「ジョーカー」厳戒態勢

Photo : Warner Bros. Pictures

上映劇場での警備を強化

 大手映画配給会社のランドマークシアターズとAMCは映画「ジョーカー」の10月4日の封切を前に、上映劇場でのマスクやフェイスペイントを禁止すると発表した。またリーガルも映画館でジョーカーの格好をした人は警備員が追い出すことにした。
 タイムズスクエアにある映画館、AMCエンパイア25では公開初日の4日、マスクやフェイスペイントはしていなかったが、ジョーカーが殺人を始めるシーンで尋常でない様子で激しく拍手をした男性が警備員に追い出された。そばにいた人から注意されても拍手をやめなかったため観客の数人は恐くなり出て行ったという。
 ニューヨーク市警は、「厳重に監視され、必要に応じ追加要員を配置する」としている。ただし、ニューヨーク市では同程度の警備は毎日のように行われており、具体的な脅威が報告されているわけではないので特別な措置は取らないという。
「ジョーカー」はバットマンの悪役であるジョーカーの誕生を描いたフォアキン・フェニックス主演の映画で、第76回ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞した。2012年にコロラド州オーロラで「バットマン」上映中に起きた乱射事件の犠牲者遺族から、映画は暴力を誘発するとの懸念する書簡を製作したワーナー・ブラザーズに送っている。また連邦捜査局(FBI)は、ジョーカーの孤独で怒りに満ちたキャラクターは「インセル」(非モテ)と呼ばれる鬱屈した人々を過激な態度に駆り立てていることがインターネット上で確認されたと報告している。
 映画を制作したスタジオであるワーナー・ブラザーズは「物語の機能の一つは複雑な問題に対し様々な会話を引き出すことです」と映画を擁護し、「間違わないでください。ジョーカーは現実世界の銃によるいかなる暴力も支持していません」との声明を発表している。映画は全米4700館以上で公開され大ヒットを記録している。

関連記事:孤独が悪に変わる時 Joker