学生ビザを停止

オンライン授業のみの学校

 米国の移民・関税執行局(ICE) は6日、学生ビザ(F1、M1)に関する変更を発表した。新型コロナウイルスの世界的流行に伴い、米国における秋以降の新学期に、オンラインでのみクラスが開催される学校に通う学生に対して米国務省がビザの発行を停止するほか、現在学生ビザで米国内に滞在している学生に関しても、自身が通う学校がオンラインでのみの授業が行われることになった場合はそのビザは無効となるとした。

 該当した場合、出国するか対面式クラス(in-person instruction)を開講している学校に転校する必要があるとしており、9月からの新学期を真近に控え、世界中から来米を予定している海外留学生や受け入れる側の大学などでも大きな混乱や影響が出そうだ。

 オンラインと対面式クラスを併用する学校は、留学生に対して新規のI20を発行し、プログラムがすべてオンラインだけで行われるものではないことを証明する必要がある。授業内容を変更した場合は10日以内に学生に通達することを学校に対して求めている。

 ニューヨーク州のクオモ知事は6月18日、秋から大学・カレッジの校舎での「対面」授業を条件付きで許可する考えを表明している。 

 ニューヨーク大学のキャサリン・フレミング教授はすでに、「秋に(州政府の指示に従い)極めて注意深く授業の再開をする」と学生宛てにメールした。コロンビア大学は、1学期の期間を延ばすことでキャンパスの人口密度を下げ、すべての学生が通常とほぼ同じ授業を受けられるようにするとし、6月24日に海外から来米する外国人留学生に対してオンラインと対面式授業を併用して行うとのレターを発送している。

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