「書は宇宙」表現 大正大学がNYで披露

Jコラボで

 ブルックリンのJコラボ・OSSAMギャラリー(7番通り302番地)で4月13日から今月27日(日)まで、大正大学の支援による石飛博光(いしとび・はっこう)の大書道展を開催している。石飛氏は日本書道家文化協会理事、全国美術振興会顧問などを長年にわたり任務し、書道の教育や心のケアにも力を注ぐなど、その功績と活動は高く評価されている。

 作品の空間に宿る美と現代的に抽象化された筆跡の内にも、伝統に基づく不動の威厳を表している。また、13日午後には赤平泰処(あかひら・たいしょ)と山中翠谷(なかやま・すいこく)を加えた3人の書家が共同で公開制作(パーフォーマンス)が行われた=写真上=。

左から柏木理事長、作品の前に立つ書道家の石飛博光氏、赤平泰処氏

 今回の来米は、学校法人大正大学創立100周年記念事業として日本の精神文化をニューヨークから発信するという初の試みだ。

 柏木正博理事長(73)は大阪万博の1970年に大正大学に入学。学生時代は書道部にいたという。

 「書道は白と黒の世界。日本人の心を表現するのに向いている。この年になって初めてニューヨークにきて摩天楼の迫力やブルックリン商工会議所の方とも面会して今後一緒に何かをやろうと言っていただき、そのパワーに圧倒された。日本に帰ったら、学生たちに『まず行って来なさい』と伝えたい。スマホがあれば世界が見れると思ったら大間違いだとね」と語った。和歌山県御坊市出身。