不安なく永住帰国するために押さえておきたい3つのポイント

山口里美さんが解説

JAA秋のヘルスフェアで

 ニューヨーク日系人会(JAA)が主催する第16回秋のヘルスフェアで、9月25日から10月5日までYouTube公開されたライオンズ大学大人の教養講座シリーズ4講師の講演内容を順次紙面で掲載する。

 第1回目の今週は、一般社団法人日本リレーションサポート協会代表理事の山口里美さんが「不安なく永住帰国するために~押さえておきたい3つのポイント」を解説した。同オンライン講座は、NY日系ライオンズクラブが企画、マイベストプロとマイイベントUSAが協力して開催した。

(1)住まいを決める 帰国後にまず困るのは、家を借りられないこと。独り住まいの高齢者は、健康面や孤独死などのリスクがあるので、借り手に預貯金があって、返済能力に問題がなくても大家が貸し渋ることが多い。高齢者施設は、利用料が安くサービスが良い特別擁護老人ホームから、値段は高いがケアが充実している介護付き有料老人ホームまで選択肢がある。

 高齢者施設・住宅を選ぶ場合に、種類が多いこと、定期的な制度の改訂があること、長生きのリスクなどがある。

(2)財産を管理すること(3)サポートしてくれる人を決めることが大事。世界規模で毎年1000万人が認知症となっている。認知症と診断されると銀行口座が凍結されて、預金を下ろしたりできなくなるほか、不動産の売却、修繕、賃貸契約ができなくなる。それを防ぐためには、成年後見、民事信託がある。成年後見には、法定後見と任意後見がある。元気なうちに任意後見契約をすることが大切だ。帰国時にこれらの手続きをバラバラにするのはかなり大変だが、山口さんの一般社団法人日本リレーションサポート協会ではまとめて1か所で相談に乗り、手伝うサービスも紹介している。詳細はhttps://mbp-japan.com/tokyo/cosmo/