日本NYで大行進

オールジャパン力合わせて実現

 ニューヨークでは近年初となる「ジャパンパレード」が14日午後1時から3時30分までセントラルパーク・ウエスト81丁目から68丁目まで繰り広げられ、日系団体、グループを中心に90団体、2400人余りが大行進して沿道のニューヨーク市民2万人を楽しませた。

グランドマーシャルのジョージ・タケイさん

 NYPD騎馬隊を先頭に、グランドマーシャルの日系俳優で人権活動家のジョージ・タケイさん、ニューヨーク総領事の森美樹夫大使、パレード・チェアマンの上田淳さんがオープンカーに乗り沿道の市民に手を振った。コロンビア大学の雅楽や鼓舞、お神輿、花笠踊りやあわ踊りなど日本文化紹介に加え、NY日系人会(JAA)、NY日本商工会議所(JCCI)、日本クラブ、NY日系ライオンズクラブ、NY日本人美術家協会などの団体がそれぞれのテーマや衣装でパレードした。伝統的な日本文化だけではなく日本からセーラームーンの5戦士が参加して、71丁目に設置されたレッドカーペットで現代日本を象徴するパフォーマンスを披露すると市民たちから大きな歓声と拍手が起こった。ウクライナ支援やゴスペル、ヤング・ピープルズ・コーラスなど多様性も交えたパレードは終盤雨に見舞われたが、十分に日本の存在感をアピールできたパレードとなった。

(写真)東日本大震災被災地の東北6県と北海道の県人会(ほくほく会)が巨大な日の丸を持ってパレード先頭を歩いた

存在感も前進、日系90団体2400人が参加
伝統と現代のジャパン・パレード

 ジャパン・パレードは、1872年に、岩倉具視使節団が来米してから150年となるのを記念して開催されたものだが、ニューヨークで日本人がこれだけ大規模なパレードをするのは実に162年ぶり。最初は徳川幕府が1860年にワシントンDCに派遣した万延元年遣米使節団で、この時は80人の侍がNYブロードウエーをパレードした。

 今回は、侍パレードはなかったが、剣道の志道館や殺陣波涛流が侍の武士道精神を紹介した。民舞座やジャパン・パフォーミングアーツが華やかで見事な踊りを披露して沿道のニューヨーカーを魅了、ハローキティやセーラームーンが現代日本をPRした。終点近い69丁目では折り紙やチャリティー、蕎麦や伊藤園の茶をふるまうジャパンストリートフェアも開催された。