その15:コロナ禍がルート66に及ぼす影響

魅惑のアメリカ旧国道「ルート66」 をフォーカス

 ルート66ファンの皆さん、こんにちは!あっという間に2020年も前半最終月である6月になってしまいましたが、いかがお過ごしでしょうか。通常であればこの時期は梅雨の話題が中心になるところですが、今年ばかりはそうもいかないようです。とはいえ、東京の梅雨入りは6月中旬との予報ですが、先月末よりすでに熱帯夜に近くなる日も出始め、日中30度近くなる日も少なくありません。暑くなってくると思い出されるのが、春頃少し話題になった「コロナは暑さや湿気に弱い」という仮説?ですが、今日現在それが明確に証明されていることは未だ無く、予断の許さない日々が続くことに変わりはないみたいですね。ここ日本でも第2波、第3波到来の可能性が心配されていますが、そもそも第1波は終わっているのか?という疑問も含め、世界的に終息する気配を見せないコロナの影響は本当に重く私達に圧し掛かっています。皆さんも健康と安全にはどうかより一層ご注意ください。

 さて今月の「魅惑の旧街道を行くシリーズ」シーズン③ 第15話は、そんなコロナ禍がルート66に及ぼしている現状をお伝えします。

 毎年80〜90のイベントがルート66上の各州または州をまたいで行われます。代表的なものはこの紙面でも毎年始めにお伝えしていますが、ご想像通り今年はそれらのほとんどが中止または延期となっています。ルート66が活発に動き始めるのは例年3月〜4月で、北のイリノイ州、ミズーリ州等はまだまだ寒い時期ですが、西から人々は旅を始める傾向にあります。今年はコロナが世界を震撼させたのがちょうどその時期で、3月には東京オリンピックの延期も発表され、人々は「長期戦」になることを理解しました。それを受けてか、ルート66の各イベントオーガナイザーの対応はことのほか早く、著名なイベントである5月の「Arizona Fun Run」(アリゾナ州)、「Red Carpet Corridor Festival」(イリノイ州)、「Gay Parita Car Show」(ミズーリ州)を始め、6月に各地で行われる予定であったカーラリーやロデオの大会等も全て中止になってしまいました。唯一オクラホマ州タルサにて「宇宙カウボーイ」のマフラーマン像で有名なBuck Atoms のショップ(本記事19年12月号掲載)に新しく建てられたネオンの点灯式が、基本的に参加者を極力集めず、フェイスブックのライブ配信でイベントが行われました。

 5月中旬以降、アリゾナ州のジャック・ラビットやエンジェルさんのギフトショップ等で次々と営業再開のニュースが聞こえてきたのは嬉しい限りですが、同時にイベント中止の余波は止まらず、先日遂にルート66上最大のイベントの一つである「Birthplace of Route 66 Festival」(8月14日・15日開催予定)が中止になるという事態が発生しました。過去9回を数えるミズーリ州での同イベントは昨年2日間の参加者数が6万5000人を超え、一大イベントとしての立ち位置を作り上げ、今年は事前登録のペースから8万人近くまで伸びるのでは、と期待されていただけにその落胆は相当のようです。筆者も所属する1000人を超えるルート66のSNSコミュニティでも数日間コメントの嵐が止まらない状態でした。米国外に目を向けるとやはり8月にチェコのズリンで行われる予定であった「International Route66 Festival」も同様に中止となっています。こうなると気になってくるのが(ルート66とは直接関係はないですが)、ニューメキシコ州アルバカーキで毎年10月に開催される「Balloon Festa」や11月にオクラホマ州タルサで予定されている「Route 66 Marathon」あたりの開催もどうなるでしょうか。人々の健康や安全を度外視してまで行う必要のあるイベントはありませんが、通年で何もやれなかった、というのは残念以外何ものでもありません。

 このような状況のなか、イリノイ州観光局は今月、今後の見通しとして明るい材料を取り上げました。それはコロナ禍によって航空機での移動が以前ほど簡単でなくなった今、多くの観光客が車による移動での旅行需要が増えるのではないか、という点です。人々はわざわざ航空機に乗って遠くへ行くよりも「近場で」休暇を過ごす頻度が増えるであろうと。同州最大の都市であるシカゴを例にとれば、2時間、4時間、そして6時間以内に行ける場所に多くの人が住んでいる環境でもあり、至近距離の旅行ニーズに関する後押しであると、デ・ポール大学のホスピタリティ学科の教授もそのように話しているようです。最近米国旅行協会が発表した調査では、米国民の68%が車で旅行しているときが「最も安全」と感じているという数字が出ました。その中でも45%に上る人たちは今後はさらに車で旅行をする可能性が高いと言っています。また、全体の35%近くの人々が休暇の目的地として300マイル程度(約480キロ)は充分運転する余裕はあるとも調査が示しています。

 さらに6月の初旬にニューメキシコ州観光局が開催した「観光経済の再生」では、観光局は国民の80%以上が今後数か月以内に車を利用した休暇を計画しているという調査結果を発表しました。旅行計画者はとにかく「群衆を避け」「社会的距離を保ち」「マスク等のリスク軽減に役立つ保護材料を携帯して」対コロナウィルスへの感染を防ごうと努力しているようです。こうした皆の努力の成果として、ルート66はもちろんのこと、世界中が普通に旅行が再びできるようになる日が待ち遠しいです。それではまた来月お目にかかります!

(後藤敏之/ルート66協会ジャパン・代表、写真も)

クイックUSAアメリカの人事部(6)

職場再開における適正な準備と手順

 アメリカでもいよいよ各州ごとによるいくつかの段階 (フェーズ) を経た経済再開のガイドラインが発表され、ビジネスがようやく動き出そうとしています。まずは会社として自分たちの拠点がある州政府 (さらには各郡または市) 発表のそれらガイドラインに従って、事業所を再開するXデーを決定します。 Xデーを決められれば、それに基づいた再開のための計画と準備に着手します。もちろん正確なXデーを確定するには不確定要素が絡むものですので、プランAだけではなく、プランBもあわせてバックアップとして作っておくことをお薦めします。

 準備として最初に行いたいのが、事業所再開にあたってのXデー (再開日) を含めた従業員に通知するレターの作成になります。レターには、会社内でのクリーニングや除菌を含む衛生管理について、そして従業員への防衛として6フィートのソーシャルディスタンシングを保つこと、必要であればフェイスマスクやグローブなどのPPE (Personal Protective Equipment) 着用の義務、さらに従業員の健康スクリーニングの実施、社内ポリシーになっているシックリーブ、アテンダンス、そして訪問者や顧客への対応ポリシーなどの見直しやアップデートの通知など、いろいろとカバーしなければならないアイテムが目白押しだと申し上げられます。

 この中で、特にセンシティブで従業員の医療情報に直接かかわるのが健康スクリーニングになります。具体的には、従業員への職場復帰前と復帰後の健康度アンケート調査 (質問票) への回答、毎朝出勤時におけるオフィスに入る前での従業員の体温測定、そして職場復帰前におけるウィルス感染テスト (PCR 検査) などです。これらの実施はいずれも連邦法であるADA (Americans with Disabilities Act; アメリカ人障害者法) による制約を受ける 医療検査 (Medical Examination) に該当します。つまり、通常の状況下では医療機関ではない会社がこのような医療行為に直接かかわるような行動をとることは、本来許容されていないのですが、パンデミックとなったコロナウィルスの場合は特別に許容されるという見解がEEOC (Equal Employment Opportunity Commission; 雇用機会均等委員会) から正式に出されています。

 さらに、会社として実施する医療検査に関しては、その実施前に従業員あるいは新規採用者に対して、本人への通知レターと承諾書 (Acknowledgement) を取られておくことを強くお薦めします。採用者に対しては、オファーレターの中にその記述を書き入れておかれるとよいでしょう。 (続く)

(酒井謙吉 パシフィックドリームズ社長

www.919usa.com

編集後記 6月13日号

みなさん、こんにちは。遅まきながらニューヨーク市も8日からようやく経済再開の第一段階に踏み切りました。まだ、建設業、農業、店頭での受け渡しに限定した小売業、製造業、卸売業だけですが、数値が悪くならなければ22日には第2段階にステップアップされ、事務所、不動産業、小売業、自動車販売とリース、美容院、理容院、野外席とテイクアウト、デリバリーに限定したレストランなどのビジネスが順次再開となる予定です。警官によるジョージ・フロイドさん殺害から2週間を経てなお抗議デモはまだ連日ニューヨーク市内で開催されており、今日も五番街であり、会社の前の47丁目は警察の警備が物ものしい感じです。当初の暴動が抗議デモ参加者とは別の暴徒集団によるものであることも徐々にわかり、デモ行進は平和裡に続けられています。先週まではダウンタウンのブロードウエーも五番街もマジソン街も弊社オフィスのあるダイヤモンド街も板張りゴーストタウンでしたが、昨日あたりからおっかなびっくりながら板を外しはじめています。ニューヨーク市では、これまで20万2000人が感染し、約2万2000人が亡くなりました。3月末のピーク時には1日に800人以上が亡くなる日がありました。コロナをようやく一部過去形で語ることができるところまで来たのかとふり返れば、峠を背中に皆んなで下山中である自分の姿を見ます。厳しかった山越え。裾野まで早くたどりついて誰もが一息つきたいと思っていることでしょう。私は麓のマンハッタン食堂で、以前のように美味しいラーメンが一日も早く食べてみたいです。それではみなさん、よい週末を。(「週刊NY生活」発行人兼CEO三浦良一)

【今週の紙面の主なニュース】(2020年6月13日号)

(1)日本食レストラン協会設立  1〜5面
(2)NY市が経済再開       1〜4面
(3)国連アート 10                       3面
(4)抗議活動平和に        4面
(5)給付金カード          7面
(6)サロンオアシス      8面
(7)ヘルシーハビット     8面
(8)世界の肌色クレヨラ   10面
(9)人種関係の書籍アマゾンで上位 12面
(10)たび          18面

抗議活動平和に 夜間外出禁止令も解除

 ニューヨーク市のデブラシオ市長は7日、前日6日の抗議行動が平和裡に行われたことから夜間外出禁止令を直ちに解除すると発表した。6日の抗議行動にも数万人が参加したが逮捕者は4人だけだった。

 ジョージ・フロイドさん暴行死事件後、ニューヨーク市でも抗議行動がエスカレートし破壊行為や略奪が発生したため1日より夜間外出禁止令が出された。当初は7日(正確には8日の午前5時)までとしていたが1日早い解除となった。

 市長はほかの都市で起こったような警察署の放火や銃撃はなく、軍隊も配備されなかったと報告。少数だが破壊や略奪行為を目的にしたグループがいたことを指摘しつつ、数万人の平和的な抗議者を保護したニューヨーク市警に感謝すると述べた。一方で市長は、年60億ドルの市警予算の一部を削減し、社会福祉に回すつもりだと表明した。詳細は市議会で検討されると述べた。

 4日にはウエストチェスターのハリソンで学生たちが中心となって抗議行進があり、週末6、7日もホワイトプレーンズやオスニングなどニューヨーク市郊外でも抗議集会が相次いで開かれたが、特に混乱はなかった。

日本食レストラン協会設立

コロナ後の復帰まず支援

 ニューヨーク日本食レストラン協会(NYJRA)が4月17日付で正式な非営利団体(NPO法人)として設立した。3日同協会が発表した。目的は、米国における日本食教育、人材育成、日本食技術向上、および様々な問題解決を行い、日本食市場の活性化と日本食文化の普及を通じて日本食の一層の発展と復興に寄与すること。レストランだけでなく食品商社や関連企業も参加し、「日本食」を軸に横の連携を重視した団体がニューヨークにできるのは初めて。当面の課題としてまず新型コロナウイルス後のビジネス再開を支援していく。 

 コロナ対応として、従業員の給与保護プロジェクト(PPP)や店舗の家賃交渉、労務・人事に関する問題に取り組む。これまでウェビナーを4回開催している。協会は13人の理事、6人のアドバイザーで構成され、日本食レストラン、食品商社、食品メーカーといった企業会員およびキッチンウェアやテーブルウェア関係の賛助会員が加わり、4日現在会員数は約80社、157人。

 ニューヨーク州では、コロナウイルス感染拡大により3月から店内営業が禁止になってきたが、郊外は今月中旬から順次屋外サービスから再開。レストランはこの約3か月間、テイクアウトやデリバリーで乗り切ろうとしてきた店が多いが、マンハッタンでは家賃負担を賄える収入にはほど遠く、解雇した従業員の再雇用にも苦労している。解雇された従業員の中には、失業保険給付金を継続して受けていた方が当面の生活が安定すると考える者もいるためだ。初代会長にはTICグループ代表のボン八木さんが就任した。

助け合って日本食
雇用や家賃の問題共有

 ニューヨーク日本食レストラン協会(NYJRA)は6月3日付でニューヨーク市のレストラン関連組合であるニューヨークホスピタリティアライアンスと正式に協業すると発表した。今後同組合と連携しつつ、レストランビジネス再開に向けてニューヨーク市や衛生局と折衝を始めていく。

 NYJRAの初代代表に就任した八木会長は「もともとこの協会は、ニューヨークで日本食、寿司ブームになって多くの日本食レストランができたことから、正当な日本食文化の伝統を守っていきたいという趣旨から始まった構想で、JRO(日本レストラン海外普及推進機構)の協力もあり設立されたものだ。アメリカで寿司職人がゴム手袋をして寿司を握るのはやっぱりおかしい、むしろ不衛生だと訴えて、寿司手袋廃止への理解をニューヨーク市の保健所に訴えていくのが当初の目的だったが、設立前にコロナの問題が起こってしまい寿司手袋廃止を今訴えるのはタイミング的に合わないので、長い目でそれはやっていくとして、まずはコロナ後のビジネスの立ちあげを情報提供と共有という形で支援して行きたい。レストランのオープンも、座席との間隔を6フィートにすればいいのか、客席を半分にすればいいのか、それともその両方なのか、まだ当局から具体的な指示がなく、レストラン側も対応がわからない状態。複雑なPPP(給与保護プログラム)も業界として情報を共有して助け合っていきたい」と話している。

 活動の主な内容は次の通り(1) 日本の食・食文化、フードサービス産業を含む技術に関する調査研究並びに促進事業(2) 日本の食・食文化の進歩発展の為の料理人教育および人材育成事業(3) 日本食・食文化国際交流推進に関する事業

(4) 日本産食材、日本食レストラン普及等に関する事業。輸出促進等に関する調査研究及び輸入販売促進PR事業等(5) 日本食レストラン関連に関する共通問題等の解決(6) 立法・行政機関に対する提言および行政施策の実施に関する協力(7) 日本食衛生管理の向上等に関する事業(8) 会員相互間の交流を図り情報交換および食品食材に関する勉強会セミナー等(9)日本食流通商社などの連携をとり輸入品規制なの関する情報提供及び日本食レストランとの連携による相互間を通じた情報交換等の事業(10) 米国国内における外食産業・食文化団体・料理学校との交流および日本調理課程の設置支援(11) 日本食材や日本産に関する商品及び日本の飲料、アルコール等(日本酒・焼酎・泡盛・ウィスキー等)を含めた日本の食文化にまつわる広報活動(12) 米国フードサービス産業および食品生活向上における情報収集、提供、調査、教育、および広報(13)フードサービス産業に関する経営改善等の事業等の実施(14)消費者に対する啓発宣伝。

 その他事業、目的を達成するために必要な事業として(1)日本食レストラン等に関する情報管理(2)ホームページ等企業情報掲載と管理(3)ホームページ広告掲載(4)日本食普及に関するセミナー及び研修会、展示会などの支援(5)書籍出版。会員も募集している。https://www.nyjapaneserestaurant.org


役員  会長・ボン八木、書記長・馬越恭弘、財務・市原千香子、理事・好田忠夫、本庄洋介、若山大木、鈴木誠、武井泰、鎌田エル浩次、飯盛一貴、園力(ソノ・チカラ)、デレク・ウイルコック、中西亜美、アドバイザー・大西ジョシュ、櫻井本篤、中島孝明、加藤一隆、二宮くみ子、ジョン・マッカーシー。(敬称略)

NY市が経済再開 第一段階約40万人が職場復帰

 ニューヨーク市は8日から経済活動再開の第一段階(フェーズ1)に入った。最初の感染者が発表されてからちょうど100日目となる。新型コロナウイルス感染拡大で、一部のエッセンシャルビジネスを除いて約3か月間、経済活動が禁止されていた。フェーズ1で約40万人が職場復帰するとみられ、地下鉄・バスも増便された。

 ニューヨーク州は新規感染者数などをにらみつつ4段階にわけてビジネスを再開する計画だが、州内10地域のうちニューヨーク市だけがフェーズ1になっていなかった。これですべてフェーズ1以上になった。

 市内での新規感染者は、一時は1日5000人を超えたが、7日は452人だった。クオモ知事は8日の定例記者会見で、ウイルス検査の最近の陽性率は2%で9週間前の59%から大幅に減少していることを強調した。

NY州の経済活動再開

4つの段階(フェーズ)

■フェーズ1=建設業、農業、林業、釣り、狩猟、小売業(店先または店内での受け渡しに限定)、製造、卸売業

■フェーズ2=事務所、不動産業、小売業、自動車販売&リース、修理・清掃業、商業用ビル管理業、美容院・理容院、レストラン(屋外席・テークアウト・配達に限定)

■フェーズ3=レストラン/フードサービス

■フェーズ4=芸術/エンターテイメント/レクリエーション、教育

 

ビジネス再開
NY市が第1段階入る

 ニューヨーク市は8日より経済活動再開の第一段階(フェーズ1)に入った。 フェーズ1では建設業、製造業、農林水産業、店外ないし予約にもとづく店内での受け渡しに限った小売業が許可される。マスク着用や6フィート(1・8メートル)のソーシャルディスタンス(社会的距離)は引き続き義務付けられており、再開にあたっては業種別に細かいガイドラインが設定されている(州のウェブサイトhttps://forward.ny.gov/ny-forward参照)。

 ニューヨーク市はこれまでに約20万5000人が感染し、およそ2万2千人が亡くなった。1日で800人が亡くなる日もあった。

ウエストチェスター郡前進しフェーズ2移行
ロングアイランドでも

 ウエストチェスター郡を含むミッド・ハドソン地域は8日よりフェーズ2に入った。ロングアイランド地域も10日よりフェーズ2に移行予定で、これによりニューヨーク市以外はすべての地域がフェーズ2となった。

 フェーズ2では、事務所(オフィスワーク)や不動産業、美容院などのほか、テイクアウト、配達、屋外席に限りレストランも営業できる。ただしオフィスでの収容人数は50%までに制限、マスクをしていない客は入店できないなど細かく定められている。詳細は州のウェブサイトhttps://forward.ny.gov/ny-forward参照。

 フェーズ2には旅行代理店が入るなど、どの業種が該当するか調べることができる。ジム・フィットネスセンター・エクササイズクラス(リモートを除く)や映画館(ドライブインシアターを除く)はフェーズ2に入らないことも明記されている。

  フェーズ3でレストラン/フードサービスの通常営業が、フェーズ4で芸術/エンターテイメント/レクリエーションと教育となっている。8日時点でフェーズ3以上になった地域はない。

帰還の箱舟

国連アート探訪 ⑩

よりよい世界への「祈り」のシンボルたち

星野千華子

 新型コロナで世界最大の被災地となったニューヨーク市でもようやく経済再開の兆しが見えてきた中、新たに社会正義を求める大規模な平和的デモを通じ、人々の心の奥底に潜む人種差別や偏見、社会の分断といった「傷」に向き合うことになりました。

 国連本部のビジターズエントランスを抜けた広場には「帰還の箱舟(Ark of Return)」と題されたモニュメントが、あたかもイーストリバーからの出航を待つ船のように置かれています。これは、ニューヨーク在住のハイチ系アメリカ人建築家ロドニー・レオンの作品で、大西洋を跨いだかつての奴隷貿易の犠牲者(その数は1500万人に上るといわれています)を悼み、人間の尊厳を奪う人種差別や偏見の問題への意識を啓発するものです。

 レオンは、多くの奴隷が送り出されたセネガルのゴレ島にあった「帰らざる扉」からインスピレーションを受け、船形に組まれた白い大理石の中にジンバブエ産の黒花崗岩を肌に見立てた彫像が一体横たわるというこの象徴的な作品を制作しました。

 人種差別というと自分には無縁で遠い世界の難しい問題ととらえられがちですが、奴隷貿易や奴隷制度は廃止されても、人種による差別や偏見で「息ができない」状態に置かれている人々はいまここに存在しています。

 新型コロナでアジア系の人々への差別も発生していますが、この問題が最近、私の身にも降りかかってきました。

 その朝、私がマスクをし、犬と散歩をしていると、ジョギングをする一人の白人男性から何の前触れもなく「ゲット・アウト・オブ・マイ・カントリー!」と怒鳴られ、さらにいままで決して言われたこともなかったような侮蔑的、屈辱的な言葉を執拗に浴びせかけられたのです。

 このような時、声は出ません。身体はまさに凍りついたかのように動きません。そしてまわりには立ち止まる人はいても、ほとんどの人は何事もないかのように通り過ぎ、誰一人助けようとしてくれませんでした。自分の人種的な背景が明らかに相手の憎しみや侮蔑の対象とされた恐怖を実感した瞬間でした。

 でも、人はなぜ見ず知らずの他者に対してまでこのような激しい感情を抱くのでしょうか。

 私は、他者との比較のなかで自分の優位性を見出そうとしたり、虚栄心を満足させたいと考えたりする感情は、ほぼすべての人間に共通するものだと思っています。

 人は誰しも「もっと大変な思いをしている人がいるのだから、自分の方がまだマシ」と言って自分を鼓舞したり、そこに慰めを求めたりした経験はあるかと思います。では、「私はあなたより恵まれていてよかった」と言われ、あなたは心から喜べるでしょうか。差別を生むきっかけは、とても身近な日常の中に存在しています。私自身にも。ただ、自分の気持ちが波立った時には自分が「感情の奴隷」になってはいないかを努めて問うように心がけることで、この差別の感情に支配されないよう自分と戦っているのかもしれません。

 今回の抗議デモが、「また耐え難い仕打ちを受けるかもしれない」という差別される側のトラウマと「いつか仕返しされるかもしれない」という差別する側の恐怖といった互いの内面の呪縛を解き放ち、すべての人々が平等に人として受け入れられる社会の実現に向けたムーブメントとなることを願っています。そうでなければ「帰還の箱舟」に横たわる犠牲者たちの魂が安らかに心の拠り所となる場所へと帰っていけないのではないでしょうか。

 星野富弘の詞花集の一節に「わたしには傷がある/そこからあなたのやさしさがしみてくる」という言葉があります。

 いろいろな「傷」を負うことになったニューヨークの街、人たち。それぞれの「傷」から生まれてくる優しさや夢や希望といったものこそ「真実」と呼びたいと思っています。

 今回の私の体験を打ち明けたことで、多くの方の過去の様々な辛い体験や現在進行形の傷について目にしたり耳にしたりしています。そんなとき、以前、辛い日々を送っていた時に私を支えてくれた一つの歌が思い出されました。さだまさしの『The Day After Tomorrow』です。

「今日は昨日の続きだったけど/明日流れが変わるかもしれないじゃない/大丈夫/明後日(あさって)まで/もう少しだけ/生きてみようよ」

 先の見えない不安や、目の前にある手には負えない山積みの問題、誰からも見捨てられたような孤独。押し潰されそうなことだらけの毎日ですが、とりあえず明後日まで、そしてその次の明後日まで、一緒に生きてみませんか。

(筆者は日本政府国連代表部幹部の配偶者でニューヨーク在住)

1人1200ドル給付金カード 財務省が発行

 政府は納税者1人つき1200ドル、夫婦合算申告で2400ドルの給付金を送付したが、米国財務省は5月中旬から、給付金の受給資格があるが内国歳入庁(IRS)に銀行口座情報を登録していない個人に対して、給付金(EIP)カードを支給している。

 給付金の受け取り金額が課金された無料のプリペイド式デビットカードで、通常のデビットカードと同じように購入したり、ATMから現金の引き出しや、銀行口座への入金に使うことができる。問い合わせは、IRSが開設したホットライン(無料)電話800・919・9835まで。

営業再開後の美容室はここが変わる

自宅でサッと髪のお手入れ 最終回
サロン・オアシス HANA

 NJのヘアーサロン、理髪店はついに6月22日から営業再開の許可がおりました。各店舗は、コロナ感染症後のお店の衛生管理上の必要事項を注意しながらの営業再開となります。お客様の髪の毛を扱う上で、当然6フィートの社会的距離は保てないので、マスク、グローブ、フェイスシールドなどのPPEを装備して働かなければいけません。人数制限も通常の50%減らさないといけないので、椅子をひとつ飛ばしで使う、もしくは透明のパーティションを間に吊るす、距離が保てないシャンプー台の間にも透明なパーティションを吊るすなどの工夫がなされます。

 スタッフ1人にお客様が1人、終わったら次のお客様が来るまで30分の換気と消毒作業実施。待合に人を待たせられないので(人数制限のため)家族全員で一緒に来る事も難しくなります。雑誌や飲み物も提供しない、会計時も透明なパーティション越しでの対応。 予約なしのウォークインなどもできません…、などなど。お客様にもご来店前の体調チェック、マスク着用の義務化、来店時の手の消毒などが求められます。基本的には予約者1人のみの入店(付き添いが必要な場合は家族1人まで入店可能)などなど、もう、ほんの3か月前とは全く違う空間に飛び込むようです。

 しかし、それも今はこの見えないウイルスから全ての大切な人を守るのにとても大切で必要なルール。恐ろしく素っ気なく感じるかもしれませんが、最高に温かい思いやりがあるからこその行動だと理解して頂ければとても有り難いです。心配や不安もまだまだありますが、徹底的に予防して少しでも感染の心配が少なくなるようにお客様とスタッフ一同、思いやりを持って努めていきたいと思います。そこで、これから待ちに待った美容室へ行く時の注意点を少しお話しさせていただきます。

 まず必ず電話で事前に予約をして下さい。ウォークインはできません。予約の際は日程や時間などの第1希望、その日時がダメなら第2、第3と余裕を持って計画しましょう。今までのように、思い立ったら「今日これからすぐに」とか「近くに来たから寄ってみよう」…というわけにはいきません。というのも、その日に取れる予約の人数も時間も限られてくるからです。各スタイリストがお客様一人一人にかかる時間と、前後の店内の換気や消毒作業などに余分な時間を割かなければいけないからです。ご来店時の急なメニューの付け足しも場合によっては難しくなってきますので、予約時にスタイリストとよく相談して決めて下さい。

 予約時間も余裕を持って遅れないように努めて下さい。 次に来るお客様の時間や消毒作業に影響が出てきます。それに、室内にいる人数がなるべく長い時間重ならないように計算して予約をお取りすることにもなりますので、来店の遅れによって外に人を待たせる事になったり店内の人数が密になってしまったりする事を避ける為にも時間通りの来店をお願いします。

 次にマスク。ご来店からお帰りになられるまでの間は付けたままになります。髪の毛を切るとマスクに細かい毛がたくさん刺さります。シャンプー時も耳のところが濡れてしまいます。その上カラーやパーマをすると薬品や染料が染み込んで衛生上使えなくなりますので、ご来店の際は使い捨てのマスク、もしくは使用後に捨てても構わないマスクをご使用ください。飲み物など、店内での提供はできませんので必要な場合はご自分で水筒などでお持ち下さい、手荷物などもお預かりできませんので、ご自分で管理できるようになるべく少なくかさばらないように準備して下さい。

  色々と変化がありますが、怖がらずに安心してご来店していただけるように、全ての店舗で試行錯誤しながら精一杯の努力をしていると思います。人生で体験した事もないロックダウンを経験し、まわりの人々の温かさや家族・友人の大切さ、毎日の食事、健康でいられる事への感謝、今までの普通の生活がどれほど幸せだったのか、他人への思いやりを持つ事の重要さを再確認する良い機会だったと思っています。感染症や病気、ウイルスに対する知識、予防法などもかなり勉強になったと思っています。

 マスクをつけない習慣のあるアメリカでは、その意識がガラリと変わりました。私たち日本人が日本では花粉症の時期や日常的に乾燥や風邪の予防に使い続けているマスク。こちらに来て「マスクつけたいのにつけられない」「変な病気を持ってると気持ち悪がられる」という以前の感覚が変わって、「周りにうつさないように気を遣ってますよ」「あなたを思っていますよ」と堂々とつけられるようになるのも良い事だと感じています。自分だけでなく人を思いやってつけるマスクの存在、その精神をここアメリカや世界中で共有できる事を、実は嬉しく思っています。1日も早くこのウイルスが収束して元の平和な世界に、美容室も癒しの空間に戻っていくことを切に願っています。

www.salon-oasis.net

世界の肌色 クレヨラが発売 24色の多様性

 大手画材用品メーカーのクレヨラ社は、国連の対話と発展のための世界文化多様性デーの5月21日、さまざまな肌色が揃う新シリーズ「カラーズ・オブ・ザ・ワールド」を発表した。

 ペンシルベニア州を拠点とする創業135年の同社では、研究者たちが人間の多様な肌色を反映する同新製品の開発のために8か月を費やし、結果、24色の肌色が製品化されることになった。同社のリッチ・ヴュルセル最高経営責任者は「カラーズ・オブ・ザ・ワールドが一体感と受容感を培い、子どもたちの表現方法に役立つことを願う」と話している。

人種関連の書籍アマゾンで上位占める。

全米で人種や人種差別
白人優越主義書籍人気

    インターネット通販大手のアマゾンは4日、最新のベストセラー・リストを公表し、ジョージ・フロイドさんが白人警察官に殺害された事件後、国内全50州で人種や人種差別主義、白人優越主義に関する書籍の購入が急増していることがわかった。

 同サイトでは、多くの自叙伝や解析的なノンフィクション、子ども向け書籍は完売し、オーディオ書籍や電子書籍のみ購入可能だという。同社の売上ランキングの1位は、人気を博している7位の『ハンガー・ゲーム』を抑え、ロビン・ディアンジェロ著『ホワイト・フラジリティ(白人の脆弱性)』があがった。そのほか上位10位には、アメリカン大学の歴史学者であるイブラム・X・ケンディ氏の『ハウ・トゥ・ビー・アン・アンチレイシスト(人種差別反対主義者になる方法)』『スタンプド・フロム・ザ・ビギニング(はじめから踏み鳴らしていく)』の2冊、アフリカ系米国人作家タナハシ・コーツ氏の全米図書賞受賞作品『ビトウィーン・ザ・ワールド・アンド・ミー(世界と私の間)』、ミッチェル・アレクサンダー著『ザ・ニュー・ジム・クロウ』、そしてセサミ・ストリートの絵本『ウィ・アー・ディファレント、ウィ・アー・ザ・セイム』が入っており、現時点ですべて完売となっている。

 一方、4日付のニューヨークの地元情報誌「タイムアウト(自宅待機を促す目的で、現在は改めタイムイン)」の記事は、NY市内のアフリカ系米国人書店オーナーたちがすすめる書籍を紹介している。サウス・ブロンクスで「ザ・リット・バー」を営むノエル・サントスさんは「ディア・ホワイト・ピープル」と題し、白人ニューヨーカーにすすめる書籍リストを展開している。同店は新型コロナウイルス感染の影響で一時的に閉店しているが、需要が急増し、同店ウェブサイトにネット通販のページを開設した。

www.timeout.com/newyork/news/black-owned-bookstores-in-nyc-are-doing-record-business-060420