ブラックフライデーに異変 オンラインが史上最高

AIの影響さらに拡大

 米国の感謝祭セールでオンライン消費が過去最高を更新した。アドビ・アナリティクスによると、11月27日の感謝祭のオンライン売上は64億ドル(約9900億円)、翌28日のブラックフライデーは118億ドル(約1兆8300億円)と前年から約9%増えた。寒波や物価高の影響で店舗よりネットを選ぶ傾向が強まり、AIを使った価格比較ツールやスマホ経由の購入が拡大したという。 

(写真上)かつてほどの大混雑が見えないメイシーズ(28日午前)

ナイトマーケットの買い物客

 週明けのサイバーマンデーは142億ドル(約2兆2000億円)と、前年から6・3%増の過去最高になる見通しで、感謝祭からの「サイバー5日間」はいずれも高水準の売れ行きとなる公算だ。 

 アドビは、11月から年末にかけたオンライン支出が計2534億ドル(約39兆2800億円)と前年から5・3%増え、初の「2500億ドル(約38兆7500億円)超え」になると予測する。一方、全販売チャネル(経路)合計の年末商戦売上について、全米小売業協会(NRF)は初の1兆ドル超(約155兆円規模)を見込んでいるが、伸び率は前年比3・7〜4・2%と鈍化するとしている。

 物価高やクレジットカード債務の増加で、中低所得層は支出を絞る動きが強い。一方、株高と賃金上昇の恩恵を受ける高所得層は旅行や高額品の消費を維持しており、「二極化したホリデーシーズン」になるとの見方が出ている。

 年末商戦は、BNPL(後払い)サービスの利用拡大やAIを活用した販促が下支えとなるものの、実質ベースでは横ばい圏との観測もあり、小売各社は値引きと利益確保の両立という難しい舵取りを迫られそうだ。