焼酎カクテルNYのバーで

全米カクテルコンテストも開催

宮崎県赤魔王を使用、ボウイさん優勝

 鹿児島酒造組合、宮崎、大分、熊本県の4県が合同し、全米のトップバーと提携してニューヨーク、シカゴ、ワシントンDC、オースティン、サンフランシスコの各地で全米初の「焼酎カクテル・ウィーク」を今月14日まで開催している。

 ブルックリンのバー「ごとう二番」では7日、焼酎カクテルコンテストが開催され、全米から116件以上の応募の中から最終選考に残った7人が腕を競った。優勝したのは、デッド・ラビット(NY)のバーテンダー、イダン・ボウイさんが、宮崎県の焼酎「赤魔王」を使って作ったカクテル「レッド・クレイ・バンブー」だった=写真右=。同焼酎を全米にディストリビュートするクラモトUS(本社カリフォルニア州トーランス)の下村琢哉副社長は「赤芋から作ったフルーティーな赤魔王の多様性を見事に引き出したカクテルで今後の米国での焼酎の発展に期待したい」と話した。

 ニューヨークのバーごとうでは、 iichikoの麦焼酎「彩天」をベースに蒸留酒メスカル、レモン、ライム、セロリを加えた「Koji-San」、芋焼酎に紫芋のピューレ、ラムを加えナツメグで香り付けした「Murasaki」、米焼酎に炭酸水を混ぜガリを加えた「白米ハイボール」の3種類を提供している。そのほか「エンジェルズ・シェア」の名バーテンダーである渡邉琢磨氏がこの3月末にオープンする「マーティニーズ」でも焼酎カクテルを披露する。カクテル週間参加店、提供メニューの詳細はhttps://shochu.guide/shochu-cocktail-weekを参照する。

(写真上)優勝し日本行き航空券を手に喜ぶボウイさん(左端)

ロシアの核威嚇で不可避となった核シェアリングの議論

 ウクライナに侵攻したものの、想定外の激しい抵抗に狼狽したのか、ロシアのプーチン大統領は「核部隊に警戒命令」を出すという行動に出た。この行動は、基本的には言葉を使った軍事テクニックであり、最善の対応はスルー(無視)することである。少なくとも、アメリカのバイデン大統領は3月1日に行った一般教書演説の中では一言も触れなかった。

 一方で、日本での反応は大きかった。核武装を検討すべきだとか、非核三原則を見直すべきだという議論が瞬時に沸き起こったのである。また、この機会に「核シェアリング」という構想について、議論を封印すべきではないという意見も多かった。確かに今回のプーチン発言と、これを受けて起こった日本国内の動揺というのは、核シェアリングについての議論を整理しておく良い機会かもしれない。

 まず明確にしておきたいのは核シェアリングというのは、国際法上の概念ではない。また国際社会一般において共通概念が確立している問題でもない。単なるNATO内の独自ルールであり、NATOが一方的に運用しているものだ。NATO内には米英仏3カ国という核保有国があるが、それ以外の国が核武装することはNPT(核拡散防止条約)で禁止されている。けれども、具体的にはNATOはアメリカの提供する核兵器を、ベルギー、ドイツ、イタリア、オランダ、トルコの5カ国に配備している。

 実はこうした配備は、NPT違反になる。けれどもNPT成立時には秘匿されていたために、議論は起こらず一種の既成事実となっている。またNATOは、有事においてはNPTの効力は消滅するとして行動するとしており、具体的にはシェアリング国は自国の軍隊が米国の核兵器の輸送などに協力するとしている。つまり平時にはアメリカの核兵器が「持ち込まれて」いるだけだが、戦時には共に核抑止力として運用する、これが核シェアリングである。

 仮に日本が類似の対策を考慮するのであれば、次の3つの論点を検討する必要がある。

 1つ目は有効性である。現在の日本は米国の「核の傘」に守られていることになっている。つまり日本に核攻撃をすると、その国は米国の核によって反撃される。従って日本への攻撃が抑止されるという論理である。しかしながら、この措置には米国が「自国民が大量殺傷されるリスク」を引き受けてまで「日本のために核兵器で反撃できるのか?」という疑念がつきまとう。これは日本にとっては不安である。では、例えば米国と核シェアリングを行うことで、このリスクが低減できるのかは理論的にも確かでない。相手のあることであり慎重な研究が必要だ。勿論、実際に核戦争を行うための研究ではなく、あくまで抑止力を高めるためであるが、答えは簡単には出ないであろう。

 2つ目は日本側の義務である。前に述べたように核シェアリングはNATOが運用しているものだが、これはNATOの「鉄の掟」つまり条約第5条にある「加盟国1国が攻撃されたら加盟国全体への攻撃とみなす」という縛りが前提になっている。アメリカの「反テロの戦い」にNATOが参加したのはこのためであるし、ウクライナにNATO諸国が援軍を派遣できないもこのためである。仮に日本が米国と核シェアリングを行うということは、米国の関与するあらゆる戦闘に日本が参加する義務を背負うことになるということを覚悟すべきであろう。また、「核の傘」と比較すると経済的なコスト負担も大きくなるであろうし、何よりも日本側における法令の改正等膨大な作業が必要になる。

 3つ目は、国際関係の問題だ。まず、NATOの核シェアリングはNPT条約に違反するが、秘密裏の既成事実として黙認されている。ではこれを前例として日本の核シェアリングをNPTに認めてもらうというのは、これは大変に難しい交渉になる。無理に進めれば多くの国が条約から脱退してNPT体制が崩れてしまうだけでなく、実務組織としてのIATA(国際原子力機関)の機能も停止してしまうかもしれない。

 いずれにしても、突如始まった「核シェアリング」の議論は、核兵器と平和を考える良いテーマであると思う。実務と理念の両面からの論戦が深まることを期待したい。

(れいぜい・あきひこ/作家・プリンストン在住)

東日本大震災から 11年、ほくほく会が追悼式

 東北6県と北海道出身者などで作る連合会「ほくほく会」は3月6日午後ニューヨーク日系人会で第11回東日本大震災追悼式を対面方式とオンライン方式のハイブリッドで開催した。式典では、ニューヨーク総領事館、兵庫県人会も参加し、被災地から最近の復興状況についてのリポートがあった。後半は東北ゆかりの芸能を楽しんだ。

 ニューヨーク総領事館の坂本徹領事部長が冒頭挨拶し「震災による大きな犠牲の下に得られた貴重な教訓を決して風化させてはならない。内閣府の発表では、事前に地震、津波への防災対策を立てることによって、被害は8割ほど減らせるとしている。私たちひとりひとりが、教訓を次の世代に積極的に伝えること、防災対策に役立てていくことこそ、我々の責務」と述べた。続いて今年の幹事県、NY宮城県人会を代表して白田正樹さんが挨拶した。

 白田さんは「2年ぶりに対面で開催でき、懐かしい顔ぶれと再会できてうれしい。10年ひと昔で最近はめっきり追悼会は少なくなったが、これも時代の流れ。ただ、我々東北・北海道出身の者にとって東日本大震災はいわば当事者の問題とも言っていいもの。年に一度のこの追悼会は続けていきましょう」と述べた。また兵庫県人会のジョシュ大西会長が「毎年追悼式に参加することが次世代に受け継ぎ、風化させないことになる」と述べた。

 被災地からのリポートでは岩手県が「復興の歩み」と題するビデオを上映、福島県は経済産業省からコロンビア大学に留学中の相原翔さんが「福島の未来に向けて」と題しスピーチ、宮城県人会は演劇「いのちのかたりつぎ」について企画・演出を担当した都甲(とこう)まり子さんが報告した。

(写真)追悼式でスピーチするNY宮城県人会の白田さん

ロシア系不買運動とばっちり

ウクライナ系には寄付続々

ロシアン・ティールームは閑古鳥、ウクライナ料理店は大繁盛

 ロシアのウクライナ侵攻で、2番街9丁目角にあるウクライナ・レストラン「べセルカ」に連日多くの客が集まる一方、57丁目にある「ロシアン・ティー・ルーム」には閑古鳥が鳴いている。

 ウクライナ語で虹を意味するべセルカは、ウクライナ支援の人たちや非営利団体の拠点となっており、店自身もウクライナへの寄付活動を行っており、侵攻後最初の1週間で約1万ドルの寄付金が集まったという。また、店頭では電池や衣料品などの現物寄付も受け付けている。

 一方、創業95年を誇り、フランク・シナトラなど数々の有名人が利用してきたロシアン・ティールームの客足は大幅に減り、SNSで脅迫さえあったという。2月24日にウクライナ侵攻が始まり、同レストランは28日にはウェブサイトやSNSに、ウクライナの国旗に「ウクライナに連帯」というスローガンを入れたロゴを全面に出した。声明文も掲載し、「ロシアン・ティー・ルームはロシアのいわれのない戦争行為をもっとも強い言葉で非難します。その歴史は、95年にわたり共産主義独裁に反対し、民主主義のために発言することに深く根ざしています。革命によって居場所を失った創業者たちがスターリンのソ連に立ち向かったように、わたしたちはプーチンに立ち向かい、ウクライナの人々に連帯します」としている。しかし客足は遠のいたままだ。

 ロシアン・ティー・ルームは1927年にロシア帝国バレエ団のメンバーによって開業されたが、現在のロシアとは関係がない。数度にわたるオーナーの変遷を経て、現在は金融会社のRTRファンディング・グループ(ジェラスド・リープリッチCEO)が所有している。

 ロシア製品などへのボイコットでは、全米各地でウォッカのレストランや酒店からの撤去や不買運動が起きている。このためウォッカブランドの「ストリチナヤ」は「ストリ」に名称変更したが、会社はルクセンブルクの複合企業で製造はラトビアで行われておりロシアとは関係がない。ロシア第2の石油大手ルクオイルが提携するLUKOILガソリンスタンドでの給油に反対する運動も起きている。株価が暴落したルクオイルは3日、「私たちは武力紛争の迅速な停止を求め、外交手段を通じた交渉による解決を全面的に支持する」との声明を出すなど対応に追われている。

(写真)(左) ロシアン・ティー・ルーム、(右)ウクライナ料理店「ベセルカ」

嵐のライブ映画全米で1日だけ上映

 ジャニーズグループ「嵐」の初ライブフィルムが、米国最大の映画興行会社AMC系列の映画館で22日(火)、一夜限りで全米公開される。

 2018年11月から1年以上にわたり、計50公演、1ツアーとして日本史上最大の累計237万5000人の動員を記録した嵐の20周年記念ツアー「Arashi Anniversary Tour 5×20 」。映画として撮影されたのは19年12月23日、東京ドームでのコンサートで、ドローンを含めた125台のカメラでそのすべてを記録した。ドルビーシネマで表現される大迫力のサウンドと美しい映像、嵐5人と5万2000人の観客が作り出す熱気を肌で体感できる2時間28分の作品。英語字幕付き。日本のアーティストのライブフィルムが米国でこの規模で上映されるのは史上初となる。

 上映劇場はマンハッタンでは、AMCエンパイア25(西42丁目234番地)、AMCリンカーンスクエア(ブロードウエー1998番地)、AMC34ストリート13(西34丁目312番地)、AMC84ストリート6(ブロードウエー2310番地)ほか。

 入場料は30ドル(2歳以上)。チケット・詳細はAMC公式サイトhttps://www.amctheatres.com/movies/arashi-anniversary-tour-5×20-film-record-of-memories-68934を参照する。

駐妻が復職するなら今やるべきことは?

リダック・ウェビナー

アメリカ滞在中にキャリアについて考える

 日本でキャリアを持ち、企業でバリバリと働いていた女性が、夫の海外転勤に伴い、勤め先を退職して海外生活したことで、帰国後の再就職、復職に苦労するケースが多い。総合不動産大手のリロリダックが3月3日に、「アメリカ滞在中の今、これからの仕事やキャリアについて考える」と題するウェビナーを開催したところ128人の参加者があり、関心の高さを伺わせた。当日は、駐在員妻のキャリア支援をしているキャリア・マーク代表の鎌田薫さんが、米国滞在中にやっておくべきことを中心に解説した。また、リダックの谷英恵さんが、米国での就労事情について解説した。総合司会は同社の楢崎由佳さんが行った。

 自身も駐妻として帰国後に復職の壁にぶつかったという鎌田さん、2018年に駐在員の妻が帰国後に復職するための支援事業を立ち上げた。滞在中にやっておくべきことは、まず、自分のキャリアの棚卸しをして、自分の強みは何かを整理してみることだという。企業在職中に経験した上司の言葉や、人生の浮き沈みをライフラインチャートに記録し、「クリフトンストリングス診断」という自己診断法で自分の得意なスキル、自分の価値、強みを理解する。次に所属がない今だからこそやってみたいことにチャレンジすることも大事だという。好きなことを軸に行動してみることでアンテナが立ち、情報が入ってくる。そしてビジネススキルを活かせる場に実際に身を置いてみることで、自分の視野を広めることができる。フルリモートのインターンでも、可能であれば現地での就労もパートであれば家庭生活との両立もしやすいなどと説明した。

 続いて、リダックの谷さんが、アメリカでの就労について知っておかなくてはならない点についてアドバイスした。

 就労に必要なものは、就労ビザ(E1、E2、L2、J2、H4であれば就労が可能)。就労許可証、ソーシャル・セキュリティー番号、ビザ発行元企業の許可が必要となる。

 就労マーケットは、在米日系マーケットとアメリカ非日系マーケットのふたつがある。これまで日系はスーパーや飲食店などの仕事が多かったが、最近はリモートワークが多くなり、オフィスワークも増えている。日本語能力のある働き手が求められている。非日系アメリカマーケットの場合は、有効なビザ所有が必須で、高い英語能力と専門性が求められ、一時滞在の場合は就業は難しい傾向があるが、アメリカならではの経験を求めるのであればLinkedin などで応募してみるのも手だ。働き方の選択肢としては、フルタイム(キャリアを作っていく人にはお勧め)、パートタイム(フルタイムは無理でも仕事がしたい人向き)、派遣(職探しが楽)、業務委託(専門職、プロフェッショナル向き)、インターン(キャリアを始める前の研修)、ボランティア(ビザがなくてもアメリカ文化を体験できる)などがあるという。

 最後に4人の元駐在妻の体験談が紹介された。キャリアマークの鎌田さんは「海外に駐在員の妻として帯同し、数年海外に滞在したことが、キャリアの上ではブランクとしてみられ、帰国後の復職の壁にぶつかる優秀な経歴を持っている女性があまりに多い。情報を共有して自分の強みを生かして帰国後に備えてほしい」とアドバイスした。

沖縄伝統舞踊と音楽、時を超えて

JSで18、19日

 沖縄返還50周年記念公演「時を超えた波音 沖縄の伝統舞踊と音楽」が18日(金)と19日(土)の午後7時30分から、ジャパン・ソサエティー内劇場(JS、東47丁目333番地)で開催される。

 沖縄の施政権が米国から日本に返還されたのは1972年。50周年を機に、同公演の前半では琉球王国(1429〜1879年)後期から300年にわたって継承されてきた宮廷の歌舞劇「組踊(くみおどり)」演目から名場面集を、後半は明治以降に生まれた民衆の雑踊(ぞうおどり)や創作舞踊からなる演目を、国立劇場おきなわ芸術監督の嘉数道彦(かかず・みちひこ)氏の監修・構成のもと、ライブの演奏家を交えて上演する。(写真=© Yohei Oshiro)

 入場料は一般42ドル、JS会員32ドル。チケット・詳細はウェブhttps://www.japansociety.orgを参照。

■沖縄舞踊ワークショップ

 19日(土)午前11時から午後1時まで、大人向けワークショップが行われる。参加者は動きやすい服装と靴下着用。ダンス経験不要。定員25人。参加費は一般50ドル、JS会員40ドル。また、20日(日)午前10時30分から11時45分までは、家族向けワークショップも開催。子どもは5歳以上から参加可能、保護者の同伴が必要。服装は19日と同じ。定員20人。参加費はシングルチケットが一般15ドル、会員12ドル、ファミリーチケットは一般40ドル、会員32ドル。申し込み・詳細はウェブサイトhttps://www.japansociety.orgを参照。

編集後記 3月5日号

【編集後記】 みなさん、こんにちは。ロシア軍がウクライナに侵攻を開始して1週間経ちました。3月2日現在、国連の発表で、この1週間で83万人ものウクライナ国民がポーランドなど近隣諸国に戦争難民として流出しています。21世紀のこの現代に、超大国が力の論理で独立国を奪い取ろうとする暴挙に全世界が震撼しています。NYのタイムズスクエアでは侵攻翌日に続き2月26日、数百人の市民が戦争反対を訴え抗議デモに参加しました。そこにはウクライナ系市民だけでなく、ロシア系市民たちの顔もありました。両国の誰もが戦争を望んでいないのは明らかです。一体いつまで戦火は続くのでしょうか。もし、仮にあと数日で、圧倒的な近代的軍事力でウクライナの首都キエフをロシア軍が陥落させ、ゼレンスキー大統領の身柄を拘束して親ロシア派の傀儡(かいらい)政権を樹立したとしても、中国を除く全世界がそれを認めるとは思えません。それでもやる意味の向こうに何があるのか。すでに子供を含む大勢の死者が出ています。コロナとウクライナ。遠い海外という言葉はもはや死語、インターネットの網の目によって世界はもはや小さな運命共同体です。共通の問題を力を合わせて解決しなくてはならない時に、世界のルールを破る無法者の存在に、いま全世界が遠巻きに成り行きを見つめています。来週はここでどんなことを書くことになるのか。いまそれが分からないから、発行された時が「新聞」なのです。それでは、みなさん、よい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)

【今週の紙面の主なニュース】(2022年3月5日号)

(1)ウクライナに平和を! MYでロシア抗議デモ 

(2)航空券予約が急増 旅行代理店に電話殺到

(3)コルトレーンとの友情劇 日本人俳優2人が出演

(4)次は警察、消防、救急隊  日本クラブとJCCIの弁当提供

(5)文化庁ACAシネマ事業 日本の話題作NYで

(6)拉致問題で意見広告 日本政府がNYタイムズに

(7)地下鉄犯罪止まらない 階段でハンマーで殴る

(8)地下鉄で車掌がいる  車両が分かる方法

(9)ローカルスクランブル ウエストチェスター

(10 )夢の世界に躍り出る ダンサー清水佑美さん

平和を!ウクライナ侵攻

NYでロシア抗議デモ

 「戦争をやめろ!」「ウクライナに自由と平和を!」ニューヨークの中心地、タイムズスクエアで2月26日、ロシアのウクライナ侵攻に対する抗議デモが展開された。在米ウクライナ人や支援者が集まり、大規模なデモとなった。このような抗議デモは全米各地で展開されており、今後はワシントンDCのホワイトハウスで6日(日)午後2時から、シアトルのシアトルセントラルカレッジで12日(土)午後5時から行われる予定。参加者はウクライナ国旗を持参し、スローガンを掲げることが求められる。救援物資輸送の支援運動も始まった。各地の抗議活動についてはウクライナ系コミュニティー「RAZOM」のHPで確認可能。RAZOM:https://razomforukraine.org

写真)ロシアのウクライナ軍事侵攻に抗議する米国市民たち(2月26日午後1時過ぎ、タイムズスクエアで、写真・三浦良一)

「戦争から助けて」

タイムズスクエアで反戦デモ

 ロシア軍がウクライナに侵攻を開始して1週間。83万人ものウクライナ国民がポーランドなど近隣諸国に戦争難民として流出している。21世紀のこの現代に、超大国が力の論理で独立国を奪い取ろうとする暴挙に全世界が震撼している。

 NYのタイムズスクエアでは侵攻翌日に続き2月26日、数百人の市民が戦争反対を訴え抗議デモに参加した。そこにはウクライナ系市民だけでなく、ロシア系市民たちの顔も。両国の誰もが戦争を望んでいない。いつまで戦火は続くのか。

支援物資を受け付け
ウクライナへ輸送中

 戦況悪化により、ウクライナへの通常パッケージの受け入れは不可となったが、人道援助用のパッケージは東ヨーロッパ、アジアへの専門物流輸送会社MEESTが現地に届けている。受け付けているのは腐りにくい食品(大きな需要!)、男性/女性/子供用の服と靴、保温下着、衛生用品(女性用製品、おむつなど)、毛布、寝具、テーブルウェア(使い捨て)、応急処置および応急処置キット、テント、マットレス、寝袋、ランプ、キャンドル、液体用の容器(水、燃料、容量10〜20リットルの潤滑剤用のキャニスター)

詳細:https://us.meest.com/services/service/compliance

航空券予約が急増

日本の水際対策緩和、入国後の隔離なしに

旅行代理店に電話殺到

 3月1日から帰国する日本人で、ワクチンを3回打っている人の隔離規制を日本政府が解除し、国内の公共交通機関も使用できるようになった。これを受け、パンデミック以降2年近く帰国を手控えていた在留邦人が一斉に航空券の予約に走っている。ニューヨークの日系旅行代理店ではチケット申し込みの対応に追われるところも出始めた。

 ニューヨークに本社を置く日系旅行代理店大手のIACEトラベルでは、発表の翌日から電話による問い合わせが一気に増えた。中田勝子法人予約課ディレクターは「既に手元にある航空券のスケジュール変更を始め、夏の旅行の里帰りチケットを今から予約する人が多い。ただし、1日の入国者数が3500人から5000人に増えたとはいえ、日本航空、全日空、ユナイテッドも1便あたりに受けられる乗客数が制限されており、満席でまだ飛べるようにはなっていないため、席が埋まってしまう可能性がある。お客様には早めにチケットを予約するように勧めている」という。日系企業関係者の帰国の大多数がI-94の書き換え需要とのことだ。

 また、アムネットの石黒和宏予約課マネージャーは「公共交通機関が到着後に使えるという発表の翌日から、地方への乗り継ぎ便の問い合わせが急増した。3日間の隔離が無くなったので、お子様連れの家族は、2、3年ぶりに日本の祖父母に会わせたいという人がかなり増えてきた。3月の予約は既に取りにくい状態になり始めている。アメリカ人からの訪日観光についての問い合わせも多いが、まだ日本人のパスポート以外の人は入国できないので、秋くらいには状況がよくなればと伝えている。昨年の今頃も同じことを言っていたような気がする。ビジネスよりも一般の里帰り需要が多いが、企業の出張規定も徐々に緩和されてくるだろう。スタッフも人員増強して対応し、4月以降はフル稼働に向け社員研修しているところだ」という。

 HISのセールスマネジャー、内村圭作さんは「帰国便に関する問い合わせの電話が1日400本近くあり、パンデミック前の水準に戻りつつある。特に5、6、7月の問い合わせがかなり入っている。ウェブサイトでは最安値チケットを出しているが、変更が効かない場合があるので、まだ100%緩和されてない以上、更なる水際対策も予想して旅程が変更できるものを求める希望者が多い。これまでは沖縄、北海道への到着後の交通手段がなかったが、公共交通機関、飛行機の乗り継ぎ便の使用ができるようになった」と話す。

入国自宅待機不要に

日本が水際対策を緩和

 日本の水際対策強化に係る新たな措置が発表された。3月1日午前0時(日本時間)以降、米国から日本に入国する際の変更点は次の通り。なお、日本入国時の検疫手続に必要な書類等は引き続き、出国前72時間以内の検査及び陰性証明書の提出、入国時の検査他が求められる。

(1)検疫所長の指定する場所での待機(強制待機3日間から0日へ)

 これまで米国から入国する際に求められていた検疫所長の指定する場所での3日間の待機及び入国後3日目の検査は、3月1日午前0時(日本時間)より指定解除となる。原則入国後7日間の自宅等待機となるが、(2)のように緩和措置がある。

(2)日本入国後の待機期間

A ワクチン3回目追加接種者(ブースター接種済み)は、日本入国後の自宅等待機が不要。

B ワクチン3回目追加未接種者(ブースター接種が完了していない人、ワクチン未接種者)は、入国後に原則7日間の自宅等待機が求められる。ただし、入国後3日目以降に自主的に「認められる検査実施機関」( 自費検査機関https://www.c19.mhlw.go.jp/search/)で検査を受け、陰性結果をMySOS(入国者健康居所確認アプリ)により入国者健康確認センターに届出し、同センターから「待機終了の連絡」があった人は、その後の待機が不要となる。

(3)新型コロナワクチン接種証明書

 (2)Aの措置の適用を受けるためには、入国の際に政府等公的な機関で発行されたワクチン接種証明書(CDCカード、エクセルシオールパスプラス、ニューヨーク市発行の証明書等)の提示が必要。証明書の記載事項の要件、認められるワクチン名・メーカー等の指定がある。詳細は厚生労働省ウェブサイト「水際対策強化に係る新たな措置(27)」( https://www.mhlw.go.jp/content/000901649.pdf)を参照。

(4)入国後の公共交通機関の使用

 入国後、自宅等待機のための移動(入国時検査から24時間以内の移動,かつ自宅等を目的とした最短経路の移動)に限り、公共交通機関の使用が可能となった。なお、ワクチン3回目追加接種者は入国後の公共交通機関の使用制限はない。

(5)外国人の新規入国

 日本国内の受入責任者(雇用主、招聘企業・団体等)の管理の下、観光目的以外(商用・就労等の短期滞在又は長期滞在)の新規入国が認められる。査証申請の前に受入責任者による事前手続(受付済証の申請・入手)が必要。

 詳細は前出の厚生労働省サイトおよび外務省サイト(https://www.mofa.go.jp/mofaj/ca/fna/page4_005130.html)を参照する。

次は警察、消防、救急隊へ日本の弁当を提供します

日本クラブとJCCIが医療従事者に続き

 2020年3月、新型コロナウイルス感染症はパンデミックと言われる世界的な流行となり、日本クラブとニューヨーク商工会議所(JCCI)は「私たちにできることはないか」と考え、過酷な状況下で働く医療従事者に無償で日本食のお弁当を差し入れするプロジェクト「Let’s Support COVID-19 Fighters! 〜NYの医療チームへお弁当を届けよう」を同年5月7日に開始した。米国日本人医師会(JMSA)と会長の柳澤貴裕医師の協力、会員企業、会員・一般からの支援により、プロジェクトはまもなく2周年を迎える。

 同プロジェクトは、ニューヨークの人々の安全と健康を最前線で支える「フロントワーカー」たちをサポートしたいという思いからスタートしたが、今後は医療従事者のみならずNY市警察(NYPD)、NY市消防局(FDNY)、そして救急医療(EMS)で働くフロントワーカーにもお弁当の提供を開始することになった。

 2月23日、マンハッタン西100丁目にあるNYPD24分署に100個の日本食弁当が届けられた。同分署のDeputy Inspector、矢口ナオキ氏はツイッターで「ヘルシーで栄養満点の日本食のお弁当で、ニューヨークの安全を守るパトロールに備えました」とコメントしている。寄付は随時受け付け中。詳細はウェブサイトwww.nipponclub.orgを参照。