レトロな電車ホリデー走行

 本紙12月3日号3面で告知した都市交通局(MTA)の復活ホリデーシーズン・ビンテージ列車の撮影に11日出かけた。R33形、R33WF形、R36形など1960年代製の車両が走行する。午後1時すぎに地下鉄駅135丁目駅で待っていると、ダウンタウン方面に降りてくるケール・グリーンの通称『グリーン・マシーン』が走ってきた。古さが渋い。12月の運行は18日の日曜にも。上りチェンバーズ・ストリート駅発は午前10時、正午、午後2、4時、下り137丁目発は午前11時、午後1、3、5時。(写真・植山慎太郎)

編集後記 2022年12月10日号

【編集後記】



 みなさん、こんにちは。本紙新春特別号は「大切なものを守り生きる」という大きなテーマで、このアメリカで生きる日本人や、ロシアのウクライナ侵攻で逃れてきたウクライナ人、ロシア人たちのコミュニティにも取材し、厳しい時代に逞しく生きる人々の姿を紹介します。アメリカの歴史的なインフレの中での円安基調はしばらく続くものとみられます。円安を追い風にして日本の地方からアメリカに輸出する機運が高まっています。官民あげて高品質の日本製品を消費者に届ける越境EC元年とも言われています。ジェトロが今年初めて試みたオンラインでのJAPANSHOPプロジェクトも好調です。改めて「日本を売る」「お買い得ニッポン」の商機到来と捉えている企業も多そうです。新年号では、ポストコロナ時代の働き方の変化や生活の方向などにも光を当て、今なお続くウクライナでの戦争状態からも目をそらすことなく、海外にいる日本人ができることは何か、まさに激動の2023年の幕開けを飾る新年号をお届けします。第2部では児童作文コンクール「ことばの泉」、伊藤園新俳句グランプリ、書の散歩道、硬筆コンクールなどの本紙主催の文化・教育企画の年間大賞の発表もあります。アート、教育、健康、シニアの暮らしなど、盛りだくさんの企画です。新年特別号をお楽しみにしていてください。今週号を無事に終えて、あと、年内のレギュラー号は来週号12月17日号で最後です。新春特別号は、年内の仕事納めに間に合うよう12月28日~29日の配達となる予定です。それでは、みなさん、よい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)

【今週の紙面の主なニュース】(2022年12月10日号)

(1)「日本へ行きたい」 ブロンクスで日本語学ぶ高校生

(2)師走が今輝く ロックフェラーにツリー点灯

(3)麻衣さん見事優勝 第34回国際ミス・ミセスコンテスト

(4)街角ファッション SOHOを颯爽と歩く女性

(5)アートコンテスト作品募集 ジャパンパレード2023

(6)喜多流の能NY公演 ジャパン・ソサエティーで 

(7)くるみ割り人形主役に抜擢 バレエダンサーの髙山まりさん 

(8)新年号企画で大高さん講義 12月17日ZOOM方式

(9)NY育英学園が快挙 海外子女文芸作品学校賞に5校

(10 )林世宝 ゴールデンエイジ展

「日本へ行きたい」

ブロンクスで日本語を学ぶ高校生たち

訪日計画コロナで中止、寄付求める

 ブロンクスのコラボレティブ高校では、日本語を学ぶ生徒のための研修旅行の資金援助を呼び掛けている。呼びかけ人は、同校の日本語教師である山﨑枝美さんと日本滞在経験のあるデブラ・キャッツ教諭。「ゴー・ファンド・ミー」を通じて来年3月までに1万ドル集金を目指し、5月に15人を連れて行く計画だ。

 二人は、2018年に同計画をたて資金調達に成功、生徒を東京と和歌山に連れて行った。19年にはオーロラ日本奨学金基金5000ドルを受け取る権利を獲得してロサンゼルスでの授与式に参加したがパンデミックで旅行が中止された。奨学金の授与権利は1年の延期が認められたものの日本政府が外国からの訪問者受け入れを開始した際には間に合わず辛酸をなめた。

 山﨑さんは、「本校の生徒は貧困家庭の子供が多い。家では暖房やコンピューター、本やインターネットがなく、勉強がままならない子もいる。また両親が2つ仕事をしていて放課後は幼い兄弟の送り迎えや食事の世話、自分自身も仕事に出るなど、想像を超える障害がある。それでも生徒たちはがんばって日本語を学んでいる」と話す。ジャパン・ソサエティーのパートナーシップスクールとしてオンライン授業や文化イベントに参加したり、放課後の日本クラブには37人が在籍、本旅行計画にも25人以上が参加を希望している。「今年は物価高騰のせいか寄付が伸び悩んでいて現状では7人ほどしか連れていけない。1月末頃までに飛行機代だけでも集めたい。温かいご支援お願いいたします」と呼びかけている。問い合わせはEメール[email protected](山崎さん)まで。募金ウェブサイトは、https://www.gofundme.com/manage/2023-bronx-public-school-trip-to-japan

(写真)和室で意見交換する高校生たち(2018年)

師走が今輝く

 ロックフェラーセンター恒例のクリスマスツリーが11月30日に点灯され、連日多くの観光客や市民の目を楽しませている。「きっと君は来ない」と歌った山下達郎のクリスマスソングが心の中でこだまする。ライトアップは深夜午前零時まで。 1月6日までホリデーシーズンのNYを照らす。

(写真・植山慎太郎)

麻衣さん見事優勝

第34回国際ミス・ミセスコンテストで

 第34回ミス・ミセス・アジアUSA国際ビューティー・ページェント(Virgelia Productions Inc.主催 )が去る11月19日、カリフォルニア州ロサンゼルス市南郊レドンドビーチパフォーミング・アーツセンターで開催され、日本代表の女優でスポーツリポーターのカーロン麻衣さん、ニューヨーク市在住、39歳)が優勝した。

 世界21か国から52人の代表が2000人の観客の前で美しさ、自国の文化の美しさを競い合った。審査員はハリウッド関係者やセレブリティーなどが務め、2021年ミスユニバース日本代表の渡邊珠理さんも審査員の1人として出席。

 審査内容はナショナルコスチューム審査、水着審査、イブニングガウン審査、その他各国代表全員でダンスパフォーマンスを披露した。麻衣さんは「皆様が応援してくださったから頑張れましたし、心の底から楽しめたと思います。皆様の愛をしびれるほど感じました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです」と喜びを語った。

 麻衣さんは神戸市出身、2008年に来米。本紙週刊NY生活TVの「まいマイNY」コーナーのキャスターを務めたこともある。

(写真)Virgelia Productions Inc.official

SOHOを颯爽と歩く女性

 ソーホーを颯爽と歩く女性。週末にマンハッタンやブルックリンの美術館巡りを楽しむのが趣味だという。パンデミックもあり家ではFor Better Daysブランドのようなアメリカンカジュアルでゆったり目のTシャツやジーンズでくつろぐ習慣が根付いた。今日は、古着屋で購入したノンブランドのドレスに、お気に入りのOld Navyジャケットに身を包む。バックパックは機動性重視のパタゴニア、シューズはエバーレーン。Old Navyは定番ブランドで主張もしないデザインがコーデし易くお好み。東海岸と西海岸を頻繁に行き来する彼女にとって、低予算で着こなすには好都合。その他は環境保護を意識したファッションを心がけているという。新品を購入するより古着は環境に良いし、またパタゴニアもサステナビリティでは先駆的な存在として知られている。では、エバーレーンはご存じだろうか?カリフォルニア州・サンフランシスコに本社を構えるアパレルブランドで、エシカル・サステナブルをテーマにしたオンライン販売メインのブランドである。サプライヤー名など生産者の情報をオープンにするだけでなく、商品の原価・利益構造まで細かく消費者に開示するという徹底した透明性の追求により、意識の高い消費者から支持を集めるブランドだ。意識の高いニューヨーカーには大人気のエバーレーン。目立ったロゴも無いので一目では判別しづらいが、身に着けているニューヨーカーと遭遇したらエシカル・サステナブル関連の話題で盛り上がろう。

(Wear 2Nextチーム/アパレル業界関係者によるファッション研究チーム)

ジャパンパレード2023、アートコンテスト作品募集

2022年度の最優秀作品

 2023年5月13日(土)に開催される第2回「ジャパンパレード」と「ジャパンストリートフェア」に向けた「アートコンテスト」が開始した。イベントのポスターや公式プログラム、チャリティバッグなどのメインビジュアルとなるアート作品を一般公募するもので、今回で11回目となるジャパンデー主催のイベント恒例のコンテスト。

 対象は「日本」「ニューヨーク」「パレード」の3つのテーマ全てを取り入れた未発表の2D作品で、最優秀賞1名の作品はイベントのメインビジュアルとして使用されるほか、副賞としてANAより日本行きペア往復航空券(エコノミークラス)が贈呈される。優秀賞1名には、コネチカット州の和風ベッド&ブレックファストO gawa shouの無料宿泊券が贈られる。また佳作も数点選出し、佳作を含む全受賞・入賞者には、シチズン・ウォッチ・アメリカのブランド時計が贈呈される。締め切りは来年1月20日(金)。詳細はジャパンデーのウェブサイトhttps://japandaynyc.org/art-contest-submit/を参照する。また、パレードやストリートフェアへの支援、問い合わせはEメール[email protected]まで。

(写真上:©Masaki Hori )

喜多流の能NY公演喜多流の能

ジャパン・ソサエティーで

「時代と共に変化も」
人間国宝 友枝昭世

 ジャパン・ソサエティーは(JS)、12月1日から3日まで、2016年の公演でも好評を博した喜多流の能楽師たちが、日本でも上演されることが稀な楊貴妃の健康回復を語る『皇帝』と、長寿を寿ぐ『枕慈童』の2作品を披露した。パンデミックという世界的危機からの早期復活を祈念する公演となった。

 3日間とも250席が満席となる盛況で、通算750人が、ユネスコの無形文化遺産に指定されている能五流の中でもっとも武士気質が強く力強さが感じられる喜多流の芸の真髄を堪能した。

  3日夜に上演された『皇帝』は、玄宗皇帝が大病の楊貴妃の容態を案じているところに鍾馗の神霊が現れ、病鬼を追い払い、妃の病を治すという物語。日本でも滅多に舞台上演されることのないレアな作品だがJSの塩谷陽子芸術監督のリクエストで実現した。

 友枝昭世(あきよ)氏は1940年生まれ、東京都出身。シテ方喜多流・友枝喜久夫の長男。重要無形文化財(人間国宝)に認定。今回の公演では、1日と3日の公演では第一幕「頼政」、2日の公演では第一幕「忠度(ただのり)」でソロを演じた。 

 友枝雄人氏は昭世氏の甥で、3歳から子役として舞台に立ち活躍している。JSで、前回2016年に公演した際も来米している。本公演では、1日と3日は地謡で出演、2日の公演では第二幕の「枕慈童」でシテ(枕慈童)を務めたほか、一般向けの能ワークショップなどでも指導した。

 昭世氏は「昨日、今日の観客の反応は我々から見ると、とても満足のいくものだった。1964年にフルブライト招聘講師プログラムに参加して、ニューヨーク高等学校演劇研究所の招きで来米した当時を思い出した。あの時は、舞台に立つまでセリフが日本語のままだと理解してきたが、契約では全て英語だと聞いてびっくりした覚えがある。通訳をつけてその場で英語で全部やったのを思い出す。その一説は今でも覚えていますね。時代とともに社会が変わるのと同じように、700年続いてきた能もまた真っ直ぐの一本ではなく、時代に即して動いている。新作も多くなったし、女性が登場するようになったし、相当変化していると思いますね」と話す。

「人間関係に潤いを」

友枝雄人の目指す能

 雄人氏は「昭和が終わってからのいろんな時代の流れはかなり変化しており、スマホが登場したりして情報の速さと量の多さがどんどん人間の心に入りこんできて何か、人と人との間がちょっとドライになりすぎている感じが常々している。舞台活動が社会に貢献できるかなどは考えたことがないが、これからの時代は、能というのがどの時代の人の心にも訴えてきたものなので、人間と人間の関係に潤いを与える元の本来の姿に戻せるようにできたらいいなとちょっと思っている。コロナの間、国の助成を受けるために、動画配信をどんどんせよと一気に言われてきたが、我々能楽士たちはそういう映像に特化したことをやってきていなかったので、お茶を濁したような動画がいっぱい流れてしまっていて、効果が出ていない。これからは時代に即した、映像としての美とこういう3日間満席になるようなライブとしての対面の両立を模索していかなくてはならないと思う」と語った。

 能を演じる上で一番大切なことは「やはりこちらの気がお客さんにどれだけ伝わるか、気ですね」と昭世氏。雄人氏は「僕は叔父からその気を学んでますが、稽古を怠らないこと。具合の悪い稽古を重ねても無駄だと言われているので、いかにクオリティの高い稽古を常に考えながらするかということですね」と語った。(聞き手・三浦良一記者、インタビュー写真も)

(写真上:© Ayumi Sakamoto)

プロで活躍、くるみ割り人形の主役に抜擢

バレエダンサー

髙山 まりさん

 3歳からバレエを習い始めた髙山さん。米国、ロシア、英国などへ数多くのバレエ短期留学をしてきた経験がある。昨年春、洗足学園音楽大学バレエコースを卒業後、米国でプロのバレリーナになるために同年春にバレエ留学で来米した。今年5月までニュージャージー州にあるアメリカン・レパートリー・バレエ団の研修生だった。プロになるために数多くのオーディションを受け、いくつかのバレエ団からのオファーの中からニューヨーク州のロングアイランドにあるエグレヴスキー・バレエ団に入団を決めた。プロ一年目でカンパニー唯一の日本人バレエダンサーとして期待されている。 

 小さい頃はプロのバレリーナになることを夢見ていたが、身長が小さいことやプロになる厳しさを感じ、小学4年生の頃までの夢であったプロになることを諦め、バレエの先生をいつしか目指していた。しかし、同年代の子達の活躍する姿を見て、羨ましいと思うのと同時に悔しい気持ちもあった。そんな中、3年前の大学3年生の時に左足の靭帯をきる怪我をしたのがきっかけでニューヨークに短期バレエ留学をした。その際、同じレッスンを受けている生徒仲間から「あなたは素敵なバレエダンサーになれるよ」と言ってもらえたことが、人生の転期を決定的なものにした。「私でもプロを目指してもいいんだ」と思うことができ、諦めていたプロのバレリーナになることをもう一度目指すきっかけとなった一言だった。二十歳をすぎてプロを目指すには少し遅いスタートとなったが、その後日本で開催されたオーディションに参加し、約100人近くの参加者の中から合格者4人中の1人に選ばれたりと、オーディションや留学を経て少しずつ自信をつけていった。そしてアメリカン・レパートリー・バレエ団の研修生の時に、くるみ割り人形で主人公のクララ役やメインキャラクターの花のワルツのソリストDew Dropを踊ることになり、少しずつ力をつけていった。

 遠いところのオーディション会場へ行くのに乗るバスを間違えてとんでもないところに行ってしまったり毎日が失敗の連続だったがそれでも諦めずに頑張った。今年12月に行われるバレエ作品、 米国では師走の定番、「くるみ割り人形」で主役の金平糖の精やメインキャラクターの花のワルツのソリストDew Dropに抜擢されている。

 幼少の頃から自分の夢を追うことを応援し続けてくれた母親には最大の感謝の気持ちを持っているが、目下自分の中での目標は、自立できた時には、自分がバレリーナとしての道に進むことをまだ認めてくれていない父親に、晴れの姿を見せて認めてもらえることだという。小柄な体に秘めた可能性というパワーで、いつか実現するだろう。

 (三浦良一記者、写真も)

      ◇

「くるみ割り人形」に出演=17日(土)午後1時と6時、18日(日)午後2時には、ロングアイランドのタイルス・センター・コンサートホール(Tilles Center Concert Hall, 720 Northern Blvd, Brookville)鑑賞チケットは一般60ドルから。詳細はwww.ticketmaster.com

新年号企画で大高翔さん講義

新俳句グランプリ審査員

ZOOM方式で12月17日開催

 本紙週刊NY生活は、北米伊藤園新俳句グランプリの審査員の俳人、大高翔さんによるオンライン新俳句入門講座インUSA「俳句の基本」を12月17日(土)午後3時30分から午後4時まで(米東部時間)、ZOOM方式で開催する。講演は日本語で行うが、希望者には英語のテキストを講義終了後に配布する。今年8月から生活拠点を東京から西海岸のロサンゼルスに移した大高さんが、俳句について知っておきたい基本知識などを解説する。今年の新俳句グランプリ受賞者が発表される本紙新春特別号で、講演内容も紹介する。参加無料。聴講希望者は、12月14日(水)午後3時(東部時間、西海岸時間は正午)までに応募すること。参加登録者にZOOMのリンクを開催までに送信する。参加希望者はEメール [email protected] まで件名「俳句講義参加希望」と明記し応募を。

NY育英学園が快挙

第43回海外子女文芸作品コンクール

学校賞20校枠の5校独占

 公益財団法人海外子女教育振興財団の第43回海外子女文芸作品コンクールで、世界にある日本人学校、補習授業校の中で優秀な成績をあげた20校だけに与えられる「学校賞」をニューヨーク育英学園(ニュージャージー州イングルウッドクリフス、岡本徹学園長)の5校が受賞するという前例のない快挙を挙げた。同学園は創立43周年を迎え、学園全体で800人以上が学んでいる。独自のバイリンガル教育法『クロスメソッド』による充実した英語教育も行っており、小学部6年生には英検1級合格者も輩出している。同学園では、11日(日)にサンデースクール、19日(木)に全日制小学部、1月10日(火)〜12日(木)に全日制幼児部のオープンスクールを開催する。同学園では今月1、2日にも学園見学ツアー、4日に学園説明会を実施している。詳細は、電話201・947・4832、ホームページhttp://www.japaneseschool.org/