11月10日で40日目を迎え史上最長となった連邦政府の閉鎖が続く中、ニューヨーク市の主要空港で混乱が拡大している。連邦航空局(FAA)の職員約6割が無給休職となり、航空管制や安全点検業務が縮小された結果、運航便数の削減や検査遅延が相次いでいる。10日だけでラガーディア、JFK、ニューアークの3空港で合わせて250便以上が欠航し、搭乗カウンター前に長蛇の列ができ、旅行者からは「検査が遅く振替便も取れない」と不満の声が上がった。全米ではこの日だけで約2700便が欠航した。日本と米国主要都市を結ぶ路線で運航している日本航空、全日空は共に11日現在通常運航を維持しており、利用客に混乱は出ていない。
日本航空米州広報室によると、同社の10日現在の国際線は通常運航を予定しているが、利用客には出発前に最新の運航状況を確認するよう案内を出している。特にコードシェア便を含む他社運航便の予約を持っている利用者には、事前に最新の運航状況について、各運航会社のホームページを確認するよう呼びかけている。
全日空は、ANA米州広報室によると米国と日本を結ぶフライトスケジュールに影響はなく、減便や欠航も出ていないが、乗り継ぎ便利用者は、ウェブサイトで最新の運航状況を運航航空会社に確認するよう呼びかけている。
航空各社は振替・返金対応に追われる一方、パイロットや整備士にも欠員が生じ、混乱が長期化している。FAAは「安全確保を最優先とする」と説明するが、運航制限により出張や物流への影響も拡大。特に感謝祭を控えたこの時期の混乱は経済活動に深刻な打撃を与えている。ニューヨーク市経済開発公社は「空港関連産業の停止が1週間続けば、市経済への損失は少なくとも40億ドルに達する」と試算した。
連邦政府の閉鎖解除早ければ今週中にも
空の便の乱れは回復に時間
一方、ワシントンでは閉鎖終結に向けた動きが進んだ。上院は10日夜、政府を暫定的に再開させるためのつなぎ予算案を60対40で可決。法案は共和党議員のほか、民主党議員8人が賛成した。政府機関の活動を2026年1月末まで延長し、未払いとなっている連邦職員給与を補償する内容。法案は下院審議に送られ、成立すれば40日を超えた政府閉鎖はようやく終止符を打つ見通しだ。ただし、医療保険補助(オバマケア関連税控除)の扱いなどをめぐって民主・共和両党の対立は残ったままだ。政治的膠着が続く中、ニューヨークの空の玄関口は依然として混乱が続いている。
空港へ大混乱
JFK、ラガーディア、ニューアーク空港
1日で欠航250便
米国政府機関閉鎖による離発着への影響について日本航空と全日空の米国の広報室は本紙の取材に10日現在次のように答えている。
日本航空は「米国における政府機関の閉鎖に伴い、現地時間11月7日(金)から米国内空港を離発着する便の一部で遅延等が発生する可能性がございます。現時点では、弊社国際線は通常運航を予定しておりますが、ご出発前に最新の運航状況をご確認くださいますようお願い申し上げます。発着案内は、ご搭乗前々日(国際線)からご利用いただけます。運航状況のご案内(国際線)については弊社とのコードシェア便を含む他社運航便のご予約をお持ちのお客さまは、事前に最新の運航状況について、各運航会社のホームページをご確認いただきますようお願い申し上げます。皆さまのご理解ご協力のほどよろしくお願い申し上げます」。(原文まま)。
全日空は「ANAの米国と日本を結ぶフライトスケジュールに影響はなく、減便や欠航もありません。また、弊社ウェブサイトにはお客様へ向けて、下記の文言が掲載されています:『米国連邦政府機関封鎖の影響により米国内離発着の一部の航空会社の便に、遅延や欠航など運航への影響が発生する可能性がございます。現在のところ、ANA運航便は平常どおり運航していますが、お乗り継ぎ便をご利用のお客様は、最新の運航状況を運航航空会社にご確認ください』」。(原文まま)。
早めに空港へ
出発前に予定便の当日確認も
連邦政府の閉鎖が続く中、全米の空の便に大きな影響が出ている(1面に記事)。今週末にかけて、主要空港では欠航や遅延が相次ぎ、航空会社各社は「感謝祭前のさらなる混乱」に備えている。
航空データ会社シリウムによると、連邦航空局(FAA)が主要40空港に対し4%の減便を指示した金曜日から日曜日の3日間で、国内線約5000便がキャンセルされた。日曜日には全体の1割が欠航し、今年4番目に多い規模となった。10日だけでラガーディア、JFK、ニューアークの3空港で合わせて250便以上が欠航し、搭乗カウンター前に長蛇の列ができ、旅行者からは「検査が遅く振替便も取れない」と不満の声が上がった。全米ではこの日だけで約2700便が欠航した。FAAは1か月以上無給で勤務を続けている航空管制官の負担軽減を理由に挙げており、週末までに削減率を10%まで引き上げる見通しだという。
一方、政府閉鎖の打開に向け、民主党の上院議員8人が党方針に反して合意案を支持。合意が成立すれば、長期化する閉鎖がようやく終結に向かう可能性も出てきた。航空業界はこの動きを歓迎している。
週末の欠航はアメリカン、デルタ、ユナイテッドの3大航空会社に集中。各社とも全体の8〜11%の便を取りやめた。ニューアーク空港では18%、ラガーディア空港とアトランタ空港でも15%前後が欠航となった。
遅延も広範囲に及び、日曜日は運航便の3分の1に30分以上の遅れが出たが、月曜正午には全体の85%が定刻運航に戻り、混乱はやや落ち着きを見せている。
トランプ大統領はSNS上で「出勤しない管制官は減給だ」と発言し、波紋を広げている。一方で、閉鎖中も勤務を続けた職員には1万ドルのボーナスを推奨すると投稿した。感謝祭の旅行シーズンを目前に、空の混乱がどこまで収まるかが注目される。

