4次元空間立体で表現

アーティスト 野村康生

 ニューヨーク在住のアーティスト、野村康生が、4次元を3次元空間で表現したアート「ディメンショニズム」をソーホーのギャラリー「NowHere」(ウースター通り40番地、電話917・675・6944)で開催中だ。「Pion」と題された作品は、巨大な立方体の中に正四面体をスポッと入れ、色彩学で光の3原色であるRGB(レッド、グリーン、ブルー)と色の三原色であるCMY(シアン、マジェンタ、イエロー)の重ね合わせの相関関係によって生み出されるまざまな色彩の異変現象を体現的なアート構造物で具現化した。中に入って手をかざすと視覚できない光で遮断されて色が変わる。

 野村は武蔵野美術大学で油彩を専攻して2004年に卒業、アート表現を模索する中で、人類が宇宙空間に飛び出した20世紀こそ重力からの解放と陰と陽、白と黒、裏と表、天と地という方向性と時間からの解放を21世紀の人類に向けたメッセージ「ディメンショニズム」として定義付けた。来米後に1936年の仏パリでマルセル・デュシャンらが既に「ディメンショニズム」という概念を使ったアート表現活動をしていたことを知り、時間を超越した運命的交差を体験する。

 キュレーターの戸塚憲太郎さんは、野村の作品を「重力や次元という今までは逃れることができなかった要素からの解放で、絵画表現そのものを現代、次世代に向け完全にアップデートできることを示すのが趣旨」という。12月27日(日)まで。

マイナーな作家が好きだった。

常盤新平 ニューヨーカー三昧 I LOVE NEW YORKER 3

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 作家は死ねば、たいてい忘れられてしまう。二流三流の作家のものなど古本屋でも見かけない。私は日本語版のミステリー雑誌に短編を翻訳していたころ、ある作家の短編を好んで翻訳させてもらった。

 作家の名はヒュー・ペンティコーストという。「エラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジン(EQMM)の寄稿家だったが、その経歴はよくわからない。「EQMM」にその経歴が紹介されたのかもしれないが、まったく記憶がない。

 ペンティコーストは「EQMM」に短編を年に何編か書いていたから、レギュラー・ライターと呼んでもいいだろう。ニューヨーク州北部の町を舞台にしたものが多かったようだ。

 当時の私は翻訳小説専門の出版社に編集者として務めながら、帰宅するとアルバイトに翻訳していた。洋書を注文するお金が欲しかったのだ。

 私はアメリカの1920年代のニューヨークに惹かれて、その方面の資料を探していた。謎の組織といわれたマフィアにも興味を持っていた。

 ペンティコーストは20年代にもマフィアに無縁の、マイナーな作家だった。だいたいがニューヨーク州北部の町で起こった殺人事件を老探偵が解決するというストーリーで、その素朴な作風がよかった。

 そのうちに彼は素人の老探偵とその甥を主人公にした連作シリーズを本国版「EQMM」にときどき発表するようになった。 

 そのひとつは「ぼくのホームズおじさん」というタイトルだった。どんなストーリーであったか、遠い昔のことなので忘れてしまったが、甥の口を通して語られた短編である。

 甥はおじさんが事件を見事に解決するのを見て、シャーロック・ホームズだと思う。たしか原題は「マイ・アンクル・シャーロック」だった。

 ペンティコーストのこのシリーズはみな小味なほほえましい作品で、「EQMM」にふさわしい魅力があった。もっとも、彼の短編をいくつ翻訳したのかももう憶えていない。

 もともと私は翻訳で食ってゆきたかったのだが、できれば好きな作品を手がけてみたかった。ペンティコーストは私の好みにもぴったりだったので、楽しく翻訳したし、ペンティコーストという作家に親近感を持った。

 彼は原稿を書き上げると、それを持ってニューヨークに出てきて、雑誌社に届けていたのだろうか。それとも郵送していたのか。まだファクシミリは登場してこなかったのどかな時代だ。

 出版社を退職した私はミステリーからしだいにはなれていって、主にノンフィクションを翻訳するようになった。それも犯罪がからんだノンフィクションである。だが、ニューヨークにはたえず関心をはらってきた。もっぱらニューヨーク市の地図とニューヨークを舞台にした映画を観るにすぎなかったが、ニューヨークに行こうとは考えてもいなかった。

 もっと好奇心が旺盛で向学心があったら、ニューヨークに行かなければと思ったにちがいないが、そこまでの意欲に欠けていて、活字を読むだけで満足していた。  

 いまはいろんなことから興味がなくなって、競馬場へ馬券を買いに出かけることもめったにない。あんなに好きだったのに、長いあいだには興味の的が変わるものだ。

 残ったのはニューヨークと週刊誌の「ニューヨーカー」だけである。2月には「ニューヨーカー」の創刊83年記念(25日)号を出したが、そのことをうたった絵も言葉もなく、ふだんと変わりがない。ページ数だって少ない。やはり奥床しい雑誌なのである。

 けれども内容が充実している。ある作家のことを書いた「イースト・サイド・ストーリー」という読物は長いけれども面白かった。ただ、いまでもこの週刊誌を読むのに時間がかかる。まだ英語の仕事をしているみたいな気がする。私の英語はちっとも進歩していない。高校英語のままだ。(2008年3月15日号掲載)

(写真)パーク街47丁目にたつ彫刻作品「TAXI」By J.Seward Johnson, Jr. 1983・三浦良一


■常盤新平(ときわしんぺい、1931年〜2013年)=作家、翻訳家。岩手県水沢市(現・奥州市)生まれ。早稲田大学文学部英文科卒。同大学院修了。早川書房に入社し、『ハヤカワ・ミステリ・マガジン』の編集長を経てフリーの文筆生活に入る。アメリカの現代文学やニュージャーナリズムの作品を翻訳して日本に紹介する翻訳家であるとともに、エッセイスト、作家としても知られた。86年に初の自伝的小説『遠いアメリカ』で第96回直木賞受賞。本紙「週刊NY生活」に2007年から2010年まで約3年余りコラム「ニューヨーカー三昧」に24作品を書き下ろし連載。13年『私の「ニューヨーカー」グラフィティ』(幻戯書房)に収録。本紙ではその中から12作品を復刻連載します。

NYで楽しむ贅沢な日本

ザ・キタノホテルNY
24時間宿泊プラン

アムネットNYが企画販売

 現在日本への帰国や海外旅行をはじめアメリカ国内でさえ州をまたぐ旅行が難しい状況だが、ニューヨークにいながら少しでも旅行気分や日本を味わってもらおうと、日系旅行代理店のアムネットNYは、ザ・キタノホテル ニューヨークと寿司レストラン対馬とコラボレーション協力し、ニューヨーク地区に住んでいる人向けに新商品の取り扱いを開始した。

 ホテル内17階にあるニューヨーク市内ホテル唯一の本格的畳スイートルームで、24時間滞在可能な宿泊プランを提供するもので、この日本間は、茶室も備えた本格的な数寄屋造り。風呂場はゆったり肩までつかれる深いバスタブと流し場がある日本式の造りになっている。純和風の空間から眺めるマンハッタンの景色が見え、和洋折衷の旅心を盛り上げてくれる。畳部屋での食事や布団を敷いての就寝ができる。希望者には畳部屋でのツインベッド宿泊も可能だ。

対馬の夕食のお弁当

 夕食は、ミッドタウンの寿司レストラン「対馬」から日本の雰囲気を存分に味わえる寿司と惣菜の弁当を部屋で楽しめる。魚料理以外の希望にも対応できる。朝食もついている。今回のプランは、コラボ限定の特別料金となっており、普段キタノホテルを利用しない人でも通常よりも気軽に申し込みできる価格設定となっている。実施は、11月16日から既にスタートしており、12月31日(木)チェックイン分まで予約を受け付けている。チェックインは午後2時、チエックアウトは翌日午後2時。1日1組限定販売。2人1室の料金は990ドル(税別。通常は部屋代だけで税別1200ドル)。1部屋で最大4人まで利用可能。その場合の料金は3人で1125ドル(税別)、4人で1260ドル(同)。申し込みはEメールで [email protected]

(写真)数寄屋造りの本格和室

陰謀論世界

 いわゆる「陰謀論」にハマる人たちが一様に口にしたのは「自分でリサーチしてわかった」「インヴェスティゲートしたらこうだった」という半ば決まり文句でした。でもそれは、さらに聞いてみると「YouTubeで見つけた新事実」だったり「ネットでたどり着いた真実」だったり││。

 そういう人たちにタイムズスクエアで、酒場で、集会で何度か出会いました。しかも揃って同じような話し方なのです。台詞を思い出すように時に目をつぶり、時に言い間違えを直したり。受け売りの言葉を誦んじようと努力する話し方です。矛盾にツッコミ入れるのも遠慮されるようなたどたどしさで。

 一方で、これらの言説を堂々と大声でまくし立てる人も多い。彼らは成長形です。陰謀論へのハマり具合が嵩じて、あちこちの集会で同じことを言っている間にすっかりと立て板に水の講釈者=デマゴーグに成長した。そんな彼らは今度はテフロン加工の演説マシンになります。「自説」をまくし立てるだけで反論は何も聞こえていない。

 思い起こせば、4年前の大統領選挙でトランプが何よりも強調していたのは中央の主流メディアへの不信でした。NYタイムズやCNNを始めとするマスメディアを「ガーベージ」「トラッシュ」とゴミ呼ばわりし、「フェイク」と断じる。日本でもちょうど「マスゴミ」なる言葉が流行り始めていました。主流メディアの報じることを信じさせないで、では何を信じさせるのか?

 そこで用意されていたのが新興メディアです。折しも21世紀に入って新聞やラジオなどの地方メディアはネットに食われてどんどん潰れていました。そこに入り込んだのが、オバマをイスラム教徒のように印象付ける放送を流したことで批判されたシンクレア・ブロードキャスト・グループなどの保守系メディアでした。地方ラジオは聴取率と広告を得るためにどんどん過激なトークを加速させました。さらにフェイスブックなどには出てこない「特別な情報(陰謀論)」を提供する「パーラー」などの新たなSNSプラットフォームもできています。

 冒頭で紹介したような人たちはそれが情報源。しかもそこを掘っていくと、アルゴリズムを利用した関連情報が次々と自動的に現れてくることになる。そうなったらもう宝(陰謀論)の山です。

 一般の人が知らない情報(陰謀論)を手に入れることで、自分が一家言を持ったかのような優越感に自己陶酔するのは、ひとえにメディア・リテラシーが養われていなかったせいですが、そんなことはもう関係ありません。トランプはそれをスポーツの試合のように利用して、政治をスポーツ観戦のように敵・味方の二元論で進めていきました。そう、プロレスと同じです。難しくて面倒臭い話じゃなく、何より単純で面白い。そこで勝つことの爽快感、敵のほえ面を見ることの快感と言ったら! バイデンの勝利が信じられないのは、自分がほえ面をかくのが耐えられないからです。

 今回、トランプに投票した人の半分ほどがこの陰謀論を何らかの形で信じているといいます。そんなことが可能なのか、と疑いますが、アメリカは一九五〇年代にあのマッカーシズムという大いなる陰謀論に国家ごとはまり込んでいました。人間は、舞台さえ仕込めば何でも信じてしまうのかもしれません。

 政府の一般調達局が正式にバイデン政権への移行を認め、今週、やっと作業が始まりました。不正選挙を訴えて時間稼ぎをし、州議会で選挙人を決めさせるという奥の手ももう手詰まりです。トランプ陣営は次に何を仕込むつもりでしょう? (武藤芳治/ジャーナリスト)

「ヌチグスイ」体に良くて美味しい沖縄料理をご家庭で

プロに聞く、生き生きEATS(イーツ)

元気と美味しいを求めて料理の達人が腕を振るう (8)

 イーストビレッジの居酒屋「うみのいえ」が今年3月、本格的な沖縄料理の店「UMINOIE」として生まれ変わりました。今号では、その「UMINOIE」で腕をふるう鈴木理恵さんに家庭で作る沖縄料理を紹介して頂きます。

 沖縄は「医食同源」「薬食同源」の思想で築かれた世界的にも有名な健康長寿の地域。山、海、自然の恵みを受けたミネラルやビタミンなど栄養豊富でバランスの良い食習慣で、「命薬〜ヌチグスイ」という言葉に代表されるように、食事こそが私たちの生命を支え、健康を守る最も大事な薬であるという「医食同源」「薬食同源」の思想が根付いています。健康長寿の沖縄で伝統的に食べられてきた、免疫力を高める手軽な沖縄家庭料理を2品ご紹介します。

【うみのいえ】

 NYで唯一の沖縄料理店。沖縄のヘルシーで栄養価の高い食材を使用した沖縄料理「命薬~ぬちぐすい」を提供。沖縄県産のハーブティ「神様のおくりもの」「沖縄のおくりもの」や天然抗菌作用の月桃スプレー「Peach moon」、ミネラル豊富な天然塩「神様の塩」等の沖縄特設コーナーも併設。泡盛と40銘柄以上の日本各地の焼酎を揃える。屋内・屋外・テイクアウト営業中。営業時間:午後5時から
(無休) 電話:646-654-1122
83 E. 3rd St. New York, NY 10003
www.facebook.com/Uminoie-155573207813232/

【鈴木理恵プロフィール】

2020年2月からニューヨーク在住。うみのいえで沖縄料理調理を提供している。


【人参シリシリー】

 人参シリシリーの「シリシリ」とは、沖縄の言葉で「千切り」の意味。沖縄では専用スライサー「人参シリシリ器」がスーパーやおみやげ屋さんで販売されています。人参に含まれるベータカロテンは、抗酸化作用・免疫力を高める作用があると言われており、油と一緒に摂取することで吸収されやすくなります。調理に油を使用する人参シリシリーは、ベータカロテンを効率よく吸収できる沖縄料理のひとつ。美味しくて栄養価の高いにんじんしりしりーは、色も鮮やかで食卓を彩る1品です。

<材料>
人参1本、卵1〜2個、ツナ 1/2缶
塩胡椒、ほんだし

<作り方>
①人参の皮を剥き、約5センチの千切りにする。
②フライパンに油を入れ、強火で千切りの人参を炒める。
③全体に油が回ったら、ツナを入れ弱火で炒める。
④溶き卵を全体に加えて、更に炒める。
⑤卵に火が通り、人参がしんなりして来たら、塩胡椒・ほんだしを加えて味を整えできあがり。
*人参を炒める際、甘みを引き出すため、弱火でじっくりを火を通す。


【ゴーヤの天ぷら】

 沖縄料理といえば「ゴーヤ」。ゴーヤには疲労回復・免疫力を高めるビタミンCが豊富に含まれ、加熱してもビタミンCが壊れにくいと言われています。他にもカルシウム、カリウム、鉄分、食物繊維が豊富でお肌にも良いスーパーフードで、まさに「命薬〜ヌチグスイ」。ゴーヤの天ぷらは、油との相性から苦味がまろやかになる料理として人気の沖縄料理です。

<材料>
ゴーヤ1本、卵1個
小麦粉、冷水、揚げ油
ウスターソース、七味唐辛子、塩

<作り方>
①ゴーヤを7〜8ミリ幅で輪切りにし、中のわたを取り除く。
②ボールに小麦粉、卵、冷水を混ぜ合わせ衣を作る。
③小麦粉をまぶしたゴーヤを衣にくぐらせる。
④中温から高温で揚げ、薄いきつね色になったら鍋からあげる。
⑤小鉢にウスターソースを入れ、七味唐辛子をかけたものか、お好みで沖縄産天然ミネラル豊富な神様の塩を付けてお召し上がりください。
*ウスターソースに七味唐辛子をかけて食べるのが沖縄の天ぷら

ディンキンズ氏死去

黒人初の元NY市長

 デイビッド・ディンキンズ元ニューヨーク市長が23日ニューヨーク市内マンハッタンのアッパーイーストサイドの自宅で死去した。93歳だった。先月妻ジョイスさんが89歳で亡くなったばかりだった。黒人人権運動家のアル・シャウプトン氏は「彼はバラク・オバマの先を行く指導者だった。米国政治を前進させることに貢献した」とコメントしている。

 1989年に4選を目指すニューヨーク市長のエドワード・コッチを批判して民主党予備選挙に出馬して現職市長を破って本戦に臨んだ。市長選挙では共和党のルドルフ・ジュリアーニを僅差で破って当選した。 

再選をかけた93年の市長選挙ではジュリアーニと再び争ったが大差で負けた。初の黒人市長として人種間の緊張緩和に尽力し、低所得者向けの福祉施策や犯罪抑止政策を推進し、市職員の削減・ホームレス向けシェルター・教育機関の統廃合により、財政再建の道筋をつけた。ハワード大学で数学を、ブルックリン・ロー・スクールで法律を学ぶ。第二次世界大戦中はアメリカ海兵隊に従軍した。ニューヨーク州議会議員を経て85年にマンハッタン区長に当選。「人種の坩堝(るつぼ)」とされるニューヨークの表現を適切とせず、それぞれの人種がバラバラに固まっているだけの「人種のモザイク」が口癖だったところに初の黒人市長としての苦悩を垣間見せた。退任後はコロンビア大学公共政策大学院で都市政策の分野で教鞭を執っていた。

THE FRIDAY NIGHT LIVE デュオ夢乃

大使公邸からライブ配信
地平を越えて

 コロナパンデミックで演奏の機会を失った音楽家を支援するため、ニューヨーク総領事の山野内勘二大使が公邸で毎月1回金曜日夕方に「フライデー・ナイト・ライブ」を開催している。13日にその2回目となる演奏会がゲストに箏・三味線奏者の木村伶香能とチェロ奏者の玉木光による二重奏ユニット、デュオ夢乃を迎えて行われた。

 演奏に先立ち大使は「音楽の東西の融合と音楽が持つ力はパンデミックには負けない」と挨拶。当日は「地平を越えて」というテーマで、マーティン・リーガン作曲の「鳥と戯れて」、ルー・ハリソン作曲の組曲第4楽章など6曲を演奏した。

 デュオ夢乃は、2008年に結成し、主にニューヨークと日本で活動している。古典作品から委嘱作品まで幅広いレパートリーを持つ。15年に第24回青山音楽賞・バロックザール賞受賞。19年には結成10周年記念リサイタルをカーネギーホールで開催している。

 大使公邸での演奏は、ソーシャル・ディスタンスを保つため、招待客4人と大使を含め観客は10人に制限。演奏と同時にライブ配信で公開された。木村は演奏後、「久しぶりの生演奏で、水を得た魚の様な気持ちで、大変貴重な機会となった」と話していた。当日の演奏は動画共有サイトのYOUTUBEで視聴できる。

https://fb.watch/1-AeJzDX_C/

米国メジャー舞台で踊り続ける

ダンサー 立岡 香凜さん

 ダンサー立岡香凜が、ニューヨークからロサンゼルスに活動の場を移してまもなく2年。4月にはフェイスブックのメッセンジャールームアプリのナショナルテレビCMに出演したり、アリアナ・グランデ・ツーチェインズのルール・ザ・ワールドのミュージックビデオに出演したり、先月は化粧品ブランドのMorphe (モーフィー)とNikita DragunのブランドDragun Beautyがコラボレーションした新しい化粧品のプロモーションビデオに出演したりと、コロナ禍の中にあって多忙の活躍ぶりを見せている。

 今は、実際の劇場などでのパフォーマンスは一切なくなってしまったが、もともとミュージック・ビデオなどでの映像の世界での舞台が多かったので、エンタメの仕事をしている中ではかなり恵まれている方だと自分でも思う。

 滋賀県湖南市出身。19歳から大阪に出て聖母女学院短大を中退して入った大阪心斎橋のダンス学校、エイベックスに朝晩アルバイトをしながら2年間通って覚えたダンスは、このアメリカの地でいま大きな花を咲かせている。

 身長157センチ、体重48キログラムの小柄な体を炸裂させるダイナミックな踊り。8年前に来米し、1年間ロサンゼルスのダンス学校で修行した後、ニューヨークのタレントエージェンシーに所属しながら、これまでにミュージック・ビデオは25本、テレビ出演7回、ライブパフォーマンス25回以上におよび、50セント、トレイ・ソングス、アリシア・マイヤース、リトル・モーのバックダンサーとして米国の有名なテレビ番組「パワースターズ」の初演ショーでマジソンスクエアガーデンでパフォーマンスし、2年前の大晦日にはタイムズスクエアのカウントダウンのショーでも踊るという無名ながら堂々の売れっ子ダンサーだ。

 世界の一流パフォーマーやダンサーが集まるニューヨークだが、仕事の多さは圧倒的に西海岸の方が上回っているという。ニューヨークでは、5年もいるとオーディションに行ってもどこの誰かと顔が分かるようになり、ファミリー感とでも言える安心感があるそうだが、ロサンゼルスでは一度のオーディションにダンサーが700人も集まることがあるため、どこの誰かはもう関係なく、毎回、本当にゼロからのスタートになる。素の自分が100%出てしまう中での競争だ。

 「アメリカのダンス編成は、現実的な結果として人種別の割り当てがあり、アジア人の中での競争にならざるを得ない所はあるが、今は周りや人と比べることをせずに、自分らしさをもっと更に出せるように今後も夢を大きく持ってこれからも頑張っていきたい」とさらなる上のステージを目指す。いつかジャネット・ジャクソンのワールドツアーについて行って踊ることが叶えばいいですね」と笑顔を見せた。(三浦良一記者、写真も)

国際交流基金日本映画祭開催

 

12月4日からオンライン27作品を配信
視聴無料で

国際交流基金(ジャパン・ファウンデーション)はオンライン日本映画祭「JFF Plus: Online Festival」を世界20か国で開催する。アメリカでは12月4日(金)から13日(日)まで、公式ウェブサイト 「JFF Plus」(watch.jff.jpf.go.jp)で無料ストリーミング配信する。

 配信作品は27作品の多様なラインナップで、今年国内で公開されたばかりの『前田建設ファンタジー営業部』、『サヨナラまでの30分』など最新作をはじめ、『スマホを落としただけなのに』、『コーヒーが冷めないうちに』等の話題作が並ぶ。また、文学原作で人気の高い『横道世之介』、『勝手にふるえてろ』のほか、世界中にファンを持つアニメーションスタジオ「プロダクションIG」作品などを上映する。期間中は映画評論家のマーク・シリング氏を聞き手に、配信作品の監督をゲストに招いたトークイベントも YouTube で配信。アメリカではフロリダの森上美術館・日本庭園と共催でレクチャートークも実施予定。

 視聴無料。詳細はウェブサイトwatch.jff.jpf.go.jpを参照。  

(写真)49歳で電車の運転士になった男の物語「RAIL WAY」(2010年、錦織良成監督)  

ラストフロンティア、大自然アラスカの旅へ

ラストフロンティア、大自然アラスカの旅へ

 一生に一度は見てみたい神秘のオーロラ。漆黒の夜空に舞うオーロラは誰もが憧れる美しい自然現象ですが、アメリカ国内でも鑑賞することができるのをご存知でしょうか?アメリカの最北端に位置し、州の95%以上が氷河やフィヨルド、森林など、原生のままの自然として残されている「アラスカ」は、オーロラ鑑賞の聖地として知られています。現在アラスカは米国内では感染者数が最も少ない州の一つで、州外からアラスカへの旅行は一定の規制の下に許可されており、米国本土からオーロラ観測を求めたくさんの観光客が訪れています。

 現在の旅行規制では(1)アラスカへ出発前にオンラインのドキュメント(Decralation)に記入して送付、(2)出発前72時間前以内に行われたPCR検査の陰性証明(通常はEメールで受信したもの)の提示が求められており、これらを満たせばアラスカ到着後に14日間の自己隔離も必要ありません。また、万が一到着までに検査結果を受け取れなかった場合、検査結果がEメールで届くまでの間は隔離を求められますが、現在ほとんどの場合で3日以内で結果が出ているため、特に心配をする必要はありません。

■アラスカのオーロラの特徴

 アラスカは世界でも活発なオーロラを見られる場所として知られており、1980年代に初めてオーロラ観測ツアーが本格的に始まったのもアラスカです。特にアラスカ州の中心に位置するフェアバンクスはオーロラ観測で有名な町で、郊外にはアラスカ大学の観測所もあり、世界中から研究者たちが集まってくるほどオーロラ観測に適した場所です。

 北極圏境界線は「オーロラオーバル」と呼ばれオーロラが出現しやすい地域とされていますが、フェアバンクスはそこから少し南に位置しているため、北極圏境界線の上空で出現したオーロラがフェアバンクスからは北の空高くに見え、真上ではなく正面にオーロラを見ることができます。しかし、オーロラの活動が活発になるとオーバルが大きく広がり、通常より南方で出現することもあります。その場合フェアバンクス上空、またはそれよりさらに南でオーロラが出現することもありますが、フェアバンクス郊外なら理想的な環境でオーロラを観測することができます。また、最近ではオーロラの出現予報を確認することもできるようになりました。

 それでは、アラスカでのおすすめの過ごし方をご紹介します。

■郊外滞在型/チナ温泉

 オーロラ観測が一番の目的の方におすすめな過ごし方。最も理想的なのは、街から離れた光の影響が少ない郊外のロッジに滞在して、日中はのんびり過ごし、夜中は寝ずにオーロラの出現を待つというプランです。ほとんどのロッジの周辺には何もないため、夜のオーロラ観測に集中することができます。

 アクティビティーも楽しみたい方には、フェアバンクス郊外にある温泉リゾート「チナ温泉」もおすすめです。屋外温泉や屋内温泉プールが完備されているだけでなく、雪上車や犬ぞり、遊覧飛行、ガイド付き自然散策、通年オープンしているアイスミュージアムのツアーなどに参加することもできます。

 また、部屋から徒歩数分の場所に夜中も利用できる大きなオーロラ待機所があるので、「オーロラに気づかずうっかり部屋で寝てしまった」という心配もなく大変便利です。いつ現れるかわからないオーロラを、チャンスを逃すことなく観測できるのが郊外ロッジ滞在型の最大の特徴です。

■フェアバンクス市内滞在型

 オーロラもアクティビティーも、ショッピングも楽しみたい方におすすめな過ごし方。アラスカ第2の街フェアバンクス市内に滞在して、日中はアクティビティーやショッピングを、夜は郊外でオーロラを観測する贅沢なプランです。オーロラ観測だけでなく北極圏境界線を越えてみたり、アラスカ大学の博物館などもお楽しみいただけます。

 オーロラ観測ツアーは通常午後8時または10時から午前2時までの4〜6時間。そのうちの40分から1時間は移動時間となるため、実際の観測(待機)時間が3〜55時間と一晩中観測(待機)可能な郊外滞在型に比べて短くなります。

 引き続きソーシャルディスタンシングが強く要請されていますが、アラスカの人口密度は極めて低く、コロナ禍以前からニューヨークのように街が人で溢れかえることありません。また、オーロラ観測は屋外となり、普段は混雑する市内のホテルや郊外のロッジも現在はソーシャルディスタンシングを保ってお過ごしいただけます。

 日本への一時帰国や海外旅行を諦めている方も、アメリカ国内で安心・安全に行ける、一生に一度は体験したい自然の神秘をその目で確かめてみてはいかがでしょうか。

※記事作成時の情報となりますので、最新情報は各公式機関にてご確認ください。※現在地域により移動制限等が発表されておりますので、各州の最新情報や現地大使館・総領事館からの安全情報をご確認ください。

旅行会社 アムネット バケーション/テーマパークデスク
amnet-usa.com

編集後記 11月21日

【編集後記】
 みなさん、こんにちは。11月も中旬を過ぎ、来週は感謝祭を迎えます、という、だいたいこの時期のマンハッタンは、例年ですと道路にきらびやかなイルミネーションが飾られて、ホリデーシーズンの到来を感じさせるのですが、今年は五番街やブロードウエーも街路樹の電飾が部分的に光っているくらいで、店頭の歳末商戦を感じさせる活気はありません。それどころか、まだまだ板張りの大型店ばかりが目について、すっかり商戦気分はなりを潜めています。メイシーズ百貨店名物のサンタクロースも今年は160年の歴史の中で初欠席だそうです。新型コロナウイルスはまたぶり返して来ていて、本日19日からニューヨーク市内1700校の公立学校が全校休校となり110万児童生徒が2週間自宅待機となりました。そして大統領選挙が終わって2週間経つ今も、開票に不正があったする確たる証拠が提示できないまま現職大統領が負けを認めず、大統領選挙のシステム自体が違憲だという大型訴訟を準備して米国の大統領選挙の根幹を揺るがしかねない状況です。そんな中で、レストランは到来する冬将軍に備え、屋外飲食の冬支度を始めています。また日本食レストラン協会の働きかけも奏功し、カウンターでのすしの接客営業が認められるなど明るいニュースもありますが、コロナと大統領選挙の2つのテーマが頭から離れない毎日です。パンデミックに入ってから失業保険給付を受けていた大勢の国民への支給期限もそろそろ切れ始め、新たな景気刺激策とワクチンの迅速な投与開始の段取りが必要ですが、ビザの問題も含め、国家レベルで「大事なこと」が全てストップしています。この空白をなんとかしてほしいものです。これ以上の社会的禍はもういらないという気分。せめて、こんなときは怪我をしたり、事故に巻き込まれたり、物をなくしたり、電車にカバンを忘れたりといったありえないバカなことが起こらないように身辺注意するのみです。それでは、みなさんよい週末を。(「週刊NY生活」発行人兼CEO三浦良一)


【今週の紙面の主なニュース】(2020年11月21日号)

(1)すしカウンター対面営業をNY市認可 1面
(2)風の環、仙台からNYへ 2面
(3)尊敬する女性 2面
(4)常盤新平3 ヴィレッジの物語 3面
(5)視座 点描 トランプは負けた 4面
(6)レストランさあ冬支度 5面
(7)尺八を世界に伝えて 5面
(8)板張りまだ外せません 6面
(9)ニューヨークの魔法 11面
(10)コロナ時代の帰国受験 13面