アポロアマチュアナイトジャパン 24~25

日本大会で優勝「ヲタ芸」

3月12日に出場!!

 アポロシアター91年の歴史上、世界初の公式ライセンスで「アポロアマチュアナイトジャパン24〜25」決勝が開催され、観客から最も声援を集めた優勝者が、優勝賞金1万ドルとNYアポロシアター出演権を獲得、3月12日(水)午後7時30分からアマチュアナイトに出演する。

 マイケル・ジャクソンやスティービー・ワンダーなどを輩出し、黒人音楽の殿堂として有名なアポロシアターで、日本大会優勝者としてパフォーマンスするのは、なんと日本発の新しいサブカルチャー「ヲタ芸」の「ゼロから打ち師はじめます」。優勝インタビューでは「ヲタ芸の偏見に苦しんだ時期もあった」と感涙した。来日したNYアポロアマチュアナイトプロデューサーから審査委員特別賞に選ばれた、伝統的な和テイストのダンサー戸辺葵さん(12歳)と共に、新旧の日本文化をブラックカルチャーの中心で世界の観客に披露する。入場料は30ドルから、2フォー1チケットもある。チケット・詳細はウェブサイトhttps://www.apollotheater.org/を参照。

 吉本興業主催のアポロアマチュアナイトジャパンは、芸能事務所やレーベルに所属していない5歳から84歳までの応募者が、動画審査、対面オーディション、公開予選、決勝まで6か月間かけて日本全国で熱いバトルを繰り広げた。

不安定化始まる、日本の政治状況の問題点

 アメリカではトランプ政権が就任1か月という短い期間で、ありとあらゆる政策が変更されて大騒ぎとなっている。では、日本の場合はどうかというと。政治の不安定化は日本でも急速に進んでいる。一言で言えば、今回の不安定化は、その構造が大変に複雑である。例えば、与党である自民党と公明党による連立政権が野党連合に取って代わられようとしているのであれば、1993年の細川政権、2009年の鳩山政権などと構図は同じことになる。けれども、現在の状況はそのような単純なものではない。

 何故かというと、3つの異なった問題が自覚されることなく、渾沌と混ざり合っているからだ。ある意味で、渾沌の中で闇へ突き進もうという絶望的な状況にも思える。まず、3つの問題を整理してみよう。

 1点目は、自民党が苦境に立ち至った政治資金の問題である。資金集めのパーティーをやって、目標を超えた場合はカネが簿外に隠されて、使途不明になっている、これは問題だ。実態としては、地方の集票マシンを稼働させるためには飲み食いのカネが必要だということらしいが、政治家達には必要悪という認識から被害者意識こそあれ罪悪感は薄い。

 有権者は、この問題で100%の浄化は不可能だという匂いを嗅ぎ取っており、このままでは自民党そのものが危機に陥る。そんな中で石破氏を総理総裁に選択したのは世論受けを狙ってのことだが、その石破氏には党内を改革する権限は与えられていない。このままでは参院選では大惨敗もあり得る状況だ。

 2点目は、財政規律の問題である。国税に地方税、更に社会保険料を含めた国民負担率は限りなく50%に近づいている。そんな中、重税感への不満は国民共通の問題だ。103万円の「壁」問題は、様々な案と駆け引きの中でまだ決着がついていないが、その背景には有権者の怒りがある。今のところ、国民民主党はこのモメンタムを上手く引き寄せているように見える。

 反対に財政規律に固執する財務省は今のところ悪玉になっている。ザイム真理教などと散々な言われようだが、彼らには彼らの理屈があるわけで、どうして真摯な説明から逃げるのか理解に苦しむ。日本の国家債務はGDP比では先進国中最悪だ。けれども、豊かな個人金融資産が相殺しており、対外債務に転じてはいない。また、日本の経済規模は未だに巨大であり、IMF(国際通貨基金)への基金提供国でもある。従って、日本の財政は世界の中で「大き過ぎ」て潰せない。けれども、ある時点で日本は国際市場に国債を売らなければならなくなるし、その次のステップとしては規模的に潰せるようになる時期が来る。

 財務省は、このことを恐れている。そして、軍事援助を貸し金だとして脅しつつ小国の運命を大国間で取引するような時代には、国家の破綻はそのまま地政学上の問題に発展する危険もある。だからこそ、そのXデーを1年でも先に繰り延べるために、財務省は何も言わずに悪者になっている。本来は、必要な改革を行って産業構造を知的価値創造型に転換し財政を健全化するのが正当だが、現在の嫌税世論と財務省がにらみ合っている構図からは何も生まれない。

 3つ目は、若い世代を中心に、既成の権威を全面否定する衝動が拡大しているという点だ。兵庫県知事選を巡る騒動や、立花孝志氏の活動などがこのモメンタムを興味本位で煽っている中で、事態はどんどん流動化している。そこにあるのは、既成の権威への反発だけであり、具体的な政策の軸は見えない。

 そんな中で、自民党や立憲民主党については、彼らには古びた既成勢力としか映っていない。維新の会にしても、小さな政府論で一貫していれば良かったのだが、大阪万博の一件で既に信用を失いつつある。そのように既成勢力を否定するのは良いとしても、とにかく若者の衝動には軸が見えない。より徹底した小さな政府論でリバタリアン的な方向性を目指すのか、それとも世代闘争を仕掛けるのか、あるいは時代遅れとなった中進国型の教育を改革するのか、結集の軸は全く見えない。昨年の都知事選で善戦し、新党結党を目指している石丸伸二氏にしてもそうだ。

 一つの恐れとしては、若い世代の現状否定の流れが、現在アメリカで進行しているような過激な政府のリストラの要求へ向かう可能性が指摘できる。そこまで一足飛びに向かうのは全く適切ではない。今、日本に必要なのはDOGEではなく、サッチャーや鄧小平の改革であり、高い教育水準に見合うだけの知的生産性を確保するための改革であるはずだ。その実現もできないうちから、公共セクターを壊し、民間の優良な部分は更なる空洞化に向かうようでは国の衰退は加速するだけとなろう。

(れいぜい・あきひこ/作家・プリンストン在住)

加害者にならないために 外務省が在留邦人に注意喚起

 昨年12月の「特殊詐欺に関する注意喚起」の発出以降も、闇バイトに応募し、犯罪組織等に「かけ子」や「受け子」として海外で特殊詐欺に加担させられ、その結果、現地警察に拘束または保護される事案が発生している。最近は未成年者が海外で特殊詐欺に加担させられるケースも発生しており、犯罪組織内部で暴行を受けるケースもある。海外であっても犯罪行為に対する罰は免れない。成人・未成年にかかわらず、この種の求人に安易に応募しないよう、また意図せず犯罪の加害者になることがないよう、十分慎重に行動する。

 犯罪組織は、SNSやオンラインゲーム等を通じて甘い誘い文句で「捨て駒」となる実行役を募っている。犯罪組織にとって「闇バイトの応募者は使い捨て要員」であるため、現地警察に拘束されても、犯罪組織は助けてくれない。万が一関わってしまったと感じた場合、一人で悩み、抱え込むことなく、家族等の近しい人や警察等に助けを求める。また、現地の日本大使館・総領事館に相談する。

(1)東南アジアを中心に海外で、特殊詐欺に加担させられた結果、現地警察に拘束される事案が多く発生していることを受け、2023年8月、24年12月に「特殊詐欺に関する注意喚起」を発出し、注意を促してきた。しかし、犯罪組織等に「かけ子」や「受け子」として海外で特殊詐欺に加担させられ、その結果、現地警察に拘束される事案が引き続き発生している。

(2)成人・未成年にかかわらず、短期間で多額の報酬を得られるような仕事は海外でも無いことを十分認識し、こうした求人に安易に応募することがないよう、また意図せず犯罪の加害者になることがある。(3)犯罪組織が、「闇バイト」等と犯罪を感じさせることを伝えず、「外国に遊びにおいで」や「リゾートで息抜きしよう」等、好奇心をくすぐり安心感を与える甘い誘い文句を用いて海外に渡航させ、その後拘束して犯罪を強要する事案も発生している。インターネット上だけで知り合った知人からの甘い誘いには必ず警戒心を持ち、周囲に相談するなどし、慎重に行動する。(4)闇バイトに応募し一度犯罪に加担してしまうと「やめたい」と思っても、パスポートを取り上げられて軟禁状態になってしまったり、また自分自身や家族等の個人情報をもとに脅迫され、抜け出すことができなくなったりするばかりか、犯罪組織内で暴行を受ける等のおそれもあり、実際にそのような事例が発生している。(5)犯罪組織にとって「闇バイトの応募者は使い捨て要員」なので、現地警察に拘束されても、犯罪組織は助けない。また海外であっても、犯罪行為に対する罰から免れられるわけではない。たとえ「知らなかった」、「聞いていた内容とは違っていた」といった事情があっても、何ら考慮されることなく現地警察に拘束され、現地または日本において罰せられる可能性がある。

津田先生さようなら

NYで日本語学んだ教え子ら

最後のお別れに涙

 去る2月18日未明に亡くなった国連国際学校(UNIS)の元日本語教師で、米国北東部日本語教師会会長の津田和男さん(77)の葬儀が2月28日、グリニッジビレッジの葬儀社でしめやかに行われ、小島寛之国際交流基金ニューヨーク日本文化センター所長、マーヤン・バルカン・ハンターカレッジ日本語日本文化科長、ジョンズ・ホプキンズ国際研究所並びにエドウィン・ライシャワーセンターアジア研究所レクチャラーのカルダー淑子さんら日本語教育に携わる関係者や多くの教え子たちが集まり故人を偲んだ。また3日には、ニューヨーク日系人会(JAA)でお別れ会が開催された。

(写真上)津田先生に別れを告げる元教え子たち(2月28日、グリニッチビレッジ葬儀社で)

 津田さんは、2年前に退職するまで米国東海岸で日本語を学ぶ現地校の高校生を対象に国連国際学校を会場に開催してきた「春祭り」を29年間にわたって主催した。30年目に当たる今年は、NECTJ文化祭@ハンター大学と名称を改めて、会場もハンターカレッジに移し、津田さんは開会式でも生徒たちの前で元気な姿を見せて挨拶、日本語を学ぶ現地校の高校生と大学生が初めて交流する悲願の高校大学連携を達成したばかりだった。 

NY日系人会でお別れ会

お別れ会がしめやかに行われた(3月3日NY日系人会で)

 ニューヨーク日系人会で3日午後、津田先生のお別れ会が開催された。葬儀と同様に中垣顕實法師が読経し、喪主代理の田村賢哉さんが次のように挨拶した。

 「訃報を知ったのは、2月19日の朝、九州の自宅から東京へ向かう道中だった。何か窓口となれないかと21日にご遺族のご兄弟と面会し、私が連絡や調整を引き受ける形になりました。昨日ニューヨーク市検視官事務所より正式に連絡があり、津田先生の死因は高血圧性心血管疾患による自然死で、事件性はないという結論に至ったとご報告をいただきました。ご遺族も「皆さまにお伝えしても構わない」ということでしたので、あわせてご報告申し上げます。 出発前にはご兄弟のもとを訪ね、「和男もこんなに多くの方に慕われ、良いお別れの場を作っていただいて感謝している」とのお言葉をいただきました。その際、妹の眞美子さまが考案なさった法名「慈光院釋和道」も授けてくださいました。「慈光」とは「楽しみを与え、苦しみを取り除く光」であり、そこに“和”の精神をもって人々を導いてこられた津田先生の人生を象徴しているとのことです。先生が50年にわたって築いてこられた功績が、海を越えてご家族にも伝わり、私も胸が熱くなりました。日本に戻りましたら、ご遺族にしっかりお伝えしたいと思います。津田先生もきっと喜んでくださっていることでしょう。

 まだ悲しみは消えませんが、先生の遺志を大切にしながら、皆さまと力を合わせてまいりたいと思います」

バンダイナムコ ジャパンビレッジに開店

北米初の体験型

 バンダイナムコアミューズメントの北米初の体験型リテール施設「 バンダイナムコ ・クロスストア 」が、28日、ブルックリンにある日本食と日本文化発信の複合商業施設のジャパンビレッジ内にオープンした。

 同店は、バンダイナムコグループが展開しているキャラクターや商品などを「観る」「触れる」「体験する」ことができるリアルタッチポイントとして、さまざまなコンテンツと客が施設を通じてクロスして生まれる新たなエンターテインメント体験を提供する。

 オフィシャルショップならではの幅広いラインナップで、日本では手に入りにくいアイテムや限定商品などもあり、新製品の品揃えも充実。子供が手軽に購入できる初心者レベルのものから大人向けのコレクターズアイテムまで各種取り揃えている。

 同店のコンセプトである「体験型施設」として、 カードゲームのティーチング会やイベントを定期的に開催する方針で、まず3月1日と2日に新発売の機動戦士ガンダムのカードゲームのティーチング会が開催されており、その後も主に週末にかけてさまざまなイベントを開催し、ファン同士の交流や最新の情報発信基地として展開する予定。今後のイベント開催の予定はウェブサイトhttps://shop.bandainamco-am.com/ で確認できる。

 店内は、トークンを購入して遊べる充実したガシャポンコーナー、人気のガンプラ、「太鼓の達人」などがあるゲームセンターのナムコアーケード、コレクターズ向けの魂ネイションズのフィギュアなど多数のセクションが複合的に入っていおり、ワンピースなどカードゲームで遊べる催事スペースも設けている。

 オープン当日の28日にはテープカットが行われ、ブルックリン商工会議所のランディー・ピアーズ会頭、 Bandai Namco Amusement America のジョン・マッケンジー社長、そして上院議員のアンドリュー・ガウナルデス氏が訪れ祝辞と挨拶を述べた。開店となる11時には建物の外に300人以上の列ができ、大勢のファンが店に押し寄せた。

40+  都会で紡がれる愛と人生の物語

第5話 「Sex and the City」ならぬ「Pets and the City」

 先日、「Pets and the City」の著者であり、ニューヨークで活動する獣医師、エイミー・アッタス博士のトークイベントに参加しました。彼女の本は、都会で暮らすペットとその飼い主たちの心温まるエピソードを描いたものですが、彼女自身の人生もまた、まるで小説のようなドラマに満ちていました。

 本のタイトル「Pets and the City」は、もちろん世界的に有名な「Sex and the City」にちなんで名付けられたもの。ニューヨークという大都会の中で、ペットと人間が織りなす愛とドラマに満ちた物語を描いています。ただし、登場するのは恋愛に奔走する女性たちではなく、飼い主とその愛する動物たち。まるでキャリー・ブラッドショーが書く恋愛コラムのように、エイミー博士は都会のペットと人間の関係を見つめ、記録してきたのです。

彼女は40年近くにわたり、マンハッタンの高級住宅街を中心に往診を行い、多くのペットとその飼い主の人生に寄り添ってきました。イベントでは、富裕層のペットが贅沢な暮らしをする一方で、健康を損ねて苦しむ動物たちを助けるために奔走したエピソードが語られました。彼女はビリー・ジョエルの往診に訪れた際、ドアを叩くのをためらいました。なぜなら、部屋の中から彼の美しいピアノの音が聞こえていたからです。「プライベートコンサートを終わらせるわけにはいかない」と、演奏が終わるまで静かに待ったそうです。また、ある日往診に訪れた家では、なんと裸のシェールが現れ、「私の発疹、犬のものと同じかしら?」と真剣に尋ねてきたとか。そして、診察が終わるとチェックブックを咥えて支払いに現れた賢いサービス犬の話も彼女の本に収められています。動物たちにはプライドや見栄はなく、その純粋な愛と知性が時に人々の心を癒し、救うのです。

 特に印象に残ったのは、ある93歳の女性と愛犬の話です。

 その女性は長年連れ添った愛犬を亡くし、大きな喪失感を抱えていました。エイミー博士が往診に訪れたとき、彼女は髪もとかさず、寝間着姿のまま、入れ歯さえつけずにうつろな表情をしていたそうです。長年のパートナーを失った悲しみで、まるで生きる気力を失ってしまったようでした。

エイミー博士は、そんな彼女の姿を見て何とかしなければと考えました。そして、一匹の犬を彼女に連れてきたのです。しかし、当然ながら彼女は「もう新しい犬は飼えない」と拒否しました。「私はもう歳だから、この子を見送ることはできないわ」と。

 そこでエイミー博士は、ある「作戦」を思いつきました。彼女にこう言ったのです。「この子は今、一時的に家が必要なだけなの。あなたの家でちょっとだけ預かってもらえない?」

 それなら、と女性はしぶしぶ引き受けました。しかし、翌日エイミー博士が犬を引き取りに戻ると、彼女はこう言ったのです。「この子を返したくないわ。」それから彼女と新しい犬は、最期の日まで一緒に暮らしました。

 この話を聞いて、私は涙が止まりませんでした。愛する存在を失うことは、人間にとって計り知れないほどの痛みを伴います。でも、新しい愛を受け入れることで、人はまた前を向くことができる。40歳を過ぎると、私たちは人生の変化をより敏感に感じるようになります。子育てが終わり、仕事の方向性が変わり、時には人生の新しいステージに立たされることもある。そんなとき、心を開いて「新しい何か」を迎え入れる勇気を持つことが、どれほど大切かを改めて考えさせられました。

 ペットはただの動物ではありません。人生のパートナーであり、時には家族以上の存在です。エイミー博士の話を聞きながら、私も自分の人生を振り返りました。女性として、母として、起業家として、そして一人の人間として、何を大切にして生きていくのか。40歳を過ぎたからこそ、もう一度自分に問いかけてみたいと思います。

 人生のパートナーは、人だけとは限りません。愛する存在と共に過ごす時間の尊さを、改めて心に刻んだ一日でした。

藤田カンナ

美容クリニック「Re:forma」と「Kirei House」代表として日本の美の哲学と、米国および世界中から取り入れた先進的な技術を融合させ、心身の調和を重視した総合的な美容と健康ケアを提供。女性の健康をサポートするために開発、Femtechアワードを受賞した幹細胞製品の米国代表。KAATSUスペシャリスト認定資格およびインテグレーティブ・ニュートリション認定ヘルスコーチの資格を持ち、コロンビア大学で学んだビジネスと経営の知識を活かし、事業運営や顧客サービスにおいて、常に最先端のアプローチを追求している。

頑張れる自分に自信持って 元祖ビリギャル 小林さやかさん

 映画「ビリギャル」で有名な作家でコラムニスト、起業家でもある小林さやかさん(36)が2月27日、ニューヨークのジャパン・ソサエティー(JS)で対談形式の講演とサイン会を行った。退学寸前の問題を抱えた中学生から難関大学、慶應義塾大学の入試に合格するまでの自身の道のりを描いた2015年の映画『ビリギャル』の公開10周年を記念し、彼女の人生、キャリア、執筆活動とモチベーションについて語った。また、昨年7月に発表した著書『私はこうして勉強にハマった』についても紹介した。対談の相手はJSの理事でモルガン・スタンレーのシニアアドバイザーを務める面圭史(ほおつき・けいし)さんが務めた。

 「聖徳太子」を「せいとく・たこ」と読み、日本地図を描いてみてと先生に言われて「まる」を描いた高校2年の時の小林さんを慶應に向かわせたのはいったい何だったのか。

 母の勧めで塾の面談へ赴いて坪田信貴氏と出会い「東大行く?」と聞かれ「イケメンのいる大学がいい」「なら慶應ボーイのいる慶應か」「わあ、めっちゃウケる。櫻井翔くんのいる慶應!」。それが小林さんのエンジンのスイッチが入った瞬間だった。「動機は不純と怒る人はいるかもしれないけど、それでいいと思う。自分にエンジンがかかったんだから」。

 周りの人は「受かるわけないじゃん」と相手にしてくれなかったが、猛勉強に励んで1年半で偏差値が40上昇した結果、慶應義塾大学総合政策学部、関西学院大学、明治大学への現役合格を果たすと、周囲の目は一変した。評価は2通りに分かれた。「頑張ったね!すごい!」という賞賛と同じくらい「受かると思ったよ、もともと頭は良かったんだろうね」という納得派。その時「人間は結果で判断するものだ」と理解した。人が頑張れる条件は2つ。「自分にはできる」という絶対的な自信と「これを絶対に達成して手に入れたい」という強い願望だという。

 新しい会社、AGAL(あがる)=Aギャル=を立ち上げ、「日本の若者や日本人にもっと自信を持って自分の目標に向かっていく勇気を与えたい」。コロンビア大学に2年間通い、英語も上達した。「頑張って、慶應、コロンビア大、自分の会社設立と努力が全部つながっていることは、どこにいても同じだとアメリカの人に伝えたかった」と話し、大勢の観客から祝福されていた。

 (三浦良一記者、写真も)

【今週の紙面の主なニュース】(2025年3月1日号)

(1)米国公務員の大量解雇 続々通知で大混乱

(2)桃の節句USA NY五番街にW雛人形

(3)津田和男さん逝去 国連国際学校で教鞭

(4)JO1 NY公演 3日と4日ブルックリン

(5)米国は欧州を無視 日本には? 海外日本人サポート

(6)コロンビア大学 村瀬名誉教授が死去

(7)総領事館名乗る詐欺 在留邦人がターゲット

(8)熊本の魅力をPR  居合道の実演も

(9)それぞれの春、それぞれの大志 田村麻子のカーテンコール

(10)宝塚の歌声NYに響かせて 佐分利美佳さん 

米国公務員の大量解雇 続々通知で大混乱

 トランプ米大統領と側近で実業家のイーロン・マスク氏が進める連邦機関の効率化に伴う大量解雇が加速している。トランプ大統領は1月の就任初日に大統領令でマスク氏をトップとするDOGE(ドージ)こと政府効率化省(Department of Government Efficiency)を設立。その目的は「連邦政府のテクノロジーとソフトウェアを近代化して、政府の効率性と生産性を最大化すること」としている。およそ300万人を擁する連邦政府職員の削減計画が急ピッチで進んでいる。

 手始めとして1月29日、2月6日までに退職に応じれば9月30日までの給与を支払うとフルタイムの連邦政府職員200万人に通知。ワシントン・ポスト紙によると7万5千人以上が応じたという。

 2月11日にトランプ大統領はイーロン・マスク氏率いる政府効率化省と連携しながら必要不可欠なポスト以外の職員を削減し、雇用も制限するよう指示する新たな大統領令に署名。人事管理局は2月13日、政府機関に対し試用期間中(勤務期間1〜2年)の職員を原則解雇するよう指示。退役軍人省で1000人以上、連邦森林局で3000人以上が解雇される予定など、教育省、中小企業庁、消費者金融保護局、一般調達局などでも試用期間中の職員を中心に解雇通知のメールが送られた。各国にある大使館も職員削減に備えるよう通知された。

 また政府効率化省のチームが同日、連邦税の徴収を行う内国歳入庁(IRS)を初めて訪れ、業務を視察。IRSの職員は8万人ほどだったが、富裕層の納税強化を進めるとして約10万人に増えていた。確定申告のシーズンで、この時期の大量解雇は還付金を当てにしている人たちに影響を及ぼす可能性がある。核兵器の備蓄の計画や製造、管理も担当している国家核安全保障局(NNSA)では、いったん解雇した原子力安全担当の連邦職員を呼び戻すなどの混乱も起きている。   

政府効率化省は違法と訴え
一方、5千ドルの還元案も

 ワシントンDCの連邦裁判所では14州の団体が、トランプ大統領が議会承認なしに政府効率化省に「制限のない法的権限」を与えたことは違法などとして訴えを起こしている。しかし米国際開発局(USAID)を巡っては、ワシントンの連邦地裁が21日、人員削減の一環として職員に出した休暇指示を認める判断を下したことから23日、重要ポストを除く大半の職員に休暇に入るよう指示がなされた。また少なくとも1600人の雇用削減に踏み切ると発表された。USAIDは解体、事実上の閉鎖に向かっている。

 政府効率化省は来年7月4日までに連邦政府予算のおよそ3分の1にあたる約2兆ドル(約300兆円)を削減目標に掲げている。これまでに削減した金額は17日時点で550億ドル(約8兆4000億円)とされている。

 政府効率化省の外部アドバイザーで、投資会社「アゾリア」の最高経営責任者(CEO)のジェームズ・フィッシュバック氏は、来年7月の政府効率化省の活動期限満了後、削減できたコストの一部から5000ドル(約76万円)を納税者に還付すべきと提案している。マスク氏は18日、X(旧ツイッター)への投稿で、提案について「トランプ大統領に確認する」と述べた。トランプ大統領は19日、フロリダ州の講演で「政府効率化省が節約した分の20%を米国民に渡し、20%を債務の返済に充てるという新しい案も検討されている」と語った。

桃の節句USA NY五番街にW雛人形

源吉兆庵で3月展示中
ニューヨーカー楽しむ

 3月3日は桃の節句。マンハッタン五番街の和菓子店、源吉兆庵の店内に豪華なW雛壇が飾られ、街行くニューヨーカーを楽しませている。銀座本店の雛壇をイメージしたそうで、マジソン街店からの春恒例のディスプレイとのこと。この季節、日系教育機関やNY日系人会、天理文化協会のホールでも美しい雛人形が毎年飾られている。

 雛人形は、女の子の誕生を祝うとともに、その健やかな成長を祈って飾られる。雛人形の主役は最上段の「お内裏様」と呼ばれ、夫婦の姿を表現している。

 同店ではこのW雛の写真を撮影してSNSにアップしたことを店のスタッフに見せると3月3日まで源吉兆庵の特製桜餅がもらえるキャンペーンを実施している。寺門涼支配人によると既に30人以上が参加していて好評だという。来年はもう1段雛壇を追加してトリプル雛壇にするそうだ。ディスプレイは今月いっぱい飾られている。(2月21日、写真・三浦良一)

津田和男さん逝去 国連国際学校で教鞭

 国連国際学校(UNIS)で長年、日本語教師として教壇に立ち、米国北東部における中等日本語教育の先駆者として貢献した津田和男さんが2月18日未明ニューヨークの自宅で亡くなった。(享年76歳)。津田さんは北東部日本語教師会の会長として米国東海岸で日本語を学ぶ現地校の高校生を対象に同校を会場に開催してきた「春祭り」を主催した。30年目に当たる今年は、初めて会場をハンターカレッジに移して開会式でも元気な姿を見せて挨拶、日本語を学ぶ現地校の高校生と大学生が初めて交流する悲願の高校大学連携を達成したばかりだった。津田さんは1948年埼玉県出身。2022年にUNISを退職。22年に全米日本語教育学会(AATJ)から生涯功労賞を受賞。

米国人に日本語教育

身を投じた津田さん

国連学校で授業をするありし日の津田さん(1987年、撮影・石川愉)

 「津田先生に習うと、子供たちは自主的に勉強するようになるんですよ」。今から40年近く前の国連国際学校(UNIS)での母親たちの評判はすこぶる良かった。三島由紀夫の『金閣寺』は、教室で教師の手を離れて生徒間のディスカッションへと発展していく。時には小説の書き出しの1行に込められたさまざまな意味を考えるために3か月の授業を費やしたこともあったという。埼玉県出身。麹町小学校、麹町中学校、東京都立上野高等学校、上智大学社会学科卒業。大学では、社会学者鶴見和子のゼミに所属し、マックス・ウェーバーや柳田国男の研究に没頭、そのままゼミの助手として大学に残っていた時に、同大の英語教授がニューヨーク州キャッツキルで在米日本人子女を集めたサマーキャンプを行うことになり、それがきっかけで来米した。キャンプは大成功し、津田のひたむきな姿や子供に対する親身な世話ぶりを本物とみてとった教授が国連国際学校への教師として推薦してくれた。

 「日本語に対するアメリカ人生徒の関心度は毎年右肩上がりです。日本語を学ぶアメリカ人生徒と日系のルーツを持ち継承母国語として日本語を勉強する生徒との日本語力が均衡してきたのがここ数年の特徴です」。UNISを退職して2年の歳月が経った昨年暮れ、ウエストビレッジの喫茶店で資料を手に熱く語っていた姿が印象的だ。

 ニューヨーク市立大学・齋藤和子さんの話「コロナの影響で高校生向け恒例イベント春祭りが中止となった。バーチャル開催を模索する先生に頼まれ、大学でオンラインコースを担当、中高でも日本語を教えている私が準備に携わるようになった。訃報の前週、最後にご一緒した第30回NECTJ文化祭@ハンター大学は、29年続いた春祭りが前身であり初の高大連携イベントであった。また多様な経歴を持つ日本語教師が共に学べる「ボストン・NY合同勉強会」を共に立ち上げた。UNIS退職後、教室外へ活動の場を広げた先生。昨年のウガンダ視察には医療を志す大学生の娘も同行させてもらいお世話になった。画面越しでの挨拶は「先生、今はどちらですか?」が定番であったが、ついに先生は天国へと旅立たれた。未来志向、世界規模のビジョンを語っていた津田先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます」

JO1 NY公演 3日と4日ブルックリン

海外でも人気の11人組ボーイズグループ

 2019年にサバイバル・アイドルオーディション番組から誕生し20年にデビューした11人組のボーイズグループ「JO1(ジェーオーワン)」。日本国内だけでなく海外でも精力的に活動し、アジア最大級の音楽授賞式「Mネット・アジアン・ミュージック・アワード2020」で「ベストニューアジアアーティスト賞」を受賞するなど活躍。アメリカにも熱狂的なファンが大勢いる彼らが、アジアの4か国とアメリカで自身初のワールドツアーを敢行中。NYでは、3月3日(月)と4日(火)の2日間、夜8時からブルックリンの「ブルックリンボウル」(61 Wythe Ave)で公演を行う。

 当初、NYは4日の一回のみの予定だったが、チケット発売後まもなく完売となったため、3日の公演を追加した。この3日の追加公演はまだ直前でのチケット購入も可能という。JO1の所属事務所では、「ぜひNY在住の日本人の皆さんにも会場に来ていただいてライブを盛り上げてもらい、JO1の魅力に触れてほしい」と語っている。

 チケットは、JO1公式サイトのワールドツアーページ:https://jo1.jp/feature/worldtour2025 から「ライブネーション」のサイトに入って購入する。

【読者プレゼント】 

 NY在住の日本人の皆さんにショーを盛り上げてもらいたいと、所属事務所から「週刊NY生活」編集部に3日(月)の公演チケットが寄贈された。本紙読者に抽選で、ペアで5組(計10人)にプレゼント。希望者は2月28日(金)午後5時までに、応募者のフルネームとEメールアドレス、本紙でよく読むページやコラムを記載のうえ、[email protected] までEメールで応募する。メールのタイトルは「3/3(月)JO1コンサートチケットプレゼント応募」とする。当選者には直接通知され、当日会場の受付で名前を伝えて入場する。