解雇一転自立で得た生きる喜び

ピラティス・インストラクター

小林香代さん

 現在、マンハッタンのアッパーウエストにあるEQUINOXでセレブリティー相手にピラティスを教えている小林香代さんはこの夏まで、ニューヨークの日系大手総合商社で働いていた。9月30日の朝、小林さんが出社するとデスクの上の電話が鳴った。「会議室に来てくれますか」。上司に呼ばれていくと、日本人の上司と米国人の人事担当者がいた。「今日でカヨの仕事は終わりだからもう、今から帰っていいですよ」。6年間務めた会社で人員削減の現実に直面した瞬間だった。実にあっけなかった。同僚にグッドバイも言う機会もなかった。ショックだったが自分でも意外なくらい冷静だった。

 それより、小林さんの生活と人生を支えることになったのは、自分の余暇を使って講習を受けてピラティスの講師の米国での資格認定を受けていたことだ。解雇の当日にジムに事情を告げるとすぐに仕事の時間を増やしてくれた。手に職を持っていると身を助けるとは聞いていたが、経済的な面だけでなく仕事を通じて社会との関わりを維持できたことが何より心の安定になった。

 「受講して下さる方は、さまざまです。普段では会わない分野の方、怪我から立ち直り、健康に目をむけている方、出産前、出産後の方、姿勢を直したい方、他にも色々な目的を持ってピラティス を受講してくださっています。一番嬉しいことは、受講して下さっている方々が、少しづつ状態が良くなり、毎回丁寧にお礼を言ってくださることです。コロナ禍の状況で、多くの人が大切な人を失い、仕事を失い、途方に暮れ、精神的にダメージを受けている状況で、身体を動かすことが、どんなに精神的、身体的にサポートするかを実感しました。そして受講して下さる方々から生きているエネルギーを頂き、心から感謝しています」と話す。

 もともとは、ダンサーとしてブロードウエーの舞台に立ちたいと夢を抱いてニューヨークにやってきた。千葉県市川市で生まれ、3歳の時からローカルのバレエ教室に通い、東京の橘バレエ学校に入学、フリーランスでバレエの道に進みその後、ヘルニアとなりバレエ界から演劇界への道に進むことに。テレビドラマや舞台の仕事もしたが安定した仕事ではないと思い、大手食品メーカーの海外営業部でOLとして勤務。5年という区切りで会社を辞め、以前からの夢、海外に行って、違う文化で色々な経験をしたいと思いニューヨークの地に。そして心の底には、ブロードウエーの舞台に、NYで踊りたいという野望が滞在1年の予定を16年にした。オーディションを受けミス・サイゴンのオフオフブロードウエーのステージにもアンサンブルのダンサーとして舞台にも立った。抽選永住権に当選、グリーンカードを取得したこともプラスだった。

 NPO 団体のジャパン・パフォーミングアーツのソーシャル・アーツ・マネージャーとして数年前からボランティア活動もしている。これからの目標は、多くの人にピラティスの良さ広めることもそうだが、日本の若いダンサーたちの海外進出のアドバイザーとしても、培った経験を活かして、日本とNYの両方の拠点で仕事ができるようにする事だという。

 「ニューヨークはとても精神を鍛えられる街です。悔しいという思いと立ち上がる気概が、ここまでの私に背中を押してくれました。クリエイティブにこれからのジャーニーを歩みます」と笑顔を見せた。(三浦良一記者、写真も)

 

話題作が目白押し

 2020年3月に、NYCの顔であるブロードウェイの灯りが消えて、抜き足差し足でなんとか再開に漕ぎ着けたのが今年の9月。やっと本来の賑わいを取り戻しつつあるのは実に喜ばしいことである! 一足お先に再開したのはディズニー系の「アラジン」、「ライオンキング」、そしてお馴染みの「オペラ座の怪人」、「シカゴ」など。肝心の観劇だが、1年半ぶりとなる今回は正直何でも良い。とにかく一刻も早く劇場の空気を胸いっぱいに吸って、歌と踊りの夢幻の世界に飛翔したいのだ!

 私が選んだのは「Jagged Little Pill」(ジャグド・リトル・ピル)。カナダ出身の女性ソングライター、アラニス・モリセットの空前のヒットアルバムをベースにしたジュークボックス・ミュージカルだ。オフで制作され、2019年にブロードウェイに昇格したが、コロナによって閉鎖に追い込まれ、今年10月に新たに上演を開始した。既存の曲をちりばめて、後付けでプロットやストーリーでもって隙間を埋めるジュークボックス系は、楽曲の知名度&人気は保証済みで、観客からすると知ってる曲を口ずさめるという取っ付き易さも魅力である。

 物語の舞台はNY郊外のコネチカット州。そこに暮らすヒーリー家は傍目から見ると非の打ちどころのない理想的の家族。がしかし、それぞれに人に言えない裏の顔があったのだ。専業主婦のメリージェーンは鎮痛剤依存症、弁護士の夫ステーブは家族を省みないワーカホリック、夫婦中も冷め切っている。養女に迎えた15歳の黒人でバイセクシャルの少女フランキーは白人社会の中で自分の居場所を探している。そして息子ニックは見事ハーバード大学への入学が決まったものの、友人のパーティーで厄介な事件に巻き込まれ・・・。    

 『ジャグド・リトル・ピル』は、ABBAの「マンマ・ミーヤ!」の成功に学び、脚本家、演出家、音楽アレンジャーに世界的な数々のアワードを受賞した超一流のクリエイターを起用。非常に丁寧に制作されており舞台芸術としての質は高い。しかし脚本においては人種差別、麻薬中毒、LGBTQ、レイプなど盛り沢山というより詰め込みすぎで、強烈な印象が残る場面が少ないのは残念。正直言うと、あの辛口のニューヨークタイムズ紙が絶賛したことやトニー賞では最優秀脚本賞を獲得したことが不思議でならない。    

 本作の見所はやはりアラニス・モリセットの楽曲。名曲のオンパレードの中で、私の目を釘付けにしたのは新進女優ローレン・パテンが歌うアラニスの代表曲「ユー・オウタ・ノウ」。恋人との別れを感情込めて歌いあげる彼女のエネルギッシュなステージングは圧巻。毎回拍手が鳴り止まずショーストップになるほど最高に盛り上がる瞬間だ!トニー賞で助演女優賞を獲得したのも納得。ブロードウェイにまた新たなスターが生まれたと確信した。    

 ホリディーシーズンに突入した今、話題作も目白押し。悲劇のプリンセス、ダイアナ妃のミュージカル「DIANA」やマイケル・ジャクソンの半生を描いた「MJ THE MUSICAL」などに注目が集まっている。海外からのお客様がまだ少なく、どの作品も比較的簡単にチケットが手に入る今だからこそ、ブロードウェイ城下町に住む我々がミュージカルを応援したい!尚、コロナ禍のため、劇場に入る際はワクチン接種証明と身分証明書の提示が求められ、劇場内ではマスク着用を厳しく義務化されている。 それでは、皆様、劇場にてお会いしましょう♪

 トシ・カプチーノ:キャバレー・アーティスト/ 演劇評論家、ジャーナリスト130名で構成されるドラマ・デスク賞の数少ない日本人メンバー。週刊NY生活「新ブロードウエー界隈」連載中。TV:TBS「世界の日本人妻は見た!」日本テレビ『愛のお悩み解決!シアワセ結婚相談所』「スッキリ」「ZIP!」studio82℉所属タレント

編集後記 11月27日号

みなさん、こんにちは。在日米国大使館が今年9月21日から12月31日までの期間限定で学生(F1とM1)および交換交流プログラム(研修・インターンシップ)の新規ビザ(査証)申請と更新手続きで、通常は必要とされる「面接審査」を免除し、申請書の郵送だけでビザの申請をすることができる暫定的な特別措置を現在も続けています。コロナ禍で渡米を見合わせていた日本人留学生などが続々とこの期間中に申請して恩恵を受けているようです。この特例措置、米国務省が全世界的にやっているわけではなく、日本の米国大使館だけで実施されています。米国政府は今月8日からワクチン接種したことを条件に海外からの来米者を受け入れ始めましたが、それまではイギリス、アイルランド、ヨーロッパ諸国、中国、インドなどの在外米国大使館では各種ビザの発行はずっと停止していました。なぜか日本だけが9月から学生ビザの発行を行っていて、しかも「面接なし」の特例緩和です。この恩恵を受けていたのは、日本人学生や研修生だけではありませんでした。11月14日に来米した眞子さんもその一人だと思われます。NYの移民専門の加藤恵子弁護士は「眞子さんが複雑性PTSDで大使館員との面接により精神的な負担をかけないようにという米国大使館の計らいとも考えられる」と今週号の連載記事の中で述べています。加藤弁護士の言う通りなら、眞子さん一人の渡米のためにビサ審査行程全体の一部に手を加えて米国大使館が便宜を計ったことになります。そんなすごいお膳立てを一体誰が頼んだのか、勝手に米国大使館が忖度したことなのか、それとも関連性自体そのものが全くないのか、事実は分かりませんが、特例措置期間中にすっぽりハマった中での渡米だったことだけは確かです。東京の米国大使館にダイレクトにeメールで問い合わせたところ、「プライバシーの問題なのでコメントはできない」との回答が翌日に返ってきました(今週号の本紙1面と6面に記事、回答全文掲載)。皇族を離脱しても周りが気遣う特権階級の生活は、本人たちが意識するしないとに関わらず海外でも存在し続けるものなのでしょうか。サンクスギビングデーの華やかなパレードは二人の目にどう映るのか、映ったのか、同じ空の下で気になるところではあります。きっと買い物袋を抱えてニューヨークの雑踏の中に紛れ込み、ニューヨーカーとしての開放感を味わっていることでしょう。感謝祭を境に今年の米国は、2年ぶりの歳末商戦とホリデーシーズン一色に染まりそうです。それでは、みなさん、よい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)

【今週の紙面の主なニュース】(2021年11月27日号)

(1)米国大使館のビザ特別措置 眞子さん来米時期と重なる
(2)色彩美に芸術の力 千住博が現代を彩る
(3)はい、奥様!ご主人が作る手料理  生き生きEATS
(4)日本人女性の働き方 改革とワークライフバランス
(5)加藤弁護士のビザ最前線 米国大使館の特別措置を解説
(6)NY日系人会(JAA)  新会長に佐藤貢司氏
(7)アニメNYCに5万人  人気の日本勢に長蛇の列
(8)アンディ・ウォーホル展 ブルックリン美術館で開幕
(9)世界の女性に自立支援  NY生活ウーマン 藤川恵美子さん
(10)「ハレルヤ!」    ニューヨークの魔法 岡田光世

色彩美に芸術の力

千住博が現代を彩る

 画家、千住博さんの展覧会「スペクトラム」がチェルシーに新しくオープンした画廊、サンダラム・タゴール・ギャラリーで来年1月15日まで開催されている。千住さんといえば、青を基調とした滝の日本画で有名だが、今回は、心機一転、カラフルで色彩に溢れた作品が並ぶ。春夏秋冬の四季を彩る黄色や緑、ブルー、赤といった今までにない色使い。何があったのか。

 「アトリエで40年間使わなかった絵の具が出てきて使ってみた」というのは千住さん一流の照れだが、本当は、今までとは逆に、滝の内側から外を見た時に世の中が色彩に満ちていることを伝えたかったからだ。

 「コロナだからこそ、この色彩豊かな作品を描いてみたいと思った。滝の内側から世界を見てみたら、こんな閉塞感に満ちていたと思われるCOVID-19 の時代だけど、なんて、世の中は色彩に満ちているのか。そうやっていつの時代も足りないものを補完していくのが、アートの役割だと僕は思う。例えば、クロード・モネやルノワールのあの温かい光に満ちた絵を描いていたのは、実はヨーロッパが第一次世界大戦の暗い時代なんですね。で、日本の狩野永徳が戦国時代に花鳥図を含む四季図を1枚にまとめて描いて秀吉に贈ったのもピース・メーキング・プロセスとして描いたわけです。四季は別々に描いたらいいじゃないかと思うじゃないですか。でもそれを平和創造として、利害関係が全く異なる概念がハーモニーを奏でることができる、これが芸術なんですね。今の時代に何が足りないかを考えた。それはやっぱり色彩だろうと。世の中でCOVID-19のようなものが山奥から引っ張り出されてきて、時に猛威を振るうのを改めて感じるわけです。東日本大震災の3・11の時もそうでした。

 こんなに色彩に溢れていることを見ることによって活力を得て、それがやっぱりアーティストからのメッセージだと思うんですよね。やっぱり人々が生きるためには美が必要。見て元気出して勇気もらって生きる力を回復して、それも自然が私たちに与えてくれている。自然の中で生かされているということです」と熱く語る。

 現在、シカゴ美術館でも大規模な展覧会が同美術館の安藤ルームで来年3月13日まで4か月間開催されている。コロナの先にあったのは鮮やかな色彩だった。

(写真)「滝の裏側から外を見た色彩に溢れた世界。コロナの時代だからこそ描きたかった」と絵の前に立つ千住氏(16日、写真・三浦良一)

はい、奥様! ご主人が作る手料理

プロに聞く、生き生きEATS(イーツ)

元気と美味しいを求めて料理の達人が腕を振るう (19)

  今月は、ニューヨークのお寿司好きなら知っているクイーンズ区サニーサイドにある竹寿司オーナーのロビン川田さんに、ご主人が奥さんに作ってあげられる簡単で美味しいメニューあれこれを紹介してもらいます。竹寿司といえば1980年代半ばまでグランドセントラル駅横のバンダービルトに店を構え、日本企業の進出拡大で大賑わいを見せた寿司店。その繁盛ぶりは『ニューヨーク竹寿司物語』(朝日新聞社・刊)の本にもなったほど。仕入れは今も昔と変わらずフルトン市場からの直買いを守っているからネタはとびきり上等だ。

竹寿司 Takesushi

43-46 42nd Street

Sunnyside, NY 11104

Tel (917)577-3969


■マグロのガーリック焼き

材料(1人前)

マグロの丸太切りをスライス

もしくは店で買った刺身用マグロの残り

塩 少々

胡椒 少々

ニンニク 少々

オリーブオイル

【作り方】

 マグロの刺身全体に塩と胡椒をふりかける。

フライパンにオリーブオイルを敷いてみじん切りしたニンニクを入れ、茶色に色つくまで焦がす。

マグロの全ての面を約5秒ほどフライパンに押し付けて、色がしろくなるまで焼く。

 表面全体が白く焼けたらまな板で1センチ幅にスライス。見た目はカツオのたたきのようになる。

ポン酢醤油、わさび醤油でいただく。中身は刺身なのに表面はステーキ。和洋折衷の美味い味。


■中国茄子のしぎ焼き風

材料(2人前)

中国茄子 1本

生姜 少々

ネギ 少々

オリーブオイル

【作り方】

 中国茄子は皮が柔らかくて中は甘く、紫の色も発色が綺麗で和食料理にも使える。フライパンにオリーブオイルを入れて皮の方から焼き始め、2〜3分で皮が黄色く焼けてくるので、裏返し、水を1ミリほど入れて蓋をして水分がなくなるまで中火で煮る。柔らかく焼き上がるので皿に盛り付け、ネギと生姜を乗せて、わさび醤油でいただく。とろっとしいて中がジューシーで茄子の美味しさが凝縮され香ばしさがいっぱい。甘くて美味しい。


■サーモンのベリー(腹トロ)焼き

材料(1人前)

皮と脂のついたサーモンの大きな切り身 1個

【作り方】

 中国茄子は皮が柔らかくて中は甘く、紫の色も発色が綺麗で和食料理にも使える。フライパンにオリーブオイルを

 皮の方を先に焼き、焦がし気味に。脂の方はさっと炒める程度。サーモンスキンのつまみとは別に

おかずとしての香ばしさがあり、食が進む一品だ。口の中で、パリパリのサーモンスキンと魚の脂身が混ざり合い、脂の乗ったかなり濃い味の焼き魚風を楽しめる。


■サワラの味噌焼き

材料(2人前)

味噌 200g

みりん 大2

酒 大2

水 50cc

砂糖 大5

【作り方】

 魚の切り身を1日から2日冷蔵庫で漬ける。ラップに包んで冷凍して保管。食べる時に解凍。味噌を洗ってとって焼いて食べる。オーブン、魚焼き器などを使う。


■ヤリイカ

材料(1人前)

なるべく大きいヤリイカを一杯

【作り方】

 手を中に入れて引き出し、背骨を抜く。目玉から下はゴミ。下足は5秒、沸騰したお湯に入れる。中まで熱が通らないように、足は柔らかくなる。身は、手のひらの大きさくらいにして調理する。なるべく細かく縦横に碁盤の目よりも細かい切れ目を入れる。寿司にも使える。出す時には「イカがですか」と出す。

日本人女性の働き方改革とワークライフバランス

コロンビア大学ビジネススクール日本経済経営研究所

12月1日ライブウェビナー

 コロンビア大学ビジネススクール日本経済経営研究所は12月1日(水)午後7時から8時まで、ライブウェビナー「日本人女性の為の働き方改革とワークライフバランス」を開催する。

 「日本人女性の為の働き方改革とワークライフバランス」のこれまでの軌跡、現状、そして今後の展開や課題について、各分野において日本の第一線で活躍する3人が登壇する。パネリストは、タサン志麻さん(パーソナルシェフ、ライフスタイルアドバイザー)、轟麻衣子さん(株式会社ポピンズホールディングス代表取締役社長)、二瓶美紀子さん(株式会社ワーク・ライフバランス ワーク・ライフバランスコンサルタント、社会保険労務士)。

 タサンさんは、大阪あべの・辻調理師専門学校、同グループ・フランス校を卒業。ミシュラン3つ星レストランでの研修を終了し帰国後、老舗フレンチレストランなどに約15年勤務。結婚を機にフリーランスの家政婦として活動。各家庭の家族構成や好みに応じた料理が評判を呼び「予約がとれない伝説の家政婦」としてメディアから注目される。轟さんは、1987年に母である中村紀子が設立した「働く女性を支援する」株式会社ポピンズの取締役に就任し、0歳からのグローバル教育を担うポピンズアクティブインターナショナルスクール代表理事を兼務。2017年にはマッチング型ベビーシッターサービスを展開するスマートシッター株式会社取締役に就任。二瓶さんは、地方都市の中小企業や自治体から、IT企業、大手総合商社まで幅広い分野でコンサルティング・研修を実施。前職の外務省にて多文化・多言語での環境下、コミュニケーションを重視したマネジメントを実践した経験を持ち、労働法制や労働政策にも詳しく、グローバルな視点からのアドバイスに定評がある。

 視聴無料だが要事前申し込み。言語は英語。申し込み・詳細はウェブサイトwww.gsb.columbia.edu/cjeb/を参照。

在日米国大使館のビザ特別措置、眞子さん来米時期と重なる

 在日米国大使館が今年9月21日から12月31日までの期間限定で学生(F1とM1)および交換交流プログラム(研修・インターンシップ)の新規ビザ(査証)申請と更新手続きで、通常は必要とされる面接を免除し、申請書の郵送だけでビザの申請をすることができる暫定的な特別措置が現在も施行されている。

 申請資格は、日本国籍を有する者、日本に滞在していること、学生ビザ(F、Mまたは一部のJビザ(中高生、大学生、教授、研究者、短期滞在学者、専門家に限る)を申請する者となっている。

 小室圭さんと10月26日に結婚した眞子さんが入籍後約3週間という異例の早さでビザを取得し、今月14日にはニューヨークに降り立てたのもこの特別措置があったからとみられる。在日米国大使館と領事館のサイトに「重要なお知らせ」として郵送申請の特別措置がアナウンスされている。米国向けのビザの発給は全世界共通ではなく、各国の米国大使館が裁量権を持って独自の方法を取っている。今回の期間限定特別緩和措置は、日本の米国大使館のみで実施、その理由については明らかにしていない。

 NYの移民専門の加藤恵子弁護士は「眞子さんが複雑性PTSDで大使館員との面接により精神的な負担をかけないようにという米国大使館の計らいとも考えられる」と話す。11月8日から米国はワクチン接種を条件に海外からの来米者を受け入れているが、それまでは英国、アイルランド、ヨーロッパ諸国、中国、インドなどの米国大使館では各種ビザの発行は停止していた。日本だけが9月から学生ビザの発行を行っている。加藤弁護士の言うことが正しければ、眞子さんの来米のための米国ビザ取得は、事前に「超法規的な」お膳立てをされていたことになる。在日米国大使館は23日、本紙の取材に対し、「プライバシーの問題のためコメントはしない」と回答した。

眞子さんの短期査証取得、在日米国大使館がコメント

「プライバシーの問題につきコメントできない」

 在日米国大使館に学生ビザ手続きの特別措置と眞子さんが短期でビザを取得して渡米できたことの関係性を問う11月22日付の本紙のeメールでの質問に、東京の在日米国大使館は翌23日次のように回答した。

【質問】

My name is Ryoichi Miura, Japanese journalist in New York. I have a question;  Could you tell me the reason why US special application for F -1,M-1 and J visa started September  21 to December 31 was set to be  postal mail apply only and without interview process?   Former Princess Mako-sama came to New York on November 14th after got married in just three weeks before, so did US embassy prepared for the Mako-sama go abroad to US with this special short term process? Please send me your reply as soon as possible.

【米国大使館の回答】

Dear Miura-san,

We have received your inquiry.  For privacy reasons, the U.S. Department of State does not comment on specific visa applications.  Thank you for your understanding.

Best regards,

The U.S. Embassy in Tokyo

(原文まま)

(関連記事)在日米国大使館の学生ビザや交換交流ビザに対しての特別措置

在日米国大使館の学生ビザや交換交流ビザに対しての特別措置

 小室圭さんとご結婚された眞子さんが入籍後に約3週間という異例の速さでビザを取得されニューヨークにいらしたことは、日本国内および先週号の本誌でも記載されました。いくつかの起因する点は考えられますが、その一つは、学生(F-1とM-1)および交換交流プログラム(研修・インターンシップ)の新規または更新でビザを申請する人たちが、面接を受けずに郵送でビザ申請がすることができるという在日米国大使館の暫定的な措置でしょう。9月21日より12月31日までの短期間のみ認められた措置で、下記の条件を満たしていなければなりません。

・ 日本国籍を有する

・ 日本に滞在している

・ F、Mまたは一部のJビザ(中高生、大学生、教授、研究者、短期滞在学者、専門家に限る)を申請する

・過去にESTA(電子渡航認証システム)の申請を拒否されたことがない

・ 日本、米国、またはその他の国で逮捕されたことがない

 これは、在日米国大使館と領事館のサイトに「重要なお知らせ」として掲載されています。郵送による申請方法のURLもそのサイト内に記載されています。

 各国の米国大使館は、ビザ発給に大して独自の方法を取っております。幾つかの米国大使館のサイトを調べてみたのですが、今回の措置は、日本の米国大使館のみのようです。眞子さんが複雑性PTSDで大使館員との面接により精神的な負担をかけないようにという米国大使館の計らいとも考えられます。ちなみにコロナ状況下で、イギリス、アイルランド、ヨーロッパ諸国、中国、インドなどの国では米国大使館で各種ビザの発行を停止したりしておりました。ようやくビザ発行も再開され、FDAまたはWHOが認可したワクチンを2回摂取した人は、11月8日から米国に入国できるようになりました。

 この大使館の措置で巷では12月31日までにF-1、M-1ビザやJ-1ビザが無制限に発行される、また就労ビザなども審査が緩和されるようだなどという噂がでているようですが、それは違います。たとえ面接が免除されたとしてもビザの審査は通常通り行われ、書類の不備または必要な書類が足りないと大使館で判断した場合は、電話またはEメールで要求があり、その要求に即して足りない情報や書類を再郵送しなくてはなりません。そして、あくまでの特別措置はこの3つのビザのみで、他のビザに関して新規申請の場合は面接を受けなければなりません。(加藤恵子/ニューヨーク州弁護士)

(関連記事)在日米国大使館のビザ特別措置、眞子さん来米時期と重なる

アニメ祭5万人、日本勢に長蛇の列

 アニメや漫画など日本のポップカルチャーの祭典「アニメNYC」が11月19日から21日までの3日間、マンハッタンにあるジャビッツセンターで開催された。前日までに5万人分が売り切れ、初日の18日は入場するのに4時間も待たされる混雑ぶりだった。(写真:「鬼滅の刃」のコスプレをしたファンたち)

 コロナがまだ収まっていないこともあり日本からのゲストは少なかったが、英語吹き替え版の声優の参加が充実しており、ドラゴンボールZの孫悟空役のショーン・シュメルや「進撃の巨人」のエレン・イェーガー役のブライス・パペンブルックら人気声優が集結。「鬼滅の刃」の主人公竈門炭治郎役の声優ザック・アグラーさんらのシンポジウムには1600人収容の会場に入りきれないほどの盛況となった。日本からは「アップルシード」(2004年)や最近では「攻殻機動隊 SAC2045」で知られるアニメ監督の荒牧伸志氏のパネルディスカッションやサイン会が行われ好評だった。「僕のヒーローアカデミア」などで知られる作曲家・林ゆうきさんのコンサートや、日本のVチューバーと回線でつないでの初のホロライブなども行われた。「ベルセルク」で知られる漫画家で今年5月に54歳で亡くなった三浦健太郎さんを追悼する大型ボードが設置され、多数のファンが書き込んでいた。

 日本企業はおなじみのバンダイナムコや紀伊国屋書店などに加え、講談社USAが「進撃の巨人」展、エン・プレス(KADOKAWA)が「トイレの花子君」、アニプレックスが「鬼滅の刃」などの展示で参加した。日本政府観光局(JNTO)もブースを出し、コロナ後をにらんだ観光キャンペーンを行った。在ニューヨーク日本国総領事館も協力し、総領事の山野内勘二大使が19日のオープニングに先立ち「鬼滅の刃」のテーマ曲「紅蓮華」を同館SNSでギター演奏し公開した。(武末幸繁、写真も)

ニューヨーク日系人会、新会長に佐藤貢司氏

 ニューヨーク日系人会(JAA)は18日の総会で2022年度からの役員選挙を行い、佐藤貢司副会長(62)=写真=が新会長に選出され、満場一致で承認された。現在オリエント・コーポレーション・オブ・アメリカのシニア・バイス・プレジデント兼現地最高責任者。ニューヨーク州弁護士。日本の外立法律事務所、NYのケリー・ドライ・ワーレン法律事務所で弁護士を務めた。JAAに2003年入会。04年から理事、09年から21年まで副会長。奨学金制度委員長、年次晩餐会委員長を歴任。米日協会カウンシル・リーダー。JAAの佐藤登元会長(在任1989〜90)の長男。二世代目の会長。

 以下役員は次の通り(敬称略)副会長・安西弦、ジュリー東、デビット広村、本間俊一、石田圭子、伊藤リキ、岩原誠、金重ユキ、スーザン・マッコーマック、満仲恒子、村瀬悟、カマール・ラマニ、竹田勝男。主事・石塚信久、副主事・ジュリー東。会計・長谷川久美子、副会計・下村昌樹。名誉理事・スキ・寺田・ポーツ、小野山弘子、大島襄。

 スーザン大沼前会長は通算11年間、初の女性会長として務め、2007年にJAA100周年記行事を開催、同年からシニア・ウィーク(現秋のヘルス・フェア)を始め、高齢者問題協議会や女性実業家の会の発足に尽力した。今後は名誉会長となる。