生演奏の感動響く

ジャズの三上クニ

 ジャズピアニストの三上クニが6、7、9日の3日間、ブライアントパークで開催されたランチタイム・ピアノコンサートに出演し、軽快なジャズやボサノバの調べを披露した。

 スイング・ジャズ・ビッグバンドの名門、ライオネル・ハンプトン楽団の専属ピアニストとして活躍した三上。その生演奏をパンデミックで3か月以上も自宅待機の生活を続けたニューヨーカーたちが、夏の木漏れ日を浴びながら体をスイングさせて耳を傾けた。

 三上本人も「聴いてくれている皆さんの反応に応えながら弾けるのは、演奏家にとっては、とても有難い事です」と久しぶりのライブを楽しんでいた。

(6日昼、ブライアント公園で、写真・三浦良一)

中村勘九郎・中村七之助 歌舞伎を生配信

NYからもライブで見られる

 歌舞伎の中村座は18日(土)と19日(日)の両日、東京・浅草公会堂にて無観客開催し、「中村勘九郎、中村七之助オンライン特別公演」 と題した歌舞伎のライブ配信を行う。出演は、中村勘九郎、中村七之助、中村勘太郎、中村長三郎、中村鶴松ほか中村屋一門。演目は藤間勘十郎振付の「お祭り」 清元連中、中村屋ヒストリー映像、芸談など約1時間30分。

 中村屋は毎年行っている全国巡業公演を9月に予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため17か所すべて中止とした。その代わりに今だからこそお客様のために出来ることがないだろうかと検討し、初の試みとしてオンライン特別公演を行うことにしたという。

 中村勘九郎は1981年生まれ、東京都出身。十八代目中村勘三郎の長男。中村七之助は83年生まれ。東京都出身。十八代目中村勘三郎の次男。

 チケットは3000円。購入、時間など詳細は下記チケットぴあのウェブサイトまで。 https://w.pia.jp/a/nakamuraya-plseng/

エレキの山野内大使 ジミヘン風に米国歌演奏

独立記念日祝しFBで披露

 ニューヨーク総領事の山野内勘二大使が米国の独立記念日を祝し、同総領事館のオフィシャル・フェイスブックで米国歌をエレキ・ギターで演奏した。同大使はバンド活動もプライベートで行う音楽愛好家。

 独立記念日の祝辞の中で新型コロナウイルスと闘う医療従事者などエッセンシャルワーカーに感謝の言葉を述べたあと「今年は日本から米国、そしてニューヨークに正式な訪問使節団がやって来てから160周年。日米友好を祈念して」と挨拶し、ジミ・ヘンドリクスバージョンに編曲した米国歌を披露した。

 フェイスブックを見た多くの人たちからコメントが寄せられ、ジョセフ・M・ヤング 駐日米国臨時代理大使は「すべてのアメリカ国民、日本の皆さん、そして最高の演奏を披露された山野内在NY日本国総領事・大使、独立記念日おめでとう!」。タレントで作家のデーブ・スペクターさんは「アメリカ独立記念日に国歌をジミヘン風にぶっ飛んだパフォーマンス!こういう外交官は嬉しい」、日本文学研究者で国文学研究資料館長のロバート・キャンベルさんは「花火大会でもなくバーベキューでもなくこの状況だからディスタンスを取るのも仕方がないし1人ではあるが、ぐっと心に染みる独立記念日イベント。1969年のジミ・ヘンドリックスバージョンとは渋すぎて感謝感激、文化外交の極み」と絶賛した。演奏は以下のアドレスで聞くことができる。https://www.facebook.com/JapanConsNY/

ジャパンカッツ

ジャパン・ソサエティー

オンラインで開催
30長編と12の短編作上映

 ジャパン・ソサエティー(JS)は17日(金)から30日(木)まで、毎夏恒例の日本映画祭・第14回 「ジャパン・カッツ」をオンラインにて開催する。同映画祭の配信プラットフォームと技術サービスはFestival ScopeとShift72が協力。30の長編と12の短編作品の多彩なラインアップをビデオ・オン・デマンド・モデルのレンタル方式で提供する。ドキュメンタリー・フォーカスや実験映像を特集したエクスペリメンタル・スポットライトなどの特集部門を復活し、次世代の若手インディペンデント映画作家を対象としたネクストジェネレーション・コンペティション部門と同部門から選出する故・大林宣彦監督の偉業を称えて名を冠した「大林賞」を新たに設けた。

 17日(金)はオープニング作品となる『スペシャルアクターズ』の上田慎一郎監督を迎えて、ネットライブ配信によるオンラインでの質疑応答も行われる。北米初公開のオンラインプレミア上映を果たす同作品は、カルト教団に潜入する変人俳優一座を描いた群像劇コメディー作品。センターピースには、東日本大震災時における福島第一原子力発電所事故を描いた『Fukushima 50』を上映。主演の佐藤浩市と渡辺謙には、同映画祭が9年前に設けた日本映画界に貢献している監督や俳優の功績を称える「カット・アバブ」賞が贈られる。

 そのほか、『男はつらいよ』シリーズ50作目で主演の渥美清の遺作となった山田洋次監督の『男はつらいよ お帰り寅さん』、ドキュメンタリー作品は原一男監督の日本の政党「れいわ新選組」を取り上げた『れいわ一揆』、ぴあフィルムフェスティバルで第1回大島渚賞を受賞した小田香監督の『セノーテ』、豊田利晃監督が自身の拳銃不法所持逮捕に対する返答として制作された新作『狼煙が呼ぶ』などを上映する。各作品のチケット販売数は1200枚。

 チケットは長編作品が一般7ドル、JS会員5ドル25セント、短編作品が一般1ドル50セント〜3ドル。すべての作品を視聴できるオールアクセスパスが99ドル。チケット購入・視聴方法・作品紹介などの詳細はウェブサイトwww.japansociety.org/japancuts を参照する。

(写真)Fukushima 50 © 2020 “FUKUSHIMA”

早食いで48個半

ホッドドッグ早食い競争コンテスト
須藤美貴さん七連覇

 独立記念日の4日、恒例のネイサンズ主催の第104回ホットドッグ早食いコンテストが開かれ、女性部門でラスベガス在住の須藤美貴さん(34)が10分間で48・5個を食べ新記録で優勝、7連覇を果たした。須藤さんは父親が日本人で母親が米国人。ニューヨークで生まれ、4歳から12歳まで日本で過ごした。

 男性部門ではジョーイ・チェスナットさん(36)が75個を食べ、自身の持つ大会記録を更新して5連覇、通算13回目の優勝を果たした。2015年にチェスナットさんを下し優勝した最大のライバル、マット・ストーニーさん(28)は出場しなかった。

 ホットドッグ早食いコンテストは毎年、ブルックリンのコニーアイランドで行われるが、今年は新型コロナウイルスのため場所を室内に移し無観客で行われた。また選手数は通常男女15人づつだが5人に絞って行われた。

(写真)7連覇を果たした須藤美貴さん(ESPNより)

アトランティックシティー のカジノが遂に営業再開

 ニュージャージー州南部にあるアトランティックシティーは、ネバダ州ラスベガスに次ぐ全米有数のカジノ街として多くの観光客を集めていたが、今年はコロナ禍のため3月16日に州からの業務停止が言い渡され、ゴーストタウンと化していた。このほど、州の段階的経済再開策により、7月2日、屋内の娯楽施設としては早めの営業再開が認められた。

 カジノは本来、日本でいうところの「三密」(密閉・密集・密接)の代表格のような場所だが、ニュージャージー州としては観光収入の多くをアトランティックシティーに依存している部分も大きく、また、  市の住民の多く(約2万7000人)がカジノに勤務していて一斉に失業したことも問題となっていた。 そういう背景もあり経済を守る必要性もあるため、多くのルールを定めたうえでの再開となった。

 カジノに入るためにはもちろん人数制限がある。施設のキャパシティの25%が上限だ。また、入り口で体温測定が課される。従業員も客も全員、マスク着用が義務付けられる。ルーレットやポーカー台、スロットマシンの座席なども、ソーシャルディスタンスの6フィートの間隔を開けることが義務付け。客がその場を離れるごとに担当スタッフがその場所を徹底して消毒。

 また施設各所にハンドサニタイザーを設置。カジノ内は禁煙、カジノ内での飲食も禁止される。屋外スペースで食べ物や飲み物を提供するカジノもあるが、基本的にはシンプルにギャンブルだけを楽しむ形での営業となる。

黒人差別の911 白人女性を虚偽罪で起訴

 セントラルパークで去る5月10日、野鳥観察していた黒人男性から犬の首紐(リーシュ)をつけて欲しいと言われたことに逆上して「アフリカ系男性が私を録画していて身の危険を感じる。すぐに警官をよこして」と911通報した白人女性、エイミー・クーパー容疑者(41)が6日、虚偽通報罪で起訴された。10月14日に公判予定。動画は世界中で4000万人が視聴し、白人が抱く黒人に対する偏見や差別を象徴的に捉えた出来事として衝撃を与えた。同容疑者は勤務先の保険会社から即刻解雇されているが弁護士は無罪を主張している。犬に首紐をつけるよう言って様子を録画したのは、NYオーデユボン協会理事を務めるクリスチャン・クーパーさん(57)。同協会は野鳥保護や自然環境保護を目的とする団体。

(写真)警察に通報すると叫ぶクーパー容疑者(動画から)

プリンストン大学 元大統領の学長除名

 プリンストン大学は6月27日、大学構内に建つビルに付けられたウッドロウ・ウィルソン第28代米大統領の名前を削除することを発表した。ウィルソン元大統領は人種差別を支持し、当時、人種的な区別がなかった連邦政府関連機関に対しても同方針に従うよう強要していたことで知られる。同大学長を務めていた1902〜10年はアフリカ系米国人生徒の通学を禁じた。2015年11月20日のフォックス・ニュースによると、同大統領は1914年、アフリカ系米国人の専門家たちに対し「人種差別は屈辱ではなく、自分たちにとっても利益があると考えるべきだ」と伝えている。また1902年発行の学術誌『ア・ヒストリー・オブ・ザ・アメリカン・ピープル』では、米国南部を守ったとして白人至上主義者のクー・クラックス・クラン(KKK)を称賛する文書を記述した。

 同大学のクリストファー・アイスグルーバー現学長は「理事会は、ウッドロウ・ウィルソン国内・国際問題大学院とウィルソン・カレッジの名前を変更することを可決した。同氏の人種差別的な思考と政策は人種差別は断固として反対するプリンストン大学の教授陣、学生、卒業生たちにとって不適当である」と話している。

クイックUSAアメリカの人事部(10)

Don’t be silent ~アメリカの人事は差別との闘いである

■エンプロイ・ハンドブック

 例えば2020年1月1日にはカリフォルニア州ではCROWN ACT (Create a Respectful and Open Workplace for Natural Hair Act =SB 188)が成立してヘアスタイルによって従業員を差別してはいけないという事が成立した。特にアフリカン・アメリカンの独自のヘアスタイルを職場で尊重し、差別をしないということがこの法律の趣旨である。御社のEmployee HandbookにはEEO(Equal Employment Opportunity)に関わる差別をしない方針が書かれていると思うが、このCROWN ACTの内容は反映されているだろうか?今回の事件を機にもう一度EEOを見直すことがEmployee Handbookをレビューするスタートになるはずだ。

▼【参考】CNNでの記事(https://www.cnn.com/2019/07/03/us/california-hair-discrimination-trnd/index.html)

■再開におけるルール変更

そして、再開におけるオフィスルールの変更。

  • オフィスアワーの変更/柔軟なシフトスケジュール
  • シフトスケジュールによるミールブレイクの時刻変更
  • 在宅勤務における勤務時間の管理(Non-Exempt)
  • 在宅勤務における休憩時間の管理(Non-Exempt)
  • The Families First Coronavirus Response Act(FFCRA)の記載
  • 出社時の体温検査等の実施(Non-Exemptは勤務時間としての組み込み)
  • 出張のための承認基準や注意事項(Business Trip Policy)
  • 顧客や取引先への訪問の基準、会社として顧客の受け入れの基準、その際のルール

などなど。

 Return to Work PolicyだけでなくEmployee Handbookをアフターコロナ仕様へ変更することが求められるだろう。そして、従業員からの不安があるか、マネジメントは”Listening”の機会を公式、非公式に持つことがお勧めだ。

アフターコロナのマネジメントはとても忙しくなりそうだ。引き続き皆様の安全と健康をお祈りしております。( Philosophy LLC 代表  山口 憲和)

www.919usa.com

クイックUSAアメリカの人事部(9)

Don’t be silent ~アメリカの人事は差別との闘いである

■誰もがショックを受けた 

 弊社が位置するTorranceでも中心街にあるDel Amo Shopping Centerが古いバスやコンテナで封鎖され、バリケードが張られた。空には取材のためのヘリコプターの音が鳴り止まず、街には頻繁にパトカーや救急車のサイレンの音が鳴り響いた。

 お客様からはLootingの被害にあったという連絡も入った。この事件はテレビの中の話ではなく、すぐ身近で起こっていることを感じた。

■アメリカの人事は差別との闘いである

 以前に本稿で触れたかもしれないが、アメリカの人事は差別との闘いが生んだと言っても過言ではない。それは、日本での人事コンサルティングとアメリカでの人事コンサルティングを通して経験した一番の違いだ。日本でも米国型の職務ベースの人事制度、成果主義の導入といった言葉が聞かれた時代があったが、差別を避けるために職務ベースで報酬を決めるアメリカとそれを真似て年功序列で報酬が上がってしまったシニア層の人件費削減をしようとする日本の人事の意向とはあまりに差がありすぎた。今回の事件は、アメリカの人事のベースが差別をいかに回避すべきかという思想で創られてきたことを示す端的な出来事だったのではないかと思う。

■職場に戻る従業員にどんなメッセージを出すか?

 少しずつ職場も再開が見られる中、マネジメントはどのようなメッセージを従業員に出すべきだろうか?弊社のお客様の中でも社内外に向けたメッセージをインスタグラムに掲載した企業もあった。マネジメントはどう考えるのか?人事のベースとなるのはEmployee Handbookだ。もう一度会社のメッセージがその中に組み込まれているのか確認をしてみよう。(つづく)

( Philosophy LLC 代表  山口 憲和)

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【今週の紙面の主なニュース】(2020年7月4日号)

(1)経済再開恐る恐る       1面
(2)ルーズベルト像撤去へ 1面
(3)独立記念日の花火は連日 2面
(4)通常切手に新デザイン  3面
(5)リカーとおつまみを配達 3面
(6)ビザ発給一時停止Q&A     6面
(7)岩本蘭子さん逝く    7面
(8)内山綾子さん死去    7面
(9)NY生活ウーマン 古市裕子さん  11面
(10)徐々に再開NY公立図書館  16面

ルーズベルト像撤去へ

支配の構図
歴史観に幕

 アメリカ自然史博物館はこのほど、セントラルパーク・ウエストに面した正面玄関前に建つセオドア・ルーズベルト像を撤去する意向をニューヨーク市当局に伝え、6月21日承認された。

 市が所有するこのルーズベルト像は、馬に乗った第26代大統領が両脇にネイティブ・アメリカンと黒人の戦士を両脇に従えている。ビル・デブラシオ市長は声明で「この像は黒人と先住民が確かに虐げられ、人種的に劣った存在であることを描写している。同博物館の適格適時の決断だ」と伝えている。

 反人種差別主義派が同像撤去に賛同する一方で、28日、ドナルド・トランプ大統領のTシャツを着たNY共和党クラブのメンバー約100人が集合し、同像の維持を訴えた。

 NY市と同博物館は2017年から同像の撤去を検討し始め、昨年は像の歴史を解説する特別展「アドレッシング・ザ・スタチュー」を開催し、来館者にこの像と歴史に何を感じるかを問うていた。

 像を遠くから眺めていたNY市民のリチャード・ブラックウエルさん(74)は「彫刻作品としてはとても素晴らしい出来栄えだと思う。歴史上の認識の描写表現が、後世の時代の価値観によって塗り替られていくことに一抹の疑問を感じないこともない」と話した。

(6月27日、三浦良一撮影)