From the World of John Wick : Ballerina
キアヌ・リーブス扮する殺し屋「ジョン・ウィック」シリーズのスピンオフ作品。幼い頃、両親を殺され、その復讐のために殺し屋への道を選んだヒロインの壮絶な死闘の世界を描き出す。とはいってもジョン・ウィック・シリーズと同様、血なまぐさいというよりどこかリズムに乗ったアクションのオンパレードはかろやかさを伴うアップテンポの雰囲気が漂う。
物語の時系列ではジョン・ウィック・チャプター3と4の間に位置する。ということはジョン・ウィック自身の登場も充分ありだ。
ヒロイン、イヴに扮するのはキューバ出身のアナ・デ・アルマス。18歳でスペインに渡り、11年前にハリウッドで活動を始めた頃は英語もろくに話せなかったそうだ。007シリーズ「No Time to Die」(2021年)でCIAエージェントを演じ注目されたのが本作品の主役抜擢につながったといわれる。監督は「Total Recall」(2012年)のレン・ワイズマン。
イヴと父親は謎の集団に襲われ父親は命を落とした。奇跡的に逃げることができたイヴは当局に保護され、父親の知人だと名乗る紳士の紹介でラスカ・ロマという闇の組織で教育と身体訓練を受けることになる。射撃を含むあらゆる種類の武術と優美なバレエの組み合わせだがどちらも血のにじむ訓練だ。多くの生徒の中からたった一握りの選ばれた者だけがラスカ・ロマのプロの殺し屋となる。そしてイヴはその道を極めた。
殺し屋稼業を続ける中である日、両親を殺した集団の手掛かりをつかむ。しかし、ラスカ・ロマのディレクターはその相手には絶対手を出してはいけないと命じる。もちろんイヴは聞く耳を持たない。命令に背けば後ろ盾である組織から命を狙われかねないが殺し屋の道を選んだのも復讐という目的があってのことだ。なんとしてもあきらめるわけにはいかない。
拳銃、機関銃はもちろん手りゅう弾、火炎砲、日本刀まででてくるアクション・シーンはややオーバーでもあるが復讐に燃えるイブの怒りを爆発させるに足りる演出とも。2時間5分。R。 (明)
https://johnwick.movie/film/ballerina
(写真)復習に燃えるイヴ(アナ・デ・アルマス) Photo : Lionsgate
■上映館■
Regal Times Square
247 W. 42nd St.
AMC Empire 25
234 West 42nd St.
AMC 34th Street 14
312 W. 34th St.