KAWS巡回展示

ロックフェラーセンターに

 ブルックリンを拠点に活動する世界的現代アーティストのカウズ(KAWS)の高さ約5・5メートルの大型作品「シェア」が、ロックフェラーセンターに登場した。目がバツになったデザインが特徴で、これまでディオールやナイキ、ユニクロなど多くのブランドとのコラボ商品やメーシーズの感謝祭パレードのバルーンにもなり、世界各地で展示会を行っている。

 今年2月から7か月にわたり、ブルックリン美術館で開催した大規模な特別展「ホワット・パーティ」も今月5日に終えたばかり。今回の展示ではカウズのアイコンともなっているキャラクターの「コンパニオン」が、ピンクのキャラクター「BFF(Best Friends Forever)」を左手に持ち、周囲に掲げられた84本の旗もデザインしている。(9月4日、写真・三浦良一)

ジャパンフェス第2弾

再びEビレッジで夏祭り19日

浴衣コンテストも

 今年2回目となるジャパンフェスの「夏祭り」が19日(日)午前10時から午後6時まで、イーストビレッジのストリート(4番街、9丁目と10丁目の間)で開催される。主催者によると、先月の夏祭りで多くの来場者から「もっと浴衣を着る機会が欲しい」という声が寄せられたことを受け、ジャパンフェス史上初となる年に2回目の開催を決定したという。今回も浴衣の販売やコンテストが行われる予定。第1弾では100人以上が浴衣で来場し、そのうち42人が浴衣コンテストに参加、300票以上の投票が集まった。浴衣コンテストは、インスタグラムのストーリーに@JAPANFESをタグして投稿すると誰でも参加可能。総額300ドル相当の賞品景品(UMAMI SQUAREギフトカード&浴衣)が用意されている。前回のコンテストの参加者や結果、詳細はウェブサイトhttps://www.japanfes.com/を参照。

 また、10月23日(土)にチェルシーで開催されるニューヨーク・ジャパンフェスへの出店者も募集中。問い合わせはEメール[email protected]まで。

NY日本人美術家協会 年次展覧会始まる

 ニューヨーク日本人美術家協会(JAANY、松田常葉会長)の第49回 年次展覧会がマンハタンの天理文化協会(西13丁目43番地A、電話212・645・2800)で開催されている。

 3日夕、そのオープニングレセプションが開かれ、ニューヨーク総領事の山野内勘二大使が来場し、祝辞を述べた。(写真:山野内大使(中央)と記念撮影するJAANYのアーテイストたち)

 山野内大使は「芸術家の人が社会の出来事を反映してさまざまな視点から観察し、あるいは社会からエネルギー、光、喜びをもらい、その作品が多くの人の感動を呼び起こし、インスピレーションを与えている。公邸が現在の場所に移ったのが1972年と美術家協会創立の年と同じ。ニューヨークで来年50周年を迎える美術家協会の皆さんのご健闘とさらなる発展を祈ります」とアーティストたちに励ましの言葉を贈った。

 例年は、ワインなど飲み物などと一緒に、100人以上が集まる賑やかなレセプションだが、今回は、コロナ禍でのさまざまな制約がある中で作家20人を含め入場制限50人という感染予防をコントロールしたなかでの開催となった。

 出品者は、阿井次郎、青木壽子、青柳愛子、愛子Cascio、シモン千加子、藤原未佳子、古川文香、林幸江、柏木文子、越光桂子、松田常葉、三浦良一、長倉一美、小野田昌子、ロス郁子、竹下宏、山本さとこ、YUKAKO、遊真あつこの現会員と昨年亡くなった名誉会長の飯塚国雄。

 マックス・ブレッチャー・ジュニア賞には松田常葉さん、末村敬三賞は、林幸江さんが受賞した。また 期間中、会場ではメインの作品の展示販売とは別に2011年の東日本大震災のためのチャリティー用小作品も200ドル以下で販売しており、レセプションでは早速、来場者たちが小作品を買い求めていた。チャリティー展示作品の販売による収益金(作品価格の50%)はジャパン・ソサエティーの災害救済基金に寄付される。

 会場入場にはワクチン接種証明と身分証明書の提示が必要でマスク着用。

 開館時間は月曜から木曜が正午から午後6時。土曜が正午から午後3時。金曜と日曜は休館。展覧会は16日まで。

「秋の政局で大きな転換点に立った日本」

 菅総理の総裁選不出馬宣言により、日本の秋の政局はややシンプルとなった。仮に総理があくまで続投にこだわり、強引に人事をやり、本当に9月13日前後に解散していたら、事態はもっと複雑になっていたからだ。とにかく自民党総裁選は9月29日の投開票、そして総選挙については新政権の浸透を待って実施という可能性が大きくなった。

 自民党とすれば、新政権の人気化に加えてコロナ禍の感染拡大が抑制できれば勝てるという計算をしているであろう。だが、問題はそう単純ではない。政局の奥には日本の「国家百年の大計」を左右する2つの大きな問題が横たわっており、これを総裁選や総選挙を通じて選択しなくてはならないからだ。

 1つは財政規律の問題である。小泉政権以降の20年、日本は曲がりなりにも財政規律を意識してきた。その点で財務省は一貫していたし、例えば2009年から3年にわたって国政を担った民主党政権は世界的に見れば超タカ派の経済財政政策を採用していた。これを批判して登場した第二次安倍政権は、確かに金融緩和は行ったが投資姿勢は保守的なままであり、菅政権もその延長にある。その背景には、日本の国家債務が既に危険水域に入っているという認識があった。それでも超円安が起きないのは、巨大な国債発行残高が国内の個人金融資産で消化できているという理由であり、従って財務省は危機感を緩めずに歴代政権の財政出動を縛り続けたのである。

 だが、今回の政局ではこの「縛り」を解き放つ動きが見られる。まず自民党では高市早苗氏が「アベノミクスの継承」を言いながら、第三の矢である構造改革の旗は下ろしつつ「プライマリーバランスを崩し」てでも「危機管理投資・成長投資」を行うとしている。これが突破口となったようで、野党勢力も20から50兆円の「真水の経済対策」などと言い始めた。

 確かにコロナ禍で傷ついた経済に対しては復旧の投資は必要だ。だが、高市案では構造改革を止めて投資だけ行うという姿勢であるし、野党の案はより露骨なバラマキに過ぎない。いつの間にか、財界本流の応援団から貧困層救済に回った岸田文雄氏の経済政策にも、「改革」や「成長」への強い思いは感じられない。問題は、こうした議論の全体を通じて財政規律への意識を緩めながら、何がなんでもリターンを取るという戦略と執念が不在ということだ。これでは既に2流となった日本経済が3流、いや破綻への道を加速してゆくことになりかねない。

 2点目は、エネルギー政策だ。こちらは政局における論争は低調である。そんな中で、強い待望論のある河野太郎氏と小泉進次郎氏は、おそらくコンビを組んで菅総理の排出ガスゼロ化政策を継承すると見られている。河野氏は、再生可能エネルギーの比率アップに強い執念を見せて「パワハラ」という中傷を受けるほどだったし、小泉氏は本来自分の課題であったはずの原発処理水の排出問題で菅総理が泥をかぶってくれたこともあり、環境の小泉というイメージを辛うじて守っている。

 だが、このまま原発の稼働を増やさずに進むのでは、日本の電力需要は支えられないし、当面の排出ガス削減はできない。となれば、トヨタの豊田章男社長が明言しているように、日本国内では自動車が作れなくなる。また製鉄など他の日本の重要産業も成立しなくなる。仮に、製造業を諦めて知的な省エネ経済にシフトするにしても、現在の中進国仕様の教育改革には時間がかかる。従って、国が破綻せずに改革を進めるには期限を切っての原発稼働が必須である。

 この点に関しては、反原発派と思われている河野、小泉コンビが「2050年全面廃炉」を掲げて、それまでの稼働の許可を世論から取りつけるシナリオが期待されるが、彼らにその決意と能力があるかは未知数だ。しかしながら、彼らを含めて、この問題の争点化から逃げるようならやはり日本は破滅の道を歩むことになる。

 新人ばかりの総裁選、与野党逆転の可能性のある総選挙は一見すると派手な印象を与えるが、この秋の政局において、日本がこの2つの問題を直視できるかどうかは、国家存続を左右する分岐点となるであろう。

(れいぜい・あきひこ/作家・プリンストン在住)

劇場街再開

無料イベントタイムズスクエアで

ブロードウエー14日から

 14日からのブロードウエー・ミュージカルの再開を祝う無料イベント「カーテンアップ!」が17日(金)から19日(日)までの3日間、タイムズスクエアで開催される。期間中はメインステージをはじめ、ブロードウエー45丁目から48丁目の各所でさまざまなイベントが行われる。メインイベントとなる最終日午前11時からのフィナーレコンサートでは、シカゴ、アラジン、ライオンキング、オペラ座の怪人など多くのミュージカルに出演するキャストたちが登場し歌やダンスを披露する。出演者やパフォーマンスの詳細はウェブサイトhttps://www.playbill.com/curtainupを参照。(写真)ブロードウエー再開を前に大勢の観光客や市民で賑わうタイムズスクエア(6日午後8時、撮影・三浦良一)

 またブロードウエー・ミュージカルの再開に合わせ、タイムズスクエアにある劇場チケット・ディスカウントブースのチケッツ(TKTS)も14日(火)からオープンし、割引チケットの販売を開始する。タイムズスクエアを見下ろせる赤い階段の下にあるチケッツは、パンデミックで劇場が閉鎖されたことにより昨年3月12日以降閉鎖されていた。チケッツではこれまで通りブロードウエー・ミュージカルの当日の公演チケットを最大50%オフで販売する。営業時間は、火曜・木曜・金曜が午後3時から8時まで、水曜・土曜は正午から午後8時まで、日曜は午前11時から午後7時までで、10月までは月曜定休。

眞子さま新婚生活NYなら安全確保の身辺警護課題

 秋篠宮家の長女眞子さま(29)が小室圭さん(29)と年内に結婚される見通しであることが国内外で相次いで報道された。一般での結納に当たる「納采の儀」や天皇皇后両陛下にお別れの挨拶をする「朝見の儀」など、女性皇族の婚約や結婚に伴う皇居・宮殿での儀式はすべて行われない見通しだ。眞子さまは皇籍を離脱し、自治体に婚姻届を提出する。皇室を離れる際に国から支給される結婚一時金約1億4000万円は辞退する意向という。

 秋篠宮さまは去年11月、「憲法にも結婚は両性の合意のみに基づいてというのがあります。本人たちが本当にそういう気持ちであれば、親としてはそれを尊重するべきものだというふうに考えています」と述べられていた。

 二人は2017年9月に婚約が内定し記者会見も行なった。18年3月に納采の儀を行った上で、同年11月に結婚式を挙げる予定だった。ところが17年12月に小室さんの母親と元婚約者との金銭問題が週刊誌報道で発覚する騒ぎになった。時間的余裕がないことを理由に結婚は延期となり、宮内庁は18年2月、結婚関係儀式を20年に延期すると発表した。

 小室さんは18年8月から、ニューヨーク市マンハッタンにあるフォーダム大法科大学院(ロースクール)に留学し今年5月に卒業、7月にNY州の司法試験を受けた。合否は12月中旬までに発表されるが、合格は難しくないとみられ、弁護士資格取得後は現地の法律事務所に就職する方向という。眞子さまと生活していく見通しが立ったことから年内結婚が決まったと見られる。二人はニューヨークで新婚生活を送る可能性が高い。皇籍を離脱し民間人となるため皇宮警察や警視庁の警護対象者から外れるが、眞子さまが上皇・上皇后両陛下の初孫であることに変わりはない。過去には1963年に女性上皇陛下の妹・島津貴子さんの誘拐未遂が発覚するなど、元皇族女性が犯罪に巻き込まれたことがある。上皇・上皇后両陛下の長女・黒田清子さんや上皇陛下の姉の池田厚子さんは、現在も地元警察署が警備対象としている。アジア系ヘイトクライムもある米国であるため、ニューヨーク市警の協力などを得てなんらかの警備が必要という声がある。年内結婚のニュースは、米国でもバニティーフェアやピープルといった雑誌メディアを中心に報じられた。FOXニュースも「日本の眞子内親王がリーガルアシスタントと結婚前に130万ドルを辞退」などと伝えた。

入江一子企画展

105年の軌跡

 日本クラブWEBギャラリーは23日(木)から11月3日(水)まで、「シルクロード色彩自在 洋画家入江一子105年の軌跡」と題した企画展を開催する(協賛:ニューヨーク日本商工会議所基金)。

 入江さん(写真:入江一子氏 ©女子美ガレリニアケ(入江一子シルクロード記念館提供))は50歳を過ぎてから30か国余りのシルクロードの国々を訪れ、大陸的な風物や辺境に生きる人々を描き続けた。斬新な構図と明るい色感に富んだ大らかな筆づかいの画風で独自の世界を確立。モチーフの色彩を表現するために現地でできるだけ描き上げる手法で、機内持ち込み重量制限ギリギリの絵の具を持参し、スケッチに1時間しか費やせないときは水溶性色鉛筆や水溶性クレパスを、2時間以上モチーフと接する場合は水彩絵の具やアクリル絵の具を使って、そのときの感動をそのままスケッチブックに着色して残した。そして日本に帰ってからもう一度、構成・作画して大きなキャンバスに描き直したという。同展では、シルクロードで見てきた雄大な風景や人々の素朴な生活のすがたを、その時々で受けた情感を色彩に込めて描き出した作品40点を展示する。入江さんは、今年8月10日に逝去された。

「イスタンブールの朝焼け」

 また、展示会初日の23日(木)午後7時からは、バーチャル・オープニング・レセプションと、絹の歴史をめぐる物語を描いた映画「シルク時空をこえて」(映画監督:熊谷友幸氏)のミニ上映会を開催する。上映後は、熊谷氏が日米間の信頼関係とイノベーションのさきがけとも言える「ものづくり精神」の中で深まっていった日米シルクストーリーを紹介する。

 参加費無料(任意で医療従事者へのお弁当プロジェクト寄付)、先着500人。申し込み・詳細はウェブサイトhttps://www.nipponclub.orgを参照。

大人の教養講座シリーズ

JAA秋のヘルスフェアで9月26日から10月3日

日本の有名講師がオンライン配信

 ニューヨーク日系人会(JAA)で9月と10月に開催される第15回秋のヘルスフェア(共催・NY日系人会JAA、邦人・日系人高齢者問題協議会、邦人支援ネットワーク、後援・ニューヨーク日本総領事館)のプログラムで、9月26日(日)から10月3日(日)まで日本で活躍する有名講師がYOUTUBEで講演を配信する「大人の教養講座シリーズ特別講座編」(主催/講師派遣・マイベストプロ、協力・マイイベントUSA)が公開される。

 講演内容は「どうする?シニアの単身永住帰国」(講師・一般社団法人日本リレーションサポート協会代表理事・山口里美氏)、「ワンちゃんの経絡(けいらく)リンパマッサージとアロマケア」(講師・ペットのアロマセラピスト、和田淳子氏)、「石鹸は食と同じなり! お家のキッチンで、無添加の手作り石鹸作りませんか?」(講師・手作り石鹸講師、あめお氏)、「イベント・ボランティアにも活かせる!心の価値から考えるお仕事の法則」(講師・事業育成コンサルタント、北林弘行氏)。

 この講座は、日本全国各地で活躍する3000人以上の専門家を紹介するプラットフォーム「マイベストプロ」を運営する株式会社ファーストブランド、マイベストプロ・ジャパン(本社・大阪市、河本扶美子社長)が2018年からニューヨークに講師を派遣して毎年NYライオンズクラブ企画のイベントとしてヘルスフェアに参加しているもの。昨年からはコロナ禍でオンライン配信に切り替え実施している。

会場で受講可能な特別視聴会を実施 JAAで10月2日

 期間中は好きな日時に好きな講師の講座を受講できる。また自宅で視聴できない人は、日系人会で10月2日(土)午後1時から3時まで特別視聴会を実施するので会場での受講も可能だ。受講・参加は無料だが事前の申し込みが必要。申し込み先は電話212・840・6942、Eメール [email protected] 

江戸時代から続く、日本伝統のワークウェア「前掛け」

前掛け専門店エニシング

■商いの象徴「前掛け」

 商店街や市場が活気に溢れ、主婦が毎日専門店に買い物に行くのが当たり前だった昭和の時代。酒屋さんやお米屋さんなど重い商品を取り扱う専門店は、注文すると軽トラに乗って自宅に商品を配達してくれていた。その時に必ずといって目にしたのは、お店の人が締めている前掛け。「商い」の象徴でもある前掛けには、屋号や電話番号などお店の情報も書かれ、ユニフォームとしての役割だけでなく、「歩くお店の看板」としての役割も担っていた。

 そんな前掛けが商人の間で定着した歴史は、江戸時代まで遡る。体の前に布を掛ける(垂らす)ことから「前掛け」と呼ばれるようになったこの作業着は、衣類の汚れを防ぐためというだけでなく、腰ひもを骨盤の上で強く縛ることによって腰にかかる負担を軽減し、重い荷物を運ぶ商人や職人をけがから守る役割も果たし、製造業の職人や商人の間で重宝されるようになった。明治時代になると屋号が染め抜かれるようになり今の形になった。そして、戦後、日本の経済成長と共に、広告的役割にも着目したメーカーが大量に配布したことにより前掛けの人気が沸騰し、全国に一気に広まって、「昭和の仕事着」のイメージが定着した。

■伝統の技法を引き継ぎ、世界へ

 そんな前掛けだが、時代が移り、郊外に居住する人が増えて、人々が自動車でスーパーに行って食品をまとめ買いするようになると専門店が減ってしまい、それに呼応して前掛けを目にすることも少なくなってしまった。

 しかし、「歴史もあり、機能性にも優れた前掛けの灯を消してはならない」と立ち上がったのが有限会社エニシングの代表取締役社長、西村和弘さん。かつて前掛け製造の中心地だった愛知県豊橋市で唯一残っていた高齢の職人さんたちの話を聞いて一念発起。日本で唯一の「前掛け専門店」を設立した。その後、後継者問題に悩んでいた工場に若い職人たちを送りこんで技術を学ばせ、事業を継承し、一昨年には豊橋市内に新工場も建設した。先達から受け継いだ、日本史の教科書にも出てくる100年以上前のトヨタ製やスズキ製のシャトル織機を使用して織られた丈夫な帆布に、伝統的な加工を施した本格的な製造法で作られたエニシングの前掛けは、洗っても長持ちし、使いこなすほどに味が出る魅力的な逸品だ。

 様々な企業とコラボする形で若い人に前掛けの魅力を知ってもらおうとしたエニシング社の努力の甲斐もあり、「レトロの雰囲気がかえってカッコいい。」「昭和世代の人にプレゼントしたら懐かしがって喜ばれた。」などと受け入れられるようになり、また、ラーメン店や居酒屋など飲食店のユニフォームとしてもどんどん採用されるようになって、前掛けの人気は復活した。

 エニシング社は海外にも目を向けた。2007年のNY出張を皮切りに、アメリカやヨーロッパで積極的に展示会などに出店。エプロンとは違うコンセプトのワークウェアとしての機能性と、日本伝統の工法で作られたデザイン性が認められ、今ではMoMAや大英博物館、その他のセレクトショップでも取り扱われており、世界にも「MAEKAKE」の魅力が伝わり始めている。

■「ショップNY生活」で販売

 そんなエニシング社の前掛けを、ニューヨーク生活プレス社が8月に立ち上げた、日本独自の製法や伝統の工法で作られた高品質商品に特化して販売するショッピングサイト「ショップNY生活」でも発売中。現在、同サイトで扱っている商品は二通り。

 高級で丈夫な1号生地で作られた「無地カフェ前掛け」は丈が短めに作られており、身長が低い女性が締めてもバッチリ決まる。本来、カフェなどの従業員のために開発されたタイプなので、ポケットも付いており大変実用的なのが特長。色は、前掛けらしい紺色と、個性的なからし色の2種類から選べる。また、素敵なケースに入っているので、ギフトとしても最適だ。

 もうひとつは、数年前にNYのストリートフェアで出店し大人気だった「ロング前掛け」。こちらは2号生地で織られイラストもプリントではあるが、明治から昭和に使われていた前掛けのイメージを完全再現したタイプで、「招き猫」「酒」や北斎や写楽の浮世絵がプリントされた全5種類のデザインから選べる。こちらも可愛いオリジナルの紙袋に入っているのでお土産やアメリカ人の友人へのプレゼントにもお勧め。

 BBQや園芸、アート制作などの時にも使えるオシャレで実用的な「前掛け」。日本文化に興味のあるアメリカ人の前で締めれば人気者になること間違いなしだ。

 また、ニューヨーク生活プレス社では、既製品の前掛け販売だけでなく、飲食店向けやギフト向けのオリジナル前掛け制作オーダーも請け負っている。世界に一つだけの前掛けを作ってみては? 問い合わせは、[email protected] まで。

ショップNY生活:  www.shopnyseikatsu.com

編集後記 9月4日号

編集後記 9月4日号

【編集後記】
 みなさん、こんにちは。昨夜1日から2日未明にかけて米東部一帯にハリケーン「アイダ」の通過で猛烈な集中豪雨がニューヨークを襲いました。一夜明けた午後になってもまだ、マンハッタンへの通勤電車メトロノースは不通のままです。道路が冠水したり、地下鉄が洪水になったりデブラシオ市長が翌朝午前5時まで緊急事態宣言を出して不要不急の外出と移動を控えるよう呼びかけました。私は水曜日の昨日は普通ですと深夜0時にビルが閉まるギリギリまでオフィスにいるのですが、印刷後、新聞の設置中の終わり間際にかなり強く雨が降りだしていてずぶ濡れになって事務所に帰ってきたので、仕事を早めに切り上げ、悪い予感もしていたので、午後7時半過ぎのグランドセントラル駅発の電車でハリソンに戻りました。後で聞いたら、午後9時45分で電車が全面ストップになったそうです。20時間経った今もまだ電車は動いていないので、下手したら濡れた衣服のまま2日間オフィスに泊まり込む羽目になっていたかもしれません。こうして家でメルマガを書いていられるのはまだラッキーな方かもしれません。ともかく明日の朝には電車が動いていることを祈ります。さて、米国も日本も9月の学校の授業再開に伴う若者のコロナ感染拡大が大きな問題になっています。今週号の本紙では、12歳以上の子供にとにかく早くワクチンを打ってもらうために漫画本を贈呈したり、若者層を惹きつけるインセンティブとして100ドルを進呈するなど接種促進にあの手この手を尽くしている現状を報告しています(1面)。日本も大規模接種会場でようやく若者の接種を開始しましたが、日米で決定的に違うのは、米国は予約の有無を問わず打てるワクチンがちゃんとあるということ。片や日本は、電車の始発前の午前4時半から列に並んでも11時50分の受付開始にもかかわらず午前7時過ぎには1日分の接種回数200回の受付が終わってしまい、2000人近く並んで外れた若者が肩を落としてまた翌日、翌々日も早朝から並んでいる様子が日本のテレビニュースで流れてきます。日本の若者はかわいそうです。生まれた時から貧乏で、バブルも経済成長も知らずに、虐げられ、日本の社会構造の中で搾取されています。「重症化しないのので若者はもう少し待って」と言われている間に自宅療養という放置でバタバタと20代30代が自宅で亡くなっています。20代の国会議員もいないし、若者の声が政治に届いていない。というか、若者の方も声をあげていない。日本の若者は大人しくて、優しくて、思いやりがあって、静かで。だから日本の古い体質の日本社会から貧乏くじを引かされ続けているように見えます。「声をあげて文句を言わないと、それでいいと思われるんだよ」とは、アメリカに来てまもなく、アメリカ人の知り合いから言われたことを思い出します。受験競争はいいとしても、ワクチンを予約するのにまで競争させないで欲しい。予約が取れないのは高齢者も一緒だが、若者を後回しにしないで。それもこれもすべては日本政府のワクチン供給が足りていないから。いつも割りを食うのは若者だ。心優しき日本の若者たちよ、声をあげてはどうか。近く衆議院選挙もあります。こんなことを言い出すのは、私ももう若者ではなくなった証拠かな。それでは、みなさん、よい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)

【今週の紙面の主なニュース】(2021年9月4日号

(1)若者に接種促進大作戦 NYであの手この手

(2)不夜城に大観覧車 タイムズスクエア12日まで

(3)ブルックリンで日本の夏祭り ジャパンビレッジ

(4)ジャパンフェス イーストビレッジで復活

(5)ミュージカル「カラテ・キッド」 宮本亞門演出で上演へ 

(6)パリ・ローマ・日本を描く  HASHI フィラデルフィアで個展

(7)ハドソン川を眺めながら 船上で食事を楽しむ

(8)アップステートのバルーン 

(9)和菓子作りを世界に広めて 千葉真知子さんがSTEAM 教育

(10)TRAVEL 一度は行きたい! グランドサークル周遊旅行

不夜城に大観覧車

タイムズスクエア、9月12日まで

 最高地点110フィートまで上昇する観覧車がこのほど、タイムズ・スクエアに期間限定で設置され、連日市民や観光客で賑わっている。同観覧車「タイムズ・スクエア・ウィール」は解体された状態で、長さ53フィートのトレイラー3台でテキサス州から運ばれ、8月19日にマンハッタンに到着した。一周の所要時間は12分で、9月12日まで毎日正午〜深夜零時まで営業している。料金はひとり15〜20ドルで、チケットは専用サイトtimessquarewheel.nycまたは現地窓口で購入できる。(8月26日午後8時、写真・三浦良一)