福島の生の声を伝える

現在何が起きてるのか
展示や講演でハコ画廊

 ブルックリンのウイリアムズバーグにあるハコギャラリー(グランド通り31番地)は5月31日(金)から「フクシマ・ジャパン・アット・ハコ」を行う。映画上映、工芸品の展示、座禅会などを通じて、福島の生の声を伝え、人間の生活のあり方を共に考える。
 31日(金)午後7時30分(開場7時)はドキュメンタリー映画「ライフ:生きてゆく」の上映会。笠井千秋が6年かけて制作した同映画は、南相馬市の住民の姿から津波と原発事故がもたらした福島の知られざる悲しみを伝える。福島の酒テイスティング付き。参加費は15ドル、売り上げは映画に登場した人への寄付に充てられる。
 6月1日(土)と2日(日)は、安洞院住職の横山俊顕師とお香の老舗「上信堂」代表の蔵立雅也さんを迎える。横山師は東日本大震災の後、生活のすべてを重んじる禅という日本独自の考えを軸に寺でさまざまなプロジェクトを運営している。横山師のトーク「現在の福島で何が起きているか」は1日正午から12時45分と2日午前11時から11時45分、参加無料、寄付を奨励。座禅会・お茶会・禅講話は1日午後1時30分から3時30分と2日午後1時から3時、参加費は20ドル。お香作り・座禅会は1日午後5時から7時と2日4時から6時、参加費は30ドル。
 また、6月1日から30日まで、「禅と生活」と題した展示会を開催。安洞院所蔵の曹洞宗歴代管長掛け軸コレクションが米国で初めて公開されるほか、震災や放射線汚染の風評の影響を受けた大堀相馬焼(松永陶器店、京月窯)、川俣シルク(斎栄織物株式会社)が展示される。
 ハコギャラリーは2017年、福島市出身のきょうだい、末次琢と庸子が開設。問い合わせは電話917・582・0803、詳細はウェブサイトwww.haconyc.comを参照。