夏祭りで大盛況

ブルックリンで日本文化を紹介

第2回ジャパンビレッジ夏祭り

 ブルックリンにある日本食と日本の総合的文化の発信基地「ジャパンビレッジ」で、27日午後、今年で2回目となる夏祭りが開催され、多くの来場客が訪れ大盛況のイベントとなった。

 ブルックリン日系人家族会(BJAFA)の協力のもと、ジャパンビレッジが主催したこのイベントは、日本の夏の風物詩である盆踊りや神輿担ぎ、伝統芸能を紹介するために開催されたもので、ブルックリン近郊に住む人たちやニューヨーカーに日本文化を知ってもらい、日米の交流を図るという目的で行われた。

 第1部は日本の伝統芸能の実演。まずは、タローズ折り紙スタジオが登場し巨大折り紙を披露。次に太鼓グループの鼓舞、続いて津軽三味線&シンガーソングライターのなつみゆず、そしてよさいこいグループの紅玉が出演しそれぞれ元気いっぱいの演奏を披露した。また、サムライソードソウルが迫力ある殺陣パフォーマンスを演じ観客を魅了。ブートキャンプでは希望者を何人かステージに上げてサムライ体験も行ない大いに盛り上がった。今回のイベントでは、すべての演目にその歴史的背景や説明を付け加えることにより、単に鑑賞するのみにとどまらず、より深く日本文化を理解してもらおうとする試みが行われた。

 そして体験型日本紹介の第2部では、日本各地の民族舞踊をニューヨークで踊り続ける民舞座が登場し八木節や花笠音頭などを披露した。特に、岩手県の民族舞踊である鬼剣舞の本格的な舞いは、ニューヨークではなかなか見ることが出来ない貴重な踊りで大変価値のあるものだった。次に、鼓舞の太鼓演奏を伴奏に、飛び入り参加者と一緒になって「炭坑節」「東京音頭」などの盆踊りを大勢で輪になって踊った。続いて、参加者と一緒に神輿を担いで日本の祭りを実演。参加者が身をもって体験することにより日本文化を実感することができた。

 この他にも、ヨーヨー釣り、スーパーボールすくい、おもちゃが当たるくじ、綿あめ、かき氷、おめん販売などのさまざまな屋台も出店し日本の祭りの縁日を再現。どの屋台にも長い列が出来るほど盛況だった。また、トキタ種苗とのコラボレーションにより鈴木ファームの出張販売も行い、多くの人が新鮮な日本野菜を買い求め大好評だった。そしてイベントの最後には日本の夏の恒例行事であるスイカ割りを行い、子供たちの歓声が夏の空に響き渡った。

 今年の夏祭りは、国際交流基金ニューヨーク文化センターが後援となりイベントを支援。また、ブルックリン日本語学園、キッコーマンUSA、米国で日本野菜の種の普及活動を行う「Oishii Nippon Project(トキタ種苗)」、アムネットUSA、ジャパンソ・サエティなどの協力により開催された。

 主催のジャパンビレッジでは、当日のイベントで得た収益金の一部を地元ブルックリンの日系コミュニティグループへ寄付することになっており、今後も地域の日系コミュニティーや日系企業との連携を深め、日本文化発信のさまざまなイベントや出店を継続的に行っていく方針だ。

(写真)左:大勢の参加者が盆踊りに加わり盛り上がった、右:迫力ある演奏で観客を魅了した鼓舞