護身術で身を守る

 アジア系に対するヘイトクライムが全米で依然として治まらない中で、ニューヨーク日本総領事館では異例の注意喚起を在留邦人に行い、外出時の一人歩きは避けることなど呼びかけている。本紙では、路上で危険が実際に降りかかった時に、具体的に身を守るためにはどのように対応すれば良いのか、空手でニューヨークに門下生500人を抱え、セルフ・ディフェンスも教える誠道塾(中村忠会長)の師範たちにその心構えと基本的な動作について聞いた。

 同道場二代目の中村彰さんは、不審者に危害を加えられそうになった時は、まず声を出して相手の攻撃をストップさせることがセルフ・ディフェンスの鉄則だという。万が一トラブルに巻き込まれても正当防衛であることを後で立証できるからだ。

 また、同道場の師範、中村めぐみさんは女性の立場から、道路を歩いていて、もし違和感や不快感を感じたら、その通りから即座に出るか近くの店内に駆け込むことを勧めている。実際に襲われそうになった場合の反撃は、最後のオプションとし、その方法は、予め専門家にきちんと指導を受けておくことで心の準備や気構え、とっさの時の動作が可能となり、気が動転しないで冷静な行動を取ることができると話す。

(写真)護身術を披露する中村さん兄妹(2日、ミッドタウンの道場で、写真・三浦良一)

増悪犯罪から身を守る護身術を学ぶ

誠道塾空手のセルフ・ディフェンス初心者入門

まずは声で制御

 空手家でニューヨークで門下生500人を抱え、セルフ・ディフェンスも教える誠道塾(中村忠会長)の師範たちにその心構えと基本的な動作について聞いた(1面に記事)。

 同道場二代目の中村彰さんは「まず第一に、注意力散漫で、周りに注意を払わずに歩いていると隙があると思われて狙われる。頭を上げてまっすぐに前を向いて歩いていたら、ターゲットにはなりにくい。もし、そこが安全でないと思ったらその場所に居続けないことだ。道路を渡って反対側に行ってもいい。店に入るのもいい。もし安全でないと感じても、大袈裟な行動には出ないように。危険回避することを第一に考えて。

 もし、誰かが近寄ってきて何かを言い寄ってきたら声を使って。声は非常に強力だ。怖がらずに、あから様に無視するような態度は避けて、彼らに顔を向けて大声で一言「ストップ」と手を前して叫ぶこと。この行動をしていることで、トラブルに巻き込まれても後で正当防衛として証明することができる。自分を守ろうと意思表示したことを明確にしておくことだ。もし、相手に危害を加えることになったとしてもそれは、そうせざるを得なかったことになる。いきなり攻撃して殴ったりしないこと。まずは抑制を。

 声を上げて止め、ボディランゲージで制御し、それでも身を守らなくてはならない時は強いスタンスを維持すること。直立不動で立っていたら、簡単に蹴飛ばされたり、押し倒されたりする。腕を前に掲げて中腰で、足を引いて構える。

 もし、誰かが攻撃を受けているの見たら、携帯で写真を撮っているのではなく、一言「Hey! What are you doing?」と叫んで。世の中には悪人が必ずいるが、善人の方が多いことを信じて欲しい。先日のミッドタウンでのビル前で起こったアジア系女性に対する攻撃は、逮捕された犯人は母親殺しで服役していた犯罪歴のある良識の通じない人間だが、ビルの中で傍観していた3人の男性は犯人が去った後に彼女を助けることもしないでドアを閉めた。それは良識ある人間として恥ずべき行為だ。自分たちが空手をやっているのも、単に強くなるためだけではなく人間形成するため、弱いものを助けるために鍛錬している」。

  反撃は最後の手段 

 同道場師範の中村めぐみさんは「女性として、もし、私が道路で危険を感じたら、その同じ通りを歩き続けない。方向転換するか、店に飛び込む。セルフディフェンスの反撃技などを習得していても、それを使うのは最後のオプションで、走って逃げてもいいし、まずは危険を回避することが第一。心の準備や動作の基本を知らないと、そのような場面に遭遇してしまうととても不安で自分の身を守るための対処法が分からない。その意味でも、知識と体で準備ができていれば、同じ状況に直面しても、何をすればいいのかが分かっているので気が動転することはない。それが護身術を学ぶ最大のポイントだと思う」と話す。


5月にミッドタウン本部完成



誠道塾の中村会長(中央)と二代目の彰さん(後方左)、次女のめぐみさん(同右)

 中村会長は1942年生まれ。日本の空手家で、世界誠道空手道連盟誠道塾の会長。段位は十段。駒場東邦高校一期生。日本大学理工学部建築学科卒業。極真会館の発展に貢献し、大山倍達を支えた高弟で、大山の後継者とも云われた、初代首席師範。かつて大山倍達率いる極真会で「極真四天王」の一人に数えられ、1966年に同会米国支部設立のため来米。75年同会を脱退して76年に誠道塾を設立した。二代目の彰さんと築いて来た誠道空手の精神は、空手を通して豊かな人間形成をすることを目的とした「人間空手」。米国における空手道の普及に大きく貢献している。ことし創立45周年を迎える。5月にミッドタウン本部(西30丁目252番地)への移転が完了して道場を再開する予定だ。

 中村会長は「人間空手は、こういう環境の中、ヘイトクライムの中、安全でない中、根本は、気持ち。どういう気持ちで生活しているか、空手を指導する立場で言うと、全ての人を助けたいという情熱でやっている。身障者にしろ、退役軍人のプログラムにしろ、学習障害者の人にしろ、全てが学べる。特にこういうセルフ・ディフェンスが必要な時に、正しい教え方、人間的に少しは成長できるようなことを体得してもらえるよう指導に務めている」と話す。同道場では、新規移転に伴い、セルフ・ディフェンスのワークショップなども計画している。

 問い合わせはEメールで[email protected] まで。

教本を読者プレゼント

 ニューヨーク在住の空手家で誠道塾会長の中村忠さんの教本(英語版)を抽選で3人にプレゼントします。セルフ・ディフェンスについても解説しています。応募は本紙編集部まで取りに来ることができる人限定(月曜から土曜・要アポイントメント)。希望者は氏名と「誠道塾空手教本を希望」と明記してEメール([email protected])に応募を。締め切りは4月19日(月)。当選者は本紙24日号の紙上で発表すると共に当選者本人にもEメールで通知します。

(関連記事)コロナ禍で激増する対アジア人差別の検証と対策

コロナ禍で激増する対アジア人差別の検証と対策

 昨年より頻発した対アジア系住民へのヘイトクライムは米国に住む日本人・日系人にとってもはや他人事ではなくなった。一昨年までは特に中国系の多いカリフォルニア州各都市での被害が主だったが、今ニューヨーク市で急増している。人種差別はどの国でもあるが昨今の米国に於ける対アジア系ヘイトクライムは特に悪質で危険極まりないのが特徴である。実態は人種差別的な罵声や悪態などによる嫌がらせは日常茶飯事で、暴行、投石、切り裂き、突き落とし、放火、そして殺傷に至る重犯罪行為まであらゆるレベルの事件が頻繁している。起因要素は色々あるが、やはり中国で発生したと云われるコロナウイルス騒動が一番でしょう。ご存知のよう、前トランプ大統領はまるで目の敵の様にウイルスの流行は中国が仕掛けたと攻め続けたのに伴い、そのカリスマに踊らされたトランプ支持者は全米規模で中国非難を拡大させた。それ以前にも経済や通貨政策に於いて米国にアドバンテージを取る中国が「アメリカ・ナンバーワン」を唱えるトランプ大統領とその支持者の宿敵であった事は明瞭であり、それを煽った一部ニュース報道の影響も重なり道徳心のない愚弄者や過激国粋主義者にまで蔓延すると、もはや憎悪対象が中国のみ成らずアジア系全般に向けられたのがこの度の社会現象と考えられる。当初多くの在米日本人は対岸の火事の如くこの様相を見ていたことでしょう。ヘイトクライムは憎悪犯罪と訳され色々な犯罪がある中でも特に厄介なもので、個人や特定団体に対するものとは異なり、人種や宗教が同じであるだけで、類する者全てが差別や攻撃の潜在対象になり得る。

 犯行は見知らぬ者のエモーショナルレベルから勃発するのが特徴で、自衛策が取り難くそれが情緒不安定や精神病質者のマインドセットに入ると皮肉にも伝染病の様に流行化する傾向にあり、卑怯にもお年寄りや女性への急襲が多い。被害者出身国別にみると中国、韓国、ベトナム、フィリピン系が大半を占めるが、日本人に対してもサブウェイ構内で殴打され重症を負わされるなど少なからず発生している。この様な状況下、米国在住日本人はどうやって被害者に成らぬかを真剣に考える必要が出てきた。

自己防衛対策:出来る限り複数人で行動・歩行する事で攻撃対象の可能性が減る

高齢者が標的になるケースが多いので、外出時は家族や友人の同行を常習化させる。サブウェイ待ちの最中は突き落としされないよう鉄柱内側のホーム真ん中など縁石より離れた位置で待つ。罵声や悪態を実際に受けた時、敢えて対立するのでなく「Please Don’t Do It」など明確に意思表示しながらもその場から即離れる。ホームレスなど見知らぬ者に絡まれた場合、友好的撃退方として「God Bless You」と声を掛けることで一時的状況緩和・沈静化を図れる場合が多くその場から即離れる。

護身対策:ペッパースプレーは薬局やスポーツ店などで購入でき、ニューヨーク市でも護身用として携帯可能である。不運にも差別攻撃に遭遇し身の危険が明確であれば正当防衛として使えるが、咄嗟の攻撃に対して正確に使うにはスキルが必要。YouTubeなどで使用方法を知っておくのも得策。重症となる怪我は多くの場合倒れた際に頭部を打って起こるので「セルフディフェンスの心得」があれば特殊な受け身や倒れ方で怪我の軽減を図れる。急襲され逃げる余地も無く人体の危険に晒された最終的護身手段はペッパースプレーの他に「Eye Jab(目突き)」がある。撃退で相手が怯んだら「Police」と大声で叫びながら走り去る。

 これら対策をいざという時に的確に使えるようにするには日頃の心構えと高度な練習が必要です。誤った護身法は逆に身の危険を高めることにもなります。しかしながらこのご時世護身の知識と技術は習得していたほうが役に立つことを知っておいて下さい。

(橋本晃宏/セーフコリスクコントロール、防犯対策スペシャリスト、元カリフォルニア州立短大セルフディフェンス講師)


ペッパースプレー購入の条件

 18歳以上。購入にはIDの提示が必要。過去2年以内に2つを超えるペッパースプレーの購入歴がない者。全米全ての州において、重罪や暴行で有罪判決を受けたことがない者。Mace、Sabreなどのブランドが有名。販売ライセンスを持つ主な店は次の通り。

●マンハッタン

Esco Drug Company

687 9th Ave

New York, NY 10036

Tel: (212) 246-8169

https://www.escopharmacy.com/

Thriftway Pharmacy NYC

646 10th Ave

New York, NY 10036

Tel: (212) 956-1100

https://www.thriftwaynyc.com/

New London Specialty Pharmacy

246 8th Ave

New York, NY 10011

Tel: (212) 243-4987 

http://www.newlondonspecialtypharmacy.com/

●クイーンズ

Double G Pharmacy

2282 31st St Astoria, NY 11105

Tel: (718) 728-3127


(関連記事)護身術で身を守る

草間彌生NY展

チケット発売中
NY植物園

 92歳になった今も精力的に作品を制作し、前衛芸術家として世界中に多くのファンを持つ草間彌生の大規模展示「KUSAMA:Cosmic Nature」が、今月10日から10月31日(日)までの約半年間、ブロンクスにあるニューヨーク植物園(NYBG:2900 Southern Boulevard)で開催される。同展は昨年5月から開催予定だったが、コロナパンデミックのために延期されていた。

 NYBGの広大な敷地内に草間の代表的なインスタレーションの一つである「ナルシスの庭」や、水玉模様の黄色いカボチャ「ダンシング・パンプキン」などが展示される。

 チケットは前売りで完全予約制、入場時間指定制。入場料はガーデン&ギャラリーパスが一般35ドル、学生・65歳以上が32ドル、2〜15歳が15ドル、2歳以下とNYBG会員は無料。その他NY市民割引などもある。問い合わせは電話718・817・8700まで。チケット購入・詳細はウェブサイトhttps://www.nybg.orgを参照する。

スウエットシャツ

イケメン男子服飾Q&A 83
ケン 青木

 春分の日も過ぎ、気温も少しづつ上がり、確実に陽が長くなってきました。そうなるとまだまだコロナ禍の昨今ではありますが、健康のためにも外で散歩やジョギングをしたくなりますよね。そんな時、自然に身につけたくなるのがスウエットシャツとスウエットパンツですね。

 僕と同年代の皆さんは、おそらく「トレーナー」と言っていたかと(笑)。特に学生時代には、ボートハウス、クルーズ、バークレーなどファッション専門店のロゴが大きく胸に描かれた華やかなデザインの「トレーナー」が大流行でした。そして「体育会」ほど厳しくない、「愛好会」のテニスサークルで全員お揃いの「トレーナー」にスタジャン(これも和製英語スタジアムジャンパーの略語、英語では一般にAward Jacket)でキメたものでした(笑)。

 御存知の方もおられるかと思いますが、トレーナーとはアイビーファッションで一世を風靡したVAN JACKET INC. 通称VANの創業者、石津謙介さんの造語だと言われております。とても良く出来た造語であったので、アメリカに来てメンズショップで「トレーナーが欲しい」とお店の方に言って問題を起こした方少なくない人数と言われております(笑)。石津さんはその他スイングトップ(ウインドブレーカーのこと)も造語され、sneakersもこそドロでは良くないとsneekersに換えて靴箱に印刷させたりされています。ユニークと言いますか、石津さんの確たる哲学がおありだったのでしょう。

 東京五輪、どうなるのかなんとも言えませが、次は100年ぶりにパリで五輪。1900年、1924年に次いで3度目になりますが、映画Chariots of Fire邦題:炎のランナー、御覧になられましたか? 1924年のパリ五輪での英国男子陸上競技の選手たちの活躍を描きました。当時、選手たちはトレーニングやウォームアップの際、スウエッターsweater、文字通りセーターを着ていたのでした。

 実はパリ五輪の4年前、1920年にアメリカのRussell Manufacturing Corporationが、綿素材で表地が平織り、裏地がパイル(タオル地)のニット素材を開発したのですが、まだ広まってはいなかったのでした。綿素材なのでウールよりも洗濯など手入れが楽ですし、価格も安価。アスレチックウエアとしてアメリカから世界に広まっていったのでした。今でも大学の売店では学校のロゴマークの入ったスウエットシャツが販売されています。コロナ禍ですが、お気に入りのスウェットシャツを着ていい汗を流しましょう。それではまた次回。

 けん・あおき/日系アパレルメーカーの米国代表を経て、トム・ジェームス・カンパニーでカスタムテーラーのかたわら、紳士服に関するコラムを執筆。1959年生まれ。

トランプ大統領令失効

ビザ面接など再開

 在ニューヨーク日本国総領事館 は、「移民及び非移民の入国の停止」に関する大統領布告(大統領令10052)の失効について次のように報じた。

 2020年6月22日に公布された非移民ビザによる米国への入国を制限するために特定の就労ビザ(H-1B、H-21B、L、一部のJビザ)の発給を一時停止する大統領令(大統領令10052)が、3月31日に失効した。これを踏まえて在日米国大使館は次の通り案内している。

●H-1B、H-21B、L、一部のJビザについて、まだ面接を受けていない、または面接予約を取っていない申請者は、現在の大使館・領事館のビザサービスの再開状況に基づき、ビザを申請することができる。

●大統領令10052の制限により、すでにビザ申請を却下された申請者は、新たにビザ申請料金を支払って再申請をすることができる。

  詳細は米国務省ウェブサイトhttps://travel.state.gov/content/travel/en/News/visas-news/update-on-presidential-proclamation-10052.html

第13回サクラ・ヘルス・フェア

 ニューヨーク日系人会(JAA)は邦人医療支援ネットワーク(JAMSNET)と共催で第13回サクラ・ヘルス・フェア(後援・ニューヨーク日本総領事館)を8日(木)から5月2日(日)まで開催している。今年のテーマは「Covid-19の今、サクラの下、安全で健康なライフを過ごすには!」。無料で誰でも参加できる。オンラインのZOOMによる開催を中心にしながら自宅から気軽に参加できるプログラムが満載。ワクチンの解説や乳がんシンポジウムなどのほか、日本から講師が講義するライオンズ大学大人の教養シリーズやサクラ祭もオンラインで開催される。日系人会の会場を使った敬老会も22日に行われ、お弁当やエンターテインメントも披露される。参加申し込みは電話212・840・6942、またはEメール [email protected] まで。


テーマ:COVID-19 の今、サクラの下、安全で健康なライフを過ごすには! 無料 どなたでも参加できます!

期間: 4月8日(木)から5月2日(日)

共催: ニューヨーク日系人会(JAA)、邦人医療支援ネットワーク(JAMSNET) 後援:在ニューヨーク日本国総領事館     *お申込はニューヨーク日系人会 212-840-6942 / [email protected] (但し、指定の電話番号以外)

会場: ニューヨーク日系人会(JAA)、49 West 45th St., 11th Floor, New York, NY 10036 (Between 5th & 6th Ave.)

支援:米国三井物産基金、米国日本人医師会、ニューヨーク日本商工会議所JCC Fund、日系ライオンズクラブ

ご寄付歓迎致します! (企画により食事代・材料代の徴収あります)


乳がんのサバイバーシップと婦人科系の検診について

BCネットワークが開催
乳がんシンポジウム

18日にZOOMオンラインで

 乳がんに関する最新情報や早期発見の啓蒙活動を行う非営利団体のBCネットワークは、18日(日)午後1時からニューヨーク日系人会(西45丁目49番地11階)を会場に「第14回乳がんシンポジウム@イーストコースト」を開催する。

 「乳がんのサバイバーシップと婦人科系の検診について」をテーマに、 乳腺外科部長・NYUランゴーンメディカルセンターのフリヤ・シュナベル医師が「乳がん検診と乳がんサバイバーシップ」と題した講演を日本語同時通訳を交えて行う。また、コロンビア大学附属病院・一般産婦人科の常盤真琴医師が、婦人科検診と子宮頸がん検診について解説。さらに経験者トークとして、乳がん再発経験者でNYファッション工科大学(FIT)準教授のキャッツ洋子氏が「前を向いて:今の再発、乳がん患者ができること」と題した講演を行う。司会は久下香織子キャスター。

 参加費無料。開催はオンラインで生配信され人数制限なしでZOOM参加できる。視聴希望者は事前にBCネットワークのウェブサイト( http://bcnetwork.org)から申し込む。会場での参加を希望する場合(20人限定)は、ニューヨーク日系人会へ電話(212・840・6942)する。イベントの詳細と問い合わせは前述のウェブサイトを参照する。

創立41周年祝賀会開催

NY育英学園オンラインで

  NY育英学園創立41周年オンライン祝賀会・ファンドレイジングパーティーが3月26日にオンラインにて開催された。同学園は昨年11月18日に創立41年を迎えた。昨年3月末より、新型コロナ感染拡大の影響で中止となっていた祝賀会を、改めてオンライン開催した。

 岡本徹学園長は、丹羽美代子初代学園長の「よい子の学園」のマンハッタン時代についてや、NYからNJへの移転後の丹羽園長他界について、日本の学校法人田中育英会、NY日系人会や色々な人々に助けられたことに関する恩と感謝の気持ちを語った。また、デュオ夢乃(チェロの玉木光、箏の木村伶香能)によるオンライン演奏会、在ニューヨーク日本国総領事山野内勘二大使による挨拶、生物学者の福岡伸一博士による講演、コミュニケーションセラピストのカニングハム久子氏による挨拶などが行われた。会当日よりユナイテッド航空の往復ビジネスチケットが当たるラッフルの販売もスタートした。関係者、職員、保護者の参加により、にぎやかな会になった。

通勤圏の歴史ある街ベッドフォード=スタイベサント

 ベッドフォード=スタイベサント は、ブルックリン区の中央に位置する地区で、ベッドスタイの名でも知られている。ブルックリン区の第3地域委員会に属している。地区の範囲としては、北はフラッシング通り、東はブロードウェイ、サラトガ通り、南はアトランティック通り、西はクラソン通りに囲まれた地区。

 19世紀の終わり、路面電車や高架鉄道が敷かれ、ブルックリンのダウンタウン地区やマンハッタン区に務める労働者階級や中流階級の人々の住宅地区となった。既存の木造住宅は、赤褐色砂岩を配した住宅に建て替えられていった。ベッドフォード・スタイベサント・ルネサンスとも言える状況の中で、このような住宅様式がもてはやされている。

  写真の部屋は2寝室、2浴室がある同地区で売り出されたコンドミニアムで、価格は74万ドル。すでに売却されているが、同地区にはまだ、同価格帯での物件を探すことができる。マンハッタンへの通勤圏内で、緑の多い閑静な住宅街と芸術家たちが住むウイリアムズバーグ地区の雰囲気も残しており、歴史と近代化の融合したニューヨークらしい街並みが続く。頭金は20%で14万ドルあれば、月額3000ドル程度のほぼ家賃並みの支出で暮らすことができ、30年ローン完済前に転売しても十分な値上がりが期待できる。問い合わせは電話 914・374・7195、

Eメール・[email protected] 松本さん

(写真提供・コーコラン不動産グループ)

「親日感深まった」市警、病院などで大好評

お弁当プロジェクト・アンケート

 日本の本格的なお弁当をニューヨークの最前線で命を張って働くエッセンシャル・ワーカーに届ける「弁当プロジェクト」が好評のうちに幕を閉じた。2月3日から3月19日まで、約1ヶ月半に渡って、市内16店舗の日本食レストランやメーカー(表1)が思い思いに心をこめた1059個の弁当が市内の病院、NY市警、MTA、消防署など全15組織(表2)に、配られた。同プロジェクトは、NY日本総領事館の支援のもと、ニューヨーク日本食レストラン協会が全面協力し、ニューヨーク日系人会(JAA)が配達コーディネートを手がけたオールジャパンの取り組み。先日、JAAにアンケートの回答(全82件)が届いた。

 全体的に評判は良く「本日のお弁当に満足しましたか?」の質問は5段階評価で、平均4・8ポイント。関連コメント欄には「日本料理は以前から好きだけど、普段お店で注文しないような珍しい品目が食べられたのがよかった」「ヘルシーで野菜が多いのがいい」「驚くほど美味しい」「プレゼンテーションが美しい」「スタイリッシュ」「きめ細やか」など賛辞が並ぶ。いずれの参加店も、手加減のない和食弁当を打ち出したのが、かえってワーカーたちの食感領域を拡大する結果となり、日本の知識浸透には一役買ったと思われる。

 そして、同プロジェクトで「あなたの日本に対する印象はどのくらい良くなりましたか?」との質問に対しては、平均4・79ポイントで好感。「日本人コミュニティがこんなに最前線のワーカーに感謝してくれて嬉しい」「すばらしい企画」「食を通して異文化理解が深まった」「コロナ禍でレストラン業界も大変なのに本当にありがとう」などコメントは友好的だ。単なる寄付金活動ではなく、自分たちが誇りを持つ食文化でもってニューヨークのコロナ禍復興を支援するアイディアのおかげで、誠意がストレートに伝わった印象だ。

 一方、「弁当プロジェクトで、あなたの日本文化への理解は深まりましたか?」の質問に対しては、平均4・46ポイントで、若干評価が低い。「日本に行きたくなった」「もっと知りたいと思った」といったコメントから関心を刺激された跡が読み取れるものの、「料理のもっと詳しい説明があったらよかった」など今後はこうした機会に際しては、さらに深入りした食文化紹介が求められている一面も伺われた。

以上、エッセンシャルワーカー側が今回のコミュニティ支援プロジェクトを極めて肯定的に受け止めていたことが明らかとなった。(中村英雄)

協力レストラン

メーカー、団体一覧

NY日本総領事館

NY日本食レストラン協会

NY日系人会

NY日系ライオンズクラブ

蕎麦屋

うどん居酒屋WEST

レストラン日本

大戸屋

対馬

和参

Sushi of Gari

Maki Maki

Sushi Ryusei

Brooklyn Ball Factory

Japan Village

Katana Kitten

Hirohisa

Curry-Ya

Global Nippa JSpec

Ito-En(North America)

お弁当を受け取った組織一覧

-Mt. Sinai Hospital

-Imagine Early Learning Center@Mt. Sinai

-Bellevue Hospital

-North Central Bronx Hospital

-Montefiore ICU

-Central Park East 2 (public school)

-NYPD 24th Precinct

-NYPD 23rd Precinct

-NYPD Midtown North

-MTA Grand Central

-FDNY Engine 8 Ladder2

-FDNY Engine22 Ladder13

-FDNY Engine54 Ladder4

-FDNY EMSStation 08

-NYC Sanitation Department

編集後記

【編集後記】 みなさん、こんにちは。深刻なヘイトクライムが止まりません。暴行行為をする人のみならず、事件場面に居合わせながらも何もしない人たちが多いことが問題となっています(本紙今週号12面に詳報)。3月29日にはミッドタウン西43丁目360番地で65歳のフィリピン系の女性が男に蹴るなどの暴行を繰り返されて地面に倒される事件がありました。当時、現場前のビルにドアマン2人が勤務していましたが、暴行を阻止することや911に連絡するなどの行動を起こさず、さらには迷惑が被らないように、犯人が立ち去った直後ドアを閉めてしまいました。その時、被害者の女性はまだ歩道に倒れたままでしたが、駆け寄って助け起こすことはしなかったのです。翌日午後、事件があったビル前でマンハッタン区長が記者会見し、市内アジア系コミュニティー団体のメンバーたちが差別に対する抗議スピーチを行い、日系のスキ・ポーツさんが「アジア系社会への無関心、無視が差別の元凶だ」と怒りをあらわに強く訴えました。アジアコミュニティーの中で何かあっても「ジャパニーズ」の顔が見えないと常日頃思っていましたが、久々に「日本・日系人」の発言が、アメリカ社会が注視する事件の中心でクローズアップされたのはとても心強いものがありました。犯人は31日早朝、事件現場に近い西40丁目のホームレスシェルターで逮捕されました。NYPDのヘイトクライム特別捜査班は現在までに30件以上のアジア系住民に対する事件を捜査しているとのことです。ニューヨーク総領事館が犯罪被害に遭わないためのアドバイスを以下の項目で発表しています。参考にされてください。(1)アジア系住民を狙った犯罪が増えているので、外出時は可能な限り、一人ではなく、複数人で行動する。(2)コロナ禍以降、暴力事件等が発生しても感染への恐怖から周囲の支援が得られない可能性がある。 (3)地下鉄は可能な限り避け、バスの利用を推奨する(シティバイク等も有効な移動手段)。 (4)地下鉄を利用する際は、ホーム中央付近に設置されているMTAサインボード等の近くで待つようにする(線路突き落とし事案防止、犯人から逃げる際の障壁として利用可能)。 (5)MTAサインボードが近くに無い場合は、壁際やMTA職員から見通せる場所で待つ。(6)駅構内に交番があるときは、警察官の所在を確認してその近くで待つ。 (7)可能な限り車掌が乗っている車両を選んで乗車する。ドアを叩くことで車内の異常を伝えることができ、車掌の通報で早期対処が見込まれる。(8)公共交通機関利用中には、周囲の状況把握ができないおそれがあるので、けっして携帯電話の画面を注視しないこと。 ということだそうです。私もマンハッタンの歩道を歩いていて前から不審者風の人が歩いて来るのが見えると、いきなり殴られたり、襲われたりしないか、かなり警戒しながらの毎日です。特に最近は歩いている人の誰もが不審者に見えて困ります。それでは、みなさん、よい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)

【今週の紙面の主なニュース】(2021年4月3日号)

(1)性差別なき日本へ行動を  1面&4面

(2)5番街にアニメフィギュア店  3面

(3)NY市職員8万人職場復帰 4面

(4)ワクチンパスポート発行  5面   

(5)ワクチンでドーナツ 5面

(6)コロナ入院中に家財廃棄 5面

(7)NY市内ワクチン6月完了 5面

(8)大人の教養シリーズ 6面

(9)アジア系差別続く  12面

(10)海老屋流茶箱企画展   19面