黄色いボタン、繊維街の象徴

マンハッタン7番街

 ニューヨークの繊維問屋街であるマンハッタン7番街の39丁目に針で糸を通す新しい黄色いボタンのモニュメントが2月16日に新装披露された。

 このボタンは、1996年に市内の観光ガイド情報を提供するキオスクと地域の象徴としてペンタグラム・アーキテクツのジェームズ・ビバーがデザインして設置された。

 しかし、時代と共に観光情報そのものはSNSで入手することが可能になり、物理的なキオスクとしての役割は終えたものの、ビッグボタンは近隣で愛されるアイコンであり、ポップアートの彫刻や市民憩いの場づくりのアメニティとして残し、強化すべきだとして、 2022年末、ガーメント・ディストリクト・アライアンスは、キオスクとオリジナルの黒いボタンの彫刻を撤去、新たに鏡面仕上げのスチール糸に支えられた鮮やかな黄色のビッグボタンを設置した。

 この新しい彫刻は、前作に敬意を表し、ガーメント・ディストリクトの豊かな歴史を称えるとともに、この地域のダイナミックな未来を象徴するパブリックアートとして前作と同じデザインで残されることになった。ファッション街は、黄色い真新しいボタンをかけ直して春を迎えようとしている。 (写真・三浦良一)