対面授業併用なら 入国時にレターを

学生ビザ発行停止
弁護士がアドバイス

 米国の移民・関税執行局(ICE) が6日、学生ビザ(F1、M1)に関する変更(1面に記事)を発表したことに対し、移民ビザを専門とするニューヨークの加藤恵子弁護士は「非移民ビザはあくまでもアメリカ国内でなんらかの業務を行うことで発行されるビザです。学生ビザはアメリカ国内で勉学することが目的のものです。オンライン授業はアメリカ国内でなくても受けられます。ICE (移民・関税執行局)の発表はその意味では正しいのです。ただし、留学生はただ授業を受けるだけではなくアメリカの国の文化や社会を知ること、それは現地で実際に目で見て耳で知り、現地の人たちとの交流をその地ですることによって得られるものだと思います。学生ビザが発行されないということはそれができなくなります。オンライン授業だけでなく対面を併用する学校でしたらビザが発行され、アメリカで授業を受けることは許可されますが、入国審査官によっては全ての留学生のアメリカ入国を拒否すると解釈する場合もありますから、学校からの対面での授業もするという内容の手紙を事前に用意していただき、入国時に審査官に見せることをお勧めします」とアドバスする。

 日本企業からの派遣留学予定者たちもこの秋から各国の新学期に合わせて出国準備を進めているが、新型コロナウイルスの世界的流行によって渡航時期がずれたり、ビザ取得に時間がかかったり不安定な状況が続いている。対面併設のハイブリット授業の予定が確認できたら、大学から新規I20、同趣旨を記したレターを取り寄せるなど入国時の準備が必要となりそうだ。

ハーバードとMIT
差し止め連名で提訴

 学生ビザに関してトランプ政権に対してハーバード大学とマサチューセッツ工科大学(MIT)が連名で訴えを起こした。ICEの決定が「大学に対面式クラスを再開することを強制する」ように見え、それによりコロナウイルスにさらされるリスクを増大させる。

 また留学生の生活を混乱させるなどを理由に、ボストンの連邦裁判所に、この政策に対する一時的な禁止命令と永久的な差し止めを求めた。ハーバードの学長は他校に協力を求めるステートメントを出した。今後同じような訴えが起こる可能性がある。

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