BCネットワーク見逃し動画配信を開始

NYで対面開催したシンポジウムを公開

  BCネットワークは4月26日ニューヨーク日系人会で開催した『乳がんシンポジウム@イーストコースト・サウス』(本紙5月3日号既報)の見逃し動画配信を開始した。

 日本からは、この講演会に癌研有明病院、乳腺センター長、上野貴之医師が来米してスピーチした。タイトルは『乳がん患者さん、一人ひとりに最適な治療を』 最新のデータが導く、明るい未来。BCネットワークが上野医師の講演を開催するのは今回が初めて。

 またサンフランシスコ在住の岡本聡子フォックス医師の講演『もっと知ってほしい!マンモグラフィと乳房再構成』 〜術後の不安を軽減するために〜もその効用が理解しやすい説明で講演会では好評だった。

 上野医師は乳がんと免疫の関係について「治りやすいと言われながら、いつ治るのか、治らないのかが分からないのが乳がんの特徴だ」として、体内に異物が出現した時にそれを認知して排除するよう働く免疫が、自分の体内にもともとあったものからできるがんに効くのかという疑問に対して、「変異した蛋白質はもともと自分の体の中にあったものではないので免疫治療効果がある。がん細胞のスピードにブレーキをかけるのが免疫」と説明した。

 フォックス岡本聡子医師は40歳以上になったら奨励されているマンモグラフィについて解説し「自分から早期発見に努めることは大事で、仮に追加検査となっても、実際に生体検査となる率は2%なのでそれイコールがんになったことではないとアドバイスした。

 最後にBCネットワーク創立者・代表の山本眞基子さんが「転移性乳がんと共に20年〜それでも人生は輝く〜」と題した経験者トークを行った。「がんと関係ないことを考える時間を持つことが、明るい未来を導いてくれると思う」と体験談を話した。 

▼見逃し配信動画はこちらから https:bcnetwork.org/event/202504/movie.html