パワー放出の年に

大江千里(ジャズピアニスト)

 あけましておめでとうございます。

 今年の目標はまず健康でいること。体ももちろんそうですが心もです。

 少しずつ街に笑顔が戻り、僕たちが知っているNYの活気や元気が戻り、新しい年はきっと今までうちに秘めていたパワーを一気に放出する年になります。コロナの前までに頑張ってきた仕事や縁が途切れることにより、なかなか元通りに回復しない中、過去に縛られていてはコロナを乗り越えた意味がありません。あたらしい目線で今までにないやり方でさらに挑戦をしたいと僕は思います。

 この街は時にクールな顔を見せる時がありますが、ゴールを決めてそれに果敢と立ち向かう者に対しては味方になってくれます。この困難を超えて生き続けることへの感謝を込めて全身全霊で夢に向かって駆け抜けたいと思っています。 皆さんが笑顔になって内側から勇気が湧いてくるような音楽を作りたいと思います。ぜひどこかでそれを聞いていただける日が来るのを楽しみにしています。

 皆様にとって素晴らしい年になることを心から願っています。

【編集後記】12月18日号

【編集後記】12月18日号
 みなさん、こんにちは。今日でレギュラーが終わり、明日から新年号です。クリスマスカードも作ってもなかなか出す時間が取れず、編集後記代わりにここに貼り付けます。

A small happiness is around the corner of 2022 and it will stay for a while.
ニューヨークの日本語新聞「週刊NY生活」のご愛読、いつもありがとうございます。本紙も2022年で創刊満18年となりました。これもひとえに読者、スポンサーの皆様のご支援の賜物です。パンデミック以降は、毎週水曜午後にロングアイランドシティーの印刷工場で新聞を刷り終わったあと、その足でクイーンズとマンハッタンを車で配達しています。夕方になり、イーストビレッジの古いクリーニング店の前で信号待ちをしていると、店のテントにどんどんと白い雪が降り注いで来ました。しかし窓から漏れる明かりは温かそうでした。それでは、みなさん、よい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)

【今週の紙面の主なニュース】(2021年12月18日号)

(1)永住者にも投票権 NY市議会が可決
(2)ケネディ元駐日米国大使 旭日大綬章を伝達
(3)棟方志功展始まる ジャパン・ソサエティー
(4)えんとつ町のプペル NY上映で西野亮廣来米へ
(5)ジャズのロン・カーター 旭日小綬章を伝達
(6)「おめん」の品川さん死去  SOHOで一時代築く
(7)ジャズピアニスト白崎彩子さん死去
(8)ホリデーマーケット Xマス商戦大盛況
(9)世界の遺児に教育支援 寺尾のぞみさん
(10)海外児童を経済支援 外務省が在外公館通じて

ケネディ元駐日米国大使に旭日大綬章をNYで伝達

日米相互理解に貢献

 令和3年(2021年)秋の叙勲において、旭日大綬章を受章したキャロライン・ブーヴィエ・ケネディ元駐日アメリカ合衆国大使への叙勲伝達式が8日夕、ニューヨーク総領事・大使公邸で行われ、山野内勘二大使から勲章と賞状が手渡された。(写真:叙勲の喜びを語るケネディ元駐日米国大使(8日、写真提供・NY日本総領事館))

 ケネディ大使は、平成25年11月に史上初の女性駐日米国大使として赴任し、約3年間の在任期間中に多くの歴史的要人往来を成功させたほか、35都道府県を訪問して市民との交流を行うなど、日本国民の幅広い層との関係を積極的に構築し、日米両国の友好親善や相互理解の増進に大きく貢献した。在任期間中、ケネディさんは、東日本大震災被災地の復興支援、日米安全保障体制強化及び在日米軍再編問題への取組、オバマ大統領による広島訪問・安倍総理による真珠湾訪問、女性活躍の促進等の活動に尽力し、駐日大使離任後も日米間の文化交流促進の活動を続けている。 

永住者にも投票権

市長選挙など市政関連選挙

NY市議会可決

 ニューヨーク市議会は9日、米国籍がなくても米国永住権(グリーンカード)保持者または米国での就労を許可されているNY市在住者に、市長選や市議選など市政関連選挙への投票権を与える条例案を賛成多数で可決した。

 デブラシオ市長は署名する意向で成立は確実視されている。対象は80万から100万人ほどになると見られている。採決では賛成が33人、反対が14人、棄権が2人だった。

 非米国籍者にも投票権があるのはバーモント州やメリーランド州などにある小さな自治体で、サンフランシスコ市も教育委員会選挙のみである。イリノイ州、メイン州、マサチューセッツ州のいくつかの自治体でも制定の動きがあるが、NY市(人口880万人)という大都市での制定は米国初となる。

 今回可決された条例案第18678号では、①米国における合法的な永住者または米国での就労を許可されている、②30日以上連続してNY市に居住している、③年齢など米国市民権以外の有権者登録に係る資格をすべて満たしているーの3つすべてを満たす外国人には、NY市選挙管理委員会の有権者登録を行うことが認められる。

 この三つを満たした外国人には、ニューヨーク市の市長、会計検査官、市政監督官、区長、市議会議員に関する予備選挙、特別選挙、一般選挙、決選投票のすべてにおいて投票権が付与される。これには日本国籍を持っている米国永住権保持者はもちろん、日本の駐在員なども対象となると見られる。ただし、これはあくまで市の条例であり、州や連邦の選挙における投票権は与えられていない。

 外国人有権者の登録は1年後の2022年12月9日から開始され、登録者は2023年1月9日以降のNY市政関連選挙で投票が可能となる。米国市民有権者と同じ投票所で投票する。有権者登録用紙は、スペイン語、ベンガル語、韓国語、中国語の翻訳版も作成される。また、NY市政関連の政党に登録することもできる。

 実施に際し、公職者が委員長を務め、市長が任命する2名の委員と議長が任命する2名の委員で構成される諮問委員会が新設される。諮問委員会は、年に2回以上の会合を開催し、勧告を行い、毎年報告書を公表することになっている。この条例には反対の声もあり一部の共和党のNY市議が条例差し止めの訴訟を起こす方針だが、法律の専門家によればNY州憲法では非市民の投票を明示的に禁止はしていないという。

棟方志功展始まる

ジャパンソサエティーで来年3月20日まで

 ジャパン・ソサエティー(JS)・ギャラリーは、棟方志功(1903〜1975)の100点に及ぶ作品を紹介する展覧会「棟方志功—板極道—」(むなかたしこう—ばんごくどう—)を12月10日 (金)から来年3月20日(日)まで開催している。米国最大の棟方コレクションであるJSの貴重な所蔵品をもとに構成された本展は、「世界のムナカタ」と名をとどろかせた木板画だけでなく、書道、墨絵、水彩画、リトグラフや陶芸など幅広い作品を紹介するとともに、20世紀を代表する想像力豊かな芸術家である棟方の魅力に今一度焦点が当てられる。

 展覧会のデザインは建築事務所MAOが担当。棟方は1903年青森県生まれ。白黒板画や、自由でスケッチのような作風で知られる木板画の世界的巨匠。スイスのルガノ第2回国際版画展(1952年)や第28回ヴェネツィア・ビエンナーレ(1956年)、名誉勲章(1963年)、文化勲章(1970年)を受賞。入場料は一般12ドル、シニア・学生10ドル。チケット購入は ボックスオフィス電話212・715・1258まで。開館時間は木曜日〜日曜日の正午〜午後6時。

www.japansociety.org

えんとつ町のプペルNYで上映

12月31日42丁目のAMCエンパイアで

 日本のお笑い芸人でイラストレーターでもある西野亮廣の絵本『えんとつ町のプペル』のアニメーション版「Poupelle of Chimney Town」のニューヨーク劇場公開が12月31日(金)に決定した。

 会場はAMCエンパイア25(西42丁目234番地、7番街と8番街の間)。上映開始時間などは映画館のウェブサイトを参照。

上映時間は1時間40分。劇場上映に合わせ、原作・脚本の西野亮廣もニューヨークを訪れる。

 絵本は累計70万部以上を売り上げており、自身が製作総指揮を務めた同名映画は、国内で170万人動員、している。

詳細はウェブサイトhttps://www.amctheatres.com/movie-theatres/new-york-city/amc-empire-25

ジャズ奏者のロン・カーター氏に旭日小綬章を伝達

 令和3年(2021年)秋の叙勲において、旭日小綬章を受章したロン・カーター氏への叙勲伝達式が14日、ニューヨーク総領事公邸で行われた。カーター氏は、米国の誇るジャズ・ベース奏者であると同時に、2度のグラミー賞(最優秀インストゥルメンタル・コンポジション賞(昭和63年)及び最優秀ジャズ・インストゥルメンタル・パフォーマンス賞(平成7年))に輝くなど、世界的にも知名度の高い芸術家。同人は、多くの日本の音楽家との共演、当館主催の東日本大震災10周年事業での演奏披露、教育者としての日本人音楽家の育成等の活動を通じ、ジャズを日本の音楽界に普及させ、日米文化交流を促進し、日米間の友好関係強化に大きく貢献した。

(写真)山野内大使(右)から勲章と賞状を手渡されるカーター氏(14日夕、大使公邸で)

「おめん」の品川さん死去

SOHOにうどん店で一時代築く

 ソーホーのうどん店「おめん」の創業者、品川幹夫さんが11月17日に京都の病院で肝臓がんのため死去した。享年66歳だった。1981年にソーホーにうどんをメインにした日本食店「おめん あぜん」を開店。ニューヨークの文化人が集う店として繁盛した。創業の地は京都大文字山の麓、銀閣寺に昭和42年に母親の品川登美さんがうどん店を興した。当時の関西にしては珍しい濃口醤油を使っただしに胡麻、きんぴらごぼう、野菜を入れるつけ麺が評判を呼び、ニューヨークでもこのスタイルが「おめん」の名で人気のメニューとなった。合成添加物や化学薬品、精製された白砂糖を一切使わず、伝統的で自然な製法で作られた日本食文化を伝えていきたいという強い思いがファンを魅了した。また個人としては天理文化協会の運営委員としてニューヨークにおける日本人芸術家支援の活動にも力を入れていた。

 八木ボンNY日本食レストラン協会理事長の話「気持ちの優しい落ち着いた紳士だった。京都をバックボーンにした日本食文化をニューヨークで広める礎となった人だった」

ジャズピアニスト白崎彩子さん逝く

NY拠点に活躍

 ジャズピアニストの白崎彩子さんが11月29日がんのためニューヨークの自宅で亡くなった。享年52歳だった。5歳からクラシックピアノを始め、10歳になるとジャズピアノの演奏を父親から習った。東京都立芸術高等学校、東京藝術大学音楽学部ピアノ科卒。ジャズ奏者として活動していたが、本場のジャズを求めてニューヨークへ渡った。その後、マンハッタン音楽学校を卒業。当地で米国人と結婚し、2児の母親となったあとも音楽活動を続けていた。1995年に第1回ハイネケン・ジャズ・コンペティションピアノ部門第2位。2001年、マンハッタン音楽学校ジャズピアノ科修士課程を修了。2003年にアルバム「イグジスタンス(原題: EXISTENCE)」 でデビュー。白崎彩子ピアノトリオを結成し活動していた。

ホリデーマーケット、Xマス商戦で大盛況

●ユニオンスクエア・ホリデーマーケット

 ユニオンスクエアに地元アーティストによるジュエリーやペット用品、チョコレートなど、ギフトショップがずらりと171店並ぶ。時間は、月〜金曜が午前11時から午後8時、土曜が午前10時から午後8時、日曜が午前11時から午後7時まで。12月24日(金)午後4時で終了。

●ホリデーショップス・アット・ブライアントパーク

 中央のアイススケートリンクを囲むように公園全体を使い170店が軒を連ねる。バンク・オブ・アメリカ・ウィンタービレッジには巨大ツリーやバー&フードホール「ザ・ロッジ」もあり暖かい室内で食事も可。時間は、月〜金曜が午前11時から午後8時、土日が午前10時から午後8時まで。2022年1月2日(日)まで営業する=写真上=。

●コロンバスサークル・ホリデーマーケット

 セントラルパークへの入り口がある59丁目とセントラルパーク・ウエストに65店が出店。モニュメントを囲む「EATS」エリアには、韓国のコーンドックやワッフルなど各国のフード店とイーティングスペースもある。時間は、月〜土曜が午前11時から午後8時、日曜は午後7時まで。12月24日(金)午後4時で終了。

ユニオンスクエア、ブライアントパーク、コロンバスサークルのマーケット出店マップなどの詳細は、主催するアーバンスペースのウェブサイトhttps://www.urbanspacenyc.com/を参照。