ジミヘン通り正式に グリニッジ・ビレッジ西8丁目

 グリニッジ・ビレッジの西8丁目が10日、正式に「ジミ・ヘンドリックス・ウエィ」と命名された。

 天才ギタリストの故ジミ・ヘンドリックスは1968年、同地に収録スタジオ「エレクトリック・レイディ・スタジオズ」創設計画を立てたが、開設の2か月前に本人は27歳で死去した。運営危機をも乗り越え、同スタジオではパティ・スミスやスティービー・ワンダー、デヴィッド・ボウイ、ローリング・ストーンズを含む著名アーティストたちが名曲を生み出した。NY市ディストリクト2を代表するハーベイ・エスペインNY市議会議員は、ヘンドリックスの偉業と音楽業界に対する貢献を称え、同一角を「ジミ・ヘンドリックス・ウエィ」と命名する法案を提出した。同時にヘンドリックスの遺族が経営する事務所エクスペリエンス・ヘンドリックスは同法案を支援する署名運動を行い、NY市議会の承認に至った。

 ストリート名掲示の当日は、朝から式典会場の西8丁目と6番街の角に多くのファンたちが集結し、エスペイン同議員が司会を務めた式典には、NY州議会議員、マンハッタン区長、音楽関係者たちが出席し、故人への思いや思い出を伝えた。同イニシアチブは同時に、ミュージシャンのスティーヴン・ヴァン・ザント、ボノ、ジャクソン・ブラウン、ブルース・スプリングスティーンそして映画監督のマーティン・スコセッシが設立した音楽を通して若者の生活向上を支援する非営利団体ティーチロックと提携し、NY市内の学校に音楽やポップカルチャー、歴史や言語など500以上の無料カリキュラムを提供する。なかにはヘンドリックスのR&Bとブルースのルーツ、ロックミュージックに与えた革新的な影響、ライブパフォーマンスを学ぶ中高生を対象にした科目「ジミ・ヘンドリックス:ロックの先駆的なイノベーター、影響的なギタリスト」もある。

編集後記

編集後記

 みなさん、こんにちは。ニューヨークの夏は野外コンサートの季節です。今年も1960~70年代に活躍した往年のスターたちが続々と来演し、洋楽ファンには見逃せないシーズンとなりそうです。
 ロングアイランドの海辺にある野外劇場、ジョーンズビーチシアターでは、7月2日にドゥービー・ブラザーズとサンタナが共演する「ONENESS 2026TOUR」が開催されます。「Listen to the Music」「What a Fool Believes」など、アメリカン・ロックの名曲を生で楽しめます。チケットは67ドル前後からと嬉しいリーズナブルなお値段。


 続いて7月23日には、ブラスロックの代表格、シカゴがスティクスと共演。「Hard to Say I’m Sorry(素直になれなくて)」「If You Leave Me Now(愛ある別れ)」など、日本でも親しまれてきたヒット曲の演奏が期待されています。さらに7月31日にはロッド・スチュワートが登場。サポートアクトにリチャード・マークスを迎え、「Sailing」「Maggie May」など半世紀以上愛される名曲を披露する予定です。今回のツアーは大規模ツアーとしては最後になる可能性も報じられており、チケット料金は75ドルから300ドル。


 また、先月号で報じたクイーンズのフォレストヒルズ・スタジアムでは、ポール・サイモン(7月8日)やボブ・ディラン(7月19日、チケット119ドルから)の公演も予定されており、ニューヨーク近郊はまさに往年のロックファンにとって夢のような夏となります。青春時代にラジオやレコードで親しんだ名曲を、本場アメリカの野外会場で直に味わえる絶好の機会でもあります。

 アメリカに住んでいて良かったと思えるのは、懐かしの洋楽を安く、オリジナルのミュージシャンで聴けることでしょうか。まだかなり存命ですからね。ただザ・モンキーズのメンバーが、ミッキー・ドレンツ以外いなくなっちゃったのは悲しいですが、まあ、彼一人でも「アイム・ア・ビリーバー」は歌えますし。NYでは、これまでシルヴィ・バルタン、ダイアナ・ロス、「シーズン」のゾンビーズ、アース・アンド・ファイアなども聴けましたよ。日本だとどれも値段が高そうですからNYにいる間に聴きましょう。チケットはチケットマスターで。https://www.ticketmaster.comそれではみなさん良い週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)

【今週の紙面の主なニュース】(2026年6月20日号)

(1)FIFA決勝無料観戦5万人 セントラルパークで

(2)サムライブルー頂点に挑む

(3)ニックス優勝パレード 18日にダウンタウン行進

(4)子どものリュックを背負った男 ニューヨークの魔法

(5)ホールフーズNYC全店に SALTFIELDS BREWING  

(6)やさしいにほんご

(7)北米最大の日本映画祭 ジャパンカッツ開幕へ

(8)この夏、NYで聴く往年の名曲続々

(9)小柄な体型を武器にステージに  網永真夏さん

(10)  日豪友好協力基本条約から半世紀  NYで記念座談会

FIFA決勝無料観戦5万人 セントラルパークで

 ニューヨーク市は、7月19日(日)に行われるFIFAワールドカップ2026決勝戦に合わせ、セントラルパークのグレートローンで無料のパブリックビューイングを開催すると発表した。会場には約5万人を収容でき、世界最大級のワールドカップ観戦イベントの一つとなる見込みだ。

(写真提供・NY市長室) Ed Reed/Mayoral Photography Office.

 チケットは無料だが事前登録が必要で、Global Citizenが抽選方式で配布する。一般向けチケットのほか、一部は地域の非営利団体やボランティア向けに確保される。応募の受付は6月11日から7月16日(木)。当日会場には大型LEDスクリーンが設置され、ライブエンターテインメントや飲食販売も予定されている。

 また、市とFIFAは大会期間中、セントラルパーク内に期間限定のミニサッカーコート「FIFA Arena」を開設した。7月18日まで一般に無料開放され、子ども向けサッカー教室や地域トーナメント、自由参加型のプレーイベントなどが行われる。

 今回の取り組みは、試合会場に行けない市民にもワールドカップを楽しんでもらうことを目的としている。ニューヨーク市はすでに5区での無料ファンイベント開催や、参加レストランで手頃な価格のメニューを提供する「$26 for 2026」キャンペーンなども発表し、市全体で大会の機運を盛り上げている。

 市当局は「ワールドカップは一部の人だけのものではなく、すべてのニューヨーカーが参加できるイベントであるべきだ」としており、この夏は市内各地でサッカー関連イベントが開催される予定だ。セントラルパークでの決勝戦観戦イベントは、多くの市民や観光客にとって忘れられない夏の思い出となりそうだ。

https://www.globalcitizen.org/en/events-broadcasts/fifa-world-cup-final-watch-party

サムライブルー頂点に挑む

着て応援!

日本コーナーも人気

 FIFAワールドカップの開催を受けて、ニューヨーク市内のスポーツ店や運動靴店では、各国のユニフォームが販売されている。

 マンハッタン五番街46丁目のアディダスのフラッグシップ店内には、色とりどりの各国カラーのユニフォームやバッグ、グッズがずらりと並び、大勢の来店客で賑わっている。日本チームのサムライブルーも150ドルで販売されている。着て応援すればチーム一体感を満喫できそうだ。

初戦は上出来!

NYで歓声響く
日系3団体共催応援会

 グループリーグF組の日本の初戦は14日、オランダを相手にテキサス州ダラス会場(アーリントン)のAT&Tスタジアムで行われ、ニューヨークの日系コミュニティーでも観戦イベントが開かれた。

(写真上)終盤の同点ゴールに大歓声が上がったマンハッタンの応援会場(14日、写真・三浦良一)

 マンハッタンでは、ニューヨーク日本商工会議所、日本クラブ、ニューヨーク日系人会ヤング・プロフェッショナルズ3団体共催による応援イベントが西35丁目27番地にあるプレイライト・アイリッシュパブで行われた。会場には佐藤貢司NY日系人会会長はじめ日本チームを応援する日米150人あまりが詰めかけた。また、同時間帯、ブルックリンでは、サントリー・ザ・プレミアム・モルツが、ジャパンビレッジでパブリック・ビューイングを開催し、大勢の応援観戦客が訪れた。両会場共に、日本が終盤間際に同点ゴールを決めると割れんばかりの大歓声があがった。

 優勝候補の一角とされるオランダ相手に2対2の引き分けで勝ち点1を獲得、決勝トーナメント進出へ向けて好スタートを切ったことに詰めかけたマンハッタンで応援の日本人ファンからも「これでいい、上出来だった。まずは良かった」という安堵の声が聞かれた一方、「オランダは明らかに故意に足を引っかけたり体当たりしているのにレフリーが知らん顔の場面がいくつかあり、ケガをした久保選手が心配だ。あれは一発レッドでも良いはずなのに、ファールも取らないし、監督もおとなしすぎると思った」という声も聞かれた。

 また別の観客からは、オランダご訪問中の天皇皇后両陛下がオランダ国王の城で観戦していたことに思いを馳せ、「日本、オランダ双方共に大健闘の末の引き分けだったので、外交的にはベストだったのではないか」という声も聞かれた。

 F組では同日、スウェーデンがチュニジアを5対1で下した。日本の次戦はチュニジアで、21日午前0時(米国東部時間)にメキシコ・モンテレイで対戦する。

「FIFA W杯観戦準備を」

NY日本総領事館特設ページを公開

 在ニューヨーク日本国総領事館は、FIFAワールドカップを観戦する日本人に対して注意事項を発表した。試合会場のうち、メットライフ・スタジアム(今次大会においてはニューヨーク・ニュージャージー・スタジアム)及び リンカーン・ファイナンシャル・フィールド(同フィラデルフィア・スタジアム)は、同領事館の管轄地域にある。当地への滞在に向けて、あらかじめ準備しておくべきこと、試合観戦での留意事項等は次の通り。

●決済手段の確保(カード・スマートフォン決済)

 スタジアム内の決済は「完全キャッシュレス化」されている(現金不可)。グッズ、食事や飲み物の購入のためには、クレジットカード、デビットカードやタッチ決済(ApplePay、Google Wallet 等)による支払いが求められる。

●移動・試合観戦に関する注意事項

 スタジアム入場時には、セキュリティチェックが厳格に行われる。手荷物は基

準が定められており、基準外のものは一切持ち込めない(預ける場所もなく、入場するためにはその場で廃棄処分とせざるを得ない場合もある) 。

(1)クリアバッグポリシー(透明バッグ規制)

 持込み可能な手荷物は、30センチ×15センチ×30センチ以内のクリアバッグ(透明なプラスチック、ビニール、PVC製のバッグ)のみ。中身が見えない通常のリュック、トートバッグ、カメラバッグは一切持込み禁止。手のひらサイズの小さなポーチ(11センチ×16センチ以内)のみ、透明でなくてもひとり1点まで持込み可能。

(2)雨具(レインコート・ポンチョ)の用意

 スタジアム内への「傘」の持込みは固く禁じられている。雨天に備え、レインコート等を用意する。

(3)カメラ・機材の制限

 機材の持込みには、厳しいサイズ規制が敷かれている。基準を超えたレンズは入場時に没収又は廃棄処分となる。NY・NJ・スタジアムは、レンズの長さが15センチ(6インチ)を超えるもの、三脚、一脚、自撮り棒は一切持込禁止。フィラデルフィア・スタジアムは、レンズの長さが 12・7センチ(5インチ)を超えるもの、三脚、一脚、自撮り棒に加え、GoPro(アクションカメラ)も一切持込禁止。

(4)飲食物・ビン・缶の持込禁止

 外部からの飲食物、アルコール、ビン、缶、水筒、魔法瓶、クーラーボックスなどの持込みは固く禁じられている。酷暑対策に伴う直近の規定変更により、期間中のスタジアム内には「未開封の市販のペットボトル入りの水(500〜600ミリリットル/20 オンス以下のもの。ひとり1本まで) 」 、または「中身がカラの1リットル以下の透明なプラスチックボトル」のみ持込みが許可される(スタジアム内の無料給水ステーションが利用可能) 。

(5)スタジアムへの交通アクセスと移動時

 NY・NJ・スタジアムへは、ポート・オーソリティ・バスターミナルから直行バス「公式スタジアム・シャトル(Official NYNJ Stadium Shuttle) 」が運行される。チケットは完全事 前予約制。購入及 び乗車には 「当日の観戦チケット」 の提示が必須 。

 詳細はNY日本総領事館 FIFAワールドカップ特設ページ(https://www.ny.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/fifa26_00.html)を参照する。

   

NY・NJ・スタジアム

での試合日程は次の通り

6月22日(月)午後8時

25日(木)午後4時

27日(土)午後5時

30日(火)午後5時

7月5日(日)午後4時

19日(日)午後3時

ニックス優勝パレード 18日にダウンタウン行進

 ニューヨーク市市長室は、53年ぶりにNBA王者となったニューヨーク・ニックスの優勝を祝う恒例のティッカーテープ・パレードを18日(木)午前10時からロウアー・マンハッタンで開催すると発表した。

 ニックスの優勝パレードは、熱狂的なファンが街を埋め尽くす一大イベントとなる見込みだ。パレードはバッテリーパーク(地図内番号1)を出発し、ブロードウエーを北上して「キャニオン・オブ・ヒーローズ」を進み、紙吹雪(同2)を経て市庁舎広場で終了する。911記念公園内に家族待機場所(同3)を設置。

パレード到着後にはマムダニ市長が公式祝賀式典を行い、チームへ「市の鍵」を授与する。当日はロウアー・マンハッタン一帯で大規模な交通規制が実施され、ブロードウエー沿いの地下鉄駅では出入口の一時閉鎖や迂回措置が予想される。観覧を予定する人は早朝の到着が奨励され、フルトン・ストリート駅やチェンバーズ・ストリート駅の利用が便利だ。

子どものリュックを背負った男 ニューヨークの魔法

 通りを歩いていると、信号の手前で体格のいい白人の中年男性が、両腕をバタバタさせて、何やら情けない顔であわてている。身動きできないようだ。よく見ると、キャラクターが描かれた、小さなピンクのリュックを背負っている。

 四、五歳の女の子がすぐそばに立ち、ぽかんと口を開け、男を見上げている。

 女の子のリュックをふざけて背負い、取れなくなっちゃったよ、とその子をからかっているのだろう。

 二十代くらいの黒人の女性が、ふたりに近づくと、一体全体、どうしてそんなふうにっちゃったのよ、と言いながら、大声で笑っている。どうやら、ふざけているのではなく、本当に腕が抜けなくなってしまったようだ。

 Let me show you a little trick.

 ちょっとしたトリックをお見せしましょう。

 黒人の女性は女の子にそう声をかけると、男性の腕の下に手をやって、ストラップを引っ張り、リュックをするりと男の人の肩から外した。

 ああ、よかった。助かったよ。一生、リュックを背負ったままかと思ったよ。

 自由の身になった男の人は、そう言って笑い、ほっとした表情で大きく肩を回す。

 白人と黒人の夫婦なのだろうか。女の子は白人のようだけれど。

 そう思って見ていると、彼らはゲラゲラ笑いながら別れを告げ、女の人だけ私のほうへ向かって歩いてきた。

 今、何をやっていたの?

 そう声をかけると、女の人が楽しそうに笑った。

 あの人、子ども用のリュックを背負ったら、外せなくなっちゃって、もがいていたのよ。だから、魔法をといてあげたの。ストラップを引っ張って、伸ばしただけよ。

 あなたたち、知り合いなのかと思ったわ。

 違うわ。赤の他人よ。そもそもどうやって、リュックに腕を通せたわけ? って思わず、聞いちゃったわよ。

 あとで六十代の友人ロブにこの話をすると、彼が真顔でつぶやいた。

 その男はたぶん、子どものときにリュックを背負ったまま、大人になっちゃったんだろう。

 そう話すロブも、リュックの男も、きっとそうに違いない。

 子どものときにリュックを背負ったまま、大人になった男たち。

 そんな大人が、ときにとても魅力的に見える。

このエッセイは、「ニューヨークの魔法」第8弾『ニューヨークの魔法のかかり方』に収録されています。

https://www.amazon.co.jp/dp/4167717220

ホールフーズNYC全店に SALTFIELDS BREWING


ブルックリンで起業の塩野さん夫妻

ビール醸造1周年祝う

 ニューヨーク初の日本人によるクラフトブリューワリー、「ソルトフィールズ・ブリューイング」が12日、創業1周年パーティーをブルックリンのパブリックレコード本社2階で開催した。再開発が進むブルックリンのゴワナスの醸造所で契約醸造し、カルロース米を使ったライスラガーの詰めたての缶ビールを自分たちでデリバリーしたのが始まり。発売から1年で市内のレストランやバー、小売店、そしてニューヨーク市内全店舗のホールフーズでの展開が決まり現在取引先は170社あまりに拡大している。

(写真上)共同創業者の塩野さんと妻の優美さん(写真・三浦良一)

 共同創業者の塩野裕樹さんは特に酒好きではなかったが、ビール好きの妻の優美さんに勧められて飲んだローカル産のビールの美味さに開眼、地元のブリューワリーに飛び込んで雇われる形で醸造を学んだという。

 「米麦酒」と缶に寄席文字で書かれたシグネチャーは、20世紀初頭にカリフォルニアに渡った日本人移民が広めた中粒種のジャポニカ米を使っている。ドイツ産のビルスナーモルトをベースに白麹を少量加えて醸造した。会社名のソルトフィールズは「塩野」を英語読みにして付けた。日本にも既に出荷し、売り切れ状態の人気ぶり。ほのかな酸味で爽やかな味わいだ。キンキンに冷やすことで本領を発揮するそうだ。来月から中国にも輸出を開始し、年内に新しいフレーバーもリリースするという。塩野さんは「今後の展開はゆっくり焦らず Saltfieldsを育てていき、近い未来自分の工場兼Tap roomをもつことです」と話している。

梅雨とあじさい 思い立ったが吉日 週刊やさしいにほんご生活

この連載は、日本語を勉強している人を読者対象としたコーナーです。日本文化やマナー、タイムリーな日本に関する話題などを簡単な日本語で毎月第3週号に掲載します。アメリカ人の友人などにご案内ください。また、漢字をまだ習っていないお子様にとっても社会を知り、漢字に接するよい機会になります。

梅雨とあじさい

 6月になると、日本は「梅雨」という雨の多い季節になります。雨の日が続くと、あじさいの花がきれいに咲きます。あじさいは日本原産の花で、昔から人々に親しまれてきました。

 あじさいには青や紫、ピンクなどいろいろな色があります。特に日本では青いあじさいをよく見かけます。これは雨が多く、土が酸性になりやすいためです。また、雨の日に人とすれ違うときは、相手に雨がかからないように傘を少し傾ける「傘かしげ」というマナーもあります。

 梅雨の季節にあじさいを楽しむことは、日本らしい初夏の文化の一つです。

(長久保美奈、マナー講師)

わくわくことわざ(22)
文とイラスト 平田恵子

思い立ったが吉日


 何かを始めようと思ったら、すぐに行動するのが一番よいという例えです。吉日とは暦に記された、大安(何でもうまく行く日)や天赦日(天が全てを許す日)など縁起のよい日、のこと。しかし、この言葉は、「たとえ暦が凶日(縁起のよくない日)でも、やる気が起きたときが最高のスタート日(吉日)になる!」という柔軟さを示しています。「来年は、日本旅行だ! 思い立ったが吉日、さっそく日程を決めて、お金を貯めよう!」などと使って、動き出せばひらめきが現実的に計画に変わります。



《言葉の意味(ことばのいみ)》

・梅雨(つゆ):the rainy season

・続く(つづく):continue

・咲く(さく):to bloom

・原産(げんさん):native to; originating from

・酸性(さんせい):acidic

・すれ違う(すれちがう):to pass by each other

・傾ける(かたむける):to tilt

・傘かしげ(かさかしげ):the custom of tilting an umbrella to avoid splashing others

・初夏(しょか):early summer

・吉日(きちじつ):Auspicious day

・暦(こよみ):calendar

・凶日(きょうじつ):Inauspicious day

・「思い立ったが吉日」と同意の英文:There is no time like the present.

北米最大の日本映画祭 ジャパンカッツ開幕へ

ジャパン・ソサエティーで7月8日から

 北米最大の日本映画祭第19回「ジャパン・カッツ」が7月8日(水)から18日(土)までの10日間にわたり、ジャパン・ソサエティー(東47丁目333番地)で開催される。今年はキヤノン(Canon)が初の冠スポンサーを務め、30作品以上の最新の日本映画(長編・インディーズ・アニメ・ドキュメンタリー等)を上映。

 映画界への優れた貢献を称える今年の「カット・アバウブ賞」は、女優の広瀬すずさんに授与される。7月13日(月)のセンターピース上映会には本人が登壇し、質疑応答やレセプションが行われるほか、彼女の出世作である是枝裕和監督の『海街ダイアリー』のリバイバル上映も予定。是枝監督は最終日18日(土)に登壇する。

 センターピース作品『遠い山なみの光(A Pale View of Hills)』は、ノーベル賞作家カズオ・イシグロのデビュー小説を石川慶監督が映画化し、広瀬すずさんが主演を務めた話題作のニューヨーク・プレミア上映。クロージング作品の『箱の中の羊(Sheep in the Box)』は、カンヌ国際映画祭の公式セレクションにも選ばれた、是枝裕和監督の最新作が北米プレミア上映される。主演は綾瀬はるかさん。入場料は作品によって異なる。詳細は公式サイトhttps://japansociety.org/film/japancutsを参照。

     ◇

【上映作品は次の通り】

▽7月8日(水)午後6時『TOKYOタクシー』Tokyo Taxi▽9日(木)『猫を放つ』Leave the Cat Alone▽9日(木)午後8時30分『白の花実』White Flowers and Fruits▽10日(金)午後6時『cocoon〜ある夏の少女たちより〜』Cocoon▽10日(金)午後7時30分『ホウセンカ』The Last Blossom▽10日(金)午後9時30分『REX 恐竜物語』Rex▽11日(土)正午12時『BRAND NEW LOVE』▽11日(土)午後2時30分『災 劇場版』SAI: Disaster▽11日(土)午後5時30分『シャッフル』『指圧王者』Shuffle & The Master of Shiatsu▽11日(土)午後7時『ジャンク ワールド』JUNK WORLD▽11日(土)午後9時30分『THE オリバーな犬、(Gosh!!) このヤロウ MOVIE』Gosh!! 

・12日(日)午後2時30分『リライト』Rewrite▽12日(日)午後5時30分『佐藤さんと佐藤さん』Sato and Sato▽12日(日)午後8時『海街diary』Our Little Sister▽13日(月)午後6時『遠い山なみの光』A Pale View of Hills 広瀬すずさんの登壇・質疑応答・授賞式あり。▽14日(火)午後6時 New Directions in Japanese Cinema 4つの新作短編作品。『うねうねとまっすぐ』『36万リットルのオーバーフロー』『巡り巡る果て』『繰り返す女』

▽14日(火)午後9時 『ジンジャーボーイ』『空回りする直美』▽15日(水)午後6時『Diamond Diplomacy』▽15日(水)午後9時『Wの悲劇』W’s Tragedy▽16日(木)午後6時『魂のきせき』In their Traces▽16日(木)午後午後9時『ナイトフラワー』Night Flower▽17日(金)午後6時『炎上』Burn▽17日(金)午後8時30分 『TIGER』▽18日(土)正午12時『しびれ』Numb▽18日(土)午後2時30分 『代々木ジョニーの憂鬱な放課後』Yoyogi Johnny▽18日(土)午後5時『爆弾』SUZUKI=BAKUDAN▽19日(日)午後8時『箱の中の羊』Sheep in the Box 是枝監督の登壇・質疑応答あり。

(写真)「箱の中の羊」SHEEP IN THE BOX Courtesy of NEON

この夏、NYで聴く往年の名曲続々

ドゥービー・ブラザーズ、シカゴ、ロッド・スチュワート
音楽の祭典が7月目白押し

 ニューヨークの夏は野外コンサートの季節。今年も1960〜70年代に活躍した往年のスターたちが続々と来演し、洋楽ファンには見逃せないシーズンとなりそうだ。

 ロングアイランドの海辺にある野外劇場、Northwell at Jones Beach Theaterでは、7月2日にドゥービー・ブラザーズとサンタナが共演する「ONENESS 2026TOUR」を開催。「Listen to the Music」「What a Fool Believes」など、アメリカン・ロックの名曲を生で楽しめる。チケットは67ドル前後から。

 続いて7月23日には、ブラスロックの代表格シカゴがスティクスと共演。「Hard to Say I’m Sorry(素直になれなくて)」「If You Leave Me Now(愛ある別れ)」など、日本でも親しまれてきたヒット曲が期待される。

 さらに7月31日にはロッド・スチュワートが登場。サポートアクトにリチャード・マークスを迎え、「Sailing」「Maggie May」など半世紀以上愛される名曲を披露する予定だ。今回のツアーは大規模ツアーとしては最後になる可能性も報じられている。チケット料金は75ドルから300ドル。

 また、先月号で報じたクイーンズのフォレストヒルズ・スタジアムでは、ポール・サイモン(7月8日)やボブ・ディラン(7月19日、チケット119ドルから)の公演も予定されており、ニューヨーク近郊はまさに往年のロックファンにとって夢のような夏となる。青春時代にラジオやレコードで親しんだ名曲を、本場アメリカの野外会場で直に味わえる絶好の機会となりそうだ。チケットはチケットマスターで。https://www.ticketmaster.com

小柄な体型を武器にステージに  網永真夏さん

ダンサー

 網永 真夏(あみなが まなつ)さんは、ニューヨーク在住ダンサーで、身長147センチという小柄な体を活かし、しなやかで繊細かつ力強い表現を武器に活動している。3歳から日本でクラシックバレエを始め、コンテンポラリー、ジャズなど幅広いジャンルを学んだ。

 ベルリン国立バレエ学校の短期留学に参加し、元同バレエ団プリンシパルのウラジーミル・マラーホフに師事。英国ロイヤルバレエ団プリンシパルのヤスミン・ナグディが主催するサマーインテンシブにて奨学金を受賞。国際ダンスカーニバルで2年連続優勝、日本国際バレエコンクール コンテンポラリー部門第1位を受賞。

 これを機にニューヨークのPeridance Centerよりスカラシップを受け来米した。イガール・ペリーやリチャード・チャンシーらに師事し、バレエ、コンテンポラリー、モダンダンスを中心に専門的なトレーニングを積んだ。

 しかし、身長の低さはバレリーナとしてプリマドンナとして舞台に立つためには大きく高いハードルであり、自分の力ではどうすることもできない現実を海外のダンサーの横に初めてドイツで立った瞬間に実感したという。

 それでも卒業後はニューヨークを拠点にパフォーマンス、振付、指導など多方面で活躍した。クルーズショー出演や、92NYにて上演されたミュージカル『The Little Mermaid』に出演、ウエストチェスター・バレエ・カンパニーのゲストダンサー出演など舞台経験を積んでいる。

 現在、5月15日から9月上旬まで上演されているイマーシブシアター型のオフ・ブロードウエー作品「THE CIRCUIT」でデビューし、さらなる飛躍を目指して活動中だ。イマーシブシアター型とは屋外のパブリックスペースなどの場所を移動しながら、出演者やスタッフ、観客が一緒になって作品を楽しめる移動体験型の上演スタイル。現在は、ブルックリンのダンボ地区の橋の下のアーケードなどで上演がスタートしている。

 将来の目標は、ブロードウエーの舞台に立つこと。「夢ですか? そうですね、ニューヨークという競争率の高い街で小柄な身体だからこそ生み出せる存在感と表現で、世界に挑戦し続けていくことですね」とラジオシティ・ミュージックホールの前で笑顔で将来の希望に向けて目を輝かせた。  

 (三浦良一記者、写真も)