NY補習校LI校で阿波踊り公演

 ニューヨーク補習授業校LI校(小島昇校長)は、6月21日に保護者会が主催する日本文化伝承行事として、阿波踊りニューヨーク連を招き公演を行った。ニューヨーク連は徳島県の伝統芸能である阿波踊りの楽しさを、現地の人たちに広める活動をしている。

 イベントは、哀愁を帯びた曲調の「吉野川」という曲にのせて、しとやかな「女踊り」で幕を開けた。美しい着物をまとった4人の踊り子が舞い始めると、児童生徒たちはその優雅な世界に引き込まれた。その後、日本3大盆踊りの一つである阿波踊りが発展した歴史を学び、楽器紹介では、笛・鉦(かね)・締め太鼓・大太鼓の音色が披露され、その響きを楽しんだ。

 続いて「男踊り」の踊り子たちに率いられ、法被を着た子供たちが続々と登場すると観客席から歓声が上がり、一気ににぎやかな雰囲気に包まれた。この日のために練習してきた初等部1年生の児童たちは、その成果を舞台で披露した。そして、3人の子供によるうちわ裁きが鮮やかで俊敏な踊りや、のびやかで力強く、表情豊かな男踊りも披露され、それぞれの踊りの違いを堪能した。子供たちが再登場すると、次々と繰り出される「ヤットサー」という掛け声に、観客席からも「ヤットヤットー」という歓声が上がった。次に、阿波踊り歴30年以上のメンバーによる振付の指導が行われ、生徒・教師・保護者も踊りに加わった。参加者たちはひとつの大きな輪になって踊り歩き、響き渡る掛け声や和楽器の音色も加わって、会場は大きな一体感と熱気に包まれた。

 イベント終了後、子供たちは瞳を輝かせながら「とても楽しかったので、また踊りたい」と感想を述べた。保護者からも「阿波踊りを通して、会場全体がひとつになる感じがよかった」「軽やかな楽器のリズムに日本の夏を思い出し、熱い思いが込み上げてきた」との声が聞かれた。