永住権(グリーンカード)所持者が米国外に出国して国外に長期滞在した場合に、空港における米国再入国の検査が厳しくなっているという相談が移民専門法律事務所に相次いでいる。ディヴィッド・ナックマン/ニューヨーク州・ニュージャージー州弁護士は「米国税関・国境警備局(CBP)の職員は、6か月以上国外に滞在していたグリーンカード保有者に対して、より厳格な審査を行っています。渡航者のアメリカとの結びつきや帰国の意思についての質問が含まれ、場合によってはグリーンカードを自主的に放棄するよう求められることもあります」と話す。
一方、加藤法律事務所の加藤恵子弁護士によると、6月の重大なトランプ大統領令は、12か国の国々からの人たちのアメリカへの入国禁止、および7か国の国々の人たちの旅行、短期出張、学生、交換留学などの目的でアメリカへの入国を禁止したことだ。また、永住権申請者およびスポンサーが申請者がアメリカで生活するのに十分な収入を得ていることを以前よりも厳しく審査することはあっても、「従来の永住権(グリーンカード保持者)の入国審査を厳しくするというようなことは、大統領令にも新規則も公式には発表されていない」という。
本人の名前の電気代、家賃支払い、税金支払いのプリントした書面を証拠として持っていた方が良いにこしたことはないが、必ず審査官に見せなければならないという規則はない。またアメリカ入国時に永住権を所持している人が、仮に移民・税関審査官にアメリカでの住所を聞かれた場合に、友人の住所を知らせたとしても、永住権保持者が何らかの犯罪を犯しているということがない限り処罰の対象になるということはないだろう」という。
グリーンカード保有者の再入国リスク:海外渡航前に知っておくべきこと
最近「長期の海外滞在後に米国に再入国しようとする永住権(グリーンカード)保持者に対して米国入国時の取り締まりが強化されている」と報告を受けています。グリーンカードを持っていて6か月以上アメリカを離れる予定がある場合、たとえ1年未満の旅行であっても、こういった影響を受ける可能性があります。
米国税関・国境警備局(CBP)の職員は、6か月以上国外に滞在していたグリーンカード保有者に対して、より厳格な審査を行っています。渡航者のアメリカとの結びつきや帰国の意思についての質問が含まれ、場合によってはグリーンカードを自主的に放棄するよう求められることもあります。CBP職員が「あなたが永住権を放棄した」と判断した場合、移民裁判所への出頭通知(Notice to Appear)の発行、グリーンカード放棄書(Iー407フォーム)への署名を求める、強制退去手続きに移行(審理には数か月かかる場合もあり)などの措置を取られる場合があります。犯罪歴や未解決の逮捕歴がある場合、保釈が認められず拘束される可能性もあります。強制退去手続き中に国外に出た場合、不在のまま退去命令が出され、5年間の再入国禁止処分となることもあります。
自分自身を守るためにできることとして、弊社では長期の海外旅行を計画しているグリーンカード保持者に対し、渡航前に「再入国許可証(Reentry Permit)」の申請を検討することを強く勧めています。再入国許可証は1回の申請で最長2年間有効であり「米国永住の意思がある」ことを示す有力な証拠になります。申請と指紋採取のために米国内に物理的に滞在している必要があります。すでに国外にいる場合は「帰国永住者ビザ(SBー1)」の申請が必要ですが、取得するのが困難です。
CBP職員が単独で永住権を取り消す権限はありませんので、国境でIー407フォームに署名する前に、必ず弁護士に相談してください。刑事問題がある方は、渡航前に法的アドバイスを受けることが非常に重要です。高額所得者・資産家の方は、米国永住権を放棄することによって税務上の影響にも注意が必要です。
(ディヴィッド・ナックマン/ニューヨーク州・ニュージャージー州弁護士)

