「ヌチグスイ」体に良くて美味しい沖縄料理をご家庭で

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元気と美味しいを求めて料理の達人が腕を振るう (8)

 イーストビレッジの居酒屋「うみのいえ」が今年3月、本格的な沖縄料理の店「UMINOIE」として生まれ変わりました。今号では、その「UMINOIE」で腕をふるう鈴木理恵さんに家庭で作る沖縄料理を紹介して頂きます。

 沖縄は「医食同源」「薬食同源」の思想で築かれた世界的にも有名な健康長寿の地域。山、海、自然の恵みを受けたミネラルやビタミンなど栄養豊富でバランスの良い食習慣で、「命薬〜ヌチグスイ」という言葉に代表されるように、食事こそが私たちの生命を支え、健康を守る最も大事な薬であるという「医食同源」「薬食同源」の思想が根付いています。健康長寿の沖縄で伝統的に食べられてきた、免疫力を高める手軽な沖縄家庭料理を2品ご紹介します。

【うみのいえ】

 NYで唯一の沖縄料理店。沖縄のヘルシーで栄養価の高い食材を使用した沖縄料理「命薬~ぬちぐすい」を提供。沖縄県産のハーブティ「神様のおくりもの」「沖縄のおくりもの」や天然抗菌作用の月桃スプレー「Peach moon」、ミネラル豊富な天然塩「神様の塩」等の沖縄特設コーナーも併設。泡盛と40銘柄以上の日本各地の焼酎を揃える。屋内・屋外・テイクアウト営業中。営業時間:午後5時から
(無休) 電話:646-654-1122
83 E. 3rd St. New York, NY 10003
www.facebook.com/Uminoie-155573207813232/

【鈴木理恵プロフィール】

2020年2月からニューヨーク在住。うみのいえで沖縄料理調理を提供している。


【人参シリシリー】

 人参シリシリーの「シリシリ」とは、沖縄の言葉で「千切り」の意味。沖縄では専用スライサー「人参シリシリ器」がスーパーやおみやげ屋さんで販売されています。人参に含まれるベータカロテンは、抗酸化作用・免疫力を高める作用があると言われており、油と一緒に摂取することで吸収されやすくなります。調理に油を使用する人参シリシリーは、ベータカロテンを効率よく吸収できる沖縄料理のひとつ。美味しくて栄養価の高いにんじんしりしりーは、色も鮮やかで食卓を彩る1品です。

<材料>
人参1本、卵1〜2個、ツナ 1/2缶
塩胡椒、ほんだし

<作り方>
①人参の皮を剥き、約5センチの千切りにする。
②フライパンに油を入れ、強火で千切りの人参を炒める。
③全体に油が回ったら、ツナを入れ弱火で炒める。
④溶き卵を全体に加えて、更に炒める。
⑤卵に火が通り、人参がしんなりして来たら、塩胡椒・ほんだしを加えて味を整えできあがり。
*人参を炒める際、甘みを引き出すため、弱火でじっくりを火を通す。


【ゴーヤの天ぷら】

 沖縄料理といえば「ゴーヤ」。ゴーヤには疲労回復・免疫力を高めるビタミンCが豊富に含まれ、加熱してもビタミンCが壊れにくいと言われています。他にもカルシウム、カリウム、鉄分、食物繊維が豊富でお肌にも良いスーパーフードで、まさに「命薬〜ヌチグスイ」。ゴーヤの天ぷらは、油との相性から苦味がまろやかになる料理として人気の沖縄料理です。

<材料>
ゴーヤ1本、卵1個
小麦粉、冷水、揚げ油
ウスターソース、七味唐辛子、塩

<作り方>
①ゴーヤを7〜8ミリ幅で輪切りにし、中のわたを取り除く。
②ボールに小麦粉、卵、冷水を混ぜ合わせ衣を作る。
③小麦粉をまぶしたゴーヤを衣にくぐらせる。
④中温から高温で揚げ、薄いきつね色になったら鍋からあげる。
⑤小鉢にウスターソースを入れ、七味唐辛子をかけたものか、お好みで沖縄産天然ミネラル豊富な神様の塩を付けてお召し上がりください。
*ウスターソースに七味唐辛子をかけて食べるのが沖縄の天ぷら