女子バンタム級王者 吉田実代、初防衛戦決まる

23日マジソン・スクエア・ガーデンで

 ビデラプロモーションは9月26日、IBF(国際ボクシング連盟)女子バンタム級王者の吉田実代(36=日本)の次戦を発表した。それによると吉田は、10月23日(水)、格闘技の殿堂、ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンで同級1位のシュレッター・メトカフ(39=米)を迎え撃つ。昨年4月に活動拠点を米国に移した吉田は、同年12月、昨年12月にサンフランシスコであった国際ボクシング連盟(IBF)バンタム級タイトルマッチでエバニー・ブリッジス(38=豪)に判定勝ちし、世界2階級制覇を達成。米国で初の防衛戦となる。

 吉田は本紙に「10月23日は待望のマジソンスクエアガーデンで試合が出来て嬉しいです。昨年11月から進化した姿を見せて必ずリベンジしベルトを守ります」とコメントしている。

浴衣カウボーイがコメディアンに

NYで20日にライブ

緒方篤さん

 日本生まれ、米国育ちで映画監督からコメディアンに転身した緒方篤によるコメディーショー「Sizzling All Stars & One Hot Japanese Guy」が10月20日(日)午後5時(開場は午後4時30分)から、ミッドタウンのブロード・コメディー・クラブ(西53丁目318番地)で開催される。

 米国内外のコメディアン仲間を集めたショーで、コメディーセントラルやレイトショーなどでも知られるメキシコ、モルドバ、米国出身のコメディアンが参加。各コメディアンは、いつものネタの他に「日本」に関するジョークも交えて上演する。出演者は緒方の他、ブライアン・スコット・マクファデン、オードリー・モーラ、パット・モナハン、ヴァラリア・ヴルぺ。

 緒方のコメディーは「クリーン」で知的、自身の経験を基にした半自伝的なストーリーや観察、社会的コメントを反映したスタイルで知られる。ハーバード大学卒。マサチューセッツ工科大学(MIT)大学院卒。富士通在籍後、フリーの映像作家、脚本家、監督などコメディアンとして異色の経歴の持ち主だ。世界中、どこに行っても、何をしても、店員、運転手、配達員などに人違いされる「国際版の寅さん」と言われるほど軽いノリが売りだ。当初は自作映画の主人公「浴衣カウボーイ」の衣装を着て、そのキャラクターとして上演していたが「緒方篤」自身としてスタンドアップを継続するようになった。

 スタンドアップ・コメディーをはじめたきっかけは、映画祭などで行われた上映後の質疑応答での観客の笑い。以前、東京で外国人向けに英語で上演したり、コロナ禍ではズームで上演していたが、2022年にニューヨークに戻ってからは、ブロードウエー・コメディー・クラブやロドニーズなどで上演。6月にはロサンゼルスの北ハリウッドのコメディー・シャトー・フェスティバルで「ベスト・オブ・フェスト」に入選、8月にもバーバンク・コメディー・フィスティバルに入選している。 これまでに一番難しかったことはと聞くと「映画の場合、脚本を書いてから、それをお客さんの前で試せるまで、とても長い時間がかかるのですが、スタンドアップの場合、早い時は、その日のうちに新しいネタを試すことができるという利点があります。しかし、ネタが受けるかどうかは試行錯誤ですので、挫折しながら何回も試さないといけません。面白く、有意義なネタを起案するだけでなく、それを大勢のお客さんが理解し、笑えるような表現方法や適切なリズムで伝えないと、観客には笑ってもらえません。このため、スタンドアップ特有の上演技術も修得する必要があります。私の場合、演技の経験、および即興劇や質疑応答の経験はあったのですが、「観客と対話する様なフリをしながら、前もって準備したネタを混ぜる」といったスタンドアップ特有の技術を極めるのに努力しています。ネタの起案・執筆と、上演技術に加え、もう一つのハードルは、近年大勢のコメディアンが活動しているので、競争が激しく、コメディークラブなど上演する場や機会を確保するためにも、オーディションなど多大の努力が必要となる事です」とステージとは違った真顔で話した。

    (三浦良一記者、写真も)

      ◇

 入場料は25ドル。(チケット割引コードは「OGATA」)チケット・詳細はウェブサイトhttps://www.broadwaycomedyclub.com/shows/sizzling-all-stars-one-hot-japanese-guy/を参照する。

第4回ジャパンパレード、5月10日に開催へ

 第4回「ジャパンパレード&ストリートフェア」の開催が2025年5月10日(土)に正式に決定した。過去3回と同様に、マンハッタンで開催される。

 同イベントは、非営利団体ジャパンデー・インク(プレジデント兼チェアマン・岡本慎一 日本生命保険相互会社 常務執行役員 、オノラリー・チェアマン・森美樹夫 在NY日本国総領事・大使)が主催、日本文化と日米の友好を祝うもので約5万人のニューヨーカーを集客するなど、初夏の恒例行事として定着しつつある。森美樹夫総領事・大使は「日本の優れた文化や価値観が、米国で過去にもまして受け入れられつつあるように感じています。この流れを活かしてジャパンパレードをさらに発展させていければと願っています」と語った。また、岡本慎一氏は「ニューヨーク初夏の風物詩となっているジャパンパレードを2025年も開催できることを大変嬉しく思います。本イベントを更に発展させて、多く

の方々に『日本文化と日米の友好』をアピールしていきたいと思います」と意気込みを述べている。

 今年5月に行われた第3回ジャパンパレード&ストリートフェアでは、約100団体、およそ2500人がセントラルパークウエストを練り歩いた。太鼓や武道などの伝統文化からアニメパフォーマンスのようなポップカルチャーまで、日本の多様多彩な魅力をアピール、スペシャルゲストの『舞台「鬼滅の刃」』のキャストがパフォーマンスを披露し、沿道に詰めかけたニューヨーカーが大きな声援を送った。

パレードのグランドマーシャルを務めた元プロ車いすテニス選手の国枝慎吾氏は「日本とニューヨークの長きにわたる友情を祝うことを嬉しく思います」と笑顔で語った。同時開催された「ジャパンストリートフェア」は、前年に続きパレードに隣接する西72丁目で行われ、NY市内で和食を中心としたフードフェアを開催している「ジャパンフェス」とのコラボにより24の屋台が並んだ。

 第4回パレード&ストリートフェアの成功に向け、ジャパンデー・インクは協賛・寄付などの支援を広く募っている。パレード、ストリートフェアへの支援・問い合わせはEメール[email protected](Japan Day Inc.事務局)まで。パレード参加募集要項、イベントのメインビジュアルを決めるアートコンテストの詳細は後日、公式サイト(www.japanparadenyc.org)やSNSで発表される。

9・11日本人被害者家族の活躍

 9月9日NHK「映像の世紀 9・11あの日が変えた私の人生」は、米国同時多発テロで息子を失った二人の父親の活躍を放送しました。

 白鳥晴弘さんは、一人息子が殺された理由を問い質したいとアフガ二スタンに飛び、ビンラディン宛ての手紙をアルジャジーラ支局に託したが返事はありませんでした。しかし米国の報復爆弾で足を失った少年に「ここに米国人の少年がいたらどうする?」と聞くと「同じ目に遭わせてやる」と「復讐」に燃える少年。白鳥さんは「憎しみの連鎖を起こしてはならない」と、度々アフガニスタンを訪れ子供支援プロジェクトを行ってきました。現在は経営する居酒屋でウクライナ避難民を受け入れています。

 住山一貞さんは、富士銀行(現みずほ銀行)の社員であった息子を亡くしたテロの記憶を風化させまいと567ページものアメリカ政府の報告書を10年がかりで翻訳して出版しました。

当時日本人被害者24名の遺族に対する日本政府の対応は冷たかった、とあるご遺族は語ります。「旅費に加え補償請求書を翻訳する人まで自分で探さざるを得ない一方、日本大使館は遺族への説明会を一度も開催しなかった。政治家が拉致問題では動いたが、9・11では誰も動かない。9・11被害者家族は無視されている」との声が心を打ちました。

 そこで、私は超党派の議員グループを結成して、9・11被害者家族、グアム島の無差別殺傷事件の遺族、チュニジアでの被害者家族からのヒアリングを行いました。その結果2016年に「国外犯罪被害者弔慰金等の支給に関する法律」が成立。死亡で200万円、重度障害者に100万円の支給が確定しました。

 米国でも被害者家族の活躍が光ります。9・11後、独立調査委員会の設置はテロとの戦いの妨げになるとして反対していたブッシュ政権に、設置を決めさせたのは殉職した消防士などの遺族でした。2019年9月の日経ビジネスは、「当時人命救助にあたった『ファーストリスポンダー』(消防士や警察官)や、ほこりを吸って障害を起こした人は延べ7万人以上。700人以上が呼吸器や消化器疾患、600人以上がガンで死亡」と報じています。

 ウクライナやガザを見ても、戦争やテロを起こさせないこと、そして被害者の立場から物事を捉えることの重要性を一層強く感じます。

 ふじた・ゆきひさ=慶大卒。世界的な道徳平和活動MRAや難民を助ける会で活動した初の国際NGO出身政治家。衆議院・参議院議員各二期。財務副大臣、民主党国際局長、民進党ネクスト外務大臣、横浜国立大講師等歴任。アメリカ元捕虜(POW)の訪日事業を主導。現在国際IC(旧MRA)日本協会会長。岐阜女子大特別客員教授。

アダムス市長を起訴

収賄など5つの罪で

無罪主張し辞任しない意向表明

 ニューヨーク市のエリック・アダムス市長(64、民主党)が26日、贈賄、詐欺、違法な外国からの選挙資金集めなど5件の罪で起訴された。ニューヨーク市長の公邸となっているグレイシーマンションに同日午前、連邦捜査官(FBI)が突入。正午前に連邦検察当局は、大陪審により市長が起訴されたと発表した。トルコから何年もの間、無料航空券、海外での豪華な宿泊費、違法な選挙資金を受け取っていたとされる。

(写真上)ニューヨーク市の公式ホームページに掲載されたNY市長の紹介文

 起訴状によれば、アダムス氏はブルックリン区長時代から10年にわたって汚職と収賄が疑われる。贈り物や寄付の見返りとして、区長や市長の影響力を行使し、例えばトルコ領事館の高層ビル建設に消防局から安全許可を得るなどトルコ当局に便宜を図っていたとされる。

 アダムス氏は26日午後にグレイシーマンションの外で記者会見を開き、不正行為を強く否定、「私は選挙で選ばれた仕事をこれからも続けていく」と市長職にとどまり、「全力と全精神を尽くして」罪状と戦うと述べた。市長を同市の「恥」だなどと抗議する市民らによって中断も生じる混乱のなか会見は行われた。同氏は27日、連邦地方裁判所に出廷し、罪状認否で無罪を主張した。30日にはトルコ政府への便宜は合法だったとし、裁判所に贈賄罪の棄却を求めた。

 起訴された市長に対してアレクサンドリア・オカシオ=コルテス連邦下院議員をはじめとする民主党議員の何人かは辞任を求めている。一方、連邦下院のハキーム・ジェフリーズ院内総務(民主党)は「推定無罪」の原則を当てはめるべきだとした。市長を解任する権限を持つキャシー・ホウクルNY州知事も26日夜の声明で「選択肢を残しておく」と慎重な姿勢を見せた。公民権運動の指導者であるアル・シャープトン師はホウクル知事にアダムス市長を解任しないよう求めている。

 連邦機関は、アダムス市長に対しては2022年の市長就任以来、監視を強めていた。昨年11月には連邦検察とFBIはアダムス市長の電子端末を押収。また市長側がトルコ政府と共謀し違法な外国からの献金を受け取っていた疑いで、市長の首席資金調達者だったブリアンナ・サグス氏の家宅捜査を行うなどしていた。

相次ぐ高官辞任で市政は大混乱

市長選に向けて準備も

 捜査が進展するなか、ここ数週間は高官が相次いで辞任するなど市政は大混乱に陥っている。FBIに携帯電話などを押収されていたニューヨーク市警のエドワード・カバン本部長は9月13日に辞任。またトマス・ドンロン本部長代行も13日に家宅捜索を受けた。市長の主任顧問であるリサ・ゾーンバーグ氏も13日に辞任、アシュイン・バサン市保健局長官は23日に辞任した。エリック・アダムス市長の長年の政治顧問であるイングリッド・ルイス=マーティン首席顧問は市長起訴後の27日に、連邦検察とFBIによってブルックリンの自宅を捜索され携帯電話を押収された。召喚状も送られている。

 来年の任期満了前に市長が辞任あるいは解任された場合は、市政監督官ジュマーニ・ウィリアムス氏が後任となる。辞任や解任がなくても、すでに来年の市長選挙に向けて、ウィリアムズ氏のほか、ブラッド・ランダー会計監査官、スコット・ストリンガー前会計監査官ら市の高官や州上院のゼルナー・マイリー議員やジェシカ・ラモス議員ら、そしてアンドリュー・クオモ元州知事らが市長の座を狙って準備を進めている。

 5つの罪状すべてで有罪となれば、市長は最長で懲役45年の刑に処せられる。ただし、検察が賄賂容疑を立証するのは困難かもしれないと指摘する法律専門家もいる。アダムス氏が受け取ったとされる賄賂の金額は10万ドルと違法な選挙資金で、他の公職汚職事件に比べれば少額。賄賂の多くは部下の証言に頼らざるを得ない可能性が高いため、部下がアダムス氏の知らないうちに独断で行っていたとアダムズ氏の弁護団が主張する可能性がある。このため検察は追加の訴追を求める可能性が高いとの声がある。

 アダムス市長は、バイデン大統領の移民政策を批判したために連邦検察が動いたと証拠はあげず示唆している。しかし起訴を発表する記者会見で、ニューヨーク南部地区連邦検察のダミアン・ウィリアムズ検事は、この事件が政治的なものであるという考えを否定した。ホワイトハウスのカリーン・ジャン=ピエール報道官も記者団に対し、司法省の起訴決定にバイデン政権は一切関係ないと語った。

五番街の高級会員制クラブ内にオープンしたネイルサロンKirei House Tokyo at The Core Club

気軽に使える値段設定が嬉しい

 Kirei House Tokyoは、五番街55丁目の一等地に建つ歴史的ビルの15階にある日本人経営のネイルサロンだ。NYでも最もエクスクルーシブなプライベートクラブであるザ・コア・クラブ(The Core Club)内にありながら、会員以外も利用できるオープンな空間として7月に開業した。

 サロンの中心は、高品質な日本式ネイルサービスと眉毛のトリミングやリフティング。日本のネイル技術は、その細やかさや持続力において世界的に評価されており、Kirei Houseでは、熟練した技術者による繊細なネイルアートやトリートメントを提供している。より個別に行き届いたサービスを提供するため、3席のみのプライベートな空間で要予約となっている。

 驚くなかれマニキュア50ドル、ジェルマニキュアが75ドルからと手頃な価格だ。ペディキュア75ドル、ジェルペディキュア95ドル、アイブロー50ドルというこのリーズナブルな値段設定は「私どものサロンが、特別なプライベートクラブ内でサービスを提供しながらも必要以上に高く設定することなく、待ち時間などで気軽に立ち寄り最高の品質でラグジュアリーな体験を楽しんでもらうためです。男性も最近では足と指のクリーニングを定期的にされる紳士が多いです。場所柄と、会員さんたちでいらしてくれる方は男性も多いです。ぜひ日本の男性の皆様にも来ていただきたいですね。大体、男性の率は2割くらいです。お待ちしてます]とオーナーの藤田カンナさんは語る。1階入り口から会員と同じセレブな待遇で案内してくれるのが嬉しい。


711 5TH AVE 15TH FLOOR 

NEW YORK, NY 10022

営業時間は10am-8pm 

定休日月曜日

(212)-249-8172 (Beauty Bar 代表番号) 

[email protected] 


藤田カンナ

美容クリニック「Re:forma」と「Kirei House」代表として日本の美の哲学と、米国および世界中から取り入れた先進的な技術を融合させ、心身の調和を重視した総合的な美容と健康ケアを提供。女性の健康をサポートするために開発、Femtechアワードを受賞した幹細胞製品の米国代表。KAATSUスペシャリスト認定資格およびインテグレーティブ・ニュートリション認定ヘルスコーチの資格を持ち、コロンビア大学で学んだビジネスと経営の知識を活かし、事業運営や顧客サービスにおいて、常に最先端のアプローチを追求している。

最上のおもてなし6 BOOKS

草土出版・発行

星雲社・発売

 今回のテーマ「Japan Table」のもと、料理研究家、テーブルウエア・コーディネーター、食空間プランナーなど、専門家のスタイリング写真とプロフィールを紹介し、海外を拠点に活躍している先生方も多数参加。本シリーズは前4集、5集がフランス・グルマン世界料理本大賞で連続入賞するなど世界でも評価された人気シリーズ。今号には37人の食とテーブルウエアに関するプロフェッショナルが登場している。

 長坂美奈子は、和と洋の融合をテーマに透明感あるグラスが映える食卓。エリオットゆかりは、英国郊外の暮らしぶりを偲ばせる食生活を紹介。大井直子は、喜びの日を祝う食卓を囲んだ家族の絆。湯浅さおりは、引き算の美学でシンプルな和を現代的に表現。菅生美希は、日本の伝統美をモダンに演出する空間。中村せいこは、江戸時代の職人の技にぬくもりを味わえる和食器の美しさ。梨水さわ子は、フルーツカッティングの楽しさをハロウインのジャック・オ・ランタンに飛ぶ葡萄のコウモリで。グライスヒロコは、ミシガンの庭の香で愛とデザインを両立させる。伊藤すみれは、決まりなく、自由に、楽しく学ぶ仏家庭料理。貞本紘子は和食をモダンにもてなす見事なコーディネート。フラワーデザイナーの大江由美はお花の彩満載のテーブルで季節感。徳永陽子は分かりやすく楽しく心を満たすおもてなしの工夫。間ひろこは南国の風を食卓に運び、懐かしい器と今をクロスオーバーさせる。才木雅世は中東料理と器に込めた想いで和の融合。武田典子はバルセロナの情熱が郷愁を誘う美食の世界。小泉りかは、普段の料理を特別なものに変える心掛けは、日々の何気ない生活を丁寧に過ごすことと語る。鎌田静は、北国の爽やかな夏を感じさせるテーブルセッティングが新鮮。多くのお客様をもてなす家庭で育った岩井道は、食卓に愛を広げる。相川扶美子はシンガポールの美食でランチテーブルを明るく表現。則岡泰香が育むキッズパーティのケーキやデザートは大人も喜ぶに違いない。重藤直子は、ナプキンの上にさりげなく置いた葉で清涼感あふれる心が伝わる。早川恵美は五感に響く、美しく美味しくを結ぶテーブル。中川由美子は北欧フィンランドの幸福が伝わるクリスマス料理。飯利美和子は料理と皿の芸術がテーブルという舞台で競演。山岸真理はアフタヌーンティーでエレガンスと愛の融合。おかざきおかこは世界に日本酒を誇るプレゼンテーション。髙石典子は、家庭でもレストラン気分になれる。竹嶋美紀は健康的に楽しいお寿司。日下貴子は、季節の花で食卓を彩る。斎藤真理はハマっているスパニッシュスタイルで来客をもてなす。梅野八保子はお菓子と紅茶の豊かさをたっぷり。伊藤知保が味わう西洋からみた東洋の美学。渡辺ワカナは伝統工芸で印象的な食卓。高柳聡佳は絵画のような盛り付けが楽しい。こいけかおるは美形和食の提案。橋本陽子は和むお茶会を表現。本紙連載でお馴染みの大石育子は、NY生活で愉しむ和のカタチでNYパーティー。37人からまとめておもてなしを受けた気分になれる一冊だ。    (三浦)

日本の鯨食文化伝える映画を上映

映画監督

八木景子さん

 映画製作・配給を行う合同会社、八木フィルムの代表として「クジラを捕獲することが環境に良い」とするドキュメンタリー映画「鯨のレストラン〜SDGsとクジラ〜(英語名:Whale Restaurant 〜Inconvenient Food〜)」を監督し、ニューヨーク市内2か所で上映した。八木監督は、2010年にアカデミー賞を受賞しイルカ漁を批判した映画「ザ・コーヴ」に対し、反論映画として話題となった「Behind THE COVE」(2015年)を製作。前作から8年かけて完成させた今作では、前作で描ききれなかった「クジラ食がどういったものか」と「クジラの科学データ」を描いている。

 日本で有名なクジラ料理店を舞台にしたドキュメンタリー映画で、クジラ食と料理店での様子を初めて写しだした。作品の中では、クジラ店の常連客である『シン・ゴジラ』の監督・樋口真嗣も出演し「ゴジラは、クジラとゴリラから名前が生まれた」説を映画の中で語る。出演は、谷光男(鯨レストランのシェフ)、ユージン・ラポワント(ワシントン条約元事務局長)、ジュヌビエーヴ・デスポーテス(NAMMCO事務局長・科学者)、加藤秀弘(東京海洋大学名誉教授)など国際的に活躍する科学者が出演し、現代における「タンパク源」の問題、地球温暖化や化石燃料、二酸化炭素など地球の課題に触れている。

 ロサンゼルスに次いで開催されたニューヨークでの上映は、9月21日がハーレムのアポロシアターで、27日から10月3日までがビレッジ・イーストシネマで上映された=写真上=。

 八木さんは、東京生まれ。ハリウッド・メジャー映画会社に勤務後、「合同会社八木フィルム」を設立。長年恐れられていた捕鯨の問題を扱った映画「ビハインド・ザ・コーヴ」は自費を投じ製作をした。2015年に世界8大映画祭の一つであるモントリオール世界映画祭に選出されたほか、多くの映画祭で選出。ワシントンポスト、ニューヨークタイムズ、ロサンゼルスタイムズなど海外の多くの大手メディアに取り上げられた。しかし、配給会社がつかず、さらに自ら借金と寄付を募り配給まで行った。日本のドキュメンタリー映画としては珍しく世界最大のユーザー数を持つネットフリックス(Netflix)から世界配信され大きな反響を呼んだ。

 新作「鯨のレストラン」は、日本が2019年に国際捕鯨委員会(IWC)を脱退して以後の200海里水域内で再開した商業鯨漁の現場と料理店主の日常を映し出す。鯨の竜田揚げや、鯨のベーコン、ラーメンなどが紹介され、日本のかつての食文化としての鯨食の歴史についても紹介している。今回の映画をきっかけに海外からの外国人旅行者で賑わっている日本で、実際に鯨を食べた人の感想がSNSなどで世界中に拡散されれば、日本食文化の新たな側面を伝えるまさに「鯨が通り抜ける針の糸口」になるかもしれない。

 (三浦良一記者、写真も)

久留米絣の魅力NY披露、訪日体験者が報告展示会

カラフルな現代版アレンジも

 久留米絣(かすり)の芸術性と進化を探る1日限りの展示会とプレゼンテーションがニューヨークで9月26日開催された。この夏、坂田織物(福岡県八女郡広川町)に職人体験プログラムに弟子研修生として参加したアメリカ人テキスタイルデザイナー3人が、米国帰国後の体験報告をして実際に制作した絣の作品を展示した。日本から弟子研修生を受け入れた坂田織物の3代目代表取締役の坂田和生さんが来米し、久留米絣の起源から現代における意義までを語り、複雑な生産工程、この工芸品の文化的意義、そして久留米絣の保存と、日本国内および国際的な認知度向上に向けた取り組みについて講演した。

(写真上)来米した坂田代表(右)と訪日した研修生たち

 パーソンズ美術大学の修士課程を卒業した3人のアーティストは、絣織りの技術や地元の生活様式に深く触れた福岡県久留米市での体験を語った。坂田氏によると、このプログラムは今年で3年目で、日本の絣織物産業が先細りになるなかで海外に活路を求めて見本市に過去何度か参加したが商談には至らなかった経験から、アメリカ人にその伝統と素晴らしさを実際に体験して知ってもらい、伝達者になってもらう試みに転換したという。「文化と産業の共存ができた例として参加者からはコンテンポラリーな視点で見直されている」という。

 研修に参加したロミリー・リンクさんは「久留米絣は、生きた繊維で躍動感を感じ、職人の技術がこめられた伝統ある特別な文化だと思う」と話していた。

 また会場では、久留米絣の伝統技法と和の暖かさを現代的に表現する展示も行われた。国際ファッション専門職大学4年在学中の現代アーティスト、宮坂 青さん=写真右=は色鮮やかな染色の中にダルマやおかめなど日本の伝統キャラクターをあしらった作品を展示した。自身も革と着物を合体させたファッションをテーマに作品を作っていたが、絣の魅力を知り新たな挑戦をしているという。

【今週の紙面の主なニュース】(2024年9月28日号)

(1)NYの魚屋さん 首相夫人が来店

(2)滑田鬼剣舞NYに スタンディングオベーション

(3)茶菴20周年 NYに抹茶ブーム お茶文化広める

(4)ふろしきヨガ FLOWSHIKI  セントラルパークでリラックス

(5)日本食レストランEXPO   NY共同貿易が主催

(6)鎌倉シャツ 注文サロンNYに

(7)NY新潟県人会35周年を祝う 10月27日に大祝賀会

(8)生き生きEATS 食べるクラシック

(9)食べる楽しさこぼれるアート描く えやひろみさん

(10)人間世界への切符をゲットか シネマ映写室

NYの魚屋さん、首相夫人が来店

豊洲からWegmans直送

 岸田裕子首相夫人が22日午後、ニューヨーク市内の老舗大手スーパー、ウェグマンズを訪問し、地下の

魚屋「SAKANAYA」を視察した。同スーパー創業者のダニー・ウェグマン会長とポーラ夫人が出迎え地下の魚売り場へ案内した。100年続く日本の老舗「魚力」(本社東京都)が、日本の「魚屋」のコンセプトをそのまま再現。日本全国から豊洲に集まった魚を空輸便で週2便直送。産地から1日、遅くとも2日でニューヨークの店頭に並ぶとの説明に夫人は熱心に聞き入っていた。当日は本マグロの解体も披露された。

(写真上)左からマグロを解体披露した職人エイドリアンさん、首相夫人、ポーラ夫人、ウェグマン会長(22日午後、三浦良一撮影)

岸田首相夫人が献花

グラウンドゼロを訪問

 岸田裕子首相夫人が22日午前、米同時多発テロの現場となった9・11メモリアルと博物館を訪問し、犠牲者を追悼し献花した。

 当日は水が内部に流れ込む滝のようになったメモリアルに一つひとつ刻まれた犠牲者の名前を、博物館のクリフォード・チャーニン館長からの説明を聞きながら足を止めて見入っていた。日本人の名前の前に来た時は、夫人は静かに黙祷を捧げた。

 このあと、世界貿易センタービルが建っていた跡地の間に設けられた献花の場所で、白い花を手に花台に歩み寄って静かに捧げた。夫人一行は、案内されながら博物館内を視察。事件から23年の時の流れを経て今なお世界の多くの人に惨状を伝える熱で曲りくねった鉄柱や、押しつぶされたFDNYの消防車などを見て回った=写真・本紙撮影=。