寒波続く 少なくとも14人が死亡

 猛烈な冬の嵐「ファーン」(Fern)が1月25日から26日にかけて米国東部を襲い、ニューヨーク市も記録的な大雪と極寒に直面した。豪雪と氷点下の厳しい気温が続き、市内全域で交通混乱や停電、そして人命に関わる深刻な影響が相次いだ。市当局発表によると、この寒波で2月1日までに路上や屋外で少なくとも14人が死亡したとみられる。多くは低体温症が関与している可能性があるという。犠牲者にはホームレスや高齢者が含まれているとされ、市民に大きな衝撃を与えている。 

(写真)ハドソン川は流氷で埋まり、マンハッタンのブライアント公園の噴水も凍りついた(1月27日と30日、写真・高田由起子撮影)

 強い低気圧と寒気の影響でニューヨーク市内でも最大で15インチ(約38センチ)前後の積雪が観測され、雪に覆われた歩道や道路が交通を麻痺させた。市は除雪に大型雪融解機を稼働させるなど対応に追われた。 

 マムダニ市長は27日の記者会見で「これは単なる気象現象ではなく、公衆衛生と安全の課題だ」と強調し、徹底した対応を約束した。市当局は寒波に対応するため、「コードブルー」と呼ばれる極寒緊急対策を発令し、5つの行政区全体でシェルターや「ウォーミングセンター(暖房休憩所)」を開設した。

 厳しい寒さは一般市民の生活にも影響を与え、交通機関では遅延や運休が相次ぎ、学校の授業がオンラインに切り替えられるなど都市機能が制約を受けている。専門家は今回の寒波を「数年で最も厳しいものの一つ」と表現し、今後も寒気がしばらく続く可能性を指摘している。今回の冬の嵐は、ニューヨーク市という都市の脆弱性と社会的課題を改めて浮き彫りにした。