館に宿る真心と誇り
Downton Abbey

 20世紀のイギリス田園地方を舞台に貴族社会やその使用人たちの生活を描いた人気TVドラマの映画版。ドラマはイギリスでは2010年から、アメリカではPBSのマスターピース・クラシックとして11年から6シーズンにわたり放送。エミー賞作品賞ミニ・シリーズを含む数々の賞を受賞し、200か国以上で放送されるなど「世界がはまったドラマ」だけに待望の映画版だ。
 物語はドラマの最終回から2年後に当たる1927年の設定でいわば「続き」だ。ヒュー・ボネヴィル、エリザベス・マクガヴァン、マギー・スミスらメインキャストはドラマと同じ。脚本はドラマのクリエーター、ジュリアン・フェロウズ、監督はドラマでいくつかのエピソードを手掛けたマイケル・エングラーというベテラン陣。
ファンにとっては出だしのテーマ音楽とともに緑に囲まれたクローリー家の大邸宅が映し出されるとわくわくするような懐かしさがこみあげてくるが、ドラマを見たことのない人も単独の映画として十分楽しめる。
 ヨークシャーにあるカントリーハウス、ダウントン・アビーではグランサム伯爵クローリー家のファミリーと長年にわたりそこに働く使用人たちがまた新しい一日を迎えていた。しかし一通の手紙が伯爵のもとに届けられるといつになく騒がしくなる。なんと、国王と王妃が当地を訪問するという。
 クローリー家はもちろんだが王族を影でおもてなしする使用人たちの意気込みはそれ以上だ。グランサム伯爵の長女メアリー(ミシェル・ドッカリー)は万全を期すため引退した執事のカーソンを臨時に呼び寄せ、料理担当のパットモア夫人とデイジーは腕によりをかけたメニューを作り、メイドや下男たちは賓客室を初め屋敷全体に磨きをかけて準備に大忙しだ。
 華麗なる貴族らの夕食会、ダンスパーティやグランサム伯爵の母親バイオレット(スミス)の皮肉たっぷりの物言い、使用人たちの内輪もめなどダウントン・アビーの看板は健在。バロー、ブランソンらが絡むサブプロットも物語展開を面白くするが、何と言っても国王らに随行する使用人対ダウントン・アビー使用人の激突が見ものだ。2時間2分。PG。 (明)
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■上映館■
AMC Empire 25
234 West 42nd St.
AMC Loews
34th Street 14
312 W. 34th St.
AMCLincoln Square 13
1998 Broadway