「日本へ行きたい」

ブロンクスで日本語を学ぶ高校生たち

訪日計画コロナで中止、寄付求める

 ブロンクスのコラボレティブ高校では、日本語を学ぶ生徒のための研修旅行の資金援助を呼び掛けている。呼びかけ人は、同校の日本語教師である山﨑枝美さんと日本滞在経験のあるデブラ・キャッツ教諭。「ゴー・ファンド・ミー」を通じて来年3月までに1万ドル集金を目指し、5月に15人を連れて行く計画だ。

 二人は、2018年に同計画をたて資金調達に成功、生徒を東京と和歌山に連れて行った。19年にはオーロラ日本奨学金基金5000ドルを受け取る権利を獲得してロサンゼルスでの授与式に参加したがパンデミックで旅行が中止された。奨学金の授与権利は1年の延期が認められたものの日本政府が外国からの訪問者受け入れを開始した際には間に合わず辛酸をなめた。

 山﨑さんは、「本校の生徒は貧困家庭の子供が多い。家では暖房やコンピューター、本やインターネットがなく、勉強がままならない子もいる。また両親が2つ仕事をしていて放課後は幼い兄弟の送り迎えや食事の世話、自分自身も仕事に出るなど、想像を超える障害がある。それでも生徒たちはがんばって日本語を学んでいる」と話す。ジャパン・ソサエティーのパートナーシップスクールとしてオンライン授業や文化イベントに参加したり、放課後の日本クラブには37人が在籍、本旅行計画にも25人以上が参加を希望している。「今年は物価高騰のせいか寄付が伸び悩んでいて現状では7人ほどしか連れていけない。1月末頃までに飛行機代だけでも集めたい。温かいご支援お願いいたします」と呼びかけている。問い合わせはEメールeyamasaki@bxchs.org(山崎さん)まで。募金ウェブサイトは、https://www.gofundme.com/manage/2023-bronx-public-school-trip-to-japan

(写真)和室で意見交換する高校生たち(2018年)