ワールド・サケ・デーNYCを主催するイラストレーター
今年も 日本酒をニューヨークで紹介するワールド・サケ・デー(World Sake Day NYC)が 9月にブルックリンの会場で大々的に開催される。毎年300人から400人ものアメリカ人の日本酒愛好家で賑わい、日本酒30銘柄以上が一堂に集まる珍しい機会だ。
今年で開催6回目を迎える同イベントは、日本酒を通じて日本文化の魅力をニューヨークで発信することを目的に2021年10月1日の「日本酒の日」にちなんでブルックリンのバー「MIKA」でスタートした。古矢さんが当時経営していたそのバーで扱っていた加藤酒ワークスのオーナーで杜氏の加藤忍さんから「日本酒をカジュアルにアメリカ人に紹介できるような何かイベントをできないか」と相談され、サポートローカル、サポートアーティストのモットーで経営していた古矢さんのバーが倉庫を改造した巨大な場所だったこともあり、酒蔵やディストリビューターの協力を取り付け、実現できたのがこのイベントの始まりだ。それまでニューヨークには、酒蔵と飲食店、ディトリビューターを対象にしたBtoBのイベントは数多くあったが、酒蔵が一般の日本酒愛好家などと直に接触して交流できるようなイベントが少なかったこともあり、予想外の大成功を納めた。
2年後に会場を移転したその後も古矢さんが引き続き「ワールド・サケ・デーNYC」の仕掛け人として主催している。日本全国の酒蔵やディストリビューターによる試飲に加え、和食や日本のアート・クラフトなども楽しめる文化イベントとして毎年盛況なイベントに成長した。
飲食・ホスピタリティ業界での活動も、イラストレーター、クリエイティブディレクターとして培ってきた経験の延長線上にある。2001年に来米して、アップステートのコミュニティ大学で2年間を過ごしたのち、FIT(ファッション工科大学)イラストレーション学科を2006年に卒業、アートの道に進んだ。在学中も雑誌ヴォーグなどのファッションイラストで活躍していた田辺ヒロシ氏や当時の大学教授にメンターになってもらった。卒業後はイラストレーターとして活動し、現在はクリエイティブディレクターとしてもレストランやホテルなど幅広いプロジェクトを手掛けている。クリエイティブなものを発信する一環として「日本酒の作り手の思いを一般のアメリカ人に理解してもらえるような場を作る」 きっかけに繋がった。「私は日本酒の専門家ではありません。酒蔵やソムリエ、インポーターなど、多くの専門家の皆さんに支えていただいています。私の役割は、その皆さんがニューヨークの人々と出会い、日本酒を通じてその魅力、文化を伝えられる舞台をつくることだと思っています。5年間、人とのつながりを大切に続けてきました。続けることで、人がつながり、コミュニティが育っていく。それこそが、このイベントの魅力だと思っています」と語る。日本酒の作り手たちを「アートの担い手」として温かい眼差しで見守る。
(三浦良一記者、写真も)
日本酒通じて日本文化紹介
ワールド・サケ・デーNYC
ブルックリンで9月27日
今年も ワールド・サケ・デーNYC(World Sake Day NYC)が 9月27日(日)午後4時から9時まで、ブルックリンにあるThe W Loft Rooftop240(Kent Ave)で開催される。日本酒を通じて日本文化の魅力をニューヨークで発信することを目的に2021年にMIKA bushwick でスタートしたイベントで、今年で6回目を迎える。毎年300〜400人が来場し、日本全国の酒蔵やディストリビューターによる試飲に加え、和食や日本のアート・クラフトなども楽しめる文化イベント。昨年は前NY総領事の森大使も来場し、スピーチを行った。
入場料は一般77ドル53セント(15杯分の試飲チケットと酒グラス付き)、VIP112ドル39セント(試飲無制限、ギフトバッグ他付き)。チケット・詳細はウェブサイトhttps://www.worldsakedaynyc.comを参照する。

