

クイーンズ区ジャマイカは、鉄道のハブとしてよく知られていますが、公的機関や歴史的建造物、そして教会も多々ある街でもあります。また、街を東西に走る長い通りのジャマイカ・アベニュー沿いは商業の中心です。

鉄道のジャマイカ駅は、ロングアイランド鉄道のポート・ワシントン線以外は全ての線が停車。平日20万人もの人が利用し、ペン駅、グランド・セントラル・ターミナル駅に次いで米国内で3番目に混み合う駅です。さらに、地下鉄とJFK空港へ向かうエアー・トレインの駅もあり、大変便利です。
公的機関のクイーンズ区最高裁判所、家庭裁判所、社会保障事務所等があり、そして芸術施設も数か所にあります。また、米国の歴史的重要建造物も多く、米国建国の父の一人であり奴隷制度廃止論者であったルーファス・キングの元邸宅(現在は博物館)、見事な建物の郵便局、そしてバレンシア劇場などがあります。

中でもバレンシア劇場は独特です。様々な建築様式が融合した内装と独特の色彩が豪華で個性的です。映画館チェーン会社が、3554席もあるこの大劇場を1920年に建設しました。が、1977年から現在もTabernacle of Prayer教会として利用されています。
人種構成は、2023年時点でアフリカ系55%、ヒスパニック系17%、アジア系15%、そして白人が2%。アフリカ系には、カリブ海諸国出身者も多いようです。また近年、バングラディシュなど南アジアからの人口が急増し、モスクもあるリトル・サウスアジアとも呼ばれる地区があるほどです。
最後に、街の名は国のジャマイカとは関係なく、ビーバーが由来です。ネイティブ・アメリカンの「ビーバー」を意味する「ヤメカ(yamecah)」からの派生。また、毛皮貿易でNY州の歴史に深く関わったビーバーは州の公式動物。NY市旗に描かれていますので、探してみてください。