NY市が経済再開 第一段階約40万人が職場復帰

 ニューヨーク市は8日から経済活動再開の第一段階(フェーズ1)に入った。最初の感染者が発表されてからちょうど100日目となる。新型コロナウイルス感染拡大で、一部のエッセンシャルビジネスを除いて約3か月間、経済活動が禁止されていた。フェーズ1で約40万人が職場復帰するとみられ、地下鉄・バスも増便された。

 ニューヨーク州は新規感染者数などをにらみつつ4段階にわけてビジネスを再開する計画だが、州内10地域のうちニューヨーク市だけがフェーズ1になっていなかった。これですべてフェーズ1以上になった。

 市内での新規感染者は、一時は1日5000人を超えたが、7日は452人だった。クオモ知事は8日の定例記者会見で、ウイルス検査の最近の陽性率は2%で9週間前の59%から大幅に減少していることを強調した。

NY州の経済活動再開

4つの段階(フェーズ)

■フェーズ1=建設業、農業、林業、釣り、狩猟、小売業(店先または店内での受け渡しに限定)、製造、卸売業

■フェーズ2=事務所、不動産業、小売業、自動車販売&リース、修理・清掃業、商業用ビル管理業、美容院・理容院、レストラン(屋外席・テークアウト・配達に限定)

■フェーズ3=レストラン/フードサービス

■フェーズ4=芸術/エンターテイメント/レクリエーション、教育

 

ビジネス再開
NY市が第1段階入る

 ニューヨーク市は8日より経済活動再開の第一段階(フェーズ1)に入った。 フェーズ1では建設業、製造業、農林水産業、店外ないし予約にもとづく店内での受け渡しに限った小売業が許可される。マスク着用や6フィート(1・8メートル)のソーシャルディスタンス(社会的距離)は引き続き義務付けられており、再開にあたっては業種別に細かいガイドラインが設定されている(州のウェブサイトhttps://forward.ny.gov/ny-forward参照)。

 ニューヨーク市はこれまでに約20万5000人が感染し、およそ2万2千人が亡くなった。1日で800人が亡くなる日もあった。

ウエストチェスター郡前進しフェーズ2移行
ロングアイランドでも

 ウエストチェスター郡を含むミッド・ハドソン地域は8日よりフェーズ2に入った。ロングアイランド地域も10日よりフェーズ2に移行予定で、これによりニューヨーク市以外はすべての地域がフェーズ2となった。

 フェーズ2では、事務所(オフィスワーク)や不動産業、美容院などのほか、テイクアウト、配達、屋外席に限りレストランも営業できる。ただしオフィスでの収容人数は50%までに制限、マスクをしていない客は入店できないなど細かく定められている。詳細は州のウェブサイトhttps://forward.ny.gov/ny-forward参照。

 フェーズ2には旅行代理店が入るなど、どの業種が該当するか調べることができる。ジム・フィットネスセンター・エクササイズクラス(リモートを除く)や映画館(ドライブインシアターを除く)はフェーズ2に入らないことも明記されている。

  フェーズ3でレストラン/フードサービスの通常営業が、フェーズ4で芸術/エンターテイメント/レクリエーションと教育となっている。8日時点でフェーズ3以上になった地域はない。