イラストレーターNAO
アーティストとして描いていた水彩画がティファニー本店6階のレストラン、ブルーボックスカフェの公式チェックインポストカードに採用された日本人女性がいる。チェックインポストカードというのは、食事のあと領収書と一緒に来店の感謝の気持ちを込めて店がお客さんに渡すオリジナルポストカード。世界中から同店に食事にやってくるお客さんに、ニューヨーク・ティファニー本店での思い出の1ページとしてシェアされている。
優しい線で描かれたペン画に淡い水彩が広がっていく画風だ。きっちりした構図ではなく、その極端なデフォルメは常人では描けない味を醸し出している。
この水彩画を描いたのは、横浜出身でニュージャージー州に住むワインガーツ石橋直子さん。現在はイラストレーターNAOとしてニューヨークの街角やレストラン、カフェなど、石橋さんの感性が「描きたい!」と心を動かされた瞬間を作品にしており、個人やレストラン向けにも注文を受けて絵を描いているそうだ。
きっかけは、レストラン巡りが大好きな石橋さんの作品が、懇意にしている有名レストランのオーナー、ダニエル・ブールー氏の目にインスタグラムで止まったこと。彼が「いいね」を押してくたことがきっかけでお店の食事に何度か招待され、そのお礼にと2023年にブールー氏がプロデユースしたブルーボックスカフェの水彩画を額に入れて店に置いてきた。2年後の今年2月、レストランを統括するダイネックスグループからこの絵を顧客への来店感謝のカードに採用したいという連絡があった。
「レストランや街角を描く時は、その場で過ごした時間や誰と一緒だったか、感じた空気まで思い出としてイラストに込めます。見る人が作品を通して、その瞬間をあたたかく思い出せるように心がけています。作品を通して世界中の方と繋がることが何よりも幸せ」という。
今後の夢を聞くと「将来的には、ブランドやレストランとのコラボレーションも視野に入れつつ、何よりも自分が見た世界を大切に、自分が『描きたい!』と思う瞬間をイラストにして届けたいです。時代がAIの進む中でも、人生を経験したNAOにしか描けないものを大切にしたいと思っています。展示会や書籍、ポストカードなどを通して、多くの人と共有できるアートを創り続けたいです」と話した。 (三浦良一記者、写真も)
@illustrator_ nao

