日本映画最新作一同に
北米最大の新作日本映画の祭典、第18回「ジャパンカッツ」が7月10日(木)から20日(日)まで、ジャパンソサエティー(JS:東47丁目333番地)で開催される。今年はタイトルスポンサーとして日本のファッションブランド「GU」を初めて迎え、4部門(長編スレート、ネクストジェネレーション、クラシック、ショートフィルム)の30作品を上映する。期間中は、主演俳優、監督などの特別ゲストを迎えたパーティーも開催される。
(写真上)Blazing Fists (BLUE FIGHT) © 2025 YOAKE FILM : BACKSTAGE
2025年度「CUT ABOVE賞」は映画監督の黒沢清氏に授与される。黒沢監督は『トウキョウソナタ』『CURE』『回路』などの作品で知られる。今回は最新作のサイコスリラー『クラウド』(主演、菅田将暉、7月16日午後6時から)と、自身の1998年の原作を大胆に再構築した『蛇の道』(主演、柴咲コウ、7月17日午後6時から)がプレミア上映される。

さらに『あんのこと』で、日本社会の片隅で生きる若い女性の心を打つ演技を披露し、日本アカデミー賞の最優秀主演女優賞を受賞した河合優実が、同映画の北米プレミア上映(7月13日午後5時30分から)と、『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』(7月12日午後6時30分から)の米国プレミア上映に参加する。

ネクストジェネレーション・コンペティションでは、新進気鋭の監督によるインディペンデント・ナラティブ作品を厳選し、最も優れた作品に大林賞が授与される。ショートカット部門は、ドキュメンタリー等の短編映画を上映、その中には、石原理衣、小野川浩幸夫妻によるダークな大正寓話『罪人の木』や、昨年のぴあフィルムフェスティバルでグランプリを受賞したロードムービー『私は透明人間』などが含まれる。
クラシックでは、黒沢清監督『ニンゲン合格』(7月17日午後9時30分から)と、『蛇の道』(7月19日午後9時から)の4Kプレミア上映を行う。さらに、岩井俊二監督の叙情的なデビュー作『Love Letter』(7月19日午後6時30分から)の30周年記念作品として、4K修復版を上映。また、日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した『侍タイムスリッパー』(7月14日午後8時30分から)、三池崇史監督の『BLUE FIGHT〜蒼き若者たちのブレイキングダウン〜』(7月19日午後8時30分から)、宇賀那健一監督・脚本の『ザ・ゲスイドウズ』(7月11日午後9時から)、眉月じゅん原作の漫画を原作とする『九龍ジェネリックロマンス』(7月13日午後12時30分から)、平野啓一郎の小説が原作の『本心』(7月11日午後6時から)など、ポップカルチャーのヒット作も上映される。

クロージングナイトの焼酎レセプションは、ジョセフ・オーバーベイ監督による、日本の伝統的な焼酎メーカーを追ったドキュメンタリー『The Spirit of Japan』(7月20日午後5時から)のワールド・プレミア上映後に行われる。オーバーベイ監督も質疑応答に参加し、映画の舞台となった大和桜の焼酎を囲むレセプションに参加する。
入場料は一般20ドルから、会員14ドルから、学生・シニアは10ドルから。チケット・詳細はウェブサイトhttps://japansociety.org/film/japancuts/を参照。