ジャパン・ソサエティーで現代人形劇

和紙の風船爆弾の物語

 ニューヨークを拠点に活躍する人形劇アーティスト・菊池麻衣子と同スペンサー・ロットによる現代人形劇『9000のペーパー・バルーンズ』が28日(金)から30日(日)までの3日間、ジャパン・ソサエティー(JS:東47丁目333番地)で上演される。

 第2次世界大戦終盤、日本軍は和紙で作った気球に爆弾を吊り下げ「風船爆弾」を大量に製造。ジェット気流に乗せて放つことでアメリカ本土への攻撃を試みた。『9000のペーパーバルーンズ』はこの歴史を軸に、日本とアメリカそれぞれの視点から「距離」をテーマとした物語—2人の友人、2つの敵国、2つの文化、2つの世代間の距離を展開する。太平洋を渡り、オレゴン州の小さな町の森の中に着地した風船爆弾の爆発が生んだ悲劇の実話をベースに複雑な過去と向き合いながらも、将来への前向きな姿勢を独自の視点から伝える、子供にも優しく訴える現代人形劇。

 28日 (金) 終演後に「MetLife Meet-the-Artists レセプション」、29日(土)終演後の「アーティストQ&A」には、菊池とロットが参加する。

 入場料は一般30ドル、JS会員24ドル。公演の詳細はウェブサイトwww.JapanSociety.orgを参照。 

友情が暴いた世紀の陰謀

Amsterdam

 「スリー・キングス」「アメリカン・ハッスル」の脚本・監督デヴィッド・O・ラッセルがまたもウィットに富んだコメディを仕掛ける。脚本は「実話とフィクションを巧みに混ぜ合わせ」とあるが、どうもほぼフィクションの香りがプンプン。

 永遠の友情を誓いあった3人の男女が巻き込まれる殺人事件と全米を揺り動かす陰謀の裏舞台。危険に満ちた事件捜査を背景にどこかドタバタ風ではあるが心温まる友情がふつふつと浮かび上がるプロットだ。クリスチャン・ベール、マーゴ・ロビー、ジョン・デビッド・ワシントンを初めロバート・デ・ニーロ、ラミ・メレク、テイラー・スイフトら豪華キャスティングにも注目が集まる。

 第1次大戦中に同じ軍隊で戦ったバート(ベール)とハロルド(ワシントン)はアムステルダムの病院で看護婦のバレリーと出会い3人は意気投合。アーティストのバレリーは負傷兵から取り出した数百個の銃弾の破片で作品を作り出すなど創造力逞しい鋭さを蓄えていた。つらい時期を乗り越え、前向きに人生を切り開こうとする3人は固い友情で結ばれ、新たな経験を積み楽しい思い出もたくさん作った。その後バートとハロルドはニューヨークに戻り、それぞれ医者、弁護士として活動するも、バレリー(ロビー)とは音信不通に。

 ある日、戦時中に所属していた部隊指揮官の娘リズ(スウィフト)が父親の死に疑問を持ちバートとハロルドに相談に来るが、死因を調べているうちにリズが殺され、なんと、現場に居合わせたバートとハロルドに容疑がかかる。2人は真相究明に奔走し、その過程で十数年ぶりにバレリーと再会。3人は知らず知らずのうちに米政権の中枢を手に入れようとするファシズムの渦に巻き込まれていく。

 ストーリーの山場はデ・ニーロ扮するギル・ディレンベック将軍が会場を埋めつくした退役軍人らに語り掛けるスピーチ場面だが親友3人の新たな門出が本編の根幹だ。主役、脇役いずれも非の打ちどころない演技で物語の展開がぐっと濃くなる。2時間14分。R。(明)

(写真)(左から)バート、バレリー、ハロルドは十数年ぶりに再会する Photo:20th Century Studios


■上映館■

AMC Empire 25

234 West 42nd St.

AMC Loews 19th Street East 6

890 Broadway 

AMC Lincoln Square13

1998 Broadway

編集後記 2022年10月15日号

【編集後記】 みなさん、こんにちは。コロンブスデー(当地ではコロンバスデーと日本人でも発音)が終わると、ハロウィンがきて、冬時間になって、感謝祭。そうなるともう年末まで駆け足。この時期は、新聞社はどこも来年の新年号に向けて動き出します。テーマは何で行こうかとあれこれ独自の視点の特集などを組みます。去年まではコロナ禍との闘いと生きることの大切さなどなどが紙面を賑わせました。去年の今頃は、まだ、ウクライナへのロシアの軍事侵攻など想像もできなかったです。そして、今、首都キーウをはじめウクライナ全土に同時にミサイル攻撃の日々です。これを戦争と呼ばずしてなんと言うのでしょうか。報復の報復がエスカレートすればどちらかが降伏するまでの闘いになってしまいます。戦争を終わらせるための国連が、当事者のロシアと今やおよび腰ながらもそれに加担する中国の拒否権によって平和への道のりが見えないどころか、武器を送りこみ、防空システムのサポートとエスカレートさせる方向です。ふと、思いました。アメリカ国内、ニューヨークのブルックリンには、ロシア人コミュニティがあります。アメリカ生まれのロシア系の若者や一世、二世がいます。本国のロシアにはきっと、おじいちゃんやおばあちゃんがいることでしょう。アメリカのテレビやネットで欧米の情報に接している在米ロシアコミュニティーはどんな思いでいるのか。二つの祖国の狭間で葛藤する人々がいるのではないか。それは、第二次世界大戦中に敵性外国人として強制収容所に入れられた日系米国人の親子の断絶、意思の行き違いに悩む姿とどこかだぶるのです。サマセット・モームが『世界の十大小説』で「あらゆる小説の中でもっとも偉大な作品」と評したトルストイの名作「戦争と平和」を生んだロシアの今はあまりに遠い存在です。在米ロシア移民たちの現代の「戦争と平和」を、ブルックリンのロシアンコミュニティーの肉屋のおじさん、洗濯屋のおばさんに聞きに行こうと思います。それを新年号でやろうかなと思ってます。同業他社の人でこの編集後記を読んで、お、いいね!と思った人、どんどん書いてください。私も読んでみたいです。まだ、そんな記事を目にしたことはないですから。自分がどんな記事を書くことになるのか、取材の現場に行くまで自分でも分からないところがこの商売の面白いところでしょうか。それでは、みなさん、よい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)

【今週の紙面の主なニュース】(2022年10月15日号)

(1)銃所持禁止地区にまった NY州連邦地裁が違憲判断

(2)NYでサクラコレクション 尾州再生ウールでコンテスト

(3)JAPAN STORE  対面式でPR促進

(4)鬼そば藤谷が優勝 NYラーメングランプリ

(5)岩手日報が号外配布 エンゼルス大谷を故郷が応援

(6)カジュアルスーツ イケメン男子

(7)おかえりなさい  JET帰国者歓迎レセプション

(8)NYの治安さらに悪化 観光客斬りつけられる

(9)仙石紀子さん葬儀 舞台芸術で日米結ぶ

(10 )すっぴん美人の時代 小林照子さんオンライン講演

銃所持禁止地区にまった

NY州連邦地裁が違憲判断

 ニューヨーク州の連邦地方裁判所は7日、今年9月1日にNY州で執行した、銃所持の規制厳格化を図る「隠蔽携帯改善法」は米国憲法に反している部分があるとして、一時的に差し止める判決を下した。 

 同法では、タイムズスクエアをはじめとするNY市内の「センシティブ・ロケーション(慎重を期する区域)」での銃の所有を禁じる「ガン・フリー・ゾーン」を制定し、銃携帯許可証の申請者の身元確認の強化、安全訓練と実弾射撃訓練の義務付け、面接、過去3年間以上のソーシャル・メディア利用履歴の提出、半自動火器の購入年齢を21歳以上とする、なども含まれている。同法に対し、米銃所有者協会のニューヨーク在住の6人のメンバーは「明らかに憲法違反であり、法律を順守するニューヨーカーの権利を制限する」とし、同法の抑止を求めていた。 

 シラキュースの連邦地方裁判所のグレン・サダビー判事は「自衛目的とした銃携帯の許可証の発行を意図的に拒むというのは、憲法上の権利に反する」ため、警察は違反者を取り締まることはできないと裁定した。サダビー判事は銃携帯の新たな条件の差し止めも命じ、学校や政府施設、礼拝所などの銃携帯規制は継続を認める一方、同州は「センシティブ・ロケーション」の規制はできないとした。同法の一時的な差止命令を受けたキャシー・ホウクル同州知事はツイッターで「ニューヨーカーを守り、銃の暴力を阻止しようとする努力を制限しようとする判事に対し、深く残念に思う」と不快感を表した。同時にレティシア・ジェームズ同州判事は、サダビー判事の裁定を上訴する旨を伝えている。

NYでサクラコレクション

尾州再生ウールでショー

 一般社団法人サクラコレクション(田畑則子代表)は、日本の伝統素材と世界のファッションデザイナーをコラボレーションさせたファッションショーを8日、ブルックリンのジャパン・ビレッジで開催した。このイベントは、日本の伝統素材を使った世界のデザイナーによるコレクションの発表と、世界の学生に向けて開催中のデザインコンテストのグランプリ大会。

 サクラコレクションでは、日本の伝統的なものづくりと世界のクリエーターを繋いで、両者にとって持続可能な経済循環を目指している。これまでに世界9か国、38人のデザイナーと日本の産地を繋ぎ、作品を作ってきた。今回は、9か国から世界で活躍している新進気鋭のブランドが参加し、10種の日本の伝統素材を使った作品をニューヨークで発表した。

 ファッションデザインコンテストは今年で10年目、34回の開催となり、テーマは「愛知県の尾州再生ウール」。尾州では、半世紀以前から余った毛糸や不要になったウール衣料などを紡ぎ直し再び織り上げる再生ウールの生産を行っている。その技術は高く評価され、サステイナブルな再生ウールとして世界で注目を集めている。

 この尾州再生ウールを使ったデザイン案を募集し、11か国から67点の応募があった。書類選考によりファイナリスト10人が実際に作品を制作し、ニューヨークの同イベントで発表した。グランプリはツイン・ペア服でマルガリータ&クリスティーナNgNgさんが選ばれ、日本行き往復航空券が全日空の竹本登NY支店長補佐から贈呈された。審査員は増田セバスチャン氏、斎藤統氏、ヘアは波多晋氏、メイクはHiro氏、ネイルは名取由稀江氏が担当した。

 開会のスピーチをしたニューヨーク総領事の森美樹夫大使はイベント後、「こんなに多くの関心を持たれる方、関係者の方に最後までゆっくり楽しんでいただけて本当にありがたく思っている。みなさんの協力のおかげで、日本の素晴らしい伝統工芸を素材を活かして、しかもアメリカ、アメリカのみならず、世界のタレント、才能を日本の素材を通して表現するという大変貴重なイベントとなったと思う。このイベントの結果を活かして、今後、日本とアメリカの間の文化面、人的な交流をどんどん促進して行きたい」と語った。主催したサクラコレクション代表の田畑則子さんは「日本の伝統素材が、コンテストの学生の参加国を入れて世界14か国とモデルさんも多国籍で、日本文化やアメリカンポップスを織り交ぜたショーになったこと、次は、文化イベントから、販売にも繋がり、先輩デザイナーの作品の売り上げが、若い世代をサポートしていくという循環、このプロジェクトが自走していけるようにすることが、課題です」と述べていた。

JAPAN STORE、対面式でPR促進

 日本貿易振興機構(ジェトロ)は、10月8日、9日にニューヨーク市内で開催されたジャパンフェスで、ジェトロが実施している米国Amazonへの出展支援事業「JAPAN STORE」に出品しているアイテムのサンプル展示を行った。普段はJAPAN STORE(Amazon)内で取り扱っている日本企業のアイテムを実際に見てもらう機会を作り、JAPAN STOREへの流入、購買を促すことを目的に実施した。各商品横にJAPAN STOREのQRコードを掲載したカードを配置し、JAPAN STOREのカートに入れることで購入を促した。開催場所は8日がイーストビレッジ、9日がアッパーウエストサイドのブロードウエーと地域に合わせて展示内容も、初日は土鍋など台所用品、ショルダーバッグ、キャンプなどアウトドア用品を中心に、2日目は化粧品や健康食品、お茶など品揃えを変えた。お茶の急須などを興味深そうに手に取る若者カップルもいた。

 ジェトロニューヨーク事務所の堀田基ディレクターは「今回新たなチャレンジとして対面でやったことで、実際に来場者が手に取って商品の風合いなどを実感してもらえ、アメリカ人に日本のプロダクトへの関心や認知度を高かめることができた。我々のプロジェクトとしてよい機会になった。手に取って機能などが分からないものもスタッフの説明を受けて理解を促すことができた」と話す。ジェトロのデジタルマーケティング部の都築佑樹さんは「日本からの商品を選ぶ上では、一般の消費者にとって分かりやすいものを今回選び、公募した企業48社から120アイテムを持ってきている」という。23日(日)にアッパーウエストサイドのブロードウエー100丁目と102丁目の間で午前10時から午後6時まで開催される今年最後のジャパンフェスでもJAPAN STOREを出店する。

鬼そば藤谷優勝

ジャパンフェス、NYヌードルコンテスト

 第67回と68回ジャパンフェスが8日イーストビレッジで、9日アッパーウエストサイドで開催された。この日のために日本から2店舗のラーメン店が出店したほか、麺フードを展開する計7店舗がジャパンフェスに集結した。

 来場者に麺を楽しんでもらいながら投票によってNY麺王を選んだ結果、東京から出店した「鬼そば藤谷」(藤谷拓廊さん、41)が前回のNYラーメングランプリ2019に続き2度目の優勝を飾った。

 同店の「ロブスター味噌ラーメン2022」 には長蛇の列ができて、両日合わせて1200食余りが完売した。美味いオマール海老100キロの旨味は感動の味わい。日本ではカップラーメン300万食完売の実力を見事に発揮した。 

 京都から出店の「麺屋優光」(沖野聖将さん、28)は、京都の老舗本田味噌と生クリーム、鶏ガラスープを融合させた「カルボナーララーメン」で勝負した。トッピングは燻製チャーシューでクリームと相性抜群。とんこつとは違った東洋を感じさせない濃厚なクリーム味に米国におけるラーメンの新たな地平線を築いた。3位は韓国系ヌードルのタダ・ヌードルが入賞した。

 優勝した鬼そば藤谷の藤谷さんは「勇気を持ってNYに来てよかった。コロナの期間、夢とか希望が持てずにどうしたらいいのか迷った時もあって厳しかったんですけど、こういう場所を作ってくれていることがとてもありがたいなと思う。普段認められることがなかなかないから嬉しいです」と言葉に詰まりながら2度目の優勝を噛み締めるように喜びを語った。

  京都から参戦して2位となった「麺屋優光」の沖野さんも今回が2度目の出店。「藤谷さんにはかなわなかったですが、前回は入賞もできなかったので前進できた。将来につなげる一歩にしたい」と語っていた。

(写真)優勝した「鬼そば藤谷」(中央)、2位の「麺屋優光」(右)、3位タダ・ヌードル

カジュアルスーツ

 月が変わり早今年も神無月、日が暮れるのが早くなってきました。はい、秋めいて参りましたね。Autumn in New York… Why does it seem so inviting…..でございます。

 ニューヨークでは日本の様にドラマティックな衣替えをすることはあまりないです。昔、季節の変わり目に服をまとめてクリーニング店に持って行くと、”おまえ日本人だろ!?”と言われたものでした(笑)。こちらでは一般に私たちほど季節ごとに服を細かく分けませんし、冷暖房も日本より強めですよね。おそらくこちらの皆様は私たちより暑さが苦手で、逆に寒さに強い体質なのかもしれない、と思っているのですが。

 さてさて、スーツがビジネスの場において以前より着られなくなっている、そのことは事実ですね。男性、女性を問わず言えることかと。

 今回以降、近未来のスーツについて、どういう役割を負っていくのか、今までとは違うのかetc. 少し触れてみたく思います。

 まず、振り返ってみますとスーツが世界中に広まって行ったのは20世紀中盤以降、つまり第二次世界大戦以降なんですね。最大の理由は資本主義社会が世界中に広まって行き、主義主張、価値観を同じくする人たちが世界中のビジネスの場でスーツを着る様になって行ったことかと。

 今までに何度か触れているかとは思いますが、スーツのルーツとは詰め襟の軍服にあり、と。実は19世紀まで詰め襟の軍服こそが国家エリート最上級であったのです。なぜならば騎兵の軍服であったから。エリザベス女王の国葬、御覧になられて御気付きかと思いますが、古代ローマ以来、国家エリートその最高峰は騎兵であり、騎兵こそがヨーロッパ貴族のルーツとなり、皇帝や国王を守りつつ、いざ戦争の際は国防の要として先陣を切って戦いの最前線で踏ん張り続けたのです。その名残の一つにヨーロッパの超高級ブランドその全てが馬、馬具に関係し、フェラーリやポルシェ等スペシャルな自動車のエンブレムにも馬が描かれておりますね。

 騎兵の軍服は風を受けてスピードが鈍るのを防ぎ、かつ首回りを保護するという理由から詰め襟であったのですが、平和時においても王族の警護、儀仗、パレードな極限の緊張を強いられるon dutyの状況から、At ease!!休め!!の掛け声に始まってoff dutyの状況になりますと、何が出来るかと言いますと、まず詰め襟のホックを外しますよね。次は上着の前身頃の第1ボタンを外し、も少しリラックスしたく、第2ボタンも外します。胸周りが楽になりました。さて、その時残りのボタンは幾つ?例外もありますが、詰め襟の上着のボタンの数はほぼ5個。今、2個外しましたね、残りは幾つ?はい、3個ですね。これが前のボタンの数が3個のジャケット誕生秘話?でもないのですが、ま、そういうことなのです(笑)。

 も一度要旨を書きます。本来スーツとは、スーツの上着とはフォーマルな服なのではなく、大人の男性が寛ぐ際に着用する、まあまあキチンと紳士に見える普段着と言って良いモノで、決して堅苦しいフォーマルな装いではなかったのです。

 こうしたスーツ、背広服のオリジン、当初はソファーに座ってリラックスして着ることを目標としていたのでLounge Suit等と称され、出来上がったのは1860年頃と言われ、さらに欧米において広まり出したのは1870年頃、つまり日本の明治維新のタイミングであった、ということなのです。

 ですから、スーツ、背広服とは本来男性にとってキチンとは見えてもリラックス出来て、適度なカジュアル風味がある服だったということなのですね。

 今日、スーツ=背広がまた昔のような位置付け、つまり男性がリラックス出来るおしゃれ着となって行く、ある意味、先祖帰りしていくのではという近未来が見えてきた様に思うのです。それではまた次回。 

けん・あおき/日系アパレルメーカーの米国代表を経て、トム・ジェームス.カンパニーでカスタムテーラーのかたわら、紳士服に関するコラムを執筆。1959年生まれ。

岩手日報社、特別号外を配布

エンゼルス大谷、故郷から応援

 大リーグ(MLB)ロサンゼルス・エンゼルスで活躍する日本人選手、大谷翔平の故郷である岩手県の新聞社「岩手日報社」(盛岡市、東根千万億社長)が、今年の大谷選手の今シーズンの活躍を振り返る米国向け特別号外を発行し、一部地域限定で「週刊NY生活」の10月15日号に折り込み配布する。

 この特別号外は、英語・日本語版を含め6ページの内容で、大谷選手の今年の活躍を紹介すると同時に、東日本大震災からの米国支援、大谷選手の地元としてこれまでの応援、友好関係への感謝を伝える内容となっている。

 ニューヨーク近郊の在住者で号外の購読希望者には発送も可。希望者はEメール[email protected]まで申し込む(担当西村)。または、左の画像もしくは右のバナー広告のリンクよりデジタル版の購読が可能(要登録・無料)。

おかえりなさい、JET帰国者歓迎レセプション

若き知日派たち

 ニューヨーク日本総領事館は8日夕、ジャパン・ソサエティーで、JETプログラムに参加し、任期を終えて本年度帰国した人たちのために歓迎レセプションを開催した。

 このプログラムは正式名を「Japan Exchange and Teaching Program」といい、外国人の青年を日本の地方自治体の国際交流員または、小中学校、高等学校の英語の指導助手として活躍してもらい、日本における外国語教育の充実および青年交流による地域レベルでの国際交流を図るプログラム。任期は1年から5年。

 当日はニューヨークのJET同窓会NY支部(畑ライアン支部長=写真=)の会員たちが集まり、日本での貴重な体験を活かしながら、米国で新たな人生を開始する帰国者の門出を祝った。

 ニューヨーク総領事の森美樹夫大使は「コロナ禍での任務は大変だったことと思います。これから皆さんは人生の新しいチャプターに入ります。全世界に7万人いる同窓生の中でもNYは最も活動が活発だと聞いています。日米関係が皆様の将来の人生の一部になりますようご活躍ください」と挨拶した。

 一般財団法人自治体国際化協会(CLAIR)の下鳥真弓NY事務所長は「今年で35周年を迎え、去る5月にシアトルで開催された全米19支部の総会に出席して多くの人が今なお強い絆で日本や同窓生と繋がっていることに感動した。これからも日米コミュニティで活躍されてください」と祝辞を述べた。

 千葉県の小学校で英語を教えたフーダ・サマカーブさんは「日本の子供たちはとっても元気で明るいです」と話した。北海道釧路市の高校で英語を教えたモーゼス・ディアスさん(31)は6年間日本に滞在。「日本の高校生元気でいいね。ざんぎ(北海道の鶏唐揚げ)が食べたい」と日本が早くも恋しくなっている様子だった。

危険な地下鉄、利用増と犯罪正比例

観光客切りつけられる

タイムズスクエアで午前4時

 タイムズスクエアで1日午前4時すぎ、メリーランド州から来ていた観光客の男性が顔を切りつけられ、強盗の被害にあう事件があった。警察によると、男性がブロードウエー40丁目にあるドラッグストアのCVSでサンドイッチを買い、外で食べようと店から出てきたところに、男2人と女ひとりの3人組が近づき、薬物を売ろうとしてきたという。男性が断ると彼らはガラス瓶で頭を殴り、顔面を切りつけ、さらに現金140ドルを奪って逃走した。NY滞在中に30歳の誕生日を迎えていた被害者の男性は、右の頬を16針縫う怪我を負った。経済の回復とともに観光客の増えているニューヨークでは、観光客が暴行や強盗、ヘイトクライムなどの被害にあう事件が多く報告されている。

125丁目駅、背中刺される

 マンハッタンの地下鉄125丁目駅構内で6日午後1時過ぎ、男性が男にナイフで背中を刺される事件があった。警察によると被害者はマウントサイナイ・モーニングサイド病院に運ばれ、容態は安定している。容疑者の動機は判明しておらず、襲撃後に駅を飛び出し、まだ捕まっていない。目撃者によると青い眼鏡、ジーンズ、青いジャケットを着ていたという。

憎悪犯罪も増加、NYPD調べ

 ニューヨーク市警(NYPD)が毎月同市での犯罪統計を前年の同月に比較して発表したところによると、9月はアジア系への憎悪犯罪数が2件で昨年同時期の6件より減少、今年3月以降、前年の同期に比較して毎月50%前後減少の傾向をたどって来た。2019年末に中国の武漢から発生したとされたコロナ禍が始まって以来、それまで微々たる数だったアジア系への憎悪犯罪が急上昇、2021年1月から5月末までのNYPDの統計では前年同期の20件から87件へと急増した。しかし現在、アジア系への憎悪犯罪数が減少する反面、ユダヤ系やエスニック(異民族)、黒人などを対象とした憎悪犯罪が増え、9月の憎悪犯罪全体では19%増加している。(右図参照)

 ほかの犯罪カテゴリーでは殺人が昨年の同時時期に比べて23・5%減ったものの、強盗(22・7%)や窃盗(21・5%)などが増え、全体では15・2%増加した。また、同市の銃撃事件は136件から118件に減少したが交通機関(トランジット)では191件から198件に増えている。(ワインスタイン今井絹江)