非公開のビルを見学できる「オープン・ハウス・NY」

 環境問題をはじめ、古い史跡や建物をどのように維持し、その文化を現代に反映、継続させるか、そして最新デザインの建物から学ぶものは何か。デザイン、アート、エネルギー、テクノロジー、土木工学など現代建築にまつわるものを見据えて、グリーンでサステナブルな社会に取り組むオープン・ハウスの動きが、ヨーロッパからアメリカに伝わり、2003年にスタートした同「オープン・ハウス・ニューヨーク」。恒例のオープンハウス週末を、今年から金曜が加わって3日間の期間となり、今月18日(金)から20日(日)まで開催される。

 普段は一般公開されない歴史的建築物や、許可無しでは入れないようなレストラン、ホテル、空港など公共建物をはじめ個人邸宅などを全市規模で市民に一般公開し、同運動の目指すところを実際に目のあたりにして体験してもらい、広く認識を広めることを目的としたアウトリーチ活動の一端を担っている。ゾーンとして新しい取り組み活動をしたり、古い物を現在に適応させ共存している地区へのアウティングツアーなどはこの週末期間に限らず適宜催されているが、建築家だけでなく環境問題専門家や地区保全保存のリーダーなど、この活動はボランティアで運営されており、ハウスツアーだけでなく、討論や勉強会、ワークショップなども計画されている。

 建物への入場は無料だが、予約が必要となる。公開場所や詳細などはwww.ohny.orgまで。自分の住む街の認識と価値観に目からうろこが落ちる発見があるかもしれない。写真の建物はブルックリンのケント通り25番地のビル。