総務省によると第27回参議院議員通常選挙に伴い前倒しで実施された在外投票の投票者数は、選挙区選挙が2万7011人、比例代表選挙が2万7160人だった。7月20日時点の在外選挙人名簿の登録者数は10万431人で、投票率は選挙区選挙が26・9%、比例代表選挙が27%となった。各在外公館調べの投票者数では、ニューヨーク総領事館が845人と全米の在外公館ではトップで、内訳は小選挙区が832人、比例代表が844人。ニューヨークでの在外選挙人登録者数は4760人で投票率は17・75%だった。
全世界で見るとタイが1406人と最も多く、2位が英国で1224人、フランスが1019人で3番目、シンガポールが884人で4番目、ニューヨークは世界の在外公館で5番目に投票者が多かった。米国内ではロサンゼルスが610人と全世界で7番目、米国内では2番目に多かった。日本国内集計の投票率は郵便投票と一時帰国時における投票者数が含まれている。
昨年第50回衆院選での在外選挙人名簿登録者総数は9万5472人で投票したのは約1万7403で投票率は18・23%だったことをみると、昨年10月から、選挙人登録者数が4959人増え、世界的に在外選挙投票率が上昇し、今回の参議院議員選挙が海外からも高い関心を持って在外投票されたことが分かり「在外選挙は投票率が低い」という認識を翻す結果となった。
参院選、米国主要メディアの論調
右傾化で自民敗北
自民党が過半数割れの惨敗となった参院選挙(7月20日投開票)の結果を受けて、米国の主要メディアが日本の政治状況を伝えた(以下20日付電子版)。
ニューヨーク・タイムズは「日本の長年の支配政党、有権者の右傾化で選挙に敗北」との見出しで報じた。石破首相と自民党は「米など食料品価格の高騰、米国との関税交渉、高齢化社会を支える負担など諸課題を解決できることを多くの有権者に納得させることができなかった」と分析。
参政党の躍進に注目
最も大きな躍進を遂げたのは伝統的なリベラル野党ではなく、「強烈な国家主義的なメッセージを掲げて若い有権者を引きつけた一連の新政党」であり、特にトランプ大統領に影響を受けた党首が率いる参政党が躍進したと報じている。国民民主党と参政党という「新たな右派ポピュリスト集団」が勢力を伸ばし、「日本に地殻変動をもたらすかもしれない」としている。
ロイターも「消費税減税を訴える野党や右派勢力が存在感を強めた」として、日本の社会構造の変化を示唆する記事を掲載した。「極右」の参政党が14議席を獲得、「ポピュリスト政党が日本第一主義を掲げ、外国人による『静かな侵略』への警告を訴えることで、より幅広い支持を集めた」と報じている。ただし、ドイツのAfD(ドイツのための選択肢)やリフォームUKなどのような「極右政党の道をたどるかどうかはまだ分からない」とした。
ワシントン・ポストは「政治的混乱期の始まり」とし、自動車や農産品の対米関税交渉にとって重大な打撃になると指摘、政権の弱体化が日米交渉をさらに困難にすると報じた。石破首相は政権の継続を強調しているが、石破首相の政権基盤が危機に瀕しており、ウォール・ストリート・ジャーナル紙(WSJ)は内部からの辞任要求や支持率低下圧力が高まる可能性について触れている。

