編集後記 6月13日号

みなさん、こんにちは。遅まきながらニューヨーク市も8日からようやく経済再開の第一段階に踏み切りました。まだ、建設業、農業、店頭での受け渡しに限定した小売業、製造業、卸売業だけですが、数値が悪くならなければ22日には第2段階にステップアップされ、事務所、不動産業、小売業、自動車販売とリース、美容院、理容院、野外席とテイクアウト、デリバリーに限定したレストランなどのビジネスが順次再開となる予定です。警官によるジョージ・フロイドさん殺害から2週間を経てなお抗議デモはまだ連日ニューヨーク市内で開催されており、今日も五番街であり、会社の前の47丁目は警察の警備が物ものしい感じです。当初の暴動が抗議デモ参加者とは別の暴徒集団によるものであることも徐々にわかり、デモ行進は平和裡に続けられています。先週まではダウンタウンのブロードウエーも五番街もマジソン街も弊社オフィスのあるダイヤモンド街も板張りゴーストタウンでしたが、昨日あたりからおっかなびっくりながら板を外しはじめています。ニューヨーク市では、これまで20万2000人が感染し、約2万2000人が亡くなりました。3月末のピーク時には1日に800人以上が亡くなる日がありました。コロナをようやく一部過去形で語ることができるところまで来たのかとふり返れば、峠を背中に皆んなで下山中である自分の姿を見ます。厳しかった山越え。裾野まで早くたどりついて誰もが一息つきたいと思っていることでしょう。私は麓のマンハッタン食堂で、以前のように美味しいラーメンが一日も早く食べてみたいです。それではみなさん、よい週末を。(「週刊NY生活」発行人兼CEO三浦良一)