日本近代美術の父と称される岡倉天心は、1906年に名著The book of tea (茶の本)をNYで出版し1913年にはボストンで英文戯曲The White Foxを発表するが、同年他界。長らく作曲されずに幻のオペラとなっていたこの作品を、2013年に指揮者・作曲家の平井秀明氏が日本語台本として甦らせ曲をつけ、オペラ「白狐」として日本で上演。2020年にはNYで米初演が予定されていたが、コロナ禍で中止となった。その後も上演は何度か試みられたものの実現しなかったが、今年5月2日(金)午後7時から、マーキンコンサートホール(西67丁目129番地)で米初演が実現する。
NY祝祭管弦楽団を平井氏が指揮、主演はソプラノの田村麻子。舞台美術は画家のセッタンジェリあつき、アクション監督兼助演は女流殺陣師の香純恭、NYの子供達による風の環合唱団、現地邦人の合唱団なども加わる。
主演の田村は「美しい日本語とメロディーによって、天心が表現したかった日本の心が体現されており、歌っていてとても自然です」と話している。
入場料はプライム70ドル、一般50ドル、学生・シニア40ドル。チケット・詳細はウェブサイトhttps://www.kaufmanmusiccenter.org/mch/を参照する。