NY州知事にホークル氏

米中間選挙開票

 中間選挙が8日投開票が行われ、ニューヨーク州知事選は民主党現職のキャリー・ホークル知事(64)=写真=が共和党のリー・ゼルディン連邦下院議員(42、ロングアイランド選出)を破り当選した。開票92%の時点でホークル氏が52・8%(299万8162票)、ゼルディン氏47・0%(266万7422票)となりホークル氏が勝利宣言を行った。

 郡部の多くはゼルディン氏が過半数を獲ったが、大票田のニューヨーク市はじめウエストチェスター、アルバニーなど有権者数の多いところをホークル氏が抑えた。

 ホークル氏は昨年8月にクオモ前知事がセクハラ問題で辞任したため副知事から昇格。民主党予備選を圧倒的強さで勝ち抜き、初の有権者の審判となったが、特に失点のない実績と中絶容認などで支持を集めゼルディン氏を退けた。

 ゼルディン氏は陸軍勤務の後、同州上院議員、連邦下院議員として政治経験を積んできた。トランプ前大統領の熱心な支持者とされ2020年の大統領選も不正があったと主張し、10月にはトランプ前大統領からの支持を得た。民主党が強い「青い州」とされる同州だが、治安悪化を鋭く突いてホークル氏に世論調査で肉薄したものの及ばなかった。

 州司法長官では民主党現職のレティシア・ジェームス氏(64)が共和党マイケル・ヘンリー氏を退け再選された。

 ニューヨーク州選出の連邦上院議員選は民主党現職のチャック・シューマー氏(71)が5選を決めた。共和党が過半数を奪った下院選だがニューヨーク州は民主党が強く、アレクサンドリア・オカシオーコルテス下院議員(第14区)はじめ26議席中、14議席を獲得、共和党は7議席、5議席が未確定とっている(9日朝時点)。

 キャシー・ホークル氏=1958年にニューヨーク州バッファローでキャスリーン・コートニー(Kathleen Courtney)として生まれた。家庭はアイルランド系で、カトリック教徒。1980年にシラキュース大学で学士号を、83年にアメリカカトリック大学(Catholic University of America)のコロンブス・ロースクールで法務博士号を得た。シラキュース大学在学中に政治関係に目覚めていて、その後連邦下院議員を経て、M&T銀行の政府関係部署も務め、2014年にアンドリュー・クオモの知事選挙で彼の副知事候補となり、選挙に勝ち、翌年から副知事を務め、18年にも再選された。21年8月のクオモ州知事の辞任表明によって、ニューヨーク州副知事から州知事に昇格。