に少ない(2月8日正午、写真・本紙 三浦良一)

CDCは顔マスクのコミュニティーでの
予防的使用奨励しない

 世界保健機関(WHO)の担当者は4日、新型コロナウイルスについて「必ずしもマスク着用は感染予防にはならない」と述べた。手洗いの方が効果的だという。一方、ウイルスに感染した人は、流行を広げないためにマスクをすべきだと指摘した。
 専門家の間では、家族が看病する場合など、近くで症状がある人の飛沫(ひまつ)を浴びる可能性がある場合には、マスクも一定の効果があると考えられている。しかし野外などでは、マスクでは十分には予防できないとの意見が一般的だ。しかし、日本人は、予防のためにマスクをするという意識が強い。欧米では病気の人が他人に移さないようにするためにする物という認識が強いため、マスクをしていた東洋人の女性がマンハッタンのグランド駅地下鉄ホームで黒人男性から傘などで襲われ「病気女!」と暴言をはかれて殴られる事件も発生している。その様子が動画で流れ大きな波紋を呼んでいる。

クイーンズ区フラッシングで(1月28日撮影)

CDC does not recommend that people who are well wear a facemask to protect themselves from respiratory viruses, including 2019-nCoV.

 米疾病センター(CDC)は新型コロナウイルスの予防として顔につけるマスクを奨励していない。マスクはコロナウイルスに感染した人やその徴候のみられる人がするべきもので、これは他人に感染のリスクを負わせないようにするためのもので、感染者との濃厚接触する可能性のある医療従事者にも必要としている。(CDCのホームページより)

日本でスパイが大暗躍

山田 敏弘・著
講談社+α新書・刊

 世界第3位の経済大国である日本は、敵国とみなされるライバル国に囲まれている。様々なビジネスで日本は常に世界との激しい競争にさらされている。そして、これまでライバル国のみならず同盟国ですら。スパイを日本に送り込み、機密情報を日本から盗み取ってきた。このように、日本は世界から喰いモノにされている。それが実態である。それにも関わらず、筆者の日本政府に「政府は仮想敵国からの脅威についてどれほど深刻にみているのか」という問いに対し「日本には仮想敵国はいない」即座に切り返されるという現状である。現在、世界を見渡すと、ほぼすべての国が独自の諜報機関を備えている。国家と国民の生命・財産を守るために、外部からの脅威などについてきちんと情報収集をするのは当たり前である。その中で日本には現在、外国のような対外諜報機関はなく、国境を越えたインテリジェンス活動能力は非常に低い。
 日韓問題や人質問題、テロなど日本のインテリジェンス能力の低さが招いた事件はたくさん起きているが日本はそれに対して無力である。そして、諜報機関は新たな時代に入っている。すべてに情報がデータ化され5Gも普及しだしてくる。そうなるとすべての情報が簡単に盗み出せるようになる。その危険はパソコン、スマートフォンやキャッシュレス決済など様々なところに潜んでいる。
 日本は対外情報機関がないばかりか、国内外で情報活動をできるサイバー工作組織も存在しない。その中で中国のような巧妙なサイバー攻撃をうけても誰も守ってはくれない。MI6の職員が共有する、ゼロトラストという考え方がある。つまり、すべて疑ってかかり、だれも信用しないということである。それが国際情勢の裏にある世界の常識なのである。対外情報機関も、国境を越えて動ける部隊もない日本は、これからの時代に本当に世界と渡り合っていくためには、異一刻も早く、その間について真剣に検討し、何をすべきかを議論すべきだと筆者の山田敏弘氏は力説する 
 同書を読み、日本のインテリジェンス能力、諜報機関がいかに世界に遅れを取っているかがよく分かった。日本人はさまざまな意味で「良い人」が多い。よく「性善説」という言葉を耳にするが、本書に記載の通りそれは世界には通用しない。情報を得るために身を犠牲にし、時には命を落とすということもある。そのくらい情報とは大切なものであり世界では「当たり前」なのである。日本が世界と渡り合っていくためにはより情報に対するアンテナを張り世界から「なめられない」仕組み作りが必要だと痛感。
 筆者は国際ジャーナリストで米国ネバダ大学ジャーナリズム学科卒。講談社、ロイター通信社、『ニューズウィーク』どで活躍。著書に『モンスター 暗躍する次のアルカイダ』(中央公論新社)、『CIAスパイ養成官 キヨ・ヤマダの対日工作』(新潮社)などがある。(渡部将也)

メディアの嘘と闘う記者演じる

俳優
本田 真穂さん

 海外視点で「日本メディアの嘘」に迫るドラマ「報道バズ」で、主人公の元女子アナ、和田明日佳を演じる。この2月からアマゾン・プライム・ビデオやYOUTUBEなど10の動画配信サイトで日本配信がスタートした。
 作品はメディアの在り方や女性の生き方を問う社会派ドラマでありながら、サスペンスやコメディ要素も融合させたハイブリット・エンターテイメント。ニューヨークを拠点に活動する日本人クリエイターチームによって、6年の歳月をかけて製作された。
 9日、関係者を集めブルックリンで米国初のお披露目試写会が行われた。
 ドラマ制作は、テレビ局が主体に行うのが当たり前の日本で、インディー製作者による新しいコンテンツとして既存のビジネスモデルに一石を投じる作品だ。日本の地上波テレビドラマとは違った演技が見られるようにと、ナチュラルなセリフや演出でリアルさを追求した全編ニューヨーク撮影のバイリンガルドラマ。
「実際にこちらで長く生活している日本人の人たちって、私も含めて(笑)地道にコツコツやっている人が多いじゃないですか。キラキラしているのは観光客目線ですからね。それは置いておいて、生活者としてのリアルなつぶやきなども、アドリブではなくてしっかり台本に書き込まれていて、どれだけ素の自分が近付けるのかを意識した」という。
 本田さんが演じる主人公の和田明日佳は、バラエティ番組で「お色気キャラ」としてしか仕事をもらえなかった元「女子アナ」。心機一転、ニューヨーク・ブルックリンのニュースアプリ会社に再就職し、「嘘のない報道」をモッ トーに芸能界や政府についてのスクープを連発するものの、「目立つ女性叩き」のターゲットにされ、さらには自らが犯罪ニュースのネタとなってしまう展開。
 制作したのは日本人クリエイターチームの「Derrrrruq!!! (デルック)」。「出る杭は打たれる」からきた名前。世代の違う2人の女性と1人のゲイ男性で構成される。監督の川出真理、脚本家で俳優の近藤司、そして本田自身。 
 早稲大学在学中に東レの水着キャンペーンガールでデビュー。同大卒業後、大手モデルエージェンシーのモデルとして活躍。建前を脱ぎ捨て一人ひとりがありのままでいられるニューヨークの空気に感化され来米。現在全米映画俳優組合、米国テレビ・ラジオ芸能人組合、舞台俳優労働組合にも加盟しオフ・ブロードウエーの舞台でも演じる。茨城県出身。(三浦良一記者、写真も)

その11:ミズーリのガスコナーデ橋を守れ!

魅惑のアメリカ旧国道「ルート66」をフォーカス

 ルート66ファンの皆さん、こんにちは! 2020年も早いものですでに2か月目に入ってしまいました。相変わらず東京は暖冬が続いていますが、ニューヨークの皆様はいかがお過ごしでしょうか。先日の予報では2月は厳冬に戻ると言っていましたが全くその気配は見えず、やはり地球温暖化は進んでいるように感じます。とは言え、ルート66のシーズンはもうちょっと先。先月号でお伝えしましたように、イベントが春ごろから始まるルート66はまだ「冬眠期間」ってわけです。そんななか、ひとつ悲しいニュースが飛び込んできました。それは過去15年にわたってイリノイ州ルート66の発展に尽力した「Illinois Route 66 Blue Carpet」がその役割を終え、解散することになったというものです。その兆候を全く予想もしていなかったので、まさに寝耳に水という状態でニュースを聞いてびっくりしました。非常に残念ではありますが、結果として同地域のツーリズムビューローに今後の活動を譲渡するという前向きなものに進んだ結果ですので、過去5年超に渡って代表として同団体を引っ張ってきた、筆者の大切な仲間であるCheryl Eicher Jettさんには心から敬意を表すると共にお疲れ様です、と伝えたいと思います。
 さて、今月の「魅惑の旧街道を行く」シーズン③ 第11話は、少し昔の話になりますが、筆者もがっぷり四つ? で関わっているルート66沿道の各アソシエーションやツーリズム団体の活動をひとつ紹介したいと思います。
 ミズーリ州ラクレード郡ヘイゼルグリーンという小さな町の郊外に「ガスコナーデ橋」という橋があります。その橋は現在、老朽化が進み車両通行止めになっており、自転車や人が徒歩で通行することがかろうじてできる状態です。ガスコナーデ橋はルート66の歴史として同州下では非常に重要な文化財ですが、2014年12月、同州運輸局が修理または建替え資金の欠如を理由に当面の通行封鎖を勧告したのです。同運輸局の査定では修理するには約1億円程度の資金が必要であり、州財政を鑑みれば当面その「順番」は廻ってこないというものでした。しかし問題はそれだけでは済まず、修理したとしても構造そのものが老朽化したうえ現在の規制に合っておらず、通行できる車両の重さも制限されることから、解体→建替えという図式まで議論されるに至りました。
 そこで立ち上がったのがミズーリ州セントルイスの「Roamin’ Rich」こと、Rich Dinkela氏でした。「REPAIR,DON’T REPLACE」をスローガンにオリジナルの橋を残すことに意義を唱え、ルート66愛好家たちを中心に橋を守る運動を展開したのです。Dinkela氏はルート66の仲間内でもその存在感とリーダーシップは目立っており、ドローンを使ってルート66を上空から撮影することにも挑戦しました。それによって今まで目にすることがなかった側道や景色を私たちは映像を通して知ることができました。そんなDinkela氏が音頭を取って2015年春に初めてラリーウォークを主催、ガスコナーデ橋を守る意思を鮮明に群や州に対してアピールしました。
 筆者も日本のアソシエーションを運営する身としてDinkela氏とも親交があったため、彼らの活動に賛同し、第2回目である16年4月に行われたラリーウォークに参加しました。当時そのイベントの開始時間は正午の予定でしたが、余りにも天気が良いせいか、朝10時を回った時点ですでに大勢の人が集結。多くのクラシックカーに乗った人達が、まるで暴走族の大集会のように集まった光景は鳥肌ものでした。
 この活動は地元のテレビ局や警察にも伝えられ、イベントは予定時間をちょっと早めた感じで始まりました。もちろん州の関係者、自治体のリーダー、カウンティ(郡)の役人など、さまざまな人達が参加し、「壊さずに修復を」のスローガンのもと、声高に橋の重要性を訴えました。
 途中、私もDinkela氏の誘いに乗っかり、大勢の人たちが見守るなかでルート66日本アソシエーションの紹介と賛同の意を檀上でスピーチする機会ももらい、はるばるカリフォルア州より車を飛ばして参加した意義が十二分にあったものとして終わったことを憶えています。このイベントの結果、州政府は解体を見送ることになったので、私たちの活動の効果は充分にあったと思います。
 その後、ガスコナーデ橋の問題は紆余曲折ありましたが、昨年よりミズーリ州ルート66アソシエーションの会長に就任したDinkela氏は橋の所有権を協会が引き継ぐという提案をアソシエーション理事会として承認を取り、同州運輸省と交渉する計画を立てています。同州運輸省は新しい所有者を4月20日までに見つけるよう通達しているのです。ルート66日本アソシエーションとしてどの程度の貢献ができるかは未定ですが、Dinkela氏の行動に敬意を表するとともに、可能な限りのサポートをしていきたいと思います。
 ルート66で行われる各イベントも素晴らしいですが、皆さんももし興味があれば、このような活動に参加することによって、さらにアメリカとルート66の歴史に触れ、より深い愛着が芽生えるかもしれませんよ。ルート66の門戸は誰にでも開いています! それではまた来月、お目にかかります!

(後藤敏之/ルート66協会ジャパン・代表、写真も)

挾間美帆NY

グラミー賞にノミネート

オーケストラ公演

 グラミー賞にノミネートされた日本人ジャズ作曲家の挾間美帆が、自身の率いるオーケストラ公演を25日(火)と26日(水)の二日間、午後7時30分と9時30分の4回、ジャズ・スタンダード(東27丁目116番地)で開催する。
 狭間は、ビッグバンドm_unitの最新アルバム「Dancer in Nowhere」が今回の第62回グラミー賞の最優秀ラージジャズアンサンブルアルバム部門にノミネートされた。狭間は国立音楽大学およびマンハッタン音楽院卒業。これまでに山下洋輔、東京フィルハーモニー交響楽団などへ作曲作品を提供。また、坂本龍一、鷺巣詩郎、NHK交響楽団、テレビ朝日「題名のない音楽会」などへ多岐にわたり編曲作品を提供している。
 チケットは電話212・576・2232、またはwww.jazzstandard.com/?event=20200225

狂気の世界はカラフルに Birds of Prey

ブラック・マスクに立ち向かうハーレイ(ロビー、中央)と仲間たち
Photo : Claudette Barius/Warner Bros. Pictures

 DCコミックス「スーサイド・スクワッド」の実写映画(2016年)からのスピンオフ作品で主役はハーレイ・クイン。
 ハーレイは元精神科医で患者だったスーパービランのジョーカーと恋に落ちた女性。ジョーカーの影響をたっぷり受け道化師的要素満載のかなり狂ったキャラだ。
 物語はハーレイがジョーカーと破局したことで彼の保護を失い、ゴッサムシティーで生き残るために敵と戦い大いに暴れまくる、という設定。
 ハーレイには「スーサイド・スクワッド」同様、マーゴ・ロビーが前にも増して狂気の女ジョーカーを演じる。もともと企画はロビー自身がワーナー・ブラザーズに持ち掛けたもので自らプロデューサーに名を連ね、監督、脚本、キャストのほとんどが女性というウーマンパワー炸裂の作品。
 ハーレイと姉妹の盃を交わす面々はロージー・ペレス、メアリー・エリザベス・ウインステッド、ジャーニー・スモレット=ベルら。ゴッサム・シティーで名の売れた犯罪組織の親玉ブラック・マスクにはユアン・マクレガー。監督のキャシー・ヤンはコメディ「Dead Pigs」(18年)で注目を浴び本作がハリウッドメジャー・デビューの中国系アメリカ人。
 ジョーカーとブレイクアップしたハーレイは心の傷を抱えながらもこれからは自身で身の安全を守らねばならない。ブラック・マスクに追い詰められ、すんでのところである取引をする。彼からダイヤを盗んだ少女カサンドラを捕まえ引き渡すことだ。しかし、カサンドラと過ごすうちに、心の迷いが生じる。
 並行して男社会の不公平にうんざりしているゴッサムシティー警察の刑事レニー(ペレス)、両親をマフィアに殺され復讐の鬼となったヘレナ( ウィンステッド)らと結束を組むことになり強固なシスターフッドが誕生する。
 衣装もアクションもカラフルそのもので「ジョーカーなんてくそくらえ}とばかりに狂気の全開ぶりが見もの。1時間44分。R。(明)

https://www.birdsofpreymovie.com/


■上映館■
Regal E-Walk Stadium 13 & RPX
247 W. 42nd St.
AMC Empire 25
234 West 42nd St.
AMC Loews 34th Street 14
312 W. 34th St.