ジャパン・ソサエティーで第2弾が来米
ジャパン・ソサエティーで7月に続き、8月12日と13日の両日、「アイヌ・サマー・フェスティバルーアイヌの物語、文化、そして伝統」の第二弾が開催された。13日午後4時からは、古式舞踊のワークショップが村瀬ルームで開催され、18人の予約会員が指導を受けた。平取アイヌ文化保存会の木村弘美事務局長の解説で動物の動きや雨燕やシギが大空に元気に羽ばたく動きを真似た踊りなどを披露した。参加者も踊って体験した。アイヌには文字がないため、昔の映像をもとにして動きを再現していることなどが紹介された。
(写真上)鳥の羽ばたきを表現した舞踊ワークショップ
その後、映像作家で今回のアイヌ公演を企画した溝口尚美さんが2018年に作成した映画「Ainuー ひと」が、メインホールを埋める満席で上映された。
その後、平取町教育委員会のアイヌ語教師の関根健司さんによるアイヌ語教室が行われた。参加者たちはクイズを通してちょっと難解な単語の数々も教わったが、「ピリカ(正解!)」という単語だけは確実に耳に残ったようだ。
平取町二風谷地区のアットゥシ織は伝統工芸品に指定されており、刺繍やアップリケによって生み出される精巧な模様や、世代を超えて家族に受け継がれてきた独自のデザインが披露された。伝統工芸士の藤谷るみ子さんと進藤千賀子さんが舞台で、アイヌ文化刺繍活動を紹介した。アイヌの伝統的な衣装の背中、襟、裾によく見られるこれらの模様は、単に美的な目的だけでなく、悪霊を追い払うお守りとしての精神的な意味も持っていると説明。また刺繍は沙流川流域に伝わる「二風谷らしさ」を意識し、アイヌ文様を豊かに表現したもので、会場からはその独特のシルエットにため息が聞かれた。
参加者からは「舞踊ワークショップはエアロビクスみたいで楽しかった」(クラレスさん・男性)や「伝統言語でも響きが能とはまったく異なるところがとても興味深かった」(リンさん・女性)といった声が聞かれた。
今回の8月の来米団の団長を務めた平取アイヌ協会の宇南山嘉宣会長は「今回はアメリカの先住民族との接触はなかったが、若手が多く参加しているので、今回の体験がいつかまたアメリカの先住民との交流に繋がれば良いと思っている」と将来に期待を寄せた。また、平取町役場木下正人課長は「2年前に溝口さんがこの週刊NY生活の記事を持って役場に来られたのが始まりだった。これからもNYとのご縁を大切にしたい」と話していた。イベント前日には北海道ゆかりの会(竹田勝男代表幹事)主催の歓迎会も市内レストランで開かれた。




